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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2001年01月19日

tpt『蜘蛛女のキス』ベニサン・ピット12/29-01/28

 山本亨(やまもと・あきら)さんファンの私としてははずせない男二人芝居。相方の高橋和也さん(元・男闘呼組)もとても素晴らしくて、予想をはるかに上回る出来の作品でした。

 ブエノスアイレスのある監獄の一室でのお話。若き活動家のヴァレンティン(高橋和也)とゲイのモリーナ(山本亨)の恋。というより愛。「蜘蛛女のキス」というと、ウィリアム・ハート主演の同名映画が米アカデミー賞を受賞していますが、このお芝居は全く違うものでした。話自体は悲劇ですが、もっと生き生きとしいてハッピーなんです!

 ものすごく「生(なま)」でした。二人がいる部屋を実際にのぞいているような気分。全体的に暗めの照明のおかげでその密室がより密に感じられて。赤裸々なベッドシーンがあるのですが、それがなぜか自然で全くいやらしくなくて、その後の二人の変化がすごく素敵なの。強い説得力があるんです。

 ベニサン・ピットめちゃくちゃ空いてます。空席の方が多いぐらい。
 もったいない!!
 ぜひぜひ森下まで足を運んで観て頂きたいと思う、傑作です。

 tpt:http://www.tpt.co.jp/

Posted by shinobu at 2001年01月19日 20:34 | TrackBack (0)