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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2001年11月18日

阿佐ヶ谷スパイダース『日本の女』スズナリ11/7-18

 阿佐ヶ谷スパイダース、略して阿佐スパ(あさすぱ)。今、小劇場界で一番熱い長塚圭史さん作・演出のプロデュース集団です。毎回、様々な新しい役者さん達とのミックスが楽しみです。

 何しろ長塚さんの脚本って退廃的です。どす黒くてエログロ。これは好みが分かれるところだと思うのですが(私は苦手なんです)、その気持ち悪さを吹っ飛ばすというか、気持ち良さに変えてしまうような、暑苦しい、カラッカラに乾いた、言ってみればジャンプ力に近いような笑い(ギャグ)が魅力だと思います。役者さんが巧いというのもありますし、その役者さんの魅力を引き出すことが出来ている長塚さんの演出力でもあるかもしれません。

 今回のお話はわかりやすかったですね。構成が「ライヒ」@東京グローブ座に似てたし。私もかなり阿佐スパ色に慣れてきたらしく、パターンがわかってきてしまってストーリーを楽しむことはできなかったんですが、何しろギャグが良い。巧いんです。
 私は
 「ホットケーキの匂いがぷんぷんするっていうんだ。それほどホットケーキ食ってないのに。」
 で卒倒しました(笑)。

 それと、阿佐スパに出る「男」ってかっこいいんです。特に今回は男による男のための芝居だったから特にその色が濃く出てましたね。男性のファンが多いのもうなづけます。

 阿佐スパのメンバーは長塚さんと中山祐一朗さん、伊達暁さんの3名だけですが、私はこの3人の役者さんが大好きです。特に伊達さんファン♪中山さんも毎回違うキャラですごいし。今回は本当に怖い人(田中役)でした。実は長塚さんのへろへろなのに瞬発的な動きにくびったけだったりする。

 苦手だ苦手だと思っていながらもいつの間にかディープなファンになっているという・・・・。これが阿佐スパなんですね。参った参った。

阿佐ヶ谷スパイダースHP : http://syns.com/spiders/

Posted by shinobu at 2001年11月18日 15:00 | TrackBack (0)