グローブ座カンパニー改め「子供のためのシェイクスピアカンパニー」の田中浩司さん脚本、山崎清介さん演出なので観に行きました。俳優座劇場でのステージを逃したので王子の北とぴあ(ほくとぴあ)まで。
面白かった!!子供のためのシェイクスピア・シリーズの味わいそのままに、大人にも楽しめる芸術作品でした。全く・・・なんて愛情深いんでしょう!田中さんがシェイクスピア作品を咀嚼して最も大切な意味を抽出し、山崎さんが子供も楽しめるエンターテイメントにして届けてくれます。
『シェイクスピアを盗め!』はゲアリー・ブラックウッド原作の児童向け小説です。
400年前のイギリス。孤児のウィッジは厳しい主人に速記術を教え込まれたが、その技を買われてロンドンへ連れて行かれる。そこで命じられたのはシェイクスピアの新作『ハムレット』を一字一句逃さず書き写し、盗んでくる事。グローブ座にしのび込んだウィッジはあれやこれやという内に、役者として座に残ることになったけれど・・・。
当時のグローブ座の劇団内のお話ですので、シェイクスピア本人も登場しますし、シェイクスピアの息子ハムネットが幽霊として登場したりもします。ハムネットと主人公ウィッジとの係わり合いや、劇中劇『ハムレット』に出演する演出がシェイクスピアの私生活とあいまって、物語をより一層切なく、身近に感じさせます。『ハムレット』以外のシェイクスピア作品からも多数名言が紹介されていて、それでいて子供向けの作品に仕上がっているんですよね。笑いと涙がいっぱい。心が洗われます。
劇団うりんこ は、名古屋を拠点として活動している児童向け演劇を上演する劇団で、創立30周年だそうです。
劇団うりんこ : http://www.urinko.jp
Posted by shinobu at 2003年04月01日 13:01 | TrackBack (0)