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Shinobu's theatre review
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REVIEW

2002年12月17日

パルコ・東宝芸能『メーリング・ドラマ フレンズ』12/17-22パルコ劇場

 七瀬なつみさんファンなのでチケットを取りました。去年好評だったとのことで再演です。

 ちゃんと泣かせてもらいました。メールで始まった女同士の友情。男が間に入って破綻するか?と思いきや、物語は全く予想しない方向に進みました。
 途中で「ちょっと、もしかすると、陳腐かも???」と、メゲが来たんですが、あの急展開から渋い社会派ドラマに変貌したのはさすが飯島早苗さんの脚本です。ラストの締め方もなかなか・・・・論議をかもし出すところだと思います。

 静かで軽妙な、だけど内容は濃密な2時間強(休憩無し)。この2時間を過ぎるというところがミソなんですね~。ここまでやるか、というところまで書いてあるのがすごい。再演になるのもうなづけます。

 斎藤由貴さん、演技がとても自然なんですよね。笑わせてくれるし泣かせてくれるし。激高ゼリフは最高でした。でも、ときどきわざとらしさが見えるのが本当に悔しい。惜しい。メールの最後に自分の名前をフルネームで読み上げるのですが「篠塚、はるか。」と必ず苗字と名前の間に一呼吸置くんです・・・私はしらけちゃうんですよぉ・・・。残念でした。

 七瀬なつみさん。なるほどキャラが安定していますが、ちょっと演技が大人すぎるかも。特に声が悟りすぎだと思います。演技以前に顔つきとかの問題かな~・・・。ちょっとムリがあるかなって思いました。役柄の小林栗子って、もっと体で考えてる人だと思うんですよね。七瀬さんってすごく知的だもんな~。『コミック・ポテンシャル』の頭の弱いロボット役は最高に良かったんですけどね。あそこにもうちょっと近づいてもいいんじゃないかなって思います。

 崎谷健次郎さんの生演奏&生歌つきです。POPSに疎い私でも聞いたことのある曲が流れて、またそれがストーリーにぴったりだったので聴き入りました。CD買おっかなって思ったぐらい。買わなかったけど。

 あ、カーテンコールで斎藤由貴さんに走り寄ってぬいぐるみをプレゼントした中年おじさんファンがいて、会場は興ざめでした。本当に迷惑ですよね。

メーリング・ドラマ フレンズ Mail@Drama.
出演:斉藤由貴、七瀬なつみ
音楽・演奏:崎谷健次郎 脚本:飯島早苗 脚本・演出:長谷川康夫 美術:升平香織 照明:黒尾芳昭 音響:山本良彦 衣裳:池ヶ谷ひろ子 ヘアメイク:山崎潤子 システムデザイン:浜渕真一 舞台監督:加藤高 宣伝美術:鳥井和昌 宣伝写真:野口博 プロデューサー:市村朝一、大竹正紘 制作:栗間左千乃、高石由紀子 企画・製作:(株)パルコ・東宝芸能(株)
パルコ劇場 : http://www.parco-city.co.jp/play/

Posted by shinobu at 22:44 | TrackBack