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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2001年10月16日

ク・ナウカ『トリスタンとイゾルデ』10/12-18青山円形劇場

 私のいちおしシアターカンパニー、ク・ナウカの新作です。スピーカーとムーバーの2人で1役という独自のスタイルを築いています。

 「トリスタンとイゾルデ」はドイツを代表する作曲家、リヒャルト・ワーグナー脚本・作曲のオペラ。壮大な男女の愛の悲劇がク・ナウカ主宰の宮城聰さんの手によってどう変わるかが見所ですよね。

 堪能しました・・・息が詰まるほど集中して観ました。なるほど、なんとも艶めかしい演出で・・・はぁ~・・・・思い出すだけでうっとり恍惚のため息でございます。ドキドキしてきゅーんとなって、ふっと体がゆるんだ時にまた、ハッとして。
 スピーカーの発する言葉が明瞭で易しくて、そして美しい。オペラで観た時にはわかっていなかった意味がわかった気がしました。宮城さんの台本は本当に丁寧で繊細で、心に染み入ります。

 看板女優(ムーバー)の美加理の美しさに心を奪われ、終演後しばらくは動けなかったです。
 照明がまたスゴイ。シンプルだけど大胆。ラストは涙が出そうになりました。
 生演奏なのにマイクを通していた(ように感じた)のがちょっと寂しかったかな。
 衣装には「王女メディア」の時のようにかなり政治的要素が含まれていましたね。

 ク・ナウカを一度もご覧になったことの無い方、ぜひぜひ体験してもらいたいです。

 ク・ナウカ : http://www.kunauka.or.jp/

Posted by shinobu at 2001年10月16日 15:46 | TrackBack (0)