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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2001年03月31日

Bunkamura『マクベス』シアターコクーン03/30-04/30

 蜷川幸雄・彩の国シェイクスピア・シリーズ第8弾「マクベス」。彩の国さいたま芸術劇場での公演の後、コクーンに舞台を移してこれから1ヶ月間の興行です。唐沢寿明さんと大竹しのぶさん。すごく豪華なマクベス夫妻キャストですよね。

 蜷川幸雄さんの演出には、マイナスの意味で身震いさせられたり涙を流させられたり生気を失わせられかけたりしてきた私(私が勝手にそういう受け留め方をしていただけでーすっ)。今回もかなり覚悟して劇場に向かいました。

 ところがなんと!うれしい裏切り!!
 演出が素晴らしくて、めちゃくちゃ感動!!!

 蜷川さんらしいどろどろグロテスク調な色も多少はありましたが、一貫してシンプル&ストイック。鏡と照明とろうそくで魅せる光の魔術。『マクベス』によくある殺陣も至極少なめで効果的で。

 役者さんは勝村政信さん(マクダフ役)が最高に素晴らしかったです。高橋洋さん(ダンカン王の息子マルカム役)とのシーンでは涙ぼろぼろで鼻水まで出てしまいました(笑)。
 唐沢さんと勝村さんの最後の決闘シーンは・・・これ以上はネタバレあり感想に載せます!(と書いておきながらアップしませんでした。ごめんなさい。※2005/07/16追記)

 4月30日までやってます。潔い蜷川演出、目撃すべし!

文化村HP : http://www.bunkamura.co.jp/

Posted by shinobu at 15:27 | TrackBack

2001年03月25日

新国立劇場演劇 永井愛 作・演出『こんにちは、母さん』新国立劇場 小劇場3/12-31

 何度となく涙が溢れて、流れて、落ちました。
 特定のセリフやストーリーがきっかけなのではなくて、突然泣けてくるのです。もしかすると、私は癒されたのかもしれません。心の痛みを全て受け入れて許してくれたからかもしれません。舞台写真はこちら

 働き盛りの40代の息子が70代の母親の家に帰ってくると、そこには母親の恋人がいた。離婚、リストラ、ボランティア、外国人留学生、高齢者の一人暮らし・・・など、現代のトピックが盛り沢山。「身近で知っているはずの人間と改めて出会うドラマである。」と、パンフレットにありました。的確にこのお芝居のテーマを言い表していると思います。

 脚本が凄かったです。平易なセリフの掛け合いの奥に深い意味と愛情が込められていて。日常にぴったりフィットしていて、あらゆるエピソードが自分の身に覚えがあるような。それでいてちゃんとドラマティックで。

 永井 愛さんはニ兎社(にとしゃ)という劇団の主宰の方で、岸田國士戯曲賞、読売文学賞、読売演劇大賞など、多くの賞を受賞されています。
 さっそく、永井さんの他の作品の戯曲本を買い込んでしまいました。

出演=加藤治子/平田満/大西多摩恵/田岡美也子/橘雪子/酒向芳/小山萌子/杉浦直樹
作・演出=永井愛 美術=大田創 照明=中川隆一 音響=市来邦比古 衣裳=竹原典子 演出助手=黒岩亮 舞台監督=澁谷壽久
ニ兎社HP : http://www.nitosha.net/
新国立劇場HP : http://www.nntt.jac.go.jp/

Posted by shinobu at 21:18

2001年03月24日

世田谷パブリックシアター『AMERIKA』シアタートラム03/16-25

 フランツ・カフカの作品をぜひ舞台で観たかったし、むっちりみえっぱりの女の子達が出演してるので、必死で当日券に並んで観に行きました。
 (観劇掲示板の頃のレビューです。書き込んだ方への返信形式になっています)

 桟敷じゃなかったけど背もたれがないので3時間半(休憩15分を含む)はつらかった。何度も体勢を変えて頑張りましたが、終わったときには疲労困憊。でも内容は満足でした。面白いですんよね、やっぱり。カフカさんの作品ですし。

> 立体的な舞台に怪しげな空気とへんてこりんなダンス。
 舞台、有効に使われてました。さすがシアタートラム。
 ダンス、よかったですね~。イデビアン・クルーというダンス・カンパニーの主宰である井手茂太さんの振付だそうです。へんてこで予想がつかない感じ。でもコミカルで観ている人に優しくて。ぴたっと止まる瞬間と普段どおりの動きのバランスが気持ちいい。

> 無駄のない役者の動線。効果的に使われる字幕。
 字幕!字幕字幕字幕!!!すばらしかったです。舞台転換の時に字幕が出るので転換のわずらわしさを全く感じませんでしたし、カフカの引用がまた素晴らしい!

 「人生に目標はあるが、道はない。もし道があるとすればそれはためらいである。」(間違ってたらごめんなさい。)

> 主張しすぎない音響。
 音響よかった~・・・。物悲し気で、軽やかなリズム。あれ、なんというジャンルの音楽なのでしょう?昔よく聴いた気がするんだけど・・・。ご存知の方、教えてください!

> 叫び声が聞き取れない役者がいて
 あー、あれはひどかったですよね。私は残念を通り越して不愉快でした。
 あと、女性の裸はいただけません。第一、必要性を感じなかった。あれはダメ。演出の松本さん、MODEの主催の方ですが、確か前回公演もエロっぽかったですよね。私の好みじゃないです。

 26人の役者さん達は全てオーディションとワークショップを経て選ばれた方々で、はつらつさと新鮮さがあって良かったと言えば良かったですが、学芸会っぽさ、というのも感じられました。

 そういえば客層もちょっと幼い感じがしましたね。携帯が2度も高々と鳴り響きました。

[原作] F・カフカ 演出=松本修
振付=井手茂太 舞台美術=伊藤雅子 衣裳=アン・クムズ 照明=齋藤茂男 音響=市来邦比古 舞台監督=橋本加奈子 演出助手=渡邊紀栄 技術監督=熊谷明人 宣伝美術=マッチアンドカンパニー 宣伝写真=今井智己 宣伝美術照明=まつくましんいち
CAST:井口千寿瑠/斎藤歩/石井ひとみ/佐伯新/石村実伽/さとうこうじ/石母田史朗/佐藤沙恵/伊東由美子/高田恵篤/占部房子/得丸伸二/大崎由利子/長尾純子/小沢直樹/福士惠二/笠木誠/古谷充子/宮島健/来栖礼子/宮野円平/小嶋尚樹/山内健司/小林麻子/山本由佳
世田谷パブリックシアター内:http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/2-4-21-1.html

Posted by shinobu at 18:21 | TrackBack

2001年03月17日

水と油『不時着』03/16-18東京グローブ座

 第5回グローブ座 春のフェスティバル参加作品です。チラシには「沈黙の中で語られる、少し奇妙なパフォーマンス」というコピー。まさにセリフ一切無しのパントマイム・パフォーマンスでした。

 4人(男3人女1人)で現代音楽(ってゆーのかな?)をBGMに動き、踊り、くすっと笑わせたり予期せぬ不思議な出来事で驚かせたり。

 「セリフが無い」というのは、それだけで舞台がグローバルになるのは事実ですが、同時に敵もグローバルになってしまいますよね。
 マイムではなく、モダン・ダンスとかバレエになるのですが、フィリップ・ジャンティとか、ピナ・バウシュとか、ラララ・ヒューマン・ステップスとか。海外のビッグ・アーティストの作品と、どうしても比べてしまうんですよね。そうなるとやっぱり不利な気がします。

 緑の照明の中での4人のコンビネーションが良かったです。

 水と油 : http://www.mizutoabura.com/

Posted by shinobu at 23:02 | TrackBack

2001年03月15日

大人計画『エロスの果て』本多劇場03/14-04/01

 強烈に感動。
 観てください。お願い。死ぬから。もー生まれ変わるから。

 アルモドバル監督の「ライブ・フレッシュ」という映画を観た時と同じ。最後の字幕スーパーが流れ出した途端、涙が溢れて顔がくしゃくしゃになってボロボロ止まらなくなった感じの完全な再現。

 松尾スズキ氏にプラトニックにぞっこん。
 えーそーなんです。私ってそういう人間なんです。

 本当に、エロスの果てまで添い遂げました。

■大人計画「エロスの果て」ネタバレあり感想(頭でっかち編)■

 一つのもの、を観せられました。
 ストーリーも登場人物も、舞台装置も音響も照明も役者さん達も、それぞれ全てがこの作品のための不可欠な一要素でした。

 全体的に赤くて近未来調の舞台は元 惑星ピスタチオのにそっくりだったし、円形にくり抜かれた舞台が回るのって寺山修二が最初にやったものらしい(友人・談)し、私もその手法は夢の遊眠社「半神」で観たことがありました。
 照明を四角くあてて、その部分を廊下やエレベーターの個室などの狭い空間として表現する方法もよくあることです。
 舞台を前っ面とその奥とに分けて2つの空間として同時進行させることとか、登場人物が物語の進行途中でストーリー・テラーのように昔話をし始めること、そして昔と今とが交錯することなど、かなり演劇ではポピュラーなやり方がいっぱいでした。

 つまり、観てて目新しいことなんてなかったと言えばなかったと思います。

で も、それを敢えて実行して、ストーリー(内容)重視の一つの作品に仕上げていることが素晴らしいと思いました。核となる理念を真ん中に堂々と据えた作品が少ないなか、今、絶好調の松尾スズキさんの大人計画がそれをやることがとても意味のあることだったと私は思いました。

 とにかく不思議で得体の知れない雰囲気を終始かもし出す。
 とにかく奇抜なことをやって知名度を上げる。
 とにかく流行に乗っておしゃれに作り上げる。

そんなことだけで新しい文化が造られるわけがないと思うのです。

 「エロスの果て」などというほぼ哲学的テーマを大人のおとぎ話に作り変え、笑いとエスプリとお色気たっぷりの刺激的エンターテイメント作品に仕上げてこそ、大衆は観たいと思うし観て楽しいし、観た後それを記憶するし、それによって思考します。

具 体的数値や学問は、あらゆる情報が氾濫する昨今、ゴシップになるだけで終わる可能性が高い気がするのです。個人的な考えですが、現代人には物語が必要なのでは、と感じています。

 えんぺニュースでの評判がイマイチで、ちょっと驚いている私です。特に「これって演劇じゃん」などという感じの感想を持っていらっしゃる方が多いようで。大人計画の作品、それも松尾スズキさんのを観たのはこれが初めてなのでそう感じる理由がわからないのが残念なのですが、私は敢えて演劇である、物語があって起承転結がある、という所が好きです。

 タイトルが天井から降りてきて、それがチラシのフォントとそっくりに作られていたのがすごく良かった。さすがにあのチラシはあまり人に見せられたものじゃなかったので(笑)。(元 女流棋士の林葉直子さんがスリップ姿で足を正面に広げ、台所の床に座っている)雰囲気やイメージだけのチラシなのかなーと思っていたのですが、そうじゃなかった(そうじゃなく、した)のが嬉しかった。


■大人計画「エロスの果て」ネタバレあり感想(ミーハー編)■

 阿部サダヲさんの声って本当にきれい・・・。最初のセリフ、阿部さんだってわかりませんでした。あんまりきれいで澄んでいたので(笑)。ごめんなさい。やっぱり私、大ファンです。

 宮藤官九郎さんがHシーンの時にセリフを間違えたんですが(かんだ、という感じ)、あれは明らかに女性の股の間に腰を入れて動かすことに戸惑って素に帰ってしまい、あせってしまったがゆえだとわかりました。観客もわかってましたねー、すごくほほえましくって(笑)。なんか、嬉しくなってしまった。

 客演の秋本菜津子さん、めちゃくちゃスタイルいいですねーっ。足が細い!折れそう!なめちゃいたい!嘘です!いやほんと、美しい女優さんでした。こんなにきれいな人があんなことを・・・ってのがそそりましたねー(笑)。去年、「メオト綺想曲」@スズナリで拝見したときはあまりなんとも思わなかったのですが、今回は全然違う「女優」さんでした。6月のひょうご舞台芸術「プルーフ」に出演されます。楽しみです。

 松尾スズキさん。うーん。すごかった。めちゃくちゃ優しい人だと思いました。全てわかっていて。

 ギャグはいっぱいありましたが、私の一番は「冗談で買ったズボンしかなかったよーっ」でした。

大人計画HP : http://www9.big.or.jp/~otona/

Posted by shinobu at 16:04 | TrackBack

2001年03月14日

佐藤しのぶソプラノ・リサイタル『人間の声』03/13東京オペラシティー・コンサートホール

 世界にはばたく日本のソプラノ歌姫、佐藤しのぶさんのコンサートです。

 佐藤しのぶさんと1台のピアノで贈る『フランス音楽の夕べ』ということで、第1部ではフランスを代表するフォーレ、ドビュッシー、グノーの歌曲(オペラ曲含む)、第2部ではF・プーランク作曲、ジャン・コクトー作詞のモノ・オペラ(一人歌劇)『人間の声』でした。

 歌。 最高でした。彼女の声って、ソプラノでも柔らかくて厚みがある方だと思うんですよね。高い音もキンキンしないでソフトに暖かく聞こえる。優しく包んでくれる。

 『人間の声』というオペラは「5年間一緒に暮らしていた男に捨てられて3日目の女」の話なんです。それだけでつらい。なのにストーリー自体がほぼ全て電話での対話、それも女の声だけ(つまり男の声はセリフになってない)で進むからもっとツライ。キレそうな女。実は既にキレていて、自殺未遂も図っていて・・・・。
 「今となっては電話だけが二人をつないでいるの。」
 「あなたが不器用で私を愛している人でよかった。もし器用で私を愛していない人だったなら、電話は最高の武器になるわ。・・・。意地悪?ごめんなさい!そんなつもりじゃなかったのよ!」
 100年前の作品なのに、今とちっとも変わらない。恋は同じなのね。電話も。携帯も。

 衣装も素晴らしかった!第1部は音楽がロマン派、作詞がP・ヴェルレーヌ、ビュシーヌ、という耽美派系で、薄く曇った水色のドレスにおそろいの刺繍入りショールを羽織って清純・知的な美少女風。第2部では打って変わってストーンとまっすぐ床に落ちるスマートな黒のビカビカのドレス。ラメ入りの黒地にピンクと緑のあでやかな扇子のパターンが沢山、こぼれるような輝きで、その上にはおなじみの栗色の豊かな髪が腰の辺りまで。眉間まで香り立つほどの色香と艶っぽさに女の私もノックアウトでした。

 そして予期せぬアンコール曲、ビゼー(フランス人)作・オペラ「カルメン」の『ハバネラ』!真っ赤な無地のロングドレスに真っ黒の巨大なコサージュ。満場の拍手、ブラボーの嵐。もー・・・スターなんですよね・・・・。

 この日の模様は、4月5日(木)NHK BS2で朝8:05~9:00に放送されます。

※レビューをアップしたのは2013年11月29日です。

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:22 | TrackBack

2001年03月02日

阿佐ヶ谷スパイダース『ライヒ』東京グローブ座2/28-3/4

 この作品、今週号のぴあの演劇のページの表紙および次の見開きを占拠しています。ストーリー紹介と人物相関図とか載ってて。NODA MAPでもそんなことないのに。

 阿佐ヶ谷スパイダース(あさスパ)といえば俳優の長塚京三さんの息子さんである長塚圭史さんが作・演出を手がけるプロデュース・タイプの劇団。あさスパ自体の正式メンバーって3人だけのようです。今回は14人ものメイン役者さんが出演されていました。

 えーっと、「ライヒ」。はい。あさスパっぽいストーリーでした。ストーリーはマイナス方向で極限状態。登場人物はけっこう能天気でなされるがまま。あるがまま。抑圧、爆発、崩壊、あきらめた感じの乾いた笑い。たまに空気がぬけたみたいに軽くなる間(ま)。
 グローブ座の天井がとても高くて、いつもの閉じた空間になるには時間がかかりましたね。前半が長くてつらかったですが、後半は笑えたし残酷さも心地良くて、かなり面白かった。

 ま~しかし、小劇場的豪華メンバーでした。役者さんのことが目立って役柄に集中でいないこともあったぐらい。

 うーん。やっぱり東京グローブ座は大きいなー。なかなかあれを使いこなすのは難しそうですね。天井が高い!

 次は夏にハイレグ・ジーザスの役者さんたちとやるみたいです。すごいねー。

 以下、ネタバレ感想です。

 音楽がよかったなー。開演前のBGMも好きでした。物語に合ってますよね。
 特高の制服、よかったなー。すごくよく出来てる。
 前半に繁く登場したイルカとシャチとサケもすごい(笑)。

 非日常(異常)な世界を緻密にしっかりと作り出すことが出来ているから、どんなにヘンな舞台設定でも観客が順応できるんでしょうね。そこがすごいんですよね。

 カムカムミニキーナの松村武さんと、双数姉妹の今村久弥さんは「あー、あの人だーっ」とか思ってしまって役柄として観られませんでした。あと、エル・カンパニーの松下好(まつした・このみ)さんも。でも彼女、ライヒ(帝国)の外の世界を見たときの顔は素晴らしかった。

 ストーリーの中での一つの役柄として印象に残ったのは、あさスパの伊達暁(だて・さとる)さんと、東京オレンジの泉洋二(いずみ・ようじ)さんでした。伊達さんは特高側に寝返って意気揚揚としていた寺脇役。泉さんは小清水(松下好)に惚れた特高の松丸役。すごく物語に溶け込んでいて自然でした。劇場からの帰り道に伊達さんの演技を思い出して、上手いなーと改めて思いました。

 長塚圭史さんと小林顕作さんのコンビ、最高♪やせノッポとぽっちゃりチビ(失敬!)。いやー・・・贅沢な小林さんの使い方だなー。生演奏&歌、聴けてうれしかった。長塚さんも演技お上手ですよねー。
 あと、長塚さん・・・・顔、変わってません???なんか全然別人みたい。すごく美しい少年みたいになられましたよねー。笑い方とかすごく爽やかで、あのいやらしそうなヘナヘナ感とかがなくなってて(笑)。

 あー、他にも上手な役者さんばかりで。うん。なんか役者さんが印象に残るお芝居でしたね。ストーリーはまーそれなりに。やっぱり人間の狂気とかを描いているから人間が印象に残るのでいいのかも。
 それにしても前半は長くてつらかった。面白くなくって。そのコントラストのせいか、後半はめちゃくちゃ面白かった。

 そうそう、休憩を挟むならちゃんとそれは告知しないとなーと思いました。公演時間をちゃんと表示しているのに休憩は書かれてなくて。演出上の都合、というのはちょっと、ね。この場合は通しじゃないでしょう。ゆ~っくり暗転されて、こっちはびっくりしたよ、ホント。あれ(前半)で終わりかと思ったんだから(笑)。

 受付の人がみんなグレーか黒のスーツを着ていたのは素晴らしいと思いました。

 なんだかあつかましく色々書いちゃった。やっぱり私にとって大イベントだったのかも。

阿佐ヶ谷スパイダースHP : http://syns.com/spiders/

Posted by shinobu at 15:11 | TrackBack

2001年03月01日

MONO『なにもしない冬』02/28-03/04ザ・スズナリ

 MONO第27回公演ということで。私は去年の「錦鯉」@中野ザ・ポケット以来2度目のMONOです。

 とある片田舎に興行に来たへなちょこサーカス一座のお話。いやー・・・・・笑った。ちょうどいい加減に緊迫した。しんみりとして、ちょっと元気が出た。

 きれいなんですよね。空気も言葉も。劇場空間すべてが。ここがスズナリだってことを忘れちゃうぐらい。すごく澄んでるの(スズナリさんごめんなさい)。

 土田英生さんの脚本は最高です。短くてたわいも無いセリフの中に、感情が優しく編みこまれている感じ。

 役者さんめちゃくちゃ上手いですよねー。前回の役柄と皆さま全然違う感じで。リラックスしているのに密度は高い。特に誰かれが目立つわけでもなく、一人一人がお芝居の中に溶け込んでそれぞれがその舞台の一要素になっているような。つまり、完成してるんですよね。

 お芝居自体や役者さんもとても魅力的なのですが、なんといってもMONOという劇団を好きになります。

 次に東京に来られるのは5月と9月中旬だそうです。全くもってうれしい限り♪

作・演出:土田英生 
出演:水沼健・奥村泰彦・尾方宣久・金替康博・土田英生・西野千雅子・増田記子
劇団MONO : http://www.nk.rim.or.jp/~mono/


2000/12/15 ≪ひとことモノローグ≫

お薦めお芝居の情報です。

12月17日(日)前売り開始!

2001年2月28日(水)~3月4日(日)
 (京都公演は2月3~4日、神戸公演は2月10~12日です。)
MONO(もの)第27回公演
 「なにもしない冬」
 @下北沢ザ・スズナリ
 前売3000円 当日3300円 (日時指定・整理番号付き自由席)

作・演出の土田英生さんは、宮本亜門 演出の「BOYS TIME」や
サンサル・プロデュース「花」(吉田日出子 主演)などの脚本を手がけています。
役者としても最高にステキ♪

MONOのHP : http://www.nk.rim.or.jp/~mono/

Posted by shinobu at 15:06 | TrackBack