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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2001年05月17日

MONO『その鉄塔に男たちはいるという』05/16-20ザ・ポケット

 私は遅ればせながら去年からのMONO(もの)大ファン。この作品は第6回OMSプロデュースでの戯曲賞大賞受賞作品で、再演です。⇒舞台写真

 期待に満ち溢れた心持ちで勇んで訪れた中野の劇場。開場後のドキドキわくわくの30分間。そして待ちに待った開演!

 ・・・・・つまんなかった・・・泣きそうになっちゃった・・・・。

 なにしろ一番良かったのはオープニング。(→ネタバレあり感想へ)その後は最初のセリフをきっかけに、どんどん落ちて行くばかり・・・。退屈だしイライラするし劇場は寒いしお尻が痛いのが気になるし。物語の世界に全く入って行けませんでした。

 前回の「なにもしない冬」に似ていたのも飽きが来た原因だったと思います。痴話げんかのシーンがいっぱいあったのですが役者さんの組み合わせも一緒だし、口論の仕方も内容もほぼ同じだし。・・・・期待し過ぎって本当にだめですね。

 MONOの作品としては私、好きにはなれませんが、他の様々な小劇場系お芝居と比べたらもちろん観る価値有りです。舞台装置も音響も照明も役者さんもすごいし。品があるし。目の付け所がさすがだし。

 スタッフの方々の対応がとてもテキパキしていて優しくて嬉しかったです。

作・演出:土田英生 
出演:水沼健・奥村泰彦・尾方宣久・金替康博・土田英生
MONO公式HP : http://www.nk.rim.or.jp/~mono/
扇町ミュージアムスクエア : http://www.oms.gr.jp/

≪ネタバレ感想≫

 オープニングは本当に良かったですぅ・・・。物悲しげで軽いリズムの音楽が大きめの音で長い間かかっていて、だんだん照明が落ちていって真っ暗になると、いきなり爆発音。
 ヒューーーーーー・・・ドカァン!!!
 繰り返し爆発音を長く聞かせてゆっくりフェイドアウト。そして遠くのセミの鳴き声とすり替わり、共にじわ~っと舞台が明るくなるのですが鉄塔の周りにうっそうと茂る木々を蒼い月明かりが照らすだけ。まさに月影という感じ。舞台面はほぼ真っ暗で影しか見えない。そこで最初のセリフ。
 「もう寝た?」・・・。
 かっこ良かった~・・・。戦場でたった一ヶ所の、平和で日常の空気が流れる場所、という設定がよく伝わりました。

 テーマ曲だったかどうかは忘れたのですが、一曲だけのこぎり楽器を使っていたと思うのですが、それがとても良かったです。しっとり滑らかで優しくて、でも憂いがあって。

MONO公式HP : http://www.nk.rim.or.jp/~mono/

Posted by shinobu at 2001年05月17日 16:38 | TrackBack (0)