正式なタイトルは『ロンサム・ウェスト~神の忘れたまいし土地~』です。
ひょうご舞台芸術ならではの正統派で上質な翻訳劇ですね。でも、ちょっと陰気すぎたかな~。陰気を狙うならそれを小気味良い毒だと思えるほどあっけらかんと笑わせて欲しかったです。
いがみあう兄弟のお話。その度を超えた態度や言動があまりにバカバカしくって笑える、というものなんですがちょっと苦しめでしたね。前半は特に笑えなかった。つらかった。
神父さんが空からブランコで降りてくる演出はすばらしい!長セリフにも泣けました。こういうところがさすがだと思うんです。
辻萬長さん。これまたさすがでした~。でも、あまりにイヤな奴さがリアルすぎて・・・(笑)。好きになれなかったな~。下品さも底抜けだし。
小島聖さん。彼女、抜群のプロポーションなんですよね。おっぱいがおっきくて足が思いっきり長くて細い。だからでしょうが下品でセクシーな役が多いですよね。いつももったいないと感じます。もっと狙いを絞ったエロスにすればすごく輝くと思うんだけど・・・。
去年の松尾スズキ演出「悪霊」での演技(というより存在)が一番良かったな~。次は阿佐ヶ谷スパダイース「ポルノ」ですが、長塚圭史演出での彼女、楽しみですよね。
"The Lonesome West" by Martin McDonagh
作=マーティン・マクドナー 翻訳=鴇澤麻由子 演出=鵜山仁 美術=島次郎 照明=勝柴次朗 音響=望月勲 衣裳=前田文子 ヘアメイク=林裕子 舞台監督=北条孝 プロデューサー=中谷友和 三崎力 芸術監督=山崎正和
出演=辻萬長 磯部勉 小島聖 横堀悦夫
世田谷パブリックシアター内:http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/2-6-1-69.html