寺島しのぶさんが好きなので恐る恐るチケットを取りました。・・・案の定、途中休憩で帰りました。
互いに一目ぼれした男と女の悲恋のお話。先日の松たか子さん主演『おはつ』もそうでしたが、男がムリして女郎を身受けするんですよね。それでお金がなくって困って・・・という見るも無残な展開。は~・・・。最後まで観てないので結末は知りませんが(ていうかタイトルが心中ですけど)、体調がどんどん悪化してきちゃいました。
森山良子さんが歌う主題歌『それは恋』がここぞとばかりにわざとらしく流れるのがダサイです。宇崎竜童さんの歌も流れましたよね?蜷川さんのお芝居に宇崎さんの音楽というのはお決まりですし、それはそれはかっこ良いと思うんですよ、でも今回はダメでした。テンションがだらだらです。
演出が悪いのか演技指導が悪いのか。役者さんの演技のあの不自然な間(ま)は一体何なんでしょう。へんな関西弁だけでも気持ちが悪いのに、あの、気持ちのこもっていない、紋切り型の、自意識過剰な動き。辟易します。
でも、さすがは寺島しのぶさんでした。ゆっくり歌うようにしゃべっても気持ちが途絶えない。一途で不幸な女郎、あっぱれでした。席を立つのを途中休憩まで待つだけでもつらかったんですが、寺島さんのおかげで持ちこたえました。
阿部寛さんはいつ観ても私にはNGです。のどから出す作りすぎた声色といい、大げさな動きといい、どうしても感情移入できません。
田辺誠一さん。舞台上で初めて拝見しました。ぜひ他のお芝居で見たいです。
演出:蜷川幸雄 脚本/秋元松代 音楽/宇崎竜童 歌/森山良子 衣裳/辻村寿三郎 装置:朝倉摂 照明:吉井澄雄 効果:本間明 振付:鼻柳錦之輔 ファイトコリオグラファー:國井正廣 演出補:石丸さち子 舞台監督:高橋良直 プロデューサー:中根公夫 高屋潤子
出演:阿部寛 寺島しのぶ 田辺誠一 須藤理彩 他
明治座 : http://www.meijiza.co.jp