ケラさんのミュージカル。ユースケ・サンタマリアさん主演。
『Don't trust over 30(30歳過ぎの奴らを信じるな)』っていうタイトルとは全く関係ない内容でした。あ、でも関係あるのかな。今から30年さかのぼると60年代ですものね。タイム・トラベルものです。『ナイス・エイジ』もそうでしたよね。
舞台は日本の近未来(2004年)。グループサウンズの時代にタイムスリップしてしまったカップル。果たして2人は無事に未来に帰れるか?
ケラさんですから無事なわけないんですが。最初っから(笑)。
休憩15分間を含む3時間半。上演時間が長いだけで文句タラタラの私ですが、この作品は楽しかった!
2004年っていうのがミソですね。日本が空爆されているんです。そういうサラっとした皮肉がかっこいいと思います。まさに今そういう状態なんですよね。どうなるかわからない。過去で起こしたいろんな騒動のおかげで未来が変わっていくというスタイル。バック・トゥー・ザ・フューチャーPART2みたいな感じ。
ユースケ・サンタマリアさんと奥菜恵さんの最後のラブシーンには感動しました。あぁ、そうなるのね、そういうことだったのね・・・・ケラさんってほんとロマンチスト。素敵です。
舞台背面全体に映像を映し出し、その前で役者が”飛ぶ”のは、劇団☆新感線(『大江戸ロケット』など)と全く同じ手法でしたが、伝わってくる意味では『Don't・・・』の方が断然面白みがありました。ナンセンスで笑えます。犬山犬子さんの『暴力猿』サイコー。爆笑。手叩いて喜んじゃった。
秋山菜津子さんだけ、歌が上手かったです。ソロで聞いていられました。
私は普通のミュージカルでは当然のクリアすべきこと(歌が上手いとか踊りがすごいとか)をこの興行では全く期待していないので平気でしたが、客席からは不満の声も多く聞かれました。「レ・ミゼラブル大好きなの!」とおっしゃるマダムとかいらしたし。
最初の方で奥菜恵さんがいきなり3人に増えた時、どう思ったのかな、そういうお客様って・・・。
パンフレットは高かったけど買ってよかったです。役者さんのレコードのカバー仕立ての写真がすっごくセンスよくて楽しめます。
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Posted by shinobu at 2003年05月31日 00:57 | TrackBack (0)