2002年12月24日
ペテカン『エヴリデイ・エヴリナイト』シアタートップス12/21-25
仲良くさせていただいておりますペテカンのクリスマス公演。思い出すなぁ。たしか初めてペテカンを観たのも、そう、冬でした。冬が似合う劇団だと思います。勝手に。
アルケミストという2人組のバンドとペテカンとのコラボレーション、というのがこの公演の全体のイメージですね。ストーリーとアルケミストの歌の歌詞とが重なってくる、というかアルケミストのファンになっちゃいました。ピアノが最高。ヴォーカルの声もすごくきれい。CD買いかけた(買わなかったけど)。
今回のはちょっとしんみり静か過ぎたかな~・・・私好みのペテカンじゃなかったかも。本田誠人さんの出番も少なかったしな~。やっぱ本田さん、役者として好きなんで。残念。
私はペテカンというと、こう、わいわいがやがやした感じっていうか、もっと無邪気な感じとか好きなんですよね。今回はやはりクリスマス公演ということでしっかりと、しっとりと、恋愛を見せようという目論見なのかもしれません。
佐藤滋(KAKUTA)さん、前回ペテカン公演では三枚目役だったけど今回は完全な二枚目で、しかも成立。かっこ良かったです。
ペテカンHP : http://petekan.com
2002年12月23日
ポかリン記憶舎『茶室ゆべし庵 砂の瞬き』しもきた空間リバティ12/20-22
明神慈さんが作・演出をされるポかリン記憶舎。やっと初見です。
しのぶいちおしの安部聡子さん(青年団)とreset-N看板女優の町田カナさん出演というよだれモンの公演。
あぁ・・・この上なくエッチでしたぁ~・・・・。やっぱりエロスは女が作るんですねぇ。涙と鼻水が流れるのを拭く事もすすることもできずにただ、舞台空間を体で受け止めていた50分間。静寂を壊したくなかった。空間づくりや女優さんの演技ももちろん素晴らしいのですが、私はセリフに感動しました。聞き逃したくなかった。
「暖め女」のお話。今回が3部作の完結編だったそうです。以下、ネタバレ。
彼女達はイスを暖めています。ある大病院の待合室のイスを。「添い寝女」もあります。患者のベッドで一緒に添い寝をするのがその仕事。・・・・・なんて面白い物語設定なんでしょう!それだけでも私はじ~んと来ました。
「まばたきするの。砂がね。一粒一粒、次の世界に移行する瞬間に。落ちる瞬間に浮かぶ喜びを知るのね。生まれるときも、死ぬときも。心奪われるときも。手放すときも。」(セリフは正確ではありません。)
阿部聡子さんと町田カナさんの演技対決にも卒倒しそうになりました。きちっと着物を着たお二人。つまり体の露出は全然ないのですが、すごいエロスを感じさせるのです。ゆるく開いた口元。その存在を最大限に発揮する首の動き。周りの空気をもてあそぶ様に円を描いてから目的物に到達する腕と手首。
例えば、目が回ってしまってソファに寝かされた女の頬にガラス製の砂時計をぴとっと当てるところ。エッチすぎた・・・・頭の中で「きゃーっっ!」って悲鳴あげてました。
しもきた空間リバティの使い方の正解を初めて観た気がしました。エレベーターを上がるといつもより薄暗いフロア。和服美女がしゃなりと出迎えてくれて客席へと誘われると、いつもは客席になっているところが舞台空間。手が届きそうに近い舞台には2人の和服の女がソファとイスに座っている。うつらうつらとなりながら。照明が素敵でした。
ポかリン記憶舎HP : http://www.pocarine.com
2002年12月17日
パルコ・東宝芸能『メーリング・ドラマ フレンズ』12/17-22パルコ劇場
七瀬なつみさんファンなのでチケットを取りました。去年好評だったとのことで再演です。
ちゃんと泣かせてもらいました。メールで始まった女同士の友情。男が間に入って破綻するか?と思いきや、物語は全く予想しない方向に進みました。
途中で「ちょっと、もしかすると、陳腐かも???」と、メゲが来たんですが、あの急展開から渋い社会派ドラマに変貌したのはさすが飯島早苗さんの脚本です。ラストの締め方もなかなか・・・・論議をかもし出すところだと思います。
静かで軽妙な、だけど内容は濃密な2時間強(休憩無し)。この2時間を過ぎるというところがミソなんですね~。ここまでやるか、というところまで書いてあるのがすごい。再演になるのもうなづけます。
斎藤由貴さん、演技がとても自然なんですよね。笑わせてくれるし泣かせてくれるし。激高ゼリフは最高でした。でも、ときどきわざとらしさが見えるのが本当に悔しい。惜しい。メールの最後に自分の名前をフルネームで読み上げるのですが「篠塚、はるか。」と必ず苗字と名前の間に一呼吸置くんです・・・私はしらけちゃうんですよぉ・・・。残念でした。
七瀬なつみさん。なるほどキャラが安定していますが、ちょっと演技が大人すぎるかも。特に声が悟りすぎだと思います。演技以前に顔つきとかの問題かな~・・・。ちょっとムリがあるかなって思いました。役柄の小林栗子って、もっと体で考えてる人だと思うんですよね。七瀬さんってすごく知的だもんな~。『コミック・ポテンシャル』の頭の弱いロボット役は最高に良かったんですけどね。あそこにもうちょっと近づいてもいいんじゃないかなって思います。
崎谷健次郎さんの生演奏&生歌つきです。POPSに疎い私でも聞いたことのある曲が流れて、またそれがストーリーにぴったりだったので聴き入りました。CD買おっかなって思ったぐらい。買わなかったけど。
あ、カーテンコールで斎藤由貴さんに走り寄ってぬいぐるみをプレゼントした中年おじさんファンがいて、会場は興ざめでした。本当に迷惑ですよね。
メーリング・ドラマ フレンズ Mail@Drama.
出演:斉藤由貴、七瀬なつみ
音楽・演奏:崎谷健次郎 脚本:飯島早苗 脚本・演出:長谷川康夫 美術:升平香織 照明:黒尾芳昭 音響:山本良彦 衣裳:池ヶ谷ひろ子 ヘアメイク:山崎潤子 システムデザイン:浜渕真一 舞台監督:加藤高 宣伝美術:鳥井和昌 宣伝写真:野口博 プロデューサー:市村朝一、大竹正紘 制作:栗間左千乃、高石由紀子 企画・製作:(株)パルコ・東宝芸能(株)
パルコ劇場 : http://www.parco-city.co.jp/play/
2002年12月13日
燐光群『阿部定と睦夫』紀伊国屋サザンシアター12/08-15
燐光群のお芝居は観客に努力を強いることがよくありますよね。大切なことだと思います。
坂手さんご自身が睦夫と同じ岡山県のご出身で、ずっとその30人殺し事件について書こうと思っていらしたそうです。ラストがなぜあの展開になるのか、ちょっと不思議に思ったのですが、パンフレットに書かれてた坂手さんの文章を読んでやっと意味がわかりました。お芝居を観ただけでわかりたかったな。私が未熟なのかもしれません。
石田えりさん。セクシー。その美貌にノックアウトでした。こんな「女」がいる日本に乾杯。
手塚とおるさん。ショートカットのヘアスタイルを初めて拝見。幼さが怖さを増強。目が怖い。適役ですよね。
神野三鈴さん。線の細い体と妖精のような声で濡れ場なんて演じられると、切なさで目まいがしちゃいます。美しい。
客席には俵真智さん、木場勝巳さんなど、業界の人が多かった感じ。やっぱりこういうのを観に来られるんですねぇ。佐々木蔵之介さん、木野花さん、永井愛さん、小山萌子さん、山本郁子さん、というと二兎社『新・明暗』メンバー。共演者だった下総源太朗さんを観に来られたようでした。ちょうど私の目の前の席に5人勢ぞろいだったので耳ダンボでした。ごめんなさいっ。
2002年12月11日
遊園地再生事業団『トーキョー・ボディ』下北沢ザ・スズナリ12/09-11
宮沢章夫さん率いる遊園地再生事業団の活動再開第1段ということで。私は初見です。
スズナリ公演はリーディング公演、つまり朗読です。
11月に新国立劇場で上演された太田省吾さんの『ヤジルシ-誘われて』と似た匂いを感じました。
オープングは楽しかったけど、開演後30分ぐらいでだんだん飽きてきて、それ以降はうつらうつらとしてしまいました。
ファッション・ヘルスで働いている元・生徒役の明るい茶髪の女の子がすごくかわいかった(おそらく三坂知絵子さん)。
リーディング用に書かれた脚本を読んでいるようでしたので、シアタートラムでの本公演を観に行くのが楽しみです。
遊園地再生事業団 : http://u-ench.com/
2002年12月10日
竹中直人の会『月光のつゝしみ』12/05-29本多劇場
『月光のつゝしみ』っていうタイトル、素敵。
岩松了さんの作・演出というと、私はあまり得意ではないのですが、桃井かおりさんが出演されるのでチケットを取りました。
今まで私が観た岩松作品の中で一番笑いました。今まで私が観た岩松作品の中で、岩松ワールドが最もよく伝わってきた気がします。「あぁ、これが岩松さんの世界なんだ。私、初めてちゃんと味わったのかも・・・」という気持ち。
それもこれもみんな桃井かおりさんのおかげです。スカっとするほどユーモアのセンスのある、超賢くって、かっちょいい女優さんなんだな。もぉほんっと気持ちいいぐらい面白い。いや、笑えるという意味で面白いというのではなくて、自由奔放さと正確さが両方成立している演技のすごさという意味で面白いんです。あの多彩なアイデアはどこから湧き出てくるのでしょうか。とにかく彼女はすごい。
雪が降り続ける田舎の山小屋。ロリコン、自殺未遂、近親相姦、等の題材がぱらぱらと。アブノーマルな空気の中、淡々と起こる出来事は全て不連続。会話もほぼ全てが一方通行。「私をわかって欲しい」と強く望むがゆえにすれ違う合う、頑固で弱い寂しがり屋たち。それを「不器用な人だ」と一言で切り捨てずに、これでもかというほどしつこくその不器用さを描いて面白がって芝居にしてしまいます。岩松さんが「人間って悲しいな。でも人間って可愛いな。」という愛ある目で見てくれているのを感じました。
竹中直人さん。いつもどおりな感じ。ちょっと私にはマンネリかも。
村上一輝さん。声が苦手です。
坂井真紀さん。雰囲気のある人でした。たたずまいは中嶋朋子さんに似てるかも。足も手も細い。
篠原ともえさん。若い。かわいい。それだけで十分です。声もかわいい。
岩松了さん。演技はあいかわらず絶品。俳優さんとしては大好きです。「日本演劇界のヒッチコック」というフレーズがぴったり。
本多劇場グループ : http://www.honda-geki.com/
2002年12月09日
飛ぶ劇場『ミモココロモ』東京芸術劇場小ホール2 12/6-8
副題がついていました。『ミモココロモ Mi-mo Kokoro-mo (Heart and Hand)』。「飛ぶ劇場」は北九州を拠点とする劇団です。15周年記念公演だそうです。東京にはもう何度も来ていらっしゃいますね。
私は作・演出の泊篤志さんが気になっていたのと、チラシに惹かれたのと、松下好さん(bird's-eye view/エルカンパニー)が出演されるので観に行きました。
いやー・・・・ストーリーの要素はそれぞれかなりハードなものでしたが、非常に素朴な青春モノでした。(もう東京での千秋楽が終わってますのでネタバレします。)まっすぐにしか生きられない若者たちの真摯な気持ちとそれゆえ起こってしまう悲劇。大学の映画サークルでの三角関係から発展する殺人事件。これだけ言うとベタな展開なんだけど、説教臭くなくそれを素直に真面目に描いているところが胸を打ちます。あと、適度な笑いも物語を伝わりやすくしていました。またその笑いも素朴なんですよね。
ところどころ流れる文字映像がポエティックで良かったです。「ぼくたちはゼリーの海を漂っている。知らないうちにどんどん深く沈んでいって一筋の光が差すのを底から見ている。」とか。(文章は全く正確ではありませんが意味はこんな感じ。)
部室の壁が丸くなっているのが良かった。映像も見やすかったし。窓の向こうを通る人影がとても効果的。舞台で役者が演技をしていると同時に映像が流れたところがあったのですが、それについては映像が単なる説明として使われていた気がして残念でした。「映画サークル」という設定だからしょうがないと言えばしょうがないかもしれません。
松下好さん、ちょっと生意気な下級生役がぴったりでしたね。存在自体に説得力がありました。先輩に面と向かって悪口を言うところ、胸が苦しくなりました。そうなんだよね。あれくらい勢いよくズバズバ言っちゃうんだよね。だって暴発したら止まらないんだもの。「私、悪くないのに」と何度も言うのがまた切ない。あと、スリップ姿のスタイルが良くって見とれてしまいました(頬赤)。
アラジン(新田仁)役の寺田剛史さんの演技がちょっと私の苦手タイプでした。道化の振りして実はナルシスティックな感じというか。ダスティン・ホフマンみたいな。あ、イメージ違います?だからラストに冷めちゃって、私にとっては感動的なエンディングにはならなかったんですね。残念。
音楽は、洗練されている選曲だとはとても思えないものでしたが、なんだか暖かい感じがしたのが不思議でした。そういうところに地方色が出ている気がして、このリージョナル・シアターという企画の意味があると思いました。クライマックスに流れる歌"Why do fools fall in love?"がものすごく切なくてよかったです。「人を好きになんかならない人間になれればいいのに」ね。あぁ青春!!
※英語字幕つきの日本語公演を始めて観ました。素晴らしいです。ちょっと気が散ったけど(笑)。
飛ぶ劇場HP : http://www.tobugeki.com/
《下記、掲示板形式でした》
だだ さん、いらっしゃいませ!
> タイトルの通り、「ミ」と「ココロ」に引き裂かれる大学生たちの話。
> タイトルいいと思う。
私も!お芝居を観たあとにチラシを観て、あぁ・・・良いタイトルだな~・・・と、しみじみ。
> テーマの落としどころとしては、微妙なかんじ。
> かなりやばいっ。
ええ。ハードな終わり方で、私にとってはちょっと納得いかないまとめ方でもありました。
> でも入りやすい芝居だから、そんなの気にしなければ単純にせつなくていい。
うん。そうそう。そうですよね。それだけで素晴らしいと思います。
> ボクは面白かったけど、たぶん「オエッ」とかんじる人もいると思う。
> あんなサークルに入りたくないし。(笑)
そうなんですよね~(笑)。たしかに設定やストーリーはベタだと思います。でも心にすごく伝わってきたんですよね。けなげな心というか、愛というか。作・演出家の泊さんはかなりのマイナス思考だなーと思いましたが、それゆえの反動的ポジティブ思考であると言えますよね。ちりばめられた珠玉のセリフたちと、それを支える清潔で素直な世界観がこのお芝居のみどころかなと思います。
> それにどちらかというと男寄りに恋愛を描いてるから、都合いいんだよね。
> 特に主人公(?)の新井は好意的に描きすぎじゃないか?
そこもまた同意。アラジン役の人ですよね。そうなんですよ。私もそこで無理が出ちゃいました。
あおしさん、いらっしゃいませ!
> こちらは、はじめまして。
BBSには何度か来てくださってますよね。嬉しいです。
> ほんと、参りました。キュンキュンでしたね。
> 思わずCD買って帰りましたよ。最前列でダァダァ涙を流してきましたよ。
おおおおお・・・・・そうでしたかー・・・・。なんだかダダさんもあおしさんも相当ハマっちゃったようですね。私はお2人ほどではなかったですが、でも観てよかったお芝居でした。
> どうすることも出来ない人は 生きている不幸を噛み締めて 泣けばいい
私も好きでした。文字映像の文章は本当に良かったですよね。「生きるのに意味なんてないんだ。」というのも結構好きだったかも。
だだ さん、あおしさん、またいらしてくださいね!!
Studio Life『Three men in a boat +ワン』ウッディシアター中目黒12/04-15
女性演出家の倉田淳さん率いる男優集団スタジオ・ライフ。男優オンリーで本気の耽美派演劇をやる劇団です。今公演は隅田リバー・バージョンとテームズリバー・バージョンの2バージョンあるのですが、私はテームズ版を拝見しました。
楽しかった~♪ 笑ったし見とれたし聞きほれたし、参加したし。ほんっとに楽しかった。女性なら一度は体験して欲しいエンターテイメントですね。そう薦めたくなるくらいの舞台でした。
演出家が女性だというのが一番のミソだと思います。男性のどういう姿に女性がうっとりするのかをわかっていらっしゃる。だってあの犬の役なんて、はっきり言って反則だよ(笑)。だけどそれをウェルメイドに成立させちゃうんだからすごいんです。倉田さんバンザイ。
アートスフィアやシアター・アプルで興行する劇団がキャパ100人以下の劇場を使う時点ですごい企画なのにその上、完全観客参加型。ファンからしたら、あこがれの俳優さんにかぶりつき状態ですよ。黄色い声援炸裂ですよ。私も歌ったり踊ったり(?)演奏したり色々やりました。また観客をそうやって盛り上げるのがうまいんだよねー。あんなにやってくれたらファンになっちゃうよ。ファンにならない理由がないもの。
また、スタジオ・ライフの公演でいつも感動することは観客へのサービス精神の徹底です。その上、作品の質もすごく良いというのがこの劇団の特徴というか、他との差別化ができている点ですよね。演劇というものを世間に普及させることにものすごく貢献していると思います。演劇好きの私としては、心から感謝の気持ちが湧いてきます。
次回公演はは今回とは打って変わって『トーマの心臓』の再演ですね。2月~3月にかけてアートスフィアで。少女漫画家の萩尾望都(はぎお・もと)さんの文学的傑作漫画の舞台化です。これはスタジオ・ライフの代表作の一つです。マジでお薦めです。男性もぜひご覧になっていただきたい。そして女が求める「いい男」像ってこんなのなんだってこと、少しでも知っていただけたらメリット更に大、だと思います♪
※荷物をあずかってくださったのが笠原浩夫さんだったのにビックリ!私、ムダに緊張してしまいました(笑)。
スタジオ・ライフ:http://www.studio-life.com/
2002年12月06日
ロリータ男爵『愛探偵 天乃川学-RETURNS-』下北沢駅前劇場12/05-09
田辺茂範さん率いるロリータ男爵の小劇場デビュー作の再演です。私は下北沢駅前劇場でやるロリ男(ろりだん)公演が好き。ぴったり合ってると思います。
面白かった~・・・ラストはハラハラどきどきでした。私は田辺さんと同世代だから小ネタが全てツボで、細かいところで楽しくてしょうがなかった!(マーティー、まいっちんぐマチコ先生、鳥山明、etc.)
舞台装置のあの幕(名前知らない)、やりましたね~・・・あの、照明の当て方で透けたり透けなかったりするやつ。小劇場で大々的に使っているのを私は始めて観ました。そして使い方が面白かった!オープニングが見事だったので拍手してしまいました。私だけだったけど(笑)。
ロリ男の俳優さんのすごいところは皆さん、やりきってくれるところ。なにしろありえない場面設定から奇想天外なストーリー展開、そしていきなりミュージカルになったりするわけですから描き出す世界は全く尋常なものではないんです。そこへお客様を連れて行くためには確固とした世界観を劇場に作り出さなくてはなりません。舞台装置や照明、音響効果なども影響も大きいですが、まずは役者さんのテンション、技術次第なんですよね。今回はその役者さん達のお陰で駅前劇場が臨場感バリバリの架空の世界に大変身しました。
斎藤マリさん(天乃川 学)。さすが・・・キュートでワイルド。そしてそれも全て狙いなんですね。いつ観てもかっちょいい女優さんです。
大佐藤崇さん(おにいさん)。笑顔サイコー。衣装サイコー。実はとっても冷静な役なんですよね。確実に大黒柱でした。
足立雲平さん(漫画家)。かっこいい。あのキワモノ系のキャラで絵になるんですから、その存在感と演技力はすごいものだと思います。
加瀬澤拓未さん(アルペ次郎)。キャラ完璧です。中味も外見も一貫された人格が出来ています。ほれぼれします。
丹野晶子さん(車田正美)。毎回ものすご個性で目を惹きつけられていましたが、今回は安定した演技の狙いをしっかりと感じられました。どんどん成長されているようですね。えらそうでごめんなさい。
太田愛子さん(富士根)。美しかった。こういう人が一人いてくれるだけで芝居が締まりますよね。
佐藤毅さん(ハカセ)。大変な役ですよね。本当に。ありがとう。
衣装、小道具が素晴らしかった。いつも見とれてしまいます。アジアの歌姫役の人が豪華なドレスを3着も着ましたよね。あれはまさか作られたのでしょうか!?ロビーで販売していたTシャツ、買えばよかったかなー・・・。かわいかったなー・・・・。
ロリータ男爵 : http://www.lolidan.com/