1992年初演。1994年再演。今回が2度目の再演で東京ヴォードヴィルショー30周年記念公演です。
三谷幸喜さんの脚本なので必死でチケットをGETしました。演出が山田和也さんというのも魅力です。いろんな先行抽選を全て逃したのでチケット発売日にぴあとローソンに走ったのですが、ダブルキャストの伊東四郎さんの方は全然無理で山本龍二さん(青年座)の方がかろうじて取れました。
明治24年、大津事件(訪日中のロシア皇太子を警備の巡査が切りつけてしまった大事件)勃発の翌日のお話。時の総理大臣・松方正義チームと元老・伊藤博文(山本龍二さん)チームとの対決。
タイトル通り本当に「その場しのぎ」なんです。やることなすこと裏目に出てしまって、その後の行動がもはや恥の上塗りになり、それがさらに「その場しのぎ」になっちゃう。シチュエーション・コメディーの約束をきっちり守って実行し、笑いも確実に生んでいきます。うまいこと展開させるな~って、感心しました。作:三谷幸喜/演出:山田和也ですものね。さすがです。私がえらそうに言えることじゃないですよね。
ただ、笑えるんですがー・・・ドタバタしすぎて観るのが疲れちゃったんですよねー・・・なんと、もったいないことに寝てしまいました。自分がびっくりですよ、三谷さんの作品で寝るなんて。あんなにがんばってチケット取ったのに。
東京ヴォードヴィルショーの役者さんの演技がわかりやす過ぎる、というのも私の好みでなかったのかもしれません。大げさ過ぎてあざとくなりがちだと思います。本編『その場しのぎの男たち』の前に歌と踊り満載のコント集が披露されるのでもわかりますが、東京ヴォードヴィルショーというと、あくまでも大衆向け(しかもちょっと高年齢層を狙った)の作品をプロデュースされている劇団ですよね。また、コメディーで私がよく感じるギャップなのですが、あめくみちこさんの役をみんなで笑いものにする感覚とかを私は楽しめなかったです。
今さらですが、やっぱり伊東四郎さんバージョンで観たかったなー。山本龍二さんはそのままの見かけがちょっぴり怖いめなんです。伊東さんならどんなに怖く見せてもそれが笑えるでしょうし(笑)。そうは言ってもそれだけで作品が完全に違うものになるとは思えないので、きっと同じような感想だったんじゃないかな、とも思います。
東京ヴォードヴィルショー : http://www.vaudeville-show.com/
Posted by shinobu at 2004年01月02日 15:38