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REVIEW

2004年12月30日

2004年しのぶの観劇リスト

 2004年にしのぶが観劇した舞台作品(およびそれに順ずるもの)をリストアップしました。
 今年は合計257本でした(内、同じ作品を2回観たのが1度だけあります)。

 “2004年しのぶの観劇ベストテン”の発表は2005年1月11日の予定です♪
 選出対象作品となるのは「2004年1月1日から12月31日までの間に初日を迎えた公演のうち、高野しのぶが観劇した舞台作品」です。
 なので、厳密には257本の中から選ぶのではなく、多少のズレが生じます。

 【記号の説明】
 ■:レビューあり
 □:レビューなし(2004年12月30日時点)
 ★:メルマガ号外を出しました

 ※REVIEWページTOPの右下の方に「過去ログ検索」があります。いろいろサイト内検索してみてくださいね。


2004年01月 (21本)
■青年団プロデュース『夏の砂の上』12/20-1/4こまばアゴラ劇場
■ラッパ屋『裸でスキップ』01/3-25THEATER/TOPS
■サラ・ケイン何かがはじまる『4時48分サイコシス』1/6-8こまばアゴラ劇場
■パルコプロデュース『BENT』1/7-2/1パルコ劇場
■シベリア少女鉄道『ウォッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』1/7-12下北沢駅前劇場
■劇団八時半『久保君をのぞくすべてのすみっこ』01/10-12下北沢・ザ・スズナリ
■少年王者舘KUDAN Project『真夜中の弥次さん喜多さん』01/6-13シアターグリーン
■Bunkamura『夜会「24時着 0時発」』1/3-28シアターコクーン
■松竹『おはつ』01/2-27新橋演舞場
■日生劇場・東宝新春特別公演『芥川龍之介作品集 羅生門-女たちのまぼろし-』01/4-29日生劇場
■ク・ナウカ プロデュース『かもめ・第二章』01/14-18スフィアメックス
■Oi-SCALE『ジレンマセラピー』01/15-20明石スタジオ
■グループ る・ばる『片づけたい女たち』01/10-25シアタートラム
■ビバノン『ククラチョフさんは印度人』01/22-25新宿タイニィアリス
■コマツ企画『戦いの今日』01/22~25 早稲田大学学生会館B202
■彩の国シェイクスピア・シリーズ第13弾『タイタス・アンドロニカス』01/16-2/1彩の国さいたま芸術劇場
■木山事務所『仮名手本ハムレット』01/21-25東京芸術劇場 中ホール
■ロリータ男爵『あいつは裸足-その足で逢いに行け-』01/22-26下北沢駅前劇場
■マンションマンション『3年パンク』01/29-02/1下北沢OFF OFFシアター
■Sun's PROJECT『バンク・バン・レッスン』01/27-2/3新宿御苑・サンモールスタジオ
■ONEOR8『最後の恐竜』01/28-2/4下北沢駅前劇場

2004年02月 (21本)
■文学座『風の中の蝶たち』01/30-2/8紀伊国屋サザンシアター
■JACROW『きんぎょ』02/5-8中野MOMO
■らくだ工務店『ScHOOL』02/05-08新宿シアターモリエール
■THE SHAMPOO HAT・エスラボ『みかん THE SHAMPOO VERSION』02/07-15下北沢ザ・スズナリ
■THE SHAMPOO HAT・エスラボ『みかん THE CONDISHONER VERSION』02/07-15下北沢ザ・スズナリ
■ITPoT.C『フルチンチン2004』02/05-15下北沢「劇」小劇場
■親族代表『人間力学ショー THE BEST』02/10-15下北沢OFF OFFシアター
■ブラジル『バレンタインデー・キス』02/11-16王子小劇場
■ヴィレッジ・劇団☆新感線『レッツゴー!忍法帖』01/22-2/22池袋サンシャイン劇場
■チェルフィッチュ『三月の5日間』02/13-15スフィアメックス
■裸伝Q『夜のドウブツたち』02/12-5新宿パンプルムス
□tpt『Angels in America』01/20-2/29ベニサン・ピット<第1部「ミレニアム」>1/20(火)~2/29(日)
■オペラシアターこんにゃく座『オペラ 花のラ・マンチャ騎士道 あるいは ドン・キホーテ最後の冒険』02/12-22シアタートラム
■Ort-d.d + こふく劇場『so bad year』02/17, 18東京芸術劇場 小ホール1
□tpt『Angels in America』01/20-2/29ベニサン・ピット<第2部「ペレストロイカ」>1/21(水)~2/29(日)
■ホリプロ『ユーリン・タウン』02/5-29日生劇場
■シス・カンパニー『美しきものの伝説』02/17-3/10紀伊国屋ホール
□新国立劇場演劇『The Game』02/20-29新国立劇場 小劇場
■Bunkamura『カメレオンズ・リップ』02/6-29シアターコクーン
■らくだ工務店『ダンボール・ブルース’』02/27-29スフィアメックス
■げんこつ団『大拳骨祭』02/25-29下北沢駅前劇場

2004年03月 (21本)
■燐光群『だるまさんがころんだ』02/20-03/07下北沢ザ・スズナリ
■AGAPE store『しかたがない穴』03/02-10紀伊國屋サザンシアター
■(劇)べっちんプレゼンツ「こども連」公演『鬼ロック'04』03/03-07中野MOMO
■フジテレビジョン・ホリプロ・朝日新聞社『くるみ割り人形』03/03-21東京国際フォーラム ホールC
■Studio Life『MOON CHILD -月の子-』03/04-16アートスフィア
■珍しいキノコ舞踊団『FLOWER PICKING』03/10-14CLASKA
■藤原歌劇団 オペラ『アルジェのイタリア女』03/11-14東京文化会館大ホール
■北九州芸術劇場プロデュース『ワルプルギスの音楽劇 FAUST《ファウスト》』03/06-21世田谷パブリックシアター
■新国立劇場演劇『こんにちは、母さん』03/10-31新国立劇場 小劇場
■シリーウォーク・プロデュース『ウチハソバヤジャナイ』03/10-22下北沢ザ・スズナリ
■毛皮族『DEEPキリスト狂』03/4-28下北沢駅前劇場
■新国立劇場演劇『透明人間の蒸気(ゆげ)』03/17-4/13新国立劇場 中劇場
■ク・ナウカ『ウチハソバヤジャナイ』03/18-23東京芸術劇場小ホール1
■とくお組『トリップ☆オーバー』3/19-21新宿THEATER BRATS
■サードステージ『ハルシオン・デイズ~もうひとつのトランス~』03/19-4/11紀伊國屋ホール
■明治座・テレビ東京『新・近松心中物語~それは恋~』03/4-4/29日生劇場
■tpt『アントン・チェーホフ四幕喜劇 かもめ』03/25-4/11ベニサン・ピット
■30-delux『マホロバ』03/19-28シアターVアカサカ
■演劇企画「怪童堂」プロデュース『ドレッサー』03/24-31中野ザ・ポケット
■日本テレビ・キューブ『JOKER』03/29-04/03ル テアトル銀座
■ちからわざ『ポウズ~さきわうためにできること<改訂版>~』03/30-04/04THEATER/TOPS

2004年04月 (20本)
■Ele-c@『Q.E.D.2004』4/1-6王子小劇場
■こまつ座『太鼓たたいて笛ふいて』04/02-29紀伊国屋サザンシアター
■劇団かしこい僕達『Fの感覚6 AREA83(はちみつ)』3/31-4/4ウエストエンドスタジオ
■阿佐ヶ谷スパイダース・TOKYO FM『はたらくおとこ』4/1-11本多劇場
■ポかリン記憶舎『小作品集2 夢の終わり』4/5-7麻布ディプラッツ
■新作オペラ世界初演『Jr.バタフライ』4/6, 8, 10東京文化会館
■ペンギンプルペイルパイルズ『スマイル・ザ・スマッシャー』4/7-14ザ・スズナリ
■扉座『曲がり角の悲劇』4/10-18シアターサンモール
■青山円形劇場プロデュース『LYNKS-リンクス-』4/1-17青山円形劇場
■チャリT企画『ドウニモタマラナイ』4/14-18早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ』
■明治大学演劇学専攻二年主催・新入生歓迎公演『岸田國士オムニバス集「日本の女」』4/14-16キッドアイラックホール
■サッカリンサーカス『南国熱帯蝶々挽歌 ナツノユメチャンチキツキヨ』04/16-25新宿サンモールスタジオ
■reset-N『裸のランチ』04/15-18シアタートラム
■三鷹市芸術文化センター+bird's-eye view『-Second Line Ver.3-girl girl boy girl boy』04/17-25三鷹市芸術文化センター 星のホール
■NANYA-SHIP+ウォーキング・スタッフ『カトル(Quatre)』04/16-25HEATER/TOPS
■新国立劇場演劇『THE OTHER SIDE/線のむこう側』04/12-28新国立劇場 小劇場
■ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー『オセロー』04/15-29ル テアトル銀座
■文学座アトリエの会『中二階な人々』04/16-29文学座アトリエ
■トラブ6(シックス)『トラブ6の春雨』04/23-25ウエストエンドスタジオ
■Ort-d.d『乱歩プレイ(防空壕・断崖・人でなしの恋・芋虫)』04/24, 25高円寺・山椿美術館

2004年05月 (24本)
■日本総合悲劇協会『ドライブイン カリフォルニア』04/28-5/16本多劇場
■青年団プロジェクト公演『忠臣蔵・OL編』『ヤルタ会談』05/01-16アトリエ春風舎
■加藤健一事務所『世はすべて事も無し』05/01-05紀伊国屋サザンシアター
□サントリーホール『「こどもの日」コンサート』5/5サントリーホール・大ホール
■松竹・テレビ朝日『アマデウス』ル テアトル銀座05/05-27
■演劇企画集団THE・ガジラ『国粋主義者のための戦争寓話』05/05-19ベニサン・ピット
■シベリア少女鉄道『天までとどけ』05/06-16THEATER/TOPS
■シス・カンパニー『ダム・ウェイター Bヴァージョン』05/10-06/06シアタートラム
■シス・カンパニー『ダム・ウェイター Aヴァージョン』05/10-06/06シアタートラム
■劇団♪ダンダンブエノ『バナナが好きな人』05/12-23青山円形劇場
□新国立劇場オペラ『マクベス』05/13-28新国立劇場 オペラ劇場
■スクエア『嗚呼、てんやわんやの月見うどん。』05/13-16下北沢駅前劇場
■新国立劇場演劇『てのひらのこびと』05/11-27新国立劇場 小劇場
■花組芝居『いろは四谷怪談』05/14-23世田谷パブリックシアター
■TBS『浪人街』05/16-06/23青山劇場
■パルコ/ニッポン放送『HEDWIG AND THE ANGRY INCH』05/14-06/06パルコ劇場
■ひょうご舞台芸術『曲がり角の向こうには』05/22-30紀伊国屋ホール
■燐光群アトリエの会『犀(さい)』05/10-23梅が丘BOX
■山の手事情社『道成寺』05/26-30 ASAHIスクエアA
■少年社中 AOYAMA FIRST ACT 4th『ハイレゾ-high resolution』
□Oi-SCALE『ヒミズ』05/28-30ラフォーレミュージアム原宿
■Attic Theater『lenz~トリコ仕掛けの屋根裏~』05/26-30中野MOMO
■KAKUTA花やしき公演・浅草花やしき提携『ムーンライトコースター』05/27-30ゆうえんち浅草花やしき
□Oi-SCALE『ヒミズ』05/28-30ラフォーレミュージアム原宿 2回目

2004年06月 (17本)
■マレビトの会『島式振動器官』06/02-06こまばアゴラ劇場
■トム・プロジェクト『狐狸狐狸ばなし』05/29-06/06本多劇場
■松竹・サンシャイン劇場提携公演『謎の変奏曲』05/21-06/06サンシャイン劇場
■strange GARDEN『シェル』06/04-07タイニイアリス
■世田谷パブリックシアター・プロデュース企画 シリーズ「レパートリーの創造I」『時の物置』06/05-20世田谷パブリックシアター
■新国立劇場演劇『INTO THE WOODS』06/09-26新国立劇場 中劇場
■メタリック農家『男』06/10-13中野テルプシコール
■三条会『班女・卒塔婆小町』06/10-13こまばアゴラ劇場
■ベターポーヅ『ちぎれるほど愛して』06/15-20THEATER/TOPS
■デス電所『ちょっちゅ念』06/15-17下北沢駅前劇場
■THE SHAMPOO HAT『肉屋の息子』06/15-23ザ・スズナリ
■りゅーとぴあレジデンシャル・ダンス・カンパニー Noism 04『SHIKAKU』06/16-20新宿パークタワーホール
■サッカリンサーカスのザムザ阿佐ヶ谷ナイト『毛皮のマリー』06/22ザムザ阿佐ヶ谷
■パルコ/ニッポン放送『HEDWIG AND THE ANGRY INCH 新宿ナイツ』6/23, 24東京厚生年金会館
■新国立劇場演劇『請願-静かな叫び-』06/22-07/8新国立劇場 小劇場
■Studio Life『DRACULA』06/09-27新宿シアターサンモール
□世田谷パブリックシアター+コンプリシテ(ロンドン)共同制作 『エレファント・バニッシュ(再演)』05/25-06/08世田谷パブリックシアター

2004年07月 (20本)
★□Ort-d.d、東京国立博物館『四谷怪談』07/01-07東京国立博物館「表慶館」 
■Rel-ay『ギャラクシー ラヴ メドレー』07/08-11麻布ディプラッツ
■俳優座劇場プロデュース『ハロー・アンド・グッドバイ』07/08-07/18俳優座劇場
■HUG306-54 『彼らについて私が知っている二、三の事柄』07/13-18テアトル・デ・ソンス・ギャラリー
■パルコ/Me&Herコーポレーション『イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー ~パパと呼ばないで!~』07/08-25ル テアトル銀座
■InnocentSphere『Kristan Manas(クリシュタン・マナス)』07/14-19中野ザ・ポケット
■シアター21『ヴァローニュの夜-ドン・ジュアンと7人の女たち-』07/10-18紀伊国屋サザンシアター
■子供のためのシェイクスピアカンパニー『ハムレット』07/15-20世田谷パブリックシアター
■ヴィレッジ・プロデュース『阿佐ヶ谷スパイダース・プレミアム「真昼のビッチ」』07/12-25シアターアプル
■ポかリン記憶舎『煙の行方』『煙ノ行方』07/14-25こまばアゴラ劇場
■パルコ/リコモーション『MIDSUMMER CAROL ガマ王子VSザリガニ魔人』07/04-25パルコ劇場
■ホリプロ・テレビ東京・朝日新聞社『PLAY WITHOUT WORDS』06/25-07/25シアターコクーン
□椿組04夏・花園神社野外劇『一天地六~幕末新宿遊侠伝~』07/15-25新宿・花園神社境内:野外ステージ 
■文学座『モンテ・クリスト伯』07/22-28アートスフィア
■みかん・夏『mellow・・・涙いろ』07/23-25中野スタジオあくとれ
■燐光群『私たちの戦争 Lost in the war/Blindness』07/15-08/04下北沢ザ・スズナリ
■劇団BISHOP『時空寺』07/22-28ザムザ阿佐ヶ谷
■劇団山の手事情社EXTRA企画『作、アレクサンドル・プーシキン』07/28-08/01こまばアゴラ劇場
■道学先生『エキスポ』07/28-08/01紀伊国屋ホール
★■こまつ座『父と暮らせば』07/27-08/01紀伊国屋サザンシアター

2004年08月 (20本)
■コットンクラブ『奪うこと』07/23-08/01THEATER/TOPS
■パルコ『鈍獣 don-ju』07/31-08/22パルコ劇場
■加藤健一事務所『コミック・ポテンシャル』7/28-8/10本多劇場
■フジテレビ『ファミリーミュージカル ピッピ~「長くつ下のピッピ」より~』08/01-15世田谷パブリックシアター
■青島レコード『SLAPHAPPY』08/04-08THEATER/TOPS
★■劇団M.O.P.『虚飾の街に別れのキスを』08/06-12紀伊國屋ホール
★■新国立劇場『こどものためのオペラ劇場 ジークフリートの冒険~指環を取りもどせ!GET BACK THE RING!~ 』08/06-08新国立劇場 中劇場
■あなざ事情団『三人姉妹』08/06-8アトリエ春風舎
■かもねぎショット+オフィスコットーネ公演『窓』08/07-15下北沢ザ・スズナリ
■テレビ東京・アートスフィア・ポイント東京『LIVE ACT himself』08/10-18アートスフィア
■TheStoneAge『観測史上、最高気温を記録しました。』JUNGLE in→dependent theatre08/12-15
■非戦を選ぶ演劇人の会『ピースリーディングvol.6あきらめない、夏 2004』08/15紀伊国屋サザンシアター
■テレビ東京・カンバセーション『Kyupi Kyupi Grand Kayo Show CABAROTICA』08/18-30スパイラルホール
★□こまつ座『花よりタンゴ』08/06-22紀伊国屋サザンシアター
■ク・ナウカ『友達』08/19-22東京デザインセンター ガレリア
■青年座スタジオ公演『化粧する君の背中が小さく見えて僕はフタコブラクダと砂漠を渡る』08/20-26青年座劇場
■We Love Dance実行委員会『WE LOVE DANCE FESTIVAL』08/17-08/29パークタワーホール、全労災ホール スペースゼロ
■tpt『シカゴの性倒錯/カモの変奏曲』08/12-29ベニサン・ピット
■ナイロン100℃『男性の好きなスポーツ』08/21-09/12本多劇場
□Oi-SCALE『僕がブルーハーツとダウンタウンを好きになった理由。』08/25-29下北沢駅前劇場

2004年09月 (22本)
■JACROW×ブラジル『民宿~JACROWとブラジルがお贈りする6つの怖いお話~』09/02-06中野あくとれ
■Studio Life『ドリアン・グレイの肖像』09/01-15紀伊国屋サザンシアター
★■俳優座プロデュース『高き彼物(たかきかのもの)』09/1-6俳優座劇場
■劇団青い鳥『シンデレラ ファイナル』09/02-05スパイラルホール
■TBS/Bunkamura『RED DAMON』08/31-09/08シアターコクーン
■ウォーキングスタッフ プロデュース『ハレルヤ』09/03-12THEATER/TOPS
■東宝『ミュージカル ミス・サイゴン』08/15-11/23帝国劇場
■ククルカン『ノーマザー・フォーファーザー』09/09-12新宿シアターモリエール
■Plug-In『Show Case vol.1「Blue Rose」』09/10-14麻布ディプラッツ
■ひょっとこ乱舞『フナの心臓、メチルの心』09/10-14王子小劇場
■G2プロデュース『痛くなるまで目に入れろ』09/09-17紀伊国屋ホール
■ウーマンリブ『轟天VS港カヲル~ドラゴンロック!女たちよ、俺を愛してきれいになあれ~』09/08-18サンシャイン劇場
■シス・カンパニー『ママがわたしに言ったこと』09/04-10/03青山円形劇場
■STスポット/reset-N『reset-Nの火星年代記』09/16-17横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール
■ピチチ5(クインテット)『反撃バップ!!』09/17-20高円寺明石スタジオ
■演劇弁当猫ニャー『たびだち』09/17-21中野ウエストエンドスタジオ
■チェーホフ東京国際フェスティバル・ジンジャントロプスボイセイ『かもめ』09/15-20スフィアメックス
■映画版・劇団☆新感線『髑髏城の七人』09/18-10/03丸の内東映
★■TBS/Bunkamura『ヤック トゥア デ~ン 「赤鬼」タイバージョン』09/14-22シアターコクーン
■らくだ工務店『かりすま』09/24-26新宿シアターモリエール
■世田谷パブリックシアター『リア王の悲劇』09/25-10/11世田谷パブリックシアター
★■ホリプロ・テレビ朝日・朝日新聞社・TOKYO FM『デフ・ウェスト・シアター「ミュージカル ビッグ・リバー」』09/28-10/24青山劇場

2004年10月 (24本)
■男子はだまってなさいよ!4『バカ・ワールドカップ』9/30-10/3ラフォーレ・ミュージアム原宿
■流山児★事務所『心中天の網島』10/03-10下北沢本多劇場
■遊機械オフィスプロデュース『溺れた世界』10/03-24シアタートラム
■新国立劇場 演劇 THE LOFT 1『胎内』10/04-17新国立劇場小劇場
■G-upプロデュース『金魚鉢の中で』10/06-11シアターVアカサカ
■山の手事情社20周年記念公演Yamanote7481『夏の夜の夢』10/08-17青山円形劇場
■STスポット・ポかリン記憶舎+Ort-d.d『夢乃プレイ~音楽劇《少女地獄》~』10/09-11横浜・山手ゲーテ座
■風琴工房『風琴文庫』10/11-17自由が丘 大塚文庫
■TBS/Bunkamura『赤鬼~日本バージョン』10/02-20シアターコクーン
■松竹『髑髏城の七人(アオドクロ)』10/05-28日生劇場(5日はプレビュー)
□クリオネ・プロデュース『バット男』10/14-24シアターサンモール
■山の手事情社20周年記念公演Yamanote7481『jamゴールドブレド』10/06-17青山円形劇場
■ひょうご舞台芸術『やとわれ仕事(原題:Odd Jobs)』10/13-17俳優座劇場
■青年団・五反田団『いやむしろわすれて草』10/12-17こまばアゴラ劇場
■シアター1010・tpt『楡の木陰の欲望』10/18-31(10/17プレビュー)シアター1010
■NBS・日本経済新聞社『エディタ・グルベローヴァ シューベルト、R.シュトラウスの歌曲を歌う』10/19サントリーホール
★■ミュージカル『ウモジャ』10/21-24ゆうぽと簡易保険ホール
★■ニ兎社『新・明暗』10/22-11/07世田谷パブリックシアター
□三鷹市芸術文化振興財団・ペンギンプルペイルパイルズ『246番地の雰囲気』10/21-24三鷹市芸術文化センター 星のホール
■シアター・ドラマシティ・博報堂DYメディアパートナーズ『夜叉ヶ池』10/14-31パルコ劇場
■テレビ朝日・シーエイティプロデュース『マダム・メルヴィル』10/15-11/14スフィアメックス
■新国立劇場演劇『ヒトノカケラ』10/22-11/03新国立劇場小劇場
■燐光群アトリエの会『ときはなたれて』10/01-11/02梅ヶ丘BOX
□『岩窟太郎』中野スタジオあくとれ

2004年11月 (25本)
■世田谷パブリックシアタープロデュース シリーズ「レパートリーの創造」『見よ、飛行機の高く飛べるを』11/01-21シアタートラム
■地人会『怒りをこめてふり返れ(原題:Look Back in Anger)』11/02-13日紀伊國屋ホール
■tpt『ナイン-nine THE MUSICAL-』10/29-11/14(10/28プレビュー)アートスフィア
■チェルフィッチュ『STスポット演劇フェスティバル スパーキング21参加作品「労苦の終わり」』11/03-07横浜STスポット
■シベリア少女鉄道『VR』10/29-11/10下北沢駅前劇場
■パルコ・プロデュース『ピローマン(原題:THE PILLOWMAN)』11/06-11/23パルコ劇場
■庭劇団ペニノ『黒いOL』11/03-09西新宿6丁目15番地広場(グリーンタワー横)
■新国立劇場演劇『二人の女兵士の物語』11/08-11/21新国立劇場小劇場
■フジテレビジョン『ハンブルボーイ』11/07-28東京グローブ座
■劇団、本谷有希子『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』11/10-14青山円形劇場
■第11回BeSeTo演劇祭・Ort-d.d『こゝろ』11/10-11学習院女子大学 やわらぎホール
■少年社中『アサシンズ-THE VALLEY OF ASSASSINS』11/06-14中野ザ・ポケット
■佐藤佐吉演劇祭参加・乞局『汚い月(陰漏改訂版)』11/12-14王子小劇場
■佐藤佐吉演劇祭参加・パラドックス定数『5seconds』11/1,2,8,9,16,17王子小劇場
■青年団リンク・地点『三人姉妹』11/10-21アトリエ春風舎
■劇団鳥獣戯画『3人でシェイクスピア』11/16、11/17、12/8、12/9~(とびとびロングラン)プーク人形劇場
■劇団ジャブジャブサーキット『しずかなごはん』11/17-21サンモールスタジオ
□Rel-ay『Sample#2 Variety of Life』10/19-21麻布ディプラッツ
■bird's-eye view『nu』11/19-21シアターサンモール
■テレビ東京・アトリエダンカン・プロデュース『8人の女たち』11/19-12/12アートスフィア
■ニッポン放送/サードステージ『KOKAMI@network「リンダ リンダ」』11/16-12/05シアターアプル
★■青年座 下北沢5劇場同時公演『空』11/25-12/05本多劇場
■大人計画『イケニエの人』11/11-12/05世田谷パブリックシアター
■SePT独舞vol.12『白井剛ソロダンス「質量, slide , & .」』11/26-28シアタートラム
■新国立劇場演劇『喪服の似合うエレクトラ』11/16-12/05新国立劇場中劇場


2004年12月 (22本)
■毛皮族『毛皮族のロックンロールミュージカル, キル!キル!「お化けが出るぞ!!」』12/01-08全労済ホール/スペース・ゼロ
■reset-N『ROSE』11/30-12/05こまばアゴラ劇場
■青年座 下北沢5劇場同時公演『諸国を遍歴する二人の騎士の物語』11/25-12/5下北沢駅前劇場
■Studio Life『パサジェルカ-女船客~秘した過去が手招く旅路~』12/02-12シアター1010
■青年座 下北沢5劇場同時公演『深川安楽亭』11/25-12/5ザ・スズナリ
■パルコ劇場『ラヴ・レターズ 北村有起哉&田中美里』12/01-06パルコ劇場
■ナイロン100℃『消失』12/03-26(12/2プレビュー)紀伊国屋ホール
■青山円形劇場プロデュース『ア・ラ・カルト~役者と音楽家のいるレストラン~』12/03-26青山円形劇場
■ペテカン『やわらかな君の髪をなでる』12/09-19下北沢駅前劇場
■竹中直人の匙かげん『唐辛子なあいつはダンプカー!』12/10-29本多劇場
■オン・タイム『エリザベス・レックス-ELIZABETH REX』12/04-12ル テアトル銀座
■プリズム企画『プリズム セブン☆少し早めのクリスマス会☆』12/11, 12, 18, 19渋谷JAZZ BARレインボー
★■東宝・SHINKANSEN☆RX『ROCK MUSICAL SHIROH』12/07-29帝国劇場
■InnocentSphere×Afro13『QUO VADIS(クオヴァディス)』12/15-19シアターVアカサカ
■TBS/ホリプロ『ロミオとジュリエット』12/04-28日生劇場 
■佐藤佐吉演劇祭参加・ブラジル『美しい人妻』12/16-20王子小劇場
■文学座アトリエの会『THE CRISIS(ザ・クライシス)- 危機の十三日間- あとちょっとで世界は滅んだ』12/03-20文学座アトリエ
■地人会『化粧-二幕-』12/10-19シアタートラム
■tpt『アントン・チェーホフ ドラマ四幕 三人姉妹』12/16-29ベニサン・ピット
■ピエール風呂『第一回 山崎樹範とピエール風呂自由研究発表会(やましげとピ風研)』12/22ウエストエンドスタジオ
■MONO『相対的浮世絵』12/23-28シアタートラム
□西永福『ハローハロー、へび女』12/27, 28下北沢OFF OFFシアター


※2004年に入ってから観たけれど、既に2003年12月に初日を迎えていた作品
・青年団プロデュース『夏の砂の上』12/20-1/4こまばアゴラ劇場

※2004年12月に初日を迎えているけれど、1月に観る予定の作品
・NODA MAP『走れメルス』12/03-01/30シアターコクーン
・パルコ『なにわバタフライ』12/18-01/26パルコ劇場
・佐藤佐吉演劇祭参加・クロムモリブデン『ボウリング犬エクレアアイスコーヒー』12/29-01/03王子小劇場

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2004年12月29日

reset-N『ROSE』11/30-12/05こまばアゴラ劇場

 reset-N(リセット・エヌ)は夏井孝裕さんが作・演出される劇団で、私は賛助会員Support-N(※1参照)に入っています。
 ※ネタバレします。セリフは脚本から引用しています。

 最初に若い女性が1人出てきて、静かに語りながら舞台設定を説明するのですが、それだけでじーんと来てしまいました。
 「何からやっていいか。」
 「何からやっていいかわからなかった。東京だった街の片隅の、植物園だった場所で、何からやっていいかわからなかった。ガラスの破片の下に、ここにいたみんなの血が溜まって固まっている。」
 こまばアゴラ劇場の小さな舞台が、戦場になりました。

 “何らか”の大義名分を得て、アメリカをはじめとする多国籍軍が日本に対して武力攻撃を開始し、空爆などで何万人もの日本人、および日本にいた人間が殺害された。時の日本政府がさっさと逃げ出してしまったため、日本は実質的な無政府状態に陥っている。多国籍軍以外にも人民軍、反乱軍、指揮官のいない自衛隊などの様々な軍隊が街を占拠して、窃盗、暴動、無差別殺人が横行している・・・。
 「イラク戦争が、日本で起こっていたら?」という仮定でこのお話が書かれているのは明らかです。

 舞台上には黒い土(ゴムだそうです)が敷き詰められており、ところどころ銀色に光っているのは一円玉でした。崩壊した国の通貨ですからゴミ同然になっているんですね。「円もらったってですね・・・」というセリフともつながります。(ちなみにイラクの通貨はイラク・ディナールというそうです)

 “何らか”というのは、日本人が“アメリカの資本で”黄色人種以外を攻撃する遺伝子兵器を開発し、それを国内に隠して持っていたということ。劇中に出てくる、品種改良で青い薔薇(バラ)が作られたのも今年の話、アラブ人だけを攻撃する遺伝子兵器がイスラエルで作り出されたというのも最近の話で、すべて本当のことだそうです。

 外人兵士ナガサキが語る日本の歴史についての彼の考えには、私は同意ではありません(※2参照)。でも、一人の英国人が自分の母親の祖国(日本)のことを勉強して、個人的にそう感じたというストーリーですので、すんなり受け入れられました。むしろその後にナガサキが語る言葉から、作者・夏井さんの日本人、および人類全体に対する愛がグサリと私の胸に届き、涙がぼろぼろこぼれました。

 「矛盾の中で俺たちは生きてる。」 
 「・・・君たちに頼みがある。」「日本語を、使い続けるんだ。」「新しい政府がどうなっても、日本語をしゃべっていてくれ。」

 「俺は、モルモットじゃない。わけのわかんない細菌の感染者第一号になるために生まれてきたわけじゃない。俺は実験動物にはならない。」
 「俺は獣にはならない。悪魔にもならない。俺は・・・、俺は英雄じゃない。救世主じゃない。でも犠牲者にはならない。被害者にもならない。伝説にも、標本にも、なりはしない。俺は・・・、俺は・・・!」

 若者らしい軽い感覚のちょっとかっこいい笑いがたくさんあるし、音楽も体がノっちゃうぐらい心地よくてクールなので、設定は非常にシビアなのですが楽な気持ちで最後まで観られました。場面転換するごとに人物や状況について少しずつ明らかにされていくのも、単にわくわくするし、面白いです。

 演劇に全然詳しくない友人がこの公演を観て「めちゃくちゃ面白かった」と言っていました。また、「小さな劇場でやっているが、違う方法で表現する方がいいのではないか」とも言っており、具体的にそれは何なのかはわからなかったのですが、私も似た感覚を持ちました。演劇じゃなくても、というか、演劇はもちろんのこと、他の分野にも広がっていけるんじゃないかと思うのです。映像でもいいし、何だろう、朗読とか・・・Webのストリーミング映像とか?あぁ、うまく言えないんだけど、とにかくアゴラ劇場から何らかの大きなうねりが生じたのは間違いないです。

 Wonderland内で、松本和也さんがこの作品について鋭い分析をされています。

 ※1 賛助会員Support-Nは年間1万円からの会費でその年の全公演を招待してくださり、会報誌も年2回発行、そして公演のたびに上演台本をプレゼントしてくれます。これはオトクです!

 ※2 ナガサキは、第二次世界大戦の終結時に日本が「無条件降伏した」と言いますが、日本は当時の政府が「ポツダム宣言を受理する」という形で条件付きで降伏しています。ヒットラーが自殺していたドイツの場合は「無条件降伏」となりましたが、日本はそれと同じではありません。ナガサキが語る「大政奉還」についても私とは解釈が違いました。(参考文献:清瀬一郎著「秘録 東京裁判」)

作・演出:夏井孝裕
出演:久保田芳之 鶴牧万里 原田紀行 平原哲 生田和余 長谷川有希子
グランドデザイン:massigla lab.(夏井孝裕・荒木まや・福井希)演出助手:山本将也 小道具:M'z garden 宣伝写真:山本尚明 宣伝美術:quiet design production 制作:秋本独人・森下富美子・河合千佳 reset-N other members:町田カナ・篠原麻美・文珠康明・綾田將一 協力:ステージオフィス・NPO法人アートネットワーク・ジャパン 企画制作:reset-N/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
reset-N:http://www.reset-n.org/

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2004年12月28日

MONO『相対的浮世絵』12/23-28シアタートラム

 イギリス留学から帰ったばかりの土田英生さんの新作です。女優さん2人は退団したということで、男5人芝居でした。

 墓地の中にある小さな公園。年のころ30代とみられる2人の男が、ベンチに座って誰かと待ち合わせをしている。やってきたのは高校の卓球部で一緒だった友人2人。実は彼らは部室の火事で死んでしまった幽霊なのだ。

 とぼけた笑いがいっぱいちりばめられた静かな会話の中に、一瞬ギラリと光る悪意や痛烈な批判が見て取れる、MONOらしい作風でした。

 生きている男2人は、会社の金を使い込んで、経理の女子社員と不倫しているサラリーマンと、女生徒に手を出してしまっている高校教師。どう贔屓目に見ても社会的には落ちこぼれです。幽霊は幽霊で、生きている2人を助けたり窮地に陥れたり、かなり自分勝手。のんびり会話しているわりに舞台上にいる人物の環境はみな深刻です。

 物語の終盤で、若者2人の命を奪った部室での火事について全員で語り合います。人生の中でもっとも大きな事件である「死」とそれを引き起こした事件からは、やはり逃れられません。どんなに目をつぶろうとしても人間は結局、そこに引き戻されてしまいます。
 生き残った2人は、幽霊2人のために自分の人生をリセットすることになるのですが、そうすること自体は尊いし、それを描く意義は大きいと思います。でも、演出があっけなさすぎたせいか、私は腑に落ちなかったです。

 舞台には、茶色くて細いタル木を何本も並べて立たせて、こぎれいなテラスが作られていました。その細い木々がだんだんと無数の墓石のように見えてきて、死んでいったすべての人間、そしていつかそうなる私たちを表しているようでした。

 私が初めてMONOを観たのは2000年の『錦鯉』で、ヤクザが更正する(?)お話でした。全身が武者震いするような感覚をおぼえ、それ以来MONOおよび土田さん脚本の公演には通い続けています。今、ガンガンに宣伝している映画「約三十の嘘」も観たいなーと思っています。

 でも、今作品はちょっと退屈だったかな。いかんせん、暗かったですね・・・。なんだか俳優さんがすごく年を取られたように感じました。特に水沼さんは体調が悪いのかなぁと心配になるくらい顔色が良くなかったです。
 やっぱりMONOを観てきたファンにとっては、女優2人が欠けたのは痛かったですね。今後は劇団員にこだわらずに、どんどんと女の人を舞台に上げてほしいなー。

 『相対的浮世絵』というタイトルはかっこいいですよね。絶対的なものなんてこの世にはなく、いつも属人的なことで全てが形作られるこの世の中を意味しているように思いました。チラシに書いてある文章でもよくわかります。

《北九州・伊丹・長久手・浜松→東京公演》
作・演出:土田英生
出演:水沼健・奥村泰彦・尾方宣久・金替康博・土田英生
舞台監督: 永易健介 照明: 吉本有輝子 音響: 堂岡俊弘 舞台美術: 西田聖(GEKKENN staff room) チラシイラスト: ニイヤマケイコ 宣伝美術: 西山英和(PLOPELLER.) 制作: 垣脇純子 本郷麻衣 齋藤由利香 協力: radio mono アトリエ劇研 真昼 企画製作: MONO・キューカンバー
MONO:http://www.c-mono.com/

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2004年12月25日

tpt『アントン・チェーホフ ドラマ四幕 三人姉妹』12/16-29ベニサン・ピット

 『BENT』『エンジェルス・イン・アメリカ』で演出家・ロバート・アラン・アッカーマンさんと一緒に創作をしてきた、tpt若手カンパニーによる『三人姉妹』です。
 登場人物の実年齢に近いキャストで、という試みは成功していたと思います。

 ネタバレします。名作ですのでストーリー等を知ってから観に行っても問題ないと思います。
 
 まず衣裳が現代の普段着っぽいんです。軍服はきちんとした軍服なのですが、イリーナに恋する2人の若者(トゥーゼンバッハとソリョーニ)は、軍のジャケット以外はヘアメイクもパンク・ファッションでキメてました。ソリョーニ役のパク・ソヒさんは不良っぽく赤い髪がプラスされていたのが面白かったです。

 第1幕はなぜか皆さん堂々と立っていなくて、セリフもたどたどしくて、「ありゃりゃ、こりゃ失敗かな」という状態だったのですが、2幕から徐々に世界が創られていき、第3幕以降はフレッシュでちょっと尖った人物たちに親近感を持てるようになりました。そして第4幕のラストにはすがすがしい気持ちでほんのり涙することが出来ました。

 ベニサン・ピットをほぼそのまま剥き出しで使った舞台空間は非常に風通しが良く、ガランとした中にぽつりと立つ俳優一人一人への注目を促しました。脚本は現代風の言葉遣いにかなり書き換えられていたようです。チェーホフ作品ならではの重厚さを敢えて狙わずに、現代人と同じ望みや迷いを持っている若者達を描くという意図には効果的だったと思います。

 第3幕で、イリーナ(粟田麗)が泣き叫ぶ中、マーシャ(中川安奈)が自分の不倫の恋を告白するシーンでは、心の迷いのままに感情をぶつける演技がとても若々しく、そして意味がわかりやすかったです。このシーンの後からどんどんとこの作品が好きになりました。

 第4幕の最後、トゥーゼンバッハとソリョーニが決闘しますが、かすかに銃声が鳴ったことだけで表現していたのがスマートでした。しかもその銃声に誰も気づかないのがかっこいい。

 セリフをちゃんと言えてない人が多かったですね。あきらかに言い間違えたり、忘れて止まったりもしていました(笑)。それが気になってしまう人にはお薦めできませんが、私は目をつぶることが出来ました。だって、目の前のチェーホフ劇の登場人物たちが、こんなに身近に感じたことってなかったんですもの。そして、『三人姉妹』というお話がこれほどわかりやすかったのも初めてでした。

 深貝大輔さん。マーシャの夫・クルイギン役。深貝さんはユーモアのある演技で着実に大人の笑いを生み出してくださいます。『かもめ』でもすっごく面白かったし、私の中でtptの定番です。
 二瓶鮫一さん。ドクトル役。パンフレットに「チェーホフ作品はこれが初めて」とありましたが、すっごく意外ですよね。締めるところは締めてくれる存在感がさすがでした。
 パク・ソヒさん。イリーナ(粟田麗)に恋しているのに、恋敵のトゥーゼンバッハ(斉藤直樹)に言い寄る時の方がエッチな感じがするのはなぜ?(笑)。3幕で黒い外套を羽織って出てきた時、ドラキュラ伯爵のようでめちゃくちゃかっこ良かったです。

 No hay bandaに、英フィナンシャル・タイムズ(アジア版)に掲載された短評(引用)があります。

作:アントン・チェーホフ 台本:広田敦郎 演出:ロバート・アラン・アッカーマン
出演:奥貫薫 中川安奈 粟田麗 吉本多香美 山本亨 二瓶鮫一 深貝大輔 池下重大 斉藤直樹 パク・ソヒ 矢内文章 岡本竜汰 神林茂典 吉田昌美 福嶋園子 松本晶 野口武士 田村元 桑原勝行
美術:朝倉摂 照明:沢田祐二 衣裳 原まさみ 音響:藤田赤目 ヘア&メイクアップ:鎌田直樹
tpt:http://www.tpt.co.jp/

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2004年12月23日

ピエール風呂『第一回 山崎樹範とピエール風呂自由研究発表会(やましげとピ風研)』12/22ウエストエンドスタジオ

 山崎樹範さんと杉浦理史さん(ピエール)の、ラジオ番組を想定したトーク・イベントでした。アドリブなのか芝居なのかが微妙なところで、山崎さんのファン感謝イベントのような様相も。

 オープニング映像がこちらで見られます。いきなり音が鳴る可能性あり。内容についても詳しく書かれています。

 山崎樹範さんというと私の認識では“カムカムミニキーナの劇団員”だったのですが、今ではテレビのドラマやバラエティー番組にもよく出演されている俳優さんなんですね。フィルモグラフィーはこちら
 杉浦理史さんはbird's-eye viewの俳優ですが、「放送作家の杉浦理史です」と自己紹介されていました。俳優以外の才能を発揮する場を新たに作り出していらっしゃるようです。

 全体としては杉浦さんが色んなネタを考えて、山崎さんがそれに全身全霊かけて挑む、という感じ。トークが面白いお2人なので安心して笑わせていただけます。
 楽屋にビデオカメラを持ち込んで舞台裏用にやることを会場に中継するのは面白いですね。平井堅の「瞳をとじて」“なんちゃってPV”では、女優2人(佐藤亜紀さん&山中郁さん)を巻き込んでのおバカな熱演に、会場大爆笑でした。私も洩れずに(笑)。

 TBSラジオ後援している、かなり商業的な印象の強いイベントでした。チケットも前売りでガンガンに売り切れていたようです。小劇場、テレビ、ラジオと、小劇場の人材がつながっているのを観て、エンターテインメントの提供を仕事にしていくって、こういうことなんだなぁと感慨深く思ったりもしました。

企画・構成:ピエール風呂★杉浦理史
MC:山崎樹範(カムカムミニキーナ) 杉浦理史(bird's-eye view)
ピエール風呂内:http://www008.upp.so-net.ne.jp/pierre/huroken.htm

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2004年12月20日

東宝・SHINKANSEN☆RX『ROCK MUSICAL SHIROH』12/07-29帝国劇場

 劇団☆新感線が初めて作るロック・ミュージカルです。しかも会場がミュージカルの殿堂、帝国劇場。
 終わってみてまず頭に浮かんだ感想は、「え?これが新感線??」。カーテンコールにいつもかかる音楽がありますよね(曲名は知りません)、あれが流れてやっといつもの新感線気分になりました。

 江戸時代の天草四郎時貞をモチーフにした、社会派作品でした。あらすじはこちら
 豪華キャスト、エキサイティングなストーリー展開、パワフルな照明、デコラティブな衣裳&ヘアメイク等のいつもの新感線クオリティーに加えて、いい歌、いい曲、そして毅然とした主張。私にとっては新感線作品の中で『髑髏城の七人(アカドクロ)』に次ぐ感動でした。

 日本で上演されるミュージカルというと翻訳ものがほとんどなので、言葉が音楽に合っていないことが多いんですよね。私はそれがすっごく苦手なんです。この作品は、最初に中島さんの脚本があって、そこから音楽を作り、音楽に合わせて日本語の歌詞を付けているので、言葉が音楽にぴったりフィットなんですよ。だから全然つっかかることなく楽しめたました。

 セリフでのやりとりは非常に少なく、次々と途切れることなく歌い続けられた印象です。曲数はアレンジ曲含めて46曲。とりあえずずーっと歌尽くしだったため、メロディーとかは全然覚えていません(笑)。でも、いい歌ばっかりだったなー。和製ミュージカルでこんなに感激したのは音楽座ミュージカル『アイ・ラブ・坊ちゃん2000』以来かも(そんなに本数観てないんですけど)。ライブCDが出るらしいです。買っちゃうかも。

 上演時間は約3時間45分(25分間の休憩を含む)。これが会社帰りの私にはキツかった・・・。終演後の帰り道はもうフラフラで、家に着いたとたんにソファに倒れこんでしまいました。休憩時間にちゃんと腹ごしらえすべきでしたね。これから平日夜に行かれる方は、どうぞその心構えで!

 ここからネタバレします。

 舞台上にテレビのモニターが多数設置されていて、地図、文字映像、グラフィック合成映像、ライブ映像など、さまざまな種類の画像・映像が写し出されます。わかりづらい歌詞を字幕で補う役割もありましたが、もっとも主張していたのは日本の繁華街およびイラン戦争などのライブ映像でしょう。四郎とシローの戦いは、私達が暮らす現代の地球で起こっていることと同じなのです。

 クライマックスは呆然だったんですよね・・・。以前は人々が殉教するのを止めていたシローが、兵糧攻めにされて仲間を殺されると、自ら仲間に殉教をうながすようになり、彼自身もあっけなく殺されてしまいます。十字架に架けられたシローの後ろに、大砲を撃ちまくる戦車が何台も出てきたのには戦慄が走りました。
 そして、主役が2人とも死ぬってすごくない!?これが新感線??

 チラシのビジュアルと同じ絵が、舞台の上手と下手の壁と、緞帳に使われていたのも良かったです。宣伝画は山本タカトさんの作。

 アンコールでは全員で一曲(「歌おうぜ、ANTHEM!敵の大将、ガッデム!」みたいな曲)を歌ってくださいました。中川晃教さん(通称:アッキー)のソウルフルな声にシビれます。新感線(演劇)ファンがアッキーに出会い、ミュージカル・ファンが新感線の新作オリジナル・ロック・ミュージカルに出会うという、素晴らしい邂逅(かいこう)になったのではないでしょうか。

 中川晃教さん。天草のシロー役。やっぱり歌がすごい。演技が熱い。居るだけで光ってます。
 上川隆也さん。益田四郎時貞役。ストレートな二枚目ができる方ですよね。殺陣もかっこよかったです。歌はテクニックの意味ではあまりお上手ではありませんが。まっすぐ通る声が非常に気持ちよかった。
 秋本菜津子さん。まったく・・・何でも出来るスーパー女優さんだなーっ。かっこ良いい。
 大塚ちひろさん。最初は誰だかわかりませんでしたが、ものすごく声がきれいなので、出てくる度に期待が膨らみました。

 ※なんと、席が余っているんです。やっぱり年の瀬の平日18:30開演は難しいから?チケット入手方法についてはメルマガ号外をご覧ください。座席によってはテレビ画面が見えづらいかもしれません。

 @niftyシアターフォーラムより
 『SHIROH』稽古場風景 1
 『SHIROH』稽古場風景 2
 『SHIROH』稽古場風景 3
 開幕! ロックミュージカル『SHIROH』舞台稽古&会見

《東京公演後→大阪》
作:中島かずき 演出:いのうえひでのり 音楽:岡崎司
出演(メイン):シロー :中川晃教 益田四郎時貞【ますだしろうときさだ】:上川隆也 山田寿庵【やまだじゅあん】:高橋由美子 レシーナお福【ふく】:杏子 リオ:大塚ちひろ お紅【こう】:高田聖子 柳生十兵衛【やぎゅうじゅうべえ】 :橋本じゅん 益田甚兵衛【ますだじんべえ】 :植本潤 三宅蔵人【みやけくらんど】:粟根まこと 板倉重昌【いたくらしげまさ】:吉野圭吾 ゼンザ:泉見洋平 津屋崎主水【つやざきもんど】 池田成志 お蜜【みつ】 秋山菜津子 松平伊豆守信綱【まつだいらいずのかみのぶつな】 江守徹 松倉勝家【まつくらかついえ】 右近健一 渡辺小左衛門【わたなべこざえもん】 河野まさと マツ ・・・・・・ 山本カナコ
出演(サブ):中谷さとみ 保坂エマ 川原正嗣 前田悟 安部誠司 蝦名孝一 奥山寛 小暮清貴 五大輝一 杉崎政宏 須田英幸 田澤啓明 中山昇 林洋平 横田裕市 飯野めぐみ 飯田容子 関根えりか 高谷あゆみ 拓麻早希 玉置千砂子 坪井美奈子 豊福美幸 林久美子 ももさわゆうこ 岡崎 司 (guiter) ルーク篁 (guiter) 松崎雄一 (keyboard) 石黒彰 (keyboard) 岡部亘 (drums) 前田JIMMY久史 (bass)
作詞:デーモン小暮閣下 山野英明 いのうえひでのり 振付・ステ―ジング:川﨑悦子 美術:堀尾幸男 照明:原田保 音響:井上哲司 山本能久 音効:大木裕介 殺陣指導:田尻茂一・川原正嗣・前田悟 (アクションクラブ) アクション監督:川原正嗣(アクションクラブ) 歌唱指導:矢部玲司 衣裳:竹田団吾 ヘアメイク:高橋功亘 小道具:高橋岳蔵 特効:南義明(ギミック) 音楽助手:右近健一 宇賀村直佳 演出助手:小池宏史 舞台監督:芳谷研 宣伝美術:河野真一 宣伝オブジェ:中田彰輝 宣伝画:山本タカト 宣伝写真:渞忠之  宣伝ヘアメイク:渡邊昭一 制作:市村朝一(東宝芸能)細川展裕(ヴィレッヂ) 吉田訓和(東宝) 柴原智子(ヴィレッヂ)
『SHIROH』:http://www.toho.co.jp/stage/shiroh/
天草四郎:http://mypage.naver.co.jp/ouji/
劇団☆新感線:http://www.vi-shinkansen.co.jp/
空席状況:http://www.toho.co.jp/stage/shiroh/kuuseki.html

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2004年12月19日

佐藤佐吉演劇祭参加・ブラジル『美しい人妻』12/16-20王子小劇場

 ブラジルは、ブラジリィー・アン・山田さんが作・演出される企画ユニットです。
 今回は女優7人をフィーチャーした『人妻』をテーマにした作品ということで、いやがおうにも期待が膨らみました。

 諌橋(諌山幸治)は2年前に交通事故で妻と子供を失い、失意のまま働くこともできず、友人の辰木(辰巳智秋)のアパートに間借りしている。デリヘル嬢の詩乃(渡辺詩子)に心を寄せているが、彼女は人妻。
 諌橋のもう一人の友人・西亀(西島聡)は、妻の久子(吉田久代)とうまくいっておらず、彼も辰木の部屋にデリヘル嬢・中西(中村真季子)を呼び出す始末。
 イケてない男3人のもとに先の3人の女に加えて、諌橋の妹・優梨(高橋優子)、詩乃の同僚のワケありデリヘル嬢・美子(近藤美月)、アパートの新しい同居人・野島(野口かおる)、そして謎の探偵・柳井(柳田幸香)が、いつの間にやら8畳間に集結し、トラブル続出のすったもんだになる。

 最初は、人の恥部を敢えてさらすような内容のセリフが、軽やかに、しかし熱っぽく酌み交わされ、ブラジルならではのちょっと意地悪な刺激のある小気味良い流れがありました。これが大好きなのです。
 でも、デリヘル嬢の中西のハンドバッグから、切り取られた人間の指が出てきた辺りから、ヤクザと関連するのっぴきならない犯罪の匂いが立ち込めてきて、暗くて怖い雰囲気から逃れられなくなってしまいました。

 全体的に盛り込みすぎだったようですね。熱い感情のほとばしりとか、あっと驚く意外性の楽しみだけでも、もうおなか一杯という状態。中盤を過ぎる頃からストーリーはもうどうでもよくなっちゃいました(笑)。上演時間が2時間15分というのも長かったです。

 女優一人一人に何らかの個性を与えて、それぞれにスポットを当てようとしすぎて、散漫になっていたように思います。
 「人妻」がテーマだというだけで相当いやらしいムードが漂っているのに、いつものブラジルに比べてエロが少なめでした。「人妻」であるかどうかがあまり重要でなくなってたのも残念。

 相変わらず上演中にハプニングとも取れるような事件が起こり、ドキドキさせてくれます。私がすごく感動したブラジルの今までの作品『ロマンティック海岸/科学ノトリコ』、『性病は何よりの証拠』、『バレンタインデー・キス』と比べてしまうので、ちょっと辛口になってしまいましたが、ブラジルは次も絶対に見逃せないです。ブラジルの次回公演は下北沢OFF OFFシアターにて6月1日(水)~6日(月)です。

<王子小劇場提携公演/佐藤佐吉演劇祭参加作品>
作・演出:ブラジリィー・アン・山田
出演:野口かおる(双数姉妹)・渡辺詩子・近藤美月(bird's-eye view) 柳田幸香・吉田久代(ククルカン)・中村真季子・高橋優子(チーム下剋上)辰巳智秋(ブラジル)・諌山幸治(青島レコード)・西山聡(クロム舎) ハセガワアユム(caprico)
音響:島貫聡 照明:奥田賢太(ダミアン) 舞台監督:鈴木たろう 衣装:汁川玉子 宣伝美術:川本裕之 PHOTO:427FOTO 制作:恒川稔英・ブラジル事務局 制作協力:吉野礼
ブラジル:http://www.medianetjapan.com/10/drama_art/brazil/

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文学座アトリエの会『THE CRISIS(ザ・クライシス)- 危機の十三日間- あとちょっとで世界は滅んだ』12/03-20文学座アトリエ

 キューバ危機について、アメリカのケネディー大統領陣営側から描いたドキュメンタリー・タッチの作品です。映画「13デイズ」と似ているようですね(観てないのでわかりません)。

 1962年、ソビエト連邦がカストロ政権下のキューバに核ミサイルを配備しはじめたことに対し、アメリカが取った判断と行動を追っていきます。

 エクスコム会議(ExComm)と呼ばれる国家安全保障会議執行委員会での議論シーンが見所です。やっぱり文学座の役者さんは皆さん本当に演技がお上手で、手に汗握る緊張とはこのことだなーと思います。お一人お一人の個性にホレボレします。

 軍部(早坂直家、林秀樹)は「キューバ基地の即時空爆」を主張し、それに対して国防長官(関輝雄)、司法長官(浅野雅博)、国務長官(宮沢亜古)等は「海上封鎖」を提案します。アメリカにおける軍隊の存在の大きさを改めて知ることができました。
 ケネディーの弟である司法長官(浅野雅博)と、駐米ソ連大使(清水明彦)との最後の外交交渉のシーンでの 「核戦争に勝者も敗者もない」という言葉がずしりと響きます。

 大統領秘書のロイス(山田里奈)とハーバード大学在学中の実習生スティーヴ(粟野史浩)とが恋人同士で、エクスコム会議で起こっていることを2人で話すシーンがところどころ挟まれます。おそらくキューバ危機を国民の視点から説明するために作られたのだと思いますが、残念ながらちょっと浮いていた印象です。
 下着姿で生々しくキスを交わすベッドシーンは特に意図が不明でしたね。やるならもっと濃厚にやってもらわないと、見ているこっちが恥ずかしくなります。

 教会でスティーヴが聖書を引用します。内容は「神は愛である。愛する心の中に神は宿る」というものでした(言葉は正確ではありません)。キリスト教の中にもこういう考えがあるのかぁ、と素直に感激しました。

 美術は三方を客席が囲み、残り一方には白い壁がそびえる、シンプルな回り舞台になっており、円卓会議の途中でゆ~~~っくりと舞台全体が回り始めるのがすごくカッコ良かったです。

 平和的解決を一番強く主張する国連大使(川辺久造)の熱演が心を打ちました。

原作:ジョン・サマヴィル 訳・ドラマトゥルグ:酒井洋子 構成:瀬戸口郁 演出:望月 純
出演:川辺久造・林秀樹・坂部文昭・原康義・関輝雄・早坂直家・清水明彦・瀬戸口郁・鈴木弘秋・浅野雅博・粟野史浩・寺田路恵・富沢亜古・山田里奈
美術:乘峯雅寛 音楽:三浦出 照明:賀澤礼子 音響効果:藤平美保子 衣裳:出川淳子 映像編集:小泉宏和 特殊効果:FANTASY 舞台監督:加瀬幸恵 制作:伊藤正道 票券:最首志麻子 協力:外川智恵子(ニチエンプロダクション)
ザ・クライシス:http://www.bungakuza.com/about_us/p2k4/2k04-crisis.htm

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地人会『化粧-二幕-』12/10-19シアタートラム

 いつもチケットが早々に売り切れる、渡辺美佐子さん主演の一人芝居です。1982年初演で、フランス、アメリカ、カナダ、ベルギー、タイ、マレーシア等でも上演され、スペインやイギリス、韓国ではその国の女優さんによって演じられています。

 もうすぐ取り壊されてしまうさびれた芝居小屋で、女座長・五月洋子が今宵も出演前の準備をしている。楽屋で化粧をしている最中に、テレビ局の人間がテレビ出演の話を持ってきた。なんと、生まれて間もない頃に致し方なく孤児院に預け、そのまま生き別れてしまっていた洋子の赤ん坊が、田上晴彦という人気俳優になっており、その田上と洋子のご対面番組だというのだ。(詳しいあらすじはこちら)。

 第1幕はうとうとしちゃったりしてましたが、第2幕に入って息子が登場してからは、天国と地獄、そしてその両方を超えた人間の境地を叩きつけられて、いやがおうにも涙が流れてくるし、ほとんど呆然自失状態にも陥りました。
 悲しすぎた・・・。なんて大人な芝居なんだろう。年寄り向けだという意味もありますが・・・。
 脚本と演出から感じられる、全てを知り尽くしたからこそ保てる心の冷静さに、私なんて太刀打ちできないと思いました。

 ここからネタバレします。

 息子とおそろいで持っていたはずのお守りが違うものだったとわかった瞬間に、逃げるようにして息子が立ち去ってしまい、追い討ちをかけるかのように客席からは野次が飛びます。その野次が実は観客のものではなく、小屋の取り壊しをしようとする土建業者のものだとわかるのが残酷。洋子は観客が誰もいないところで、同じ芝居を10日間も一人でやり続けていたのだということが暴露されるのです。

 小屋を取り壊していく様子が屋台崩しで表されます。柱が倒れ、屋根が落ちていく中でも洋子は演技をやめません。堕ちるところまで堕ちきってしまった人間が、それでも芝居を演じる中に喜びを見出していくという様子なのかなぁと思いつつも、やはり残酷さが私を相当深く蝕んでいたため、入り込むことはできませんでした。凄い芝居です。

 いつか、渡辺美佐子さん以外の女優さんがチャレンジされるのが楽しみだなーと思います。

《千葉・大田(東京)・大阪・長野・愛知・長野・熊本・北九州・埼玉→東京公演》
【出演】五月洋子(女座長):渡辺美佐子
【スタッフ】作:井上ひさし  演出:木村光一  装置:石井強司  照明:室伏生大  音楽:宇野誠一郎  効果:深川定次  舞台監督:幡野寛  制作担当:和泉将朗  制作総務:渡辺江美
地人会内:http://www1.biz.biglobe.ne.jp/~CJK/ftr_96K.htm

Posted by shinobu at 17:42 | TrackBack

2004年12月17日

TBS/ホリプロ『ロミオとジュリエット』12/04-28日生劇場 

 蜷川幸雄さん演出、藤原竜也さんと鈴木杏さん主演の『ロミオとジュリエット』です。
 期待が外れるとショックが大きいので、なるべく何も考えないでいることに徹したのですが、そんな小細工がまったく不要の傑作でした。きっと伝説の“ロミオ”と“ジュリエット”になると思います。

 私がまともに『ロミオとジュリエット』を観たのは、実はこれが初めてです。正統派じゃないけれど、本質をずばりと言い当てていると思います。蜷川さんの、人間の命に対する貪欲さ、そして潔さを感じました。

 舞台装置は、何も置かれていない中央ステージをグルっと高い塀が囲む形で、3階まである巨大なものでした。2階も3階も、俳優が立てるスペースは2mぐらいの幅しかないキャットウォークになっており、手すりはありません。足場にするための突起物が壁に数箇所埋め込まれており、そこに足を乗せて壁を這い上がって上の階に登ります。1階から2階の高さは3mぐらいあると思うのですが、そこからそのまま降りたりもします。
 そびえたった壁の全ての面は、大きなモノクロの顔写真で敷き詰められています。写っているのは皆、若くしてなくなった方々でした。例えばマリリン・モンロー、ジム・モリソン、カート・コバーンなど。

 衣裳は、ロミオのモンタギュー家は黒、ジュリエットのキャピュレット家は白という明快な分け方でした。美術も衣裳もシンプルにモノトーンで、2人の愛の物語に集中できました。

 ロミオは17、8歳、ジュリエットは14歳になるかならないかという非常に若い2人の恋は、ただひたすら死へと突っ走っていきます。藤原竜也のロミオと鈴木杏のジュリエットは、熱い感情の塊のようでした。2人のまるで何も身につけていないように見えることがありました。心しか見えない、感情しか伝わって来ないのです。本当の意味で裸でした。心が揺れて、震えて、燃え上がって、軽くなって、何者も到達しえない天へと飛翔するのが、私の体全体で感じられました。

 初めて肌を合わせた2人が、朝の別れを惜しんで「聞こえているのは(朝に鳴く)ひばりじゃない。(夜に鳴く)ナイチンゲールよ」と言い合うシーンでは、ロミオとジュリエットの心が完全に解け合って一つになろうとしているのを、肉体が邪魔をしているようにさえ見えました。
 あぁ、若い恋ってこういうことです。命がけだ、と自覚しないまでも、既に命がけなのです。人間ってこんなに無心に、愛に命を捧げられるものなのです。

 しみじみ凄いことだと思うのは、悲しい結末が待っていることを知っていたから泣けるのではなく、2人と一緒に、観客も同時に恋と死を経験しているように感じ、それに感動して涙が流れてきたということです。
 ロミオがジュリエットに一目ぼれし、ジュリエットもまた恋に落ち、2人がバルコニーで互いに相思相愛だということに気づいて歓喜し、こっそり結婚をして生涯一緒に生きていくことを誓って、そして・・・忍び寄っていた死がやはり2人を死の床へと連れて行ってしまうまで。私はずーっと彼らと一緒にその短くも熱い命を燃やしていました。私も彼らと一緒に刹那の恋を生きました。細胞が振動して人間は熱を発するんですよね。私は自分がこきざみに振動しているのを感じることができました。

 2人が互いに自害してしまった後に神父(瑳川哲朗)が真実を語るシーンで、涙がぼろぼろ、ぼろぼろ。隣りの席に座っていたお姉さんもずるずる鼻をすすっていました。こんなに泣けるなんて全然思っていませんでした。

 当日券は開演の1時間前から劇場入り口のホリプロの受付で販売開始です。でも、発券されるのはステージごとに1~2枚だそうです。東京公演終了後に地方公演がかなり長くありますので、そこでチャンスがあればいいですね。

《東京公演後→愛知→大阪→広島→北九州→北陸→仙台》
作:W・シェイクスピア 演出:蜷川幸雄 翻訳:松岡和子 
出演:藤原竜也 鈴木杏 瑳川哲朗 壤晴彦 立石凉子 梅沢昌代 高橋洋 妹尾正文 スズキマリ 横田栄司 月川勇気 マメ山田 清家栄一 福田潔 グレート義太夫 堀文明 新川將人 鈴木豊 髙山春夫 田村真 伊藤一樹 江間みずき 勝島乙江 名塚裕美 松岡さやか 泉裕 井上顕 菊池康弘 原田琢磨 藤田俊太郎
装置:中越司 照明:原田保 衣裳:小峰リリー ファイトコレオグラファー: 國井正廣 演出助手:井上尊晶/石丸さち子 舞台監督:白石英輔
特別協賛:ライオン株式会社
ホリプロチケット:http://www.horipro.co.jp/ticket/kouen.cgi?Detail=46
イープラス内インタビューあり:http://eee.eplus.co.jp/s/raj/index.html
ぴあ・藤原竜也インタビュー: http://t.pia.co.jp/play-p/romeo/romeo.html

Posted by shinobu at 00:29 | TrackBack

2004年12月16日

ジンガロ「“詩的で野性的でエロティック”by ジェーン・バーキンさん」

 マガジンハウスの雑誌BRUTUS(ブルータス)2005年1月1・15日合併号の特集「TREND MAKERS 2005 彼らのマイブームが2005年の流行を決める!」に、騎馬オペラ・ジンガロの記事が載っています。

 フランスの女優・ミュージシャンのジェーン・バーキンさんがジンガロについておっしゃるには↓

 「初めて彼らのショーを見たのは15年前のこと。パトリス・シェローと一緒だったのですが、それまで体験したことのない衝撃を受けました」

 「エロティックでエキゾティック、勇壮で詩的、野生の魅力と完璧な統一感が共存していて、まるでタルタルソースみたいにいろいろな要素が混ざり合っていたの。何より素敵だったのは人間と馬が愛情で結ばれていた点。馬はスターであり、尊敬されている反面、人間を信頼して彼らのコントロールも受けている。私はこのショーを見てすっかり衝撃を受け、おののき、そしてとても興奮しました」

 ジェーン・バーキンさんというと、故セルジュ・ゲンズブールさんとご結婚されていて、その間に生まれたのが女優のシャルロット・ゲーンズブールさんです。ご夫婦のデュエット曲「je t'aime moi non plus」も有名ですよね。

 バーキンさんからの日本の観客に向けてのアドバイスです↓
 「一切の先入観を持たないで見て」
 「外国の音楽を初めて耳にした時のように、心を開いて体験すれば、きっと楽しめるはずよ」

 土日のステージは残席わずかの日も出てきました。
 どうぞこの機会をお見逃しなきよう! ご予約はお早めに!

 →ジンガロ日本公演公式ホームページ

Posted by shinobu at 14:30 | TrackBack

InnocentSphere×Afro13『QUO VADIS(クオヴァディス)』12/15-19シアターVアカサカ

 InnocentSphere(イノセント・スフィア)の西森英行さんの脚本を、Afro13(アフロ・サーティーン)の佐々木智広さんが演出し、両劇団の俳優が出演するという合同企画公演です。

演出、照明、音響、衣裳はAfro13、脚本、脚色、宣伝美術はInnocentSphereという風に分かれていたそうで(美術は?)、なるほど納得でした。チラシビジュアルがInnocentSphereっぽいので、てっきりInnocentSphereの公演を観に行く気分だったのですが、演出がAfro13ですものね、作風は完全にAfro13色でした。

 脚本は5年ほど前に書かれたものらしいので、内容はちょっと古いですね。キーワードはワーム、駆除ソフト等。あらすじはこちらです。
 ライブ感覚を持ち味にしているAfro13と、きっちりと作り上げられたフィクションの世界が売りのInnocentSphereの合同創作という時点でハードルがかなり高いんじゃないでしょうか。共通点は・・・アクションをやること?役者さんははっきりと色が分かれていました。あくまでも真面目に堅実な演技をするInnocentSphereと、体を使って若さと情熱とノリでやりきるAfro13というように。

 意図不明の前説と途中休憩があり、観客が戸惑ってしまっていました。込み入ったストーリーをわかりやすく説明する演出を心がけたのはわかりますが、方法を精査すべきですね(笑)。オープニングで「うぃーす」と言って山本卓さんのおにぎりをゲットしたのは私です。

 ここからネタバレします。

 ネットの世界を生身の人間が旅したり、ワームを撃退するワクチンソフト(?)が注射器の形だったりするのは、テレビで放映されたポケモンの「でんのうせんしポリゴン」(特殊な映像効果のために多くの人が倒れた、あのエピソード)と同じです。つまり、演出がちょい子供向けだなーと思います。
 自分たちの得意な方法で舞台表現をするのは悪いことではないのですが、果たしてそれが望まれるような効果を生むのかどうかを、もうちょっと慎重に考えた方が良いと思います。

 仲間だった若者達が10年後に敵同士となって出会ってしまうというのはヒーローものの王道で、私は大好きです。全体的にもうちょっとシンプルになれば、そのドラマも伝わりやすくなるのではないでしょうか。

 俳優の動きと照明をたくみに使った場面転換が面白かったです。
 InnocentSphereの看板男優の狩野和馬さんが、ちょっと抜けている自信のない男の子役(主役)だったのですが、とてもキュートでした。Afro13の自由な空気のおかげで自然なゆとりが出やすかったのかもしれません。
 結果として互いの劇団の良いところを吸収しあえればいいですね。

原作:西森英行(InnocentSphere) 脚色:永安大海(InnocentSphere) 演出:佐々木智広(Afro13)
出演:狩野和馬 倉方規安 坂根泰士 日高勝郎 足立由夏 四十八願智子 黒川深雪 林尚徳 三浦知之 八敷勝(以上 by InnocentSphere)中原真治 我妻誠 松崎史也 山本卓 能登まり子(以上 by Afro13) タイソン大屋(劇団☆新感線)
照明:浜崎亮(LUPO) 音響:ヨシモトシンヤ 作曲:有馬一快 衣裳:松岡絵理(チャコット株式会社) 宣伝美術:風見尚子(InnocentSphere) 宣伝写真:浜田泰介 小道具:蕪木久枝 小道具助手:信貴千春 ビデオ撮影:宇田川伸一 舞台写真:伊東和則 票券管理:萬代純子(penguin jam) 制作:大幡雅代 プロデューサー:佐竹香子 斎藤努 演出助手:長谷川智子 舞台監督:筒井昭善 協力:株式会社アティス・コミュニケーションズ チャコット株式会社 企画・製作:InnocentSphere×Afro13
InnocentSphere:http://www.innocentsphere.com/
Afro13:http://www.afro13.net/

Posted by shinobu at 13:27 | TrackBack

2004年12月15日

メルマガ号外 劇団☆新感線『SHIROH』

 東宝・劇団☆新感線ROCK MUSICAL『SHIROH』
 12/07-29帝国劇場
 http://www.toho.co.jp/stage/shiroh/

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 “しのぶの演劇レビュー” 号外 Vol.13  2004.12.15  355部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪


★★ 号 外 ★★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 東宝・劇団☆新感線ROCK MUSICAL『SHIROH』
  12/07-29帝国劇場
  《東京公演後→大阪》
  ☆中川晃教さん、上川隆也さんが出演する新感線・初のROCK MUSICAL。
   帝国劇場で新感線というのも、初。
   http://www.toho.co.jp/stage/shiroh/

 ◎観劇後のコメント◎
  とにかく歌が連続!の、ロック・ミュージカル。
  江戸時代の天草四郎時貞をモチーフにした、
  劇団☆新感線とは思えないような(?)社会派作品でした。
  クライマックスは呆然としちゃいました。涙出た。
  中川晃教さんの歌も聴きごたえありですよ♪

  上演時間は約3時間45分(25分間の休憩を含む)。
  会社帰りに観るにはボリュームありすぎの感がありますが(笑)、
  途中休憩でしっかり食事をし、トイレに行けば大丈夫でしょう!

 *レビューはまだUPしていません。
  
 《チケットについて》
  価格:SS-13500円 S-12000円 A-8500円 B-5000円

  東宝テレザーブにて公演前日まで予約可能。
  来場当日に受付でチケット受け渡しもできます。

  東宝テレザーブ:03-3201-7777
  (営業時間:9:30~17:30)

  ※外部プレイガイド(チケットぴあ、ローソンチケット、
   CNプレイガイド、イープラス)での販売は終了しています。

  ※空席状況がこちら↓で確認でききます。
   http://www.toho.co.jp/stage/shiroh/kuuseki.html
   千秋楽の12/29(水)と12/26(日)の夜の回は完売。
   それ以外は空席あり!!
   私はS席で観ました。1階席で観ることをお薦めします。

  ◎チケット購入・お問い合わせはこちらへ
    東宝テレザーブ:03-3201-7777


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 ◆ 【編集後記 & ジンガロ(ZINGARO)情報】
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 ◎今年のお正月は、旅行なんぞに行ってみることにしました。
  箱根で温泉につかってきます。あぁ、温泉旅行なんて何年ぶり!?
  ところでお正月の箱根って満員なんですね。
  やっとのことで空いているホテルが見つかり、無事予約できました。
  駅伝があるから?・・・・だけじゃないですよね(笑)。


 ◎ジンガロ日本公演実行委員会事務局に勤務しています。
  チケット絶賛発売中!土日のチケットは入手困難になってきました。
  ご予約はどうぞお早めに♪

  ジンガロ『Loungta(ルンタ・風の馬)』
  3/12-5/8木場公園内ジンガロ特設シアター
   http://www.zingaro.jp/

  イープラス
   http://eee.eplus.co.jp/s/zingaro/
  電子チケットぴあ
   http://t.pia.co.jp/news/ad/zingaro/zingaro.jsp
  ローソンチケット
   http://www2.lawsonticket.com/pc/P40/WM80.asp?SI=ZIN
  CNプレイガイド
   http://www.cnplayguide.com/evt/cttop.aspx
  楽天
   http://ticket.rakuten.co.jp/zingaro_r/
  チケットスペース
   http://www.ints.co.jp/zingaro/zingaro.htm
   予約・問合わせ:03-3234-9999

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   http://www.shinobu-review.jp/review/


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Posted by shinobu at 11:15 | TrackBack

2004年12月13日

プリズム企画『プリズム セブン☆少し早めのクリスマス会☆』12/11, 12, 18, 19渋谷JAZZ BARレインボー

 山の手事情社の女優、水寄真弓(みずより・まゆみ)さんが企画するパーティー形式のイベントです。

 演技者と観客を挟むのはバーのカウンターのみ。至近距離で観客参加型。開演中にドリンクをどんどん頼んで、観客からの差し入れの食べ物をみんなで分けていただいて、おしゃべりしながらわいわい楽しむスタイルです。
 各回限定15名のこじんまりとしたアットホームなこの会も、もう7回目なんですね。私は2度目です。

 「クリスマスらしい格好で来てください。かぶりものもOK!」というお誘いメールが届いたので、思い切ってディズニーランドで買った冬用のデカい三角コーン型帽子を被って行きました。そういうアホなものを頭につけていたのは私だけだったため、「せっかくだから(?)」ということで芝居に参加させてもらいました。男の子(岩淵吉能)に熱く告白される役だったので嬉しい限り(笑)。

 下記、ネタバレします。

 コントや即興劇に加えて『サロメの印象』という短編芝居を披露してくださったのですが、さすが山の手事情社の役者さんです。一瞬でキーンと冷たい緊張感が生まれ、バーがすっかり劇場に変身しました。ヨカナーンの首を電球で表現したのは非常に面白いですね。演劇って場所を選ばないんだなーとしみじみ実感。

 私は夜の回に伺いました。2時間強にわたる公演後はすっかり飲み会になり、ホスト側も観客側もお酒を片手に、初対面同士とは思えない打ち解けようでした(笑)。

出演:倉品淳子 三村聡(みむら・そう) 水寄真弓 岩淵吉能(いわぶち・よしのぶ)
お問い合わせ:プリズム企画 090-1734-6794

Posted by shinobu at 17:14 | TrackBack

ジンガロ「バルタバスへのインタビュー(by 鷲尾和彦さん)」

 カメラマンの鷲尾和彦さんのサイトに、鷲尾さんが2003年12月にバルタバスにインタビューされた内容全文が掲載されています。
 → 『世界的であること

 インタビューからは、お二人が互いに心を開き合って対話していることがわかります。読んでいる最中に何度も目頭が熱くなりました。バルタバス、そしてジンガロの真髄に迫る素晴らしい記事だと思います。ぜひご一読ください。

 鷲尾さんが初めてジンガロをご覧になったのは2001年10月のパリでの『Tryptik』で、「それはかつて経験したことがない衝撃であり、僕は未だにそれを誰かに言葉で説明することが出来ないでいる」そうです。

 インタビューでは、日本公演で披露される最新作『Longta(ルンタ)』についてはもちろんのこと、「ジンガロとは一体何なのか」が、バルタバス自身の言葉で率直に語られています。

 バルタバスはヴェルサイユ馬術アカデミーについても語っており、そこから彼の哲学を垣間見ることが出来ます。
 「人はしばしば人生において、学んだら、収益をあげ、引退するものだ、と考えてしまうのですが、そんな区切りは全く無意味だと私は思います。学ぶことをやめてはいけない。」
 「私にとって馬は楽器のようなもの。美しさというのは、馬と騎手との間の感情や関係性にあるのです。テクニックも必要ですが、その前に人と馬との関係こそが重要なのです。」

 鷲尾さんのサイトには、ご自身の作品や、さまざまな分野で活躍されているアーティストのインタビューが、美しい写真とともに掲載されています。
 → www.washiokazuhiko.jp

Posted by shinobu at 15:40 | TrackBack

2004年12月11日

パルコ劇場『ラヴ・レターズ 北村有起哉&田中美里』12/01-06パルコ劇場

 男女2人だけの朗読劇『ラヴ・レターズ LOVE LETTERS 2004 CHRISTMAS SPECIAL』。もう14年目なんですね。私が今回拝見したのは北村有起哉(きたむら・ゆきや)さんと田中美里さんの新カップルです。

 『ラヴ・レターズ』の内容は、1930年代のアメリカの裕福な家庭に生まれたアンディー(男)とメリッサ(女)の、数十年に渡る往復書簡です。物心ついたばかりの子供の頃から思春期を経て50代に至るまでの、ある男と女の全人生を、朗読する俳優と一緒に体験していくような、味わい深い、静かな2時間です。

 この企画はカップルによって差が歴然なんですよね。私はこれで5度目になるんですが、今までのベストカップルは佐々木蔵之介さん&中嶋朋子さん。「も~・・・こんなに泣いちゃったら明日の朝、目が腫れて大変さぁっ!」っていうぐらい泣きました(笑)。
 さて今回は・・・北村有起哉さんのアンディーは、超エリートなのにちょっと抜けてる三枚目なところがあるのがキュートでした。田中美里さんのメリッサは、真面目な女の子がときどき気まぐれを起こして不良っぽくなる、という感じ。中嶋さんのとは正反対だなぁ(笑)。

 とにかく北村有起哉さんがめっちゃくちゃ素敵で、それだけでまず感激でした♪こんなに優しい人が存在するなんて!しかも演劇をやっているなんて!同じ時代に生きていて、私の目の前に居るなんて!!あの天使のような微笑みを観るにつけ、生きてて良かったと思えました(笑)。
 私が初めて北村さんを拝見したのは新国立劇場演劇『かもめ』(マキノノゾミ演出)のトレープレフ役でした。その後、『アダムとイブ』『幽霊はここにいる』『蜘蛛女のキス』『オイル』『ウィー・トーマス』『おはつ』『ハルシオン・デイズ』『ハロー・アンド・グッドバイ』『リンダ リンダ』、そして『ラヴ・レターズ』と、観る度に輝きが増しているように感じます。

 北村さんは台本のページをめくる時に「次のページは何が書いてあるのかな?どきどきワクワク!」という表情と動作をされるんです。あれは演技なのかしら?そういうライヴ感覚って朗読劇にはすごく大切なんですよね。覚えているセリフを発しているように聞こえてしまうと、つまらないんです。あくまでも本読みをしている状態であることが朗読劇の醍醐味です。

 ここからネタバレします(すっごく細かいつっこみになります。引用するセリフは正確ではありません)。

 海軍に入ったアンディーに対してメリッサが言う「芸者ガールと恋に落ちたんですって?」というセリフで会場に笑いが起きたのは意外でした。北村さんの愛くるしいコメディセンスのなせる業ですね。
 第1幕でアンディーが「失楽園」を引用するところで、私は早くも泣いてしまいました。アンディーがメリッサのことをどれだけ純粋に愛していたかが鮮やかに、生き生きと伝わってきたんです。2人の悲しい行く末を知る観客は、そりゃー切ないですよ。メリッサが、その愛がどれだけ貴重な宝物なのかに全く気づくことなく、悪びれたまま通り過ぎていくのも悲しい。

 北村さんは、第2幕に入ってアンディーが海軍を辞めて母国に戻ってきた頃から、すっかり落ち着いた大人の男の声色に変えていました(衣裳にもネクタイをプラスされましたよね?)が、田中美里さんは変わらずでした。『かもめ』『浪人街』『ハレルヤ』と田中さんの演技を観てきたので予想の範囲内ではありましたけど、ちょっと差がついちゃいましたね。
 「2人が初めて結ばれた一夜」を感じさせる充分な間(ま)を空けずに、次のセリフをあわてて言ってしまったのは非常に残念。
 田中さんが一番美しかったのは、夫と離婚してしまった直後の手紙のやり取りのシーン。アンディーは日本人女性と別れ、ハーバード大学に入っていました。メリッサはアンディーへの恋心を思い出して久しぶりにときめきを覚えます。しかし、アンディーからの返事は「ぜひ紹介したい人がいる。とっても素敵なジェーンという女性と付き合っているんだ」。・・・玉砕ですよ、玉砕!その時の、ときめきから失恋へと心が傾いていくプロセスがすごくリアルで、胸がきゅーんとなりました。田中さんは一途で真面目でか弱い印象で、とても美人ですからね。そういう人が不幸になるのってやっぱり胸を打ちます。あと、お召しだった衣裳、すごくかっこよかったです。約10年前のヨージ・ヤマモトの和のコレクションを思い出しました。
 『冬のソナタ』のユジン(田中さんが吹き替えを担当しています)がずっとしゃべってるように聞こえたという人がいました(笑)。私は『冬ソナ』にハマっていなかったので、そういう意味ではプレーンに聞けました。

 メリッサの死後のアンディーの最後の手紙では、会場中で鼻をすする音が聞こえていました。私も少しは泣けたかな。これは戯曲がすばらしいからだけではなく、このカップルの間に愛が見えていたからだと思います。全然泣けないカップルもあるので(苦笑)。

作者 A.R.ガーニー 訳・演出家:青井陽治
12/06(月) 出演:北村有起哉&田中美里
ラヴ・レターズ:http://www.parco-play.com/web/play/loveletters/
パルコ劇場:http://www.parco-play.com/web/page/

Posted by shinobu at 19:23 | TrackBack

オン・タイム『エリザベス・レックス-ELIZABETH REX』12/04-12ル テアトル銀座

 麻実れいさんがエリザベス一世役でシェイクスピアとの対決を描く作品だと聞き、すごく観たくなりました。イープラスで安いチケットが出たので、すかさず購入。

 いやー・・・久しぶりにさっそうと途中休憩で帰りました(苦笑)。演出のマジックや俳優の熱意を楽しめないとわかってからはセリフ劇として楽しもうとがんばったのですが、睡魔に勝てず。

 衣裳は良かったんだと思います。たぶん。音楽も稲本響さんの作曲ですし、良かったんだと思います。きっと。でも、いかんせん心のこもっていないセリフの応酬には心が動かず。一体何を目指してたんだろうなー・・・。

 あらすじはこちらです。読んでみると、どうやら第2幕からいろいろな伏線が解かれていって、面白みが増すようですね。

 麻実れいさん。さすが、出てきただけで私は救われました。
 奥田瑛二さん。なぜあんなにたどたどしい、心の乗っていないセリフだったのでしょうか。そういう演出?
 小林十市さん。ジャンプとかはさすがにバレーをやっている人らしく、きれい。きっと容姿も美しい方なんでしょうね。残念ながら私が座った席からはそれを味わえず。
 松田洋治さん。手堅くてよかったです。
 大沢健さん、どこに出てたの?ファンなのに気づかなかった・・・。

Rex = 国王の意 (女王はRegina)
作 : ティモシー・フィンドリー 翻訳・演出 :青井陽治 作曲 : 稲本響
出演:麻実れい 奥田瑛二 小林十市 宮川浩 大沢健 松田洋治 新井康弘 森永明日夏 奥山隆 北川能功 樋口武彦 吉田裕貴  菊島剛 春田飛雄馬 行川麻紀子 松瀬樹里 草野速仁 林田和久 美苗 松野健一 中原早苗
美術 : 朝倉摂 衣裳 : 緒方規矩子 照明 : 沢田祐二 音響 : 高橋巖 ヘアメイク : 野村博史 舞台監督 : 北條孝 上田光成 プロデューサー : 初見正弘 制作協力 : カンパニー・ワン 企画・製作 : オン・タイム 主催 : 産経新聞社 オン・タイム 後援 : カナダ大使館 ニッポン放送 協力 : THEATRE1010 企画・製作:オン・タイム
オン・タイム:http://www.ontime.jp/index.html

Posted by shinobu at 16:43 | TrackBack

新国立劇場演劇『喪服の似合うエレクトラ』11/16-12/05新国立劇場中劇場

 文句なしに今年の目玉公演です。前売チケットは発売初日に完売だったとか。
 公演サイトでも謳っているように「新国立劇場が自信をもってお送りするキャスト・スタッフが揃ったこの秋最大の話題作」です。

 ギリシア神話をモチーフに書かれたユージン・オニールの戯曲です。あらすじはこちら。2000年に新国立劇場で上演された同じくユージン・オニール作の『夜への長い旅路』には非常に感動しました。海辺の家に朝日がさしてくるオープニングが忘れられません。

 今回は4時間にわたる大作(休憩2回を挟む)で、正直なところ、疲れました・・・。
 ギリシア神話を基に、人間の根源的な愛憎のドラマを描ききった脚本は、体にズシンと響いてくるような重厚感です。いやがおうにも舞台の上に立つ生身の役者に、高度な技術が要求されます。なのに、どうしても引き込まれなかったんですよね、演技に。なぜセリフを早口で一気に発し切ってしまうんだろう。力技でザーっと流してしまっているように感じました。もっとひとつずつを丁寧にじっくりやってもいいと思うんですが。いくら上演時間が長いとはいえ。
 マールイ劇場『かもめ』をNHK芸術劇場で見て以来、私は役者さんについて辛口になっているかもしれません。今回は日本の演劇界を代表する俳優ばかりだと言っても過言ではないキャスティングです。だからこそ、残念。

 時系列のとおりに進む物語で、第1幕、第2幕は特に期待したような面白みがなく、第3幕でやっとわくわくできたという状態でした。だから、全てが第3幕のための準備だったように思えてしまいました。第3幕がそれまでと比べてあまりに毛並みの違う演出だったせいもあります。どこかのブログで読んだのですが(忘れてしまいました。すみません)、初日はすごく良かったらしいですね。第3幕の大竹しのぶさんと堺雅人さんのコメディータッチな対話がなかったりして、全体を通して一つの印象があったようです。

 自分の家族が信じられないことって、もしかすると人間にとって究極の不幸なのかもしれません。常に目の前の人を疑っていなければならないなんて、生きた心地がしません。南北戦争時のお話なのでアメリカの国旗が何度も劇中に登場しますが、テロにおびえる現在のかの国のことを思い浮かべずにはいられません。

 母親の恋人を殺し、その母親をも自殺に追いやった長女(大竹しのぶ)とその弟(堺雅人)の前に、2人に心を寄せる善良な兄妹(中村啓士と西尾まり)が現れます。嘘を背負う者の弱さ、醜さは、善人の清らな瞳に映し出されてさらにみじめです。清らかな心にはかなわないですね。これこそ人間の強さだと思います。私も強くありたいです。

 装置は回り舞台で合計3つの空間に分かれています。マノン家の屋敷の玄関、父の部屋、そして寝室やリビング、船の甲板などに変化する広いめの空間が、回転して場面転換します。なぜか「どこかで見たことがある」という感触がずっとぬぐえない美術でした。オペラで観たのかな・・・。目新しさがないことだけでマイナスイメージを持つなんてこと、私は嫌なのですが、何かもっと奇抜さというか、個性があっても良かったのではないかと思います。ツルっとし過ぎていた印象です。
 顔がくりぬかれた肖像画が天上から無数に吊り下がってきたのは意味もあって良かったですね。

 ラストに新国立劇場・中劇場の最大の個性である、あの巨大な奥行きを利用して、マノン屋敷が舞台奥へとずんずん沈むように遠ざかっていくのは、もの凄い見せ場です。でも、劇場の機能を見せびらかしているように感じて興ざめしてしまいました。ちょっと笑えてきちゃったんですよね、ラストなのに。屋敷が一番奥に到着するまでずっと照明が明るく照らし続けましたが、途中で徐々に暗転して暗闇の中に静かに消え失せさせてしまった方が良かったのではないでしょうか。明かりの色が変化していったのには気づきましたし、きれいだとも思いましたが、やっぱり「やりすぎ」感がぬぐえませんでした。
 カーテンコールで、遠くにそびえる屋敷からマノン家の面々およびその他の人物全員が、しっかり歩きながら舞台前面にやってきたのは荘厳でした。

 大竹しのぶさん。姉役(主役)。1幕と2幕はずっと同じようなテンションで味気なかったです。3幕は弟役の堺さんとのやりとりが楽しかった。
 堺雅人さん。弟役。細かいこだわりが感じられる演技でした。熱さもあって、遊び心もあって、私はかなり好きです。堺さんが出てくるのを楽しみに待っていました。
 津嘉山正種さん。父親役。不器用さと悲しみが伝わってきました。リアルでした。
 三田和代さん(母親役)と吉田鋼太郎さん(母親の愛人役)は、お二人とも早口で、なんだか空回りしていた印象。サラっと通り過ごしてしまう存在でした。残念。

作 :ユージン・オニール 翻訳 :沼澤洽治 演出 :栗山民也
出演:大竹しのぶ 堺雅人 吉田鋼太郎 津嘉山正種 三田和代 西尾まり 中村啓士 丸林昭夫 池田直樹
美術:島次郎 照明:勝柴次朗 音響:山本浩一 衣裳:前田文子 ヘアメイク:林裕子 演出助手 :豊田めぐみ 舞台監督:三上司
新国立劇場内:http://www.nntt.jac.go.jp/season/s237/s237.html

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竹中直人の匙かげん『唐辛子なあいつはダンプカー!』12/10-29本多劇場

 「竹中直人の会」あらため「竹中直人の匙(さじ)かげん」ということで、岩松了さんの作・演出ではなく、今回はケラリーノ・サンドロヴィッチさん、松尾スズキさん、宮沢章夫さんが脚本を執筆し、竹中直人さんご自身が演出する企画になったようです。宮沢さんが構成にも参加しています。

 一応、時空を超えて兄(竹中直人)が妹(木村佳乃)を探しているという設定がありましたが、別にそれを大切にしているわけではなかったです。この作品はジャンルで言うと何になるのかなー・・・コント集、と見せかけた、歌と踊りのレビュー、かな。

 まあ、ある程度は予想がついていたのですが、それを上回る匙の投げ具合と申しましょうか、投げっぱなしで振り返らないと申しょうか、投げて、ほったらかして、さらにまた投げると申しましょうか。
 2時間ありましたが、1時間弱は寝てたと思います。何をやってもやらなくても、突然踊って歌うんです。最後は出演者さえもどぎまぎするぐらい突然のエンディングでしたね。おやおや。

 誰もが面白い、楽しいと思えるヤワなものが世の中に溢れていて、そうでないものは「つまらない」「価値がない」とされることは、芸術にとって不幸なことだと思います。でも、誰もが面白いと思えるわけではなく、楽しめるわけでもないなら、それ以外の何か、アイデンティティーと呼べるような、どっしりとした存在感のようなものを感じられなければいけないと思います。そういう視点から見ても、この作品は面白くなかったですね。
 私は佐藤康恵さんの長くて細い手足と胸の谷間、そしてその上に高くそびえる首と小さなお顔を見られただけでヨシとするのかも(笑)。

 女性は3人出演されていますが、皆さんすごく肌を露出されていました。佐藤康恵さんなんてキャットウーマンもどきのSMプレイの女王様だし。ラスベガスのショウガールみたいな超ミニドレスとかさー・・・もースタイル良すぎるんだってば!大好きっ!

 木村佳乃さんも相当がんばってらっしゃいました。歌うし踊るし叫ぶし。帝国劇場のミュージカル『ミー・アンド・マイガール』で唐沢寿明さんと共演されてましたね、そういえば。あの時よりも魅力は増していたと思います。
 ラスト近くで竹中さんと木村さんが2人で真剣に演技するシーンがあるのですが、そこはちゃんと芝居の空気になっていて、さすがにお二人とも華のある俳優さんでした。スターならではですよね。

 いっぱい歌があったけど、歌詞がかなり面白かったです。たぶん。
 「クイズ・そっちの方がすげぇ!」はネタ(アイデア)としてはすごく面白かったなー。ケラさんの脚本かなー。パンフレットにも誰が何を担当したのかは書かれていませんでした。というか、構成・演出の時点で相当変わってそうです。

 そう、パンフ売り場に見本が置いていなかったので「見本はどれですか?」と聞いたら、売り子のおにーちゃんが「どれでも適当に見ていいッスよ」と言いました。・・・なるほど。そういうノリなんですね。1000円以上するパンフなのにね。ひどいよな。

《東京公演後→大阪》
作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ/松尾スズキ/宮沢章夫(50音順)演出:竹中直人
出演:竹中直人/木村佳乃/佐藤康恵/緋田康人/大堀こういち/矢沢幸治/井口昇/坂田聡/石川真希
演奏:MEN’S5
音楽:MEN'S 5 美術:エドツワキ 照明:日高勝彦 音響:藤田赤目 衣裳:安野ともこ 舞台監督:青木義博 宣伝美術:坂本志保 イラストレーション:白根ゆたんぽ 企画:竹中直人 製作:中村文重 (有)中村ステージプロダクション
お問合せ:中村ステージプロダクション 03-3424-6833

Posted by shinobu at 00:29 | TrackBack

2004年12月10日

KERA・MAP#004出演者募集

 折込チラシより、オーディション情報です。
 *****
 タイトル:『ヤング・マーブル・ジャイアンツ(仮題)』
 公演期間:2005年06/25(土)-07/03(日)(予定)
 会場:吉祥寺シアター (オープニングステージ:杮落とし公演)
 作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
 出演:フルキャストオーディション

【応募資格】
 18歳から30歳までの男女・プロアマを問いません。上記公演期間及び、5月からの稽古に全日参加できる方。稽古は13時から22時を予定しておりますので、この時間終日あけられる方に限ります。

【募集人数】
 男女各12名程度を予定※オーディション合格者の出演料は、原則としてございません。あらかじめご了承の上、ご応募下さい。

【応募方法】
 1:指定の履歴書に写真(顔・全身各1枚)を添付したもの※2004年12月20日~NYLON100℃ホームページよりダウンロード、又は郵送にて承ります。
 アドレス http://www.sillywalk.com/nylon/
 郵送:返信用封筒(住所、氏名明記の上、80円切手貼付)を下記宛先「履歴書希望」係までお送りください(12月20日必着~2月15日必着分まで)
 2:作文(「私とケラリーノ・サンドロヴィッチ」600~800字)
 3:返信用封筒(住所、氏名明記の上、80円切手貼付)

【審査】
 一次 書類審査 審査後、4月8日までに書面にてご連絡致します。電話での合否のお問い合わせには応じかねます。尚、応募書類は返却致しません。
 二次 実技審査は、3月17日~3月23日のいずれか1日に、都内スタジオで実施する予定です。
 受験料 一次審査 無料 / 二次審査 5,000円(当日会場にて受付)

【応募〆切】
 2月22日(火)必着・持参不可

【お問い合わせ・応募先】
 (株)シリーウォーク
 〒150-0036
 東京都渋谷区南平台町12-13秀和第二南平台レジデンス221号室
 「KERA・MAP#004出演者オーディション」係
 TEL 03-5458-9261 FAX 03-5458-9262
 sillywalk@sillywalk.com

★KERA・MAP#003『砂の上の植物群(仮題)』
 公演期間:2005年5月1日(月)~5月14日(土)(予定)
 会場:新宿シアターアプル
 作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
 出演:http://www.sillywalk.com/nylon/ にて1月10日正午発表!


※折込チラシやメールマガジン、演劇関係ウェブサイト等で見つけた、演劇を作る側の方に有益だと思われる情報を掲載しています。
 詳細は主催者のホームぺージ等でご確認ください。

Posted by shinobu at 23:52 | TrackBack

ペテカン『やわらかな君の髪をなでる』12/09-19下北沢駅前劇場

 ペテカン舞台芸術学院出身の劇団です。本田誠人さんが作・演出されています。来年で10周年だそうです。
 今回はペテカン初の2バージョン公演。私は男バージョンの初日(公演の初日)に伺いました。

 舞台は小ぎれいなマンションの一室。若い男の子達がたわいもない雑談をしたり、ふざけあったりしながら暇な時間をもてあましている。実はそこは男性向けの出張ヘルスクラブの事務所。客からの電話を待ってゲイの男の子達がスタンバイしているのだ。

 いやー・・・ペテカンで男娼とは・・・・。ちょっぴり衝撃でした(笑)。ペテカンというと私にとっては若い男の子と女の子達のまっすぐで切ない青春!甘酸っぱい恋!すかさず胸きゅん!とういイメージなので。といってもこれは数年前に観た『嘘みたいな月』の印象なんですけどね。大好きな作品です。

 ゲイの恋愛って、映画、小説、漫画など、本当に沢山の分野で表現されていますよね。演劇では上演されていない時期がないぐらいメジャーなテーマです(有名どころだと『蜘蛛女のキス』や『Angels in America』など)。で、この『やわらかな・・・』は、可愛らしい男の子同士の若々しい恋!いや~ん麗しい~っっ!少女漫画のゲイの世界ですね。やっぱ美形はイイよっ!超ミーハー気分になって、テレながら凝視しちゃってました(笑)。女の子には目の保養になるかも♪

 ここから所々ネタバレします。読んでから観に行ってもさほど支障はないと思います。

 篠原(斎田吾朗)がノンケのミサキ(石曽根有也)とふざけて相撲をとっていたら、だんだん盛り上がってチークダンスに発展し、ほぼ抱擁にまでなっていくシーンは、「いや~ん、ステキィ~っ」ってゾクゾクしちゃったよっ!音楽は明るい目のロック・ミュージック(かな?)で、あくまでも楽しく元気な感じなんですが、照明が舞台奥もしくは横から少しだけ照らしているので、客席からは顔がかすかに見える程度のほぼシルエット状態なんです。篠原が誰と踊っているのかがわからないから、すごくセクシーなんですよね~。
 丹野(若狭勝也)が篠原にひざまくらをしてあげながら、篠原の髪をいとおしそうになでるシーンは、素朴で暖かかった。

 お話の内容はキャッチコピーにあるように「丹野友則は篠原幸伸が好きだった。ただそれだけのこと」。楽しいおしゃべりで盛り上げながら淡々とゲイの男の子達の日常を綴っていくシンプルなものです。ペテカンのお芝居では「おしゃべり」が大きな要素を占めていて、その中からほんのりと登場人物一人一人の本当の気持ちが感じとられるのが見所です。でも、いつもそれが上手くいくとは限らないんですよね。例えば今回は、クリスマス・パーティーを事務所でやることになって、男の子達がそれぞれで出し物としてコスプレ(?)をするのですが、笑いのためのネタ紹介のように見えました。キャラクター勝負の感もあり、私はあまり楽しめなかったですね。

 音響にこだわりを感じました。いい歌を沢山使っていて、よく曲に合わせて演技をしていました。ファミコンの「マリオ・ブラザーズ」をプレイしながら、そのゲームの進行とセリフのやりとりを組み合わせていたのも面白かったですね。しっかり稽古をされているんだろうなぁと思います。ただ、会話や所作が、踊りの振付のように決められているのが見えてしまうと、リアルな世界が一気に崩れてしまいます。リスクが大きいですよね。

 斎田吾朗(ときた・ごろう)さん。浮気者の篠原役。全体的に線が細いイメージ。ひょろっとしていて背が高い。目がクリっと大きい。茶色い髪が鼻の頭までかかっている、ふんわりとしたヘアスタイル。・・・イケメンですよ、イケメン!ちょっと怒った顔がまたカッコいいんですよね~、目に力があるから。斎田さんはいつもちょっと三枚目風味なので、今回のように二枚目路線まっすぐというのは私にとっては願ったり叶ったりでした。
 若狭勝也さん(KAKUTA)。篠原を一途に愛している丹野役。KAKUTAでも育ちのよい青年役がぴったりの美形男優さんですが、今回もやはり期待を裏切らない、麗しい若きオノコでございました。目がうるうるしてるのがイイ!笑顔が優しい!
 本田誠人さん。とさか頭のボブ役。一人芝居が面白かったです。何でもお上手だなーと思います。

 女バージョンは、男バージョンと脚本はほぼ同じだったけれども、全然違う空気感の作品に仕上がっているそうです。

作・演出:本田誠人
男ver. 出演:斎田吾朗 若狭勝也 石曽根有也 大治幸雄 本田誠人 福山俊郎(そとばこまち) 堀正哉 恩田隆一 (ONEOR8)
女ver.高山奈央子(KAKUTA) 長峰稔枝 山田佑美 羽柴真希 四條久美子 濱田龍司 笹峯あい(Cast Corporation) 吉田麻起子 (双数姉妹)
美術・舞台監督:濱田 龍司 照明:横幕絵美(満平舎) 音響:斎田吾朗 高橋秀雄(SoundCube) Photo:三浦麻旅子 舞台装置:堀正哉 大治幸雄 web:羽柴真希 演出助手:四條久美子 宣伝美術:田村奈巳 Artist Management:クリオネ 制作:大場裕美 高田喜絵 企画・製作:ペテカン 後援:文化放送
ペテカン:http://www.petekan.com/

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2004年12月09日

青山円形劇場プロデュース『ア・ラ・カルト~役者と音楽家のいるレストラン~』12/03-26青山円形劇場

 元・遊◎機械/全自動シアターの面々が続けているクリスマスの贈り物企画。今年はROLLYがゲストなので観に行くことにしました。16周年です。

 軽快なJAZZの生演奏とともに、笑いが満載の短編お芝居が数本、そして軽いノリの楽しいダンスと歌のおもてなしです。ゴージャスなフレンチ・レストランでのフルコースを味わうように構成されています。笑って、キュンとなって、涙もほろり。お馴染みキャラが出てきますが、初めて観る人でも全く疎外感なく楽しませてくれます。なんてったって、大人ですよ、大人!6800円っていうのも大人の金額ですけど(笑)。

 いつも思うんですが、衣裳が素敵ですよねーーーっ!高泉さんのドレス、着替えてくるたびに見とれてしまいます。もー超ーカワイーっっ! 可愛い、と言えば今日は吉川ひなのさんが来られていて、ロビーで観客の女性に「ひなのちゃん、かわいいね」っていきなり声をかけられてました。休憩時間にワインの試飲サービスがあったので、開放感ありまくりだったんですよね。それに対してすかさず「ありがとうございますっ♪」と返してらっしゃったひなのさん、スゴイ(笑)。

 ROLLYはお得意のシャンソンを歌ってくださり、迫力の声を聴かせてくれました。トークも楽しかった。でも、ソロの舞台の方が生き生きしてらっしゃいますね。2月にまたパルコ劇場でライヴをされるそうです。

 あぁ・・・・これは、演劇ではないな・・・・。私が「さまざまな舞台作品を知るべく」観るなんて、バカげてますっ。これはデートで観ないと!!ROLLYに「女性一人で来てる人ーっ!」と呼ばれた時に「げ、私のことだよっ」って思って、一瞬すっごく落ち込んだ(苦笑)。今度は絶対一人では来ないわよっっ!・・・てゆーか、ほんとに誰かと一緒に観るなら超お薦めのエンターテインメントだと思います。毎年の恒例行事にしている人も多いと思いますよ。
 ただ、上演時間が休憩10分をはさんで3時間です。これは長い。面白いし楽しいけど、デートで観に来るなら、観終わった後にお食事や軽くお酒を飲むとかしたいですからね。休憩アリだとしても2時間半以内にしてくれると助かると思うんですが。

 当日券について。今までは毎日出せていたけれど、これからはどんどんと出せる枚数が減っていくそうです。観に行かれる前日の夜7時から10時までの間、もしくは行かれる当日に、TEL 03-3797-5678(青山円形劇場)にお電話してください。当日券が何枚出るか教えてくださるそうです。

《東京公演後→大阪》 ※ワインサービス有り(夜公演のみ)
演出:吉澤耕一 構成:白井晃 台本:高泉淳子 音楽監督:中西俊博
出演:高泉淳子 白井晃 陰山泰 +ROLLY(visitor) 中西俊博(violin) クリス・シルバースタイン(bass) 宮下誠(guitar) 林正樹(piano)
舞台美術:伊藤保恵 照明:高見和義(C.A.T.) 音響:福本荘一(フルスペック) 振付:本多愛也 小道具:ちばあけみ 大道具:埋橋真理 衣裳スタッフ:奈須久美子 舞台スタッフ:遠藤佳子 演出助手:河合範子 舞台監督:安田美和子 プロデューサー能祖将夫 制作担当:大島尚子(こどもの城劇場事業本部) 制作進行:相場未江 宣伝美術:高橋雅之(タカハシデザイン室) 宣伝写真:北村光隆
青山円形劇場内:http://www.aoyama.org/japanese/schedule/s2004/enkei/12alacarte/alacarte.html
遊◎機械/全自動シアター ファンサイト:http://www1.u-netsurf.ne.jp/~fanatics/yukikai/
「ア・ラ・カルト~役者と音楽家のいるレストラン」のファンサイト:http://chiba.cool.ne.jp/showtime20/

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2004年12月08日

ナイロン100℃『消失』12/03-26(12/2プレビュー)紀伊国屋ホール

 ケラリーノ・サンドロヴィッチさん作・演出のナイロン100℃本公演、出演者はベテランメンバーに八嶋智人さんを加えて少数精鋭6人です。
 休憩なしで2時間45分!おなかは空くし、のどは渇くし、観る方もがんばった(笑)!でもそれだけの価値がありました。エンディングの映像と音楽が流れだすと、顔がくしゃっとなって涙がボロボロ流れ出しました。
 前売りは完売していますが当日券は毎日出ていますので、どうぞ観に行ってください。

 近未来の地球のどこか。ある兄弟が2人でひっそりと暮らしている。兄のチャズ・フォルティー(大倉孝二)は39歳。弟はスタンリー・フォルティー(みのすけ)、35歳。スタンリーは気が弱くてすごく不器用なので、好きな女の子スワンレイク(犬山イヌコ)に、うまく心を打ち明けられない。クリスマス・パーティーでは運悪く彼女が食当たりを起こし、翌日に彼女が家を訪ねてきてくれたのに、うろたえてしまって機嫌を悪くさせてしまうばかり。しまいには彼女をほおって、ベッドにもぐりこんで寝てしまった。というのも、彼女が尋ねてくる前に、兄と兄の友人ドーネン(三宅弘城)が、スタンリーに睡眠薬を飲ませていたからなのだ。スタンリーは毎月“定期健診”が必要な体だった。

 クリスマスから大晦日までのお話で、登場人物は6人だけ。ナンセンス・ギャグが散りばめられた、とりとめのないおしゃべりの中に仕掛けられたキーワードから、世界が形作られていきます。第2の月“ムーンステーション”の失敗、焼却場から出る緑の煙、奇形になったカラス、爆発の熱で曲がりくねって、ヘンな形になった銅像、空爆、テロ・・・。『Don't Trust Over 30』も東京が空爆されているところから始まりましたよね。

 戦争中、家族で防空壕に逃げ込んだ思い出を語りながら、スタンリーは「あの時が一番幸せだった。だって、家族があんなに一つになった時はなかったもの」と言いますが、それに対するチャズの言葉がすごく心にひっかかりました。「俺はあの時が一番いやだった。だって、物がないし、ヘンな奴がいばってるし」。そう、戦争の時って「ヘンな奴がいばってる」んですよね。

 中盤を過ぎてそろそろ終盤の頃、スワンレイクが兄のチャズにスタンリーの記憶について詰め寄るあたりから、目頭が熱くなってきて涙がツーと流れ出しました。スタンリーの秘密がスタンリー自身の口から暴露されていくあたりからはもうエンドレス。どーどー泣いてました。

 ここからネタバレします。

 「消失(disappearance)」がいっぱいでした。フォルティー兄弟の父と母は、互いに浮気して出て行ってしまい、子供達を捨てました。部屋を借りたいと兄弟の所にやってきたネハムキン(松永玲子)は、月に移住した夫を政府に見殺しにされました。ドーネン(三宅弘城)は、家が爆破されて最愛の息子(彼もまた人造人間)を失いました。スワンレイク(犬山イヌコ)は、スタンリーの記憶が消されたために、恋人を失いました。ジャック・リント(八嶋智人)は、命がけでやり遂げた使命の意味を失い、途方にくれました。

 ジャック・リントは任務(人造人間を作っている人間をつかまえる、または殺すこと)を果たし、その報告の電話をするのですが、その時ちょうど無差別空爆が始まっており、上層部からは「それはもういい」とひとことで済まされ、完全に無視されてしまいます。戦争が始まったら、何もかもチャラにされます。今まで積み重ねてきたキャリアも、貯めた貯金も、そして命も。
 「鳥が鳴いた」が最後のセリフだったと思います。人が死んでも、戦争で爆弾が落ちても、鳥は鳴くんですよね。

 ラストシーンで、死んでしまった3人が黒いシルエットになって残り、兄のチャズの影だけがスーッと前に倒れて消えていくという演出がありました。私は、これの前のエンディング・ロールの映像が流れている時に涙がじゃんじゃん溢れていましたので、このシーンは別になくても満足だったんですよね。イリュージョンとして楽しみました。

 今回もいつもの映像が素晴らしかったです。黒いバックに白い線で絵がどんどんと描かれているのですが、花や虫などの自然のモチーフや、神経線維や脳などの生物学的なもの、爆弾や歩兵などの戦争をイメージさせるものが、出演者の名前のアルファベットと一緒にクレイアニメのようにぐるぐるとつながっていきます。これもまた「消失」を表していましたね。

 えと、今更ですが、2時間45分は長すぎます(笑)。途中で退屈した時も結構ありました。短くしようと思えば削れたと思います。例えば、スワンレイクが小さい頃に虐待していた男の子が、実はネハムキンの夫だったというエピソードは別に必要ではなかったですよね。月で夫を失った女だというだけで充分ストーリーになっていました。でも、別に文句はないんです。長ければ長いでナイロン100℃だなって思えるので(笑)。ただ、友達に手放しでお薦めできないのが残念なんですよね。

 今回は個人的にちょっと稀有な体験をしました。幕が開いたばかりの、兄弟がクリスマスのオーナメントを飾っているシーンで、なぜか映画『ブエノスアイレス』のテーマ曲が頭の中に流れていたんです。そしたらオープニング映像でまさにその曲、“Happy Together”が流れ出してビックリ!どうしたんだろ、私!?強烈なデジャビュでした。本当に名曲ですよね。毛皮族で流れた時も嬉しかったし。

《東京公演後→大阪、北九州、滋賀、松本、盛岡、新潟》
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:犬山イヌコ みのすけ 三宅弘城 大倉孝二 松永玲子/八嶋智人
舞台監督:福澤諭志+至福団 舞台美術:島次郎 照明:関口裕二(balance,inc.DESIGN) 音響:水越佳一(モックサウンド) 衣裳=山本華漸(Future eyes) 映像:上田大樹(INSTANT wife) 大道具:C-COM舞台装置 小道具:高津映画装飾 演出助手:山田美紀(至福団) 宣伝美術:雨堤千砂子(ワゴン) 宣伝写真:引地信彦 宣伝ヘアメイク:山下まきえ 舞台写真:引地信彦 制作助手:市川美紀/土井さや佳/寺地友子 制作:花澤理恵 協力:シス・カンパニー/キューブ/マッシュ/大人計画/オフィスPSC 助成:日本芸術文化振興会 企画・製作:(株)シリーウォーク
ナイロン100℃:http://www.sillywalk.com/nylon/

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2004年12月06日

BankARTスクール『珍しいキノコダンスワークショップ』12/10, 17, 24, 1/7, 8, 14, 21, 28 BankART1929

 BankART(バンカート)スクールにて、珍しいキノコ舞踊団のワークショップ開講。
 講師は伊藤千枝さん。
 情報元はこちらです。

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2004年12月05日

Studio Life『パサジェルカ-女船客~秘した過去が手招く旅路~』12/02-12シアター1010

 作・演出の倉田淳さん以外は全員男性という男優集団スタジオ・ライフ。いつもすぐに前売り完売する劇団なのですが、今回はさすがに会場が北千住だからか、まだ残席があります。
 『パサジェルカ』とは“女船客”の意味だそうです。

 時は1960年代前半。ドイツからリオデジャネイロへ行く豪華客船の中で、リーザ(林勇輔)はある女に出会った。あれは自分がアウシュビッツ収容所で看守をしていた時に、囚人だったポーランド人のマルタ(及川健)。「まさか生きていたなんて」。最愛の夫ワルター(笠原浩夫)にも話していなかった14年前の過去が暴かれていく。

 華やかなStudio Lifeの世界を期待していたので、アウシュビッツ収容所での回想シーンが作品のほぼ全部に渡ったのにはちょっと驚きました。女子収容所を舞台にした2人の女(リーザとマルタ)の物語で、『BENT』ほど残酷で悲しくはなく、救いもありましたが、やはり強制収容所内での出来事をつづっていくのを観るのはつらいですね。でも広島と長崎に原爆が落とされたことと同じように、私達が決して忘れてはいけない歴史的事実です。

 1939年9月のナチス・ドイツによるポーランド侵攻から第二次世界大戦は始まりました。戦争が終わろうとする頃にはナチス・ドイツによる被占領国17カ国の中に約1000ヶ所の強制収容所があり、囚人として関わりを持った人の総数は約1800万人、そのうち生還したのは半数以下でした(パンフレットより)。特にアウシュビッツでは終戦間際の頃には、1日に2000人以上がガス室で殺されていたそうです(本編のセリフより)。
 『パサジェルカ』の原作者であるゾフィア・ポスムイシさんはポーランド人で、実際にアウシュビッツに強制収容された経験の持ち主です。『パサジェルカ』は“ホロコースト文学の古典”と呼ばれ、少なくとも14ヶ国語に翻訳されています(パンフレットより)。

 ここからネタバレします。

 倉田さんの演出はオープニングがいただけないんですよね。のっけから女装をした男が「あはははは」「うふふふふ」と不自然に笑いながら出てきちゃったり、むやみに踊ったりするので、引いちゃいます。でも今回も原作が傑作と名高い小説なので、ストーリーが絶対的に面白いんです。言葉を聞いているうちに集中することが出来るようになり、中盤以降はお話の展開にドキドキわくわくしながら完全に引き込まれていきます。
 倉田さんは、この作品のためにアウシュビッツ収容所に実際に行かれています。そのせいか、役者さんの演技にはむらがあるものの、収容所のシーン全体の空気にはリアリティが感じられました。パンフレットに取材内容および写真が載っていますので、観に行かれる方はぜひ読まれると良いと思います。

 美術は可動式の柱を数本使ったシンプルなものでした。場面転換が多いためとはいえ、ちょっと「組み立て式」な感じがし過ぎでしたね。『ニュルンベルク裁判』でもありましたが、囚人が貨物列車で運ばれてきた様子や、死体の山などの実際の写真が舞台奥のスクリーンに映し出された時には、体がこわばりました。でも、見るべきですよね。何度でも。決して忘れないために。

 看守と囚人たちが客席に背中を向けてクラシックの演奏を聴いており、彼らの後ろでこっそりとマルタとマルタの婚約者のタデウシュ(山本芳樹)が見つめうシーンは美しかったですね。その2人をリーザが引き離すのも良かった。このシーン以外でも、看守のリーザが囚人のマルタのことを好きだったのがよく伝わってきました。それもすごく上品に。これは林さんの演技のたまものかも。

 タデウシュが殺された後、マルタが病床で語ったセリフが心に響きます。「私にはもう失うものは何もないのです。人間は生きることに執着しすぎると、奴隷になります」。

 林勇輔さん。主役のリーザ役。声が本当に美しい。オープニングはちょっとつらかったですが、しゃべりだすにつれて徐々に女性に見えてきて、中盤以降は完全に女性だと思って観られました。歩き方や凛とした後ろ姿に女の色香を感じられました。林さんだったから、しっかりと世界が作られたのだと思います。リーザ役がたった一人で語り部を担当し、ほぼ出ずっぱりなので、この役がきちんとしたレディーで、かつナチスの看守でなければ成り立たないのです。Abyssバージョンでは曽世海児さんがリーザ役なのですが、噂によるとこちらも良いそうですよ。
 及川健さん。マルタ役。病気のシーンは本当にげっそりされていて、リアルでした。目の力がすごいなと思いました。

 笠原浩夫さん。リーザの夫ワルター役(ブラジル駐在西ドイツ大使館新任参事官)。なんだか上滑りしていた印象です。「ははは」とよく笑うのも薄っぺらいし、そもそもリーザを愛しているようには見えませんでした。苦悩が感じられなかったんですよね。悩む役はあまりお似合いじゃないのかも。冷徹非道で自信過剰の男(もしくはロボット)とか、そうじゃなければ完全に三枚目の道化役だと良いのかもしれません。筋が一本ビシっと通ったのが素敵なので。
 山本芳樹さん。マルタの恋人タデウシュ役。ひげを生やしてらっしゃったし、非常に男らしい男役だったので、しばらく山本さんだとわかりませんでした(笑)。とてもセクシーでした。

原作/ゾフィア ポスムイシ 脚本・演出/倉田淳
美術:松野潤 照明:森田三郎・森川敬子 舞台監督:北条孝・土門眞哉・西村朗(ニケステージワークス) 音響:竹下亮(OFFICE my on) ヘアメイク:角田和子・片山昌子 衣裳:竹原典子 美術助手:渡辺景子 宣伝美術:河合恭誌 菅原可奈(VIA BO, RINK) デスク:釣沢一衣 岡村和宏 揖斐圭子 制作:稲田佳雄 中川月人 赤城由美子 CUBE STAFF プロデューサー:北牧裕幸・高橋典子 制作:北里美織子 宣伝:米田律子 製作:(株)足立区コミュニティ・アーツ 制作協力:CUBE 企画・制作:Studio Life

Cliff<断崖>ヴァージョン
【出演】リーザ(ワルターの妻):林勇輔  マルタ(アウシュビッツの囚人):及川健 タデウシュ(マルタの婚約者): 山本芳樹 ワルター(ブラジル駐在西ドイツ大使館新任参事官):笠原浩夫 ブラッドレイ: 牧島進一 マリエ・マンデル他:佐野考治 シュルツ他:前田倫良 船長:船戸慎士 事務所長他:寺岡 哲 ハウゼ:青木隆敏 書記他:奥田 努 女カポ他:藤原啓児 ヴェルナー他:河内喜一朗 篠田仁志・下井顕太郎・萬代慶太・大沼亮吉 松本慎也 関戸博一 吉田隆太 荒木健太郎 三上俊

Studio Life:http://www.studio-life.com/

Posted by shinobu at 23:01 | TrackBack

青年座 下北沢5劇場同時公演『諸国を遍歴する二人の騎士の物語』11/25-12/5下北沢駅前劇場

 別役実さんの作品で、湯浅実さんと森塚敏さんが出演されるので観に行きました。
 下北沢駅間劇場でこのキャストって、めちゃくちゃ貴重ですよね。貴重といえばOFF OFFシアターで女優さんが23人出演中というのもすごいんですけど(笑)。

 乾いた風が吹きすさぶ荒野に、ぽつんと「移動式簡易宿泊所」がある。そこに医者、看護婦、神父が仕事を求めてやってきた。とうとう待ちに待った客がやってきた、と思ったら、それは老いた2人の騎士とその従者2人だった。

 まず、駅前劇場の装置がすごかったです。いつも客席がある方に舞台があり、舞台がある方が客席になっていました。劇場入り口は開演中も扉を開けたまま、下手の出はけに使われました。舞台の床には、劇場ロビーへも引き続いて白い布が敷き詰められていています。客席の段がそのまま装置に生かされているのも面白いです。

 大道具や小道具、衣裳はどことなくおもちゃのような風合いがあり、絵本の中の世界をイメージさせます。騎士たちがまとっている鎧は、ぺっしゃんこにつぶした空き缶をつなげた、一見ゴミにも見えるようなもので、マントはぼろぼろの汚れたカーテン(及び、のれん)でした。兜のかわりに鍋やバケツを被っています。この他に劇中のセリフにも「風車」等が出てきますので、ドン・キホーテがモチーフになっているのは明らかですね。
 でもこの物語に登場する二人の騎士はドン・キホーテとは性格が正反対なのです。とりあえず究極のマイナス思考(笑)で、次々と人を殺していきます。しかも自分では手を下さずに。

 遍歴する二人の騎士(湯浅実さんと森塚敏さん)が出て来ると、シーンと静かな中に異様な空気がなだれ込んできました。一瞬たりとも見逃したくないので、目と耳を思いっきり集中させて舞台にかぶりつきました。でも、その他の役者さんについては、演技がむやみに棒読みだったり、大げさな動作だけで中身がなかったりしたので、騎士がいない時は眠ってしまいました。悪い意味で新劇っぽい演出というのでしょうか、形ばかりで内容が薄いように思えました。

 別役実さんといえば不条理演劇です。正直なところ、意味はよくわかりませんでした(途中で寝ちゃったのもあるけど)
 でも、力強さを感じました。「生きる意味の喪失」という言葉も今となってはもう使い古され、慣れ親しんでしまいましたが、それを別役さんの視点から表現したものなのかな、と思いました。(下記、気になったセリフを書きます。完全に正確ではありません)

 騎士「わしらを殺さなきゃ、君はわしらに殺されるよ」
 神父「なぜ私が殺されなきゃいけないんですか?私はまだ死にたくない」
 騎士「だから、なぜ? なぜ死にたくないと思うんだね?」

 騎士「殺すことはすなわち生きること」

 森塚敏さんが圧倒的な存在感でした。おとぼけ演技が凄い。もう神々しいほどです。

 ぜひ他の演出で、また観てみたい作品です。

劇団青年座創立50周年記念公演
作:別役実 演出:伊藤大
装置:伊藤雅子 照明:中川隆一 音楽:和田啓 音響:高橋巌・城戸智行 衣裳:三大寺志保美 舞台監督:尾花真 演出助手;千田恵子 
出演:湯浅実・森塚敏・円谷文彦・岩崎ひろし・高松潤・井上夏葉・田中耕二・加藤満・ひがし由貴 演奏:和田啓
青年座:http://www.seinenza.com/

Posted by shinobu at 18:26 | TrackBack

青年座 下北沢5劇場同時公演『深川安楽亭』11/25-12/5ザ・スズナリ

 純・時代劇でした。
 山路和弘さんと檀臣幸さん目当てで観に行きました。実は若手の高義治さんにもちょっと注目しています。

 舞台は江戸時代。浪人まがいの男達がたむろしている「安楽亭」という居酒屋。かたぎの生き方ができない彼らは、危い橋を渡って生き抜いている。ある日、富次郎という傷ついた若者がかつぎこまれてきた。富次郎の身の上話を聞いた安楽亭の男達は、彼のために一肌脱いでやろうと、ある仕事を引き受けるが・・・。

 座席が中央最前列だったんです。なのに途中で寝てしまいました。ごめんなさい。なんと1時間45分経ったところから、やっと盛り上がったんですよね。そこからは目当ての俳優さん達の極上の演技合戦でボロボロに泣かされ、シビれさせていただきました。山路和弘さんと檀臣幸さんの川辺のシーンなんてお宝モノやね。

 どうも演出にはうなづけないところがありました。特に音楽がちょっとダサイかな、と。上手の客席側に花道のように舞台がせり出していて、そこが川辺になったりするのは世界が広がってよかったですね。でも、ベンチシートの観客からは見づらかったな。

 山本龍二さんの迫力に、私はまるでヘビににらまれた蛙の心持ち。最前列は刺激がありすぎました(笑)。

 千秋楽ということで、カーテンコールで今回の舞台装置を作ってデビューをした装置プランナーの阿部一郎さんが紹介されました。50周年記念公演で若い才能が新たに誕生したことを観客にお披露目するのは素敵ですね。

劇団青年座創立50周年記念公演
作:山本周五郎 脚本:小松幹生 演出:高木達 装置:阿部一郎 照明:野地晃 音響:高橋巌・城戸智行 舞台監督:古川慶弘 演出助手:齋藤理恵子 演出部スタッフ:阿部一郎 他
出演:名取幸政・永幡 洋・山路和弘・平尾 仁・大木正司・山本龍二・井上智之・檀臣幸・大家仁志・山賀教弘・矢崎文也・五十嵐明・小豆畑雅一・山崎秀樹・川上英四郎・高義治・野々村のん・柳下季里
青年座:http://www.seinenza.com/

Posted by shinobu at 17:16 | TrackBack

2004年12月04日

reset-N 出演者オーディション『Valencia』05/03-08(予定)ザ・スズナリ

折込チラシより、オーディション情報です。

*****

reset-Nは出演者オーディションを実施します。
合格された方には、本公演『Valencia』に出演していただきます。
なお、劇団員の募集ではありません。

reset-N Ver.20.0『Valencia』
公演期間:2005年5/3-5/8(予定)
劇場:下北沢ザ・スズナリ

下記のとおり、オーディションを行います。

■募集人数
 男女ともに若干名

■募集条件
 reset-N作品を観劇したことがあること
 年齢、国籍等は問いません

■1次選考 書類選考
 履歴・芸歴書(形式、写真添付)、連絡先を記載してください。 
 〆切 2004年12月31日消印有効
 結果は全員に郵送にてお知らせします。

■2次選考 実技選考 および 面接
 2005年1月15日~16日

■書類送付先・お問い合わせ
 reset-N制作部・秋本宛
 〒151-0053 渋谷区代々木1-8-5 GFE 2F
 電話番号 03-3379-3766 (土日祝日を除く9:00~17:00)
 E-mail reset@lucy.ne.jp http://www.reset-n.org/


※折込チラシやメールマガジン、演劇関係ウェブサイト等で見つけた、演劇を作る側の方に有益だと思われる情報を掲載しています。
 詳細は主催者のホームぺージ等でご確認ください。

Posted by shinobu at 11:13 | TrackBack

2004年12月02日

毛皮族『毛皮族のロックンロールミュージカル, キル!キル!「お化けが出るぞ!!」』12/01-08全労済ホール/スペース・ゼロ

 ジュンリーこと江本純子さん率いる毛皮族は、今年3月に下北沢駅前劇場1ヶ月公演で4,000人動員するなど、飛ぶ鳥落とす勢いの劇団です。今回はスペースゼロ、次回は本多劇場に進出します。

 彼女たちの過去の遍歴をすっかり忘れて、初日に伺ってしまいました・・・。開場・開演が30分強押し。上演時間は・・・たぶん2時間40分ぐらい。終わったら22時半でした。

 今回は日本から海を渡ってアメリカに着いた娼婦達の話?でした。でもストーリーなんてどーでもいいです。お芝居ではなく、レビュー(歌・踊り・寸劇などを組み合わせた舞台芸能。華麗な装置・衣装や群舞、スピーディーな場面転換などを特色とする娯楽的な要素の強いショー形式のもの。from Yahoo!辞書)だと思えば納得の作風でしょう、今回は。“スピーディーな場面転換”に欠けましたけど(笑)。

 私は・・・やっぱり若い女の子がおっぱい出して踊るっていうのが好きなんですよね、ぶっちゃけ言っちゃいますが。だってきれいなんだもん。若さがはじけてるんだもん。最前列のおじさんの気持ちわかるよ(笑)。私は今回は2列目でした。そう、私の毛皮族の楽しみ方は、とにかく至近距離でジュンリーとぴちぴちギャルの裸体を鑑賞することです(笑)。だったらストリップ劇場に行けば?と言われるかもしれませんが、いえいえ、毛皮族の俗っぽいギャグやおバカな演出も好きなのです。

 さて、内容について出てきたのを覚えているだけ箇条書きしますと→中森明菜レビュー、野球(オマリー宇津木監督)、五輪真弓『恋人よ』、THE NIGHTMARE BEFORE CHRISTMAS女子十二楽坊QUEEN、そしてコーラスライン。たぬきときつねが出てきたのはタイトルの「おばけ」つながり?

 作品の完成度としては「理想には程遠い状態」でしょう。段取りが上手くいっていない箇所が多すぎますし、セリフもいっぱい間違えます。ジュンリーなんて、「あれ?今どこだっけ?」「何の話してた?」って言っちゃうし(笑)。舞台上で完全に開き直れるのがすごい。なので、これから観に行かれるなら千秋楽に近い公演がお薦めです。

 さて、開演時間の遅れについて。普通だったら私は激怒しているはずなんですけど、毛皮族なんで。ジュンリーなんで。許しちゃってました(笑)。彼女にはそういう、こちらがどうしても太刀打ちできない愛嬌とカリスマがあるのです。
 でも・・・次が本多劇場で、大阪公演もありますよね。やっぱり精進する必要があるのではないでしょうか。私はファンですが、お友達を誘う気にはなれないし、ずっと観続けるかというと不安ですね。女の子たちが年を取らない内に、全体的な完成度を上げた方が良いと思います。

作・演出:江本純子
出演:町田マリー 柿丸美智恵 原口洋平 和倉義樹 佐々木幸子 羽鳥名美子 澤田育子(拙者ムニエル) 金子清文 町田カナ(reset-N) 内田慈 石本真一朗 延増静美 小黒奈央 河野真子 小平伸一郎 齋藤由香理 髙田郁恵 武田裕子 平野由紀 古市海見子 松尾ユウコ 水町香菜恵
舞台監督:村田明 照明:中川隆一 音響:加藤温 美術:小林奈月 小道具:清水克晋(SEEMS) 衣裳:胡桃沢真理 演出助手:中嶋奈津子 宣伝美術:井原靖章 宣伝写真:杉本育子 宣伝美術協力:恵比寿ZAZOU 詮索助手:対馬淳子 藤間千里 野崎澄江 宣伝:吉田由紀子 制作:西向美有紀 企画・製作/毛皮族  後援/ニッポン放送 (前回プロデューサーだったさすがわささめ氏は顧問になられたとか)
毛皮族:http://www.kegawazoku.com/

Posted by shinobu at 13:49 | TrackBack

2004年12月01日

メルマガ 2004年12月のお薦め舞台

 2004年12月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
 歌舞伎の映画館上映や、注目のTVドラマ放映の情報も!

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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 6     2004.12.1  338部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
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 ◎このメルマガについて

 年間200本以上の様々な舞台作品を観ている高野しのぶが発行する、
 “今、東京で観られる面白い演劇”をご紹介するメルマガです。
 ご登録いただきありがとうございます!

 演劇は、その時その場所でしか味わえない、とっておきの感動体験です。
 世界中で最も公演数が多いと言われている東京では、
 素晴らしい作品がたくさん上演されています。
 そこで、過去5年間で1000本もの舞台作品を観てきた私の目で確かめて、
 オンタイムでお薦め演劇情報をお届けするのが、このメルマガです。

 毎月1日に私が観るお薦め公演10本のご紹介メールを配信します。
 そして、実際に観に行って面白い作品に出会ったら、
 その翌日の午前中までに、お薦め作品の“号外”を配信します。
 これで、とっておきの公演を見逃すことはありません♪
 


○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→ MONO『相対的浮世絵』
       12/23-28シアタートラム
       《北九州・伊丹・長久手・浜松→東京公演》
       http://www.c-mono.com/


 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→ パルコ・プロデュース『ピローマン』
       11/06-11/23パルコ劇場
       《東京公演→名古屋、大阪、福岡、広島、水戸》
       http://www.parco-city.co.jp/play/pillowman/


 ◆3【『エンジェルス・イン・アメリカ』WOWOWで放映!】

   ◎本年度エミー賞 史上最多11部門受賞の最新TVシリーズです。
    http://www.wowow.co.jp/angels/index.html


 ◆4【シネマ歌舞伎第一弾は『野田版 鼠小僧』】

   ◎作・演出:野田秀樹・主演:中村勘九郎の傑作歌舞伎を映画館で!
    http://www.shochiku.co.jp/nezumi/


 ◆5【騎馬オペラ ジンガロ『ルンタ』前売開始しました!】

   ◎おかげさまで大好評!チケットのご予約はお早めに♪
    http://www.zingaro.jp/


 ◆6【お詫びと訂正】

 ◆7【編集後記】

 ◆8【このメルマガについての注意事項】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪


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 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
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 ※★印がいちおし公演です(3本)。私が観に行く順に並べています。
 ※掲載内容:主催・『タイトル』・日程・会場・URL・コメント


1.毛皮族『毛皮族のロックンロールミュージカル, キル!キル!
  「お化けが出るぞ!!」』12/01-08全労済ホール/スペース・ゼロ
  ☆ジュンリーこと江本純子さんに会いたい。
   町田カナさん(reset-N) が客演するのも楽しみ。
   http://www.kegawazoku.com/


2.reset-N『ROSE』
  11/30-12/05駒場アゴラ劇場
  ☆クール&スタイリッシュで硬派な現代劇を作る劇団。
   私は賛助会員Support-Nになっています。
   今回は少々政治色が強いとか。
   http://www.reset-n.org/


3.ナイロン100℃『消失』
  12/03-26(12/2プレビュー)紀伊国屋ホール
  《東京公演後→大阪、北九州、滋賀、松本、盛岡、新潟》
  ☆今回のナイロンはベテラン5人+八嶋智人さんという少数精鋭。
   http://www.sillywalk.com/nylon/


4.青山円形劇場プロデュース
  『ア・ラ・カルト~役者と音楽家のいるレストラン~』
  12/03-26青山円形劇場
  《東京公演後→大阪》 ※ワインサービス有り(夜公演のみ)
  ☆遊機械メンバーによる、16年目を迎えるクリスマスの贈り物。
   今回の訪問者はROLLY!
   http://www.aoyama.org/japanese/schedule/s2004/enkei/12alacarte/alacarte.html


5.東宝・劇団☆新感線ROCK MUSICAL『SIROH』
  12/07-29帝国劇場
  《東京公演後→大阪》
  ☆中川晃教さん、上川隆也さんが出演する新感線・初のROCK MUSICAL。
   帝国劇場で新感線というのも、初。
   http://www.toho.co.jp/stage/shiroh/welcome-j.html 

6.TBS/ホリプロ『ロミオとジュリエット』
  12/04-28日生劇場
  《東京公演後→愛知→大阪→広島→北九州→北陸→仙台》
  ☆作:W・シェイクスピア 演出:蜷川幸雄 
   出演:藤原竜也(ロミオ) 鈴木杏(ジュリエット) 他 
   やっぱり藤原くんのロミオは見たい。
   http://www.horipro.co.jp/ticket/kouen.cgi?Detail=46#


★7.佐藤佐吉演劇祭参加・ブラジル『美しい人妻』
  12/16-20王子小劇場
  ☆しのぶいちおしのブラジルの新作。
   キャッチコピーは“エロ・グロ・ロマンティック”!
   http://www.medianetjapan.com/10/drama_art/brazil/


★8.地人会『化粧-二幕-』
  12/10-19シアタートラム
  《千葉・大田(東京)・大阪・長野・愛知・長野・熊本・北九州・
   埼玉→東京公演》
  ☆作:井上ひさし 演出:木村光一 出演:渡辺美佐子
   常に早々と前売りチケットが完売してしまう一人芝居。
   http://www1.biz.biglobe.ne.jp/~CJK/ftr_96K.htm


9.tpt『アントン・チェーホフ ドラマ四幕「三人姉妹」』
  12/16-29ベニサン・ピット
  ☆ロバート・アラン・アッカーマンさん率いるtpt若手“THE Company”。
   2002年の年末から2003年1月にかけて上演された
   伝説の無料公演『BENT』以来おなじみの俳優も多数出演。
   http://www.tpt.co.jp/


★10.MONO『相対的浮世絵』
  12/23-28シアタートラム
  《北九州・伊丹・長久手・浜松→東京公演》
  ☆イギリス留学から帰ってきたばかりの土田英生さんの新作。
   http://www.c-mono.com/

  ●お薦めポイント●
   待ちに待った土田さんの新作。
   劇団HPでチケットがネット予約できます。なんと座席も選べる!
   http://www.c-mono.com/ticket.htm
   映画『約三十の嘘』(出演:椎名桔平、中谷美紀 他)も公開ですね。
   http://www.30uso.com/ (12/18(土)より全国順次公開)


+α(私は1月に観に行きます)
  NODA MAP『走れメルス』
  12/03-01/30シアターコクーン
  ☆作・演出:野田秀樹
   出演:深津絵里 中村勘太郎 小西真奈美 河原雅彦 古田新太 他
   いつもの豪華キャスト。河原雅彦さん、腹筋善之介さんが楽しみ。
   http://www.nodamap.com/


+α(私はおそらく行けません・・・泣)
  産経新聞社/オン・タイム『エリザベス・レックス』
  12/04-12ル テアトル銀座 
  ☆出演:麻実れい・奥田瑛二 作曲:稲本響
   http://www.ontime.jp/contents/eliza/elizatop.html
   イープラスでS席10,500円→5,000円 12/7(火)~11(土)
   http://mars.eplus.co.jp/ss/kougyou/stoku.asp?kc=010463&ks=08&os=003


+α「気になる小劇場」その1
  HIGH MORALS FOREVER『始まったものに終わりはない』
  12/11-14サイスタジオコモネ Aスタジオ
  ☆構成・出演:美加理 大久保倫明 棚川寛子
         山本芳郎(山の手事情社) Ramsey Hatfield 
   Visual Work:ROCCA WORKS Animation:松本力 他
   知る人ぞ知る豪華メンバー。すごい体験ができそう。
  ※チケット予約・お問い合わせ:03-3779-7653(ク・ナウカ)
                 highmoralsforever@yahoo.co.jp


+α「気になる小劇場」その2
  プリズム企画『プリズム セブン☆少し早めのクリスマス会☆』
  12/11, 12, 18, 19渋谷JAZZ BARレインボー(各ステージ15名限定)
  ☆山の手事情社の女優、水寄真弓さんの企画。
   小さなBARで、観客もじゃんじゃん参加して楽しむコアなパーティー。
   今回は倉品淳子さん、三村聡さん、そして水寄真弓さんがホスト。
  ※お問い合わせ:プリズム企画 090-1734-6794
          X27979caeakvs@t.vodafone.ne.jp
          mayutang@neptune.livedoor.com


 ◎しのぶの12月の全予定(21本+α)はscheduleに掲載しています。
  キャスト・スタッフ情報あり♪
  http://www.shinobu-review.jp/schedule.html


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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.パルコ・プロデュース『ピローマン』
  11/06-11/23パルコ劇場
  《東京公演→名古屋、大阪、福岡、広島、水戸》
  http://www.parco-play.com/web/play/pillowman/
  ☆上演時間3時間30分(休憩15分を含む)という大作でした。
   観終わってからどれだけ多くの人にこの作品の話をしたことか・・・。
   後から後から味わいが深くなる、衝撃の脚本です。
  *レビューはこちら↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/1113164415.html


2.世田谷パブリックシアター・プロデュース レパートリーの創造2004
  『見よ、飛行機の高く飛べるを』11/01-21シアタートラム
  http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/04-2-4-43.html
  ☆永井愛さんの傑作戯曲をアントワーヌ・コーベ氏が大胆に新演出。
   清らかな女の子らが舞う不思議空間に、儚く切ない夢がありました。
  *レビューはこちら↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/1102010428.html


3.青年座 下北沢5劇場同時公演
  『空』11/25-12/5下北沢本多劇場
  http://www.seinenza.com/performance/shimokita/
  ☆率直で優しい言葉に出会える近未来SFメルヘン。
   現代の日本社会を風刺しながら、大人の心を癒してくれます。 
  ☆12/5まで上演中。土日のチケットは完売だそうです。
   【予約・問合せ】劇団青年座 03-5478-8571
  *レビューこちら↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/1130232234.html


 ◎青年座『空』はメルマガ号外を出しました。
  メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
  http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000134861
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。


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 ◆3 【『エンジェルス・イン・アメリカ』WOWOWで放映!】
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 ◎本年度エミー賞史上最多11部門受賞の最新TVシリーズ
  『ANGELS IN AMERICA(エンジェルス・イン・アメリカ)』が
  WOWOWで放映されます。

  12/4(土)21:50放映開始(毎週土曜日 3週連続放送)
  http://www.wowow.co.jp/angels/index.html 
 ●クシュナーの戯曲『ANGELS…』は、ロンドンのナショナル・シアターの
  "20世紀の最も偉大な戯曲10本"にも選ばれており、
  「今回のTVドラマ化によって、ピュリツァー賞、トニー賞、エミー賞の
  3つの賞を史上初めて1本の戯曲で制覇」したそうです(WOWOW HPより)。

  日本では、今年の2月にtptが第1部、第2部連続公演をしたのが
  話題になりました。私はしばらく『ANGELS…』の夢を見るぐらい
  ハマりましたね(笑)。今年の観劇ベスト10入りは確実です。

  キャスト・スタッフはむろん超豪華!
  監督・製作:マイク・ニコルズ 原作・脚本:トニー・クシュナー
  出演:アル・パチーノ、メリル・ストリープ、エマ・トンプソン 他
  これは必見です!どうぞお見逃しなく!!


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 ◆4 【シネマ歌舞伎第一弾は『野田版 鼠小僧』】
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 ◎松竹『野田版 鼠小僧』
  2005年 1/15(土)~28(金)@東劇
  作・演出:野田秀樹 出演:中村勘九郎 ほか
  http://www.shochiku.co.jp/nezumi/
  レビューはこちら↓
  http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0818210443.html

 ●去年8月、歌舞伎座で上演された大ヒット作『野田版 鼠小僧』が
  東銀座・東劇のスクリーンでデジタル上映!

  劇団☆新感線『髑髏城の七人~アカドクロ』で、演劇を映画館で観る
  という、新たなエンタテインメントの分野が切り開かれました。
  歌舞伎にも“シネマ歌舞伎”という表現方法が増えたんですね。
  『アカドクロ』公式サイト
  http://www.akadokuro.jp/
  レビューはこちら↓
  http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0922112716.html

 ●前売りチケット(指定席なし)は発売中です。
  発売場所:東劇、丸の内ピカデリー・プラゼール、渋谷ピカデリーほか、
       都内各プレイガイドにて

 ☆全席指定制です。
  前売りチケットをお持ちでも、満席の場合は入場できません。
  指定券をお求めの方は、東劇窓口にて座席指定券をお求め下さい。
  特別鑑賞券をお持ちの方は、東劇窓口にて座席指定券とお引換え下さい。
  引換え開始:12/1(水)より。(1/15(土)11:00と13:30を除く)

 ☆1/15日(土)には舞台挨拶が予定されており、チケット入手方法は
  12/3(金)14:00より東劇ホームページにて情報公開予定。
  http://www.shochiku.co.jp/nezumi/
  電話でも問い合わせられます。
  お問合せ:東劇 03-3541-2711
  東劇:http://www.shochiku-eigakan.com/east/s004/index.html


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 ◆5 【騎馬オペラ ジンガロ『ルンタ』前売開始しました!】
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 「ジンガロって、いったい何なの?」
 多くの方にそう聞かれました。一言で言うのはとても難しいので、
 観た事のある方のコメントをご紹介します。
 
 ■宮本亜門さん(演出家)
  あのピーター・ブルックが、あのピナ・バウシュが、そして
  スティーブン・ソンドハイムが愛してやまないジンガロとは?
  私が初めてみたのは5年前だった。その馬と人との見事な調和に、
  私は美しさを越えて戦慄さえ覚えた。それは全く詩的であり、
  実にスピリチュアルな体験だった。
  ジンガロはフランスという国でしか生まれない、人類史の中の
  貴重な芸術の輝きと言えるだろう。
  (朝日新聞東京版 11/26朝刊 全面広告より)

 日本に居ながら体験できる、このチャンスをぜひ掴んでください!
 ジンガロ日本公演公式サイト http://www.zingaro.jp/

 【公演情報】
  ジンガロ日本公演『ルンタ~Loungta~』
  2005年 3/12-5/8 @木場公演内ジンガロ特設シアター
  作・演出:バルタバス 出演者:25名 出演馬:25頭
  上演時間1時間45分(休憩なし)
  平日19:30開演/土.日.祝17:00開演 基本的に(月)(木)休演。
  ※タイムテーブルは変則的ですのでウェブサイトをご参照ください。
   http://www.zingaro.jp/

 【チケット】
  プレミアムシート24,000円/SS席18,000円/S席14,000円/A席8,000円
  ※完全円形の舞台の周りをぐるっと囲む客席になりますので、
   舞台に近いほどチケット価格が高い設定になっています。

 【プレイガイド】
  各サイトにジンガロについての写真や解説があります。

  イープラス
   http://eee.eplus.co.jp/s/zingaro/
  電子チケットぴあ
   http://t.pia.co.jp/news/ad/zingaro/zingaro.jsp
  ローソンチケット
   http://www2.lawsonticket.com/pc/P40/WM80.asp?SI=ZIN
  CNプレイガイド
   http://www.cnplayguide.com/evt/cttop.aspx
  楽天
   http://ticket.rakuten.co.jp/zingaro_r/
  チケットスペース
   http://www.ints.co.jp/zingaro/zingaro.htm
   予約・問合わせ:03-3234-9999


 ★私はジンガロ日本公演 実行委員会事務局で働いています。
  ジンガロについてはREVIEWページでも紹介しております。
  ジンガロの記事は、サイト右下の「その他」カテゴリー内にあります。
  http://www.shinobu-review.jp/review.html


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 ◆6 【お詫びと訂正】
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 前号のメルマガ号外 青年座『空』の発行No. は、
 Vol. 11 ではなく、Vol. 12 の間違いでした。
 申し訳ございませんでした。お詫びして訂正いたします。

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 ◆7 【編集後記】
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 ◎12月も大御所公演が目白押しですね。
  クリスマスが大好きな私はパーティーの準備で忙しくなるため、
  ちょっと観劇本数を控えめにします。さぁ、ツリーを出そう!
  皆様は年末年始のご予定、もうお決めになりましたか? 


 ◎友達の結婚式の二次会に行きました。
  新郎新婦ともに演劇関係の知り合いなので、
  パーティーは和気あいあい、を通り越してうるさいほど賑やか(笑)。
  新婦が可愛くって可愛くって・・・もーサイコーでした。
  女の子は結婚式で一番輝くのだなぁと思います。


 ◎12/6(月)はパルコ劇場『LOVE LETTERS』でお会いしましょう♪
  私が大好きな俳優の北村有起哉(きたむら・ゆきや)さんが
  パルコ劇場の朗読劇『ラヴ・レターズ』に1ステージだけ出演されます。
  12月6日(月) 19:00 北村有起哉&田中美里
   http://www.parco-play.com/web/play/loveletters/news.html
  有起哉さんは映画にも主演中です。
  『2番目の彼女』 http://www.cmd-g.co.jp/kanojo/


 ◎私が書いた劇評が掲載されている雑誌です。
  パフォーミング・アーツ・マガジン[バッカス]
  こちらでネット購入できます!
  Kinokuniya BookWeb(紀伊国屋書店ネットショップ)
   http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9978823190


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


 ◎皆様の観劇感想をお寄せ下さい!
  このメルマガについてのご感想でももちろん結構です♪
  ご感想は転用させていただくことがあります。
  お便りはこちらへ→ 《 shinobu@mtr-standard.co.jp 》
  ※件名は「メルマガ感想」としてください。


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 ◆8 【このメルマガについての注意事項】
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Posted by shinobu at 00:26 | TrackBack