ドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトの作品です。串田和美さんの演出で去年、新国立劇場で上演されたものの再演で、高橋克典さんの役を今回は岡本健一さんが演じられています。「三文オペラ」のように音楽劇でしたね。cobaさん作曲の民族モノっぽい音楽の生演奏でした。
松たか子・オン・ステージ!・・・・でしたね。一人で歌うし一人だけ二役やるし。もー・・・彼女のためだけの舞台っていう感じ。それでACTシアターが満員なんですから、そりゃーそうあるべしですよね。演技は巧いな~と思いました。歌舞伎っぽい感じとかさすがだなーって。声色とかも。
でも、なんで、こんなに後味が悪いのでしょうか・・・。
理由は・・・単に私が松さんを苦手なだけっ♪ 単なる個人的嗜好ですね、ハイ。すみませんっ。
串田さんっぽい演出でした。『VOYAGE』@シアターコクーンに似てます。なんか生っぽく演じて、それも計算というか。それぞれ役者さんも演奏者さんも進んで自由気ままな空気を作ってる。でも、それってもうちょっと小さな劇場でやらないと、お客様との一体感を出すのは難しいですよね。新国立劇場での公演を観たかったです(噂によると今回の方が面白いそうなのですが)。
外国人の日本語と日本人の日本語の融合・・・とかも狙いらしいのですが、私にとってはただバラバラで野放図、というイメージを受け取るに留まってしまいました。いや、それも劇場が大きすぎるというのが大きな要因だと思います。
前半1時間30分、20分の休憩を挟んで後半が1時間20分。長いです。前半、1時間ぐらい寝ちゃったかも(笑)。でも後半はどんどん盛り上がって、岡本さんも良さが発揮されてきて、いつもの串田さんの演技にも慣れてきて、お話の中に入っていくことができました。
魅力的なシーンや巧い演技、心地よい音楽、息のあったアンサンブルなど、「良い」ところがいっぱいあるのですが、それが空中分解したままな感じ。そう、そんな公演でした。
Posted by shinobu at 2001年09月15日 23:43 | TrackBack (0)