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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2003年03月29日

SPARKO『RENTAL SPACE』03/26-30中野ザ・ポケット

 ガールズ・コンセプチュアル・ポップの新たな地平を切り開く、スパーコ。高羽泰雄さんの脚本がすばらしいので通っています。今回が第三回公演。

 脚本は今までで一番難解でした。が、やっぱりのめり込んでしまいました!舞台美術と照明が凝っていてセンスもいい!!3,000円で観られるのはありがたいと感じられる質の高さだと思います。オリジナル音楽もいつものテイストで良かった。サントラが欲しいですね、公演ビデオまで買っちゃった者としては。あ~・・・ファンなんですよ、もう(笑)。

 『RENTAL SPACE』って『借りる(借りられる・賃貸の)宇宙』ですもんね。このSPACE(スペース)という単語がすごく曖昧というか、色んな意味になります。宇宙、空間、場所、隙間、間・・・etc.。あらゆる意味で当てはまり、使われていると思います。時空を越えた存在としての王子とそれを守る小熊隊(?)の女戦士たち。果たして王 子の宇宙を守ることができるのか。

 一方向に流れる「時間」と、上下・縦横のある三次元の中に存在する「肉体」。その、人間にとって絶対と言える制限がある中で、実は私たちはそれを超えたところ(=SPACE)に居るのかもしれない・・・。そう思わせてくれる夢の体験。無限の想像力で自分の体を抜け出す、そんな体験。

 女優さん達のあのアイコン的な、ロボット調の動きとセリフまわしは、演出意図として馴染んでくると、もう答えられない魅力です。自然と観客の想像力を駆り立て、観客の脳を芝居と同じ速さで使わせるように働きます。集中せずにいられない。頭の普段使っていない部分の体操、ともいえるかも。

 そして彼女たち、顔もカラダも美しいです。演技や小ネタも可愛いです。男性だけじゃなく女性も必見。こういう芝居もアリだよって。こういう演技でも熱いドラマが通じるんだって。涙を誘うんだって。

 毎回感じることですが、オープニングの一発をドカンとやって欲しいです。あれだと初見の人は引いちゃうんじゃないかな。相当高度な、アブノーマルなことやってるんですから、徹底して最初からスパーコ・ワールドに連れて行って欲しい。そこは出演者の方々の力がものを言うところかもしれません。

 佐藤陽子さん(天然ロボット)が急病で降板して菊川朝子さん(Hula Hooper)が代役をされていましたが、1日であれを覚えてやるなんてスゴイ!だってほとんど主役ですもの。ただ、私としてはやっぱり佐藤さんで見たかったな~。私、かなり彼女、好きなんで。今までのSPARKO作品に全て出演されていて、天然ロボット『ホルマリンの少女』でも良かったし。

 SPARKO : http://www.apartment.gr.jp/sparko

Posted by shinobu at 2003年03月29日 23:59 | TrackBack (0)