tpt(ティー・ピー・ティー theater project tokyo)は見逃さないようにしています。今回は秋山菜津子さんと千葉哲也さんの2人芝居。私は秋山さんの大ファンなんです。
『バッシュ』は"bash"という英語で「殴打する」「すごく楽しいパーティー」という意味。3話からなるオムニバスでした。ほぼ完全な独白形式の。
いやー・・・アメリカのお話でしたね~・・・・。もーアメリカ一色。ロング・ドライブ、モーテル、パーティー、セントラルパーク、ゲイ(ホモ)、TVのクイズ番組、学位取得、モルモン教徒・・・・。私、ソルトレイク(モルモン教徒のメッカ)には一度行ったことがあるのですが、とってもきれいなところでした。街中が清潔で美しかった。毎週末、礼拝のために教会に沢山の人が集まり、そこで歌われるゴスペルは全国でTV放送されるほど有名でした。そういうキレイで清潔な街を守りつづけている善意の信仰心ある人たちの、心の暗黒、暴力性を描いた作品、でしたね。
1話目は千葉さんが一人でずーっと語り続けます。登場してから中盤にいたるまで、座席が良かったせいもあるのですがまるで彼が私だけに話し掛けてくれているような都合の良い錯覚におちいり(笑)、千葉さんの目をみつめて聞き入りました。イチイチうなづいたり。マジで感動した。嬉しかった。すごく親しみやすくてダイレクトで、聞き手(観客)を大切に思いやる千葉さんの語り口に、涙がぽろぽろ流れました。ほとんど抱きしめられていると感じるほどに暖かい千葉さん。ス・テ・キ♪ あぁ、なんて優しい人なんだろう・・・と思ったら、豹変!すんごい狂気の人に!!・・・・怖かったッス。ひいちゃったッス。まさに演出の思う壺にハマった私、でした。恥ずかし。
2話目は秋山さんの一人語り。さすがです。セクシー。女がホれる女とはまさに彼女のこと。3話目は2人一緒に出て来て最後まで。これは私の好きなパターンの演出じゃなかったな。
実力のある2人の役者さんの独白芝居。観る方もそれなりの心持ちで挑まないと疲れちゃいますね。そういう意味で見応えありました。千葉さんって見た目がちょいと怖い目なので(失敬!)もうちょっと暴力色を押さえた方が良かったんじゃないかな。
客席が豪華でした。内野聖陽さん、浅野和之さん、長塚圭史さん、コンタさん、など。
出演:『オーレムのイピゲニア』若い男/千葉哲也 『メディア再来』女/秋山菜津子 『聖者の群れ』ジョン/千葉哲也 スー/秋山菜津子
作/ニール・ラビュート 訳/常田景子 演出/デヴィッド・ゴサード 装置/松岡泉 衣裳/原まさみ 照明/笠原俊幸 音響/長野朋美 ヘア&メイキャップ/鎌田直樹 舞台監督/小川亘 演出部/久保勲生 深瀬元喜 森谷亜紀子 照明オペレーター/西村俊二 音響オペレーター/長野朋美 通訳/薛珠麗 ドラマツルグ/広田敦郎 Art Borreca 制作助手/熊林弘高 多田真由子 大道具/(有)シーコム 桜井俊郎 武田寛 (有)オサフネ製作所 長船浩章 背景美術/(有)美術工房拓人 松本邦彦 小道具/高津映画装飾(株) 烏城きよし 照明/(株)沢田オフィス 音響/(有)オフィス新音 衣裳製作/砂田悠香里
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