2005年03月27日
新国立劇場演劇『花咲く港』03/14-30新国立劇場小劇場
菊田一夫さん作の昭和18年(1943年)初演の戯曲で、映画化もされています。渡辺徹さんと高橋和也さんがペテン師コンビを演じられるのを楽しみに伺いました。
九州の南方に浮かぶ島に、二人のペテン師が訪れる。今はもう亡くなっている島の名士の息子だと偽って一儲けしようと企んでいたが、島民の一途な心にほだされてしまい・・・(あらすじはこちら)。
私が観たのが平日マチネだったも大きな要因だと思いますが、新橋演舞場の座長芝居を観ているような雰囲気でした。とりあえず客席で私語はたくさんですし、飴の包み紙を開ける音も連発。お芝居が終わるかどうかのところで「もう終わる?もう終わりだよね?」とかしゃべるのは勘弁してもらいたいですねぇ(苦笑)。
お芝居の内容も商業演劇っぽかったです。シリーズ「笑い」の第1作目ということで、わかりやすくて優しい笑いがいっぱいありました。私は役者さんの細かい演技の工夫に、ついついワハハと笑わせていただきました。特に渡辺徹さんは愛嬌たっぷりで、いちいちリアクションが上手いんですよね。恥ずかしながら渡辺さんを舞台で観たのはこれが初めてで、コメディーにぴったりの俳優さんなんだなぁと関心しました。
全体的にお話の進み方がスローペースで、ちょっとうとうとしかけたりしました。田舎の人たちだからというのもあるのでしょうが、会話が何度も繰り返してくどいなぁと思うことが多々あり。
オープニングにはしびれましたね~。舞台は木造船の残骸がぽつりぽつりと置き去りされている砂浜。若者が下手からカツカツと歩いて登場し、ププーッとラッパを吹き鳴らしたかと思うと、街の賑わいや潮の寄せるの音、かもめの鳴き声などが賑やかに鳴り始め、上手からは旅館がずずいと出てきて、花道や舞台奥、下手、上手の沢山の出はけ口からいっせいに島の人々がわいわいがやがやと登場するのです。少々もの悲しいぐらいのひっそりとした浜辺が、突然にぎやかな町に変化したのには胸躍りました。
寺田路恵さん。かもめ館の女主人おかの役。演技がとても安定していて、さすがの貫禄でした。台風で船が飛ばされそうになった時の「あの船は先生のもの。ゆきさんのもの。私のじゃない。だけど私はそれでもいい。先生が喜んでくださるなら」と嘆きながら、船を守ろうとする演技に涙しました。恋って素敵です。
高橋長英さん。めくらの漁師役ということで、ほぼふんどし一丁状態で舞台上にいらっしゃいました。本当に漁師に見えましたね。結果的に第1幕しか出ていらっしゃらなかったのですが、第2幕もずっとその存在を感じることができました。
作 : 菊田一夫 演出 :鵜山仁
出演:渡辺徹 高橋和也 寺田路恵 高橋長英 織本順吉 富司純子 石田圭祐 大滝寛 津田真澄 吉村直 木南晴夏 田村錦人 小長谷勝彦 沢田冬樹 森池夏弓 矢嶋美紀 植田真介 木津誠之
美術:島次郎 照明:室伏正大 音響:高橋巖 衣裳:緒方規矩子 演出助手:上村聡史 舞台監督:北条孝
新国立劇場内:http://www.nntt.jac.go.jp/season/s256/s256.html
自転車キンクリートSTORE『海辺のお話』03/15-27俳優座劇場
鈴木裕美さんが演出される翻訳ものを観るのは『第17捕虜収容所』『おーい、救けてくれ!』『人形の家』『ダム・ウェイター』『マダム・メルヴィル』に続いて6作目になりました。明らかに演出が面白くなってこられています。来月、ジャニーズ事務所の男の子が出演する『エデンの東』も鈴木裕美さん演出ですね。今後も翻訳ものの演出が続くようです。
一組の老夫婦(木内みどりと花王おさむ)が白浜の気持ちの良い海辺で、休日のゆったりとしたランチタイムを過ごしている。夫がリタイアしたため、妻はこれからの2人の生活についてどんどんと新しい提案をするのだが、夫は「自分は休息を取りたい」の一点張り。長年連れ添った夫婦の今まで語られなかった過去が2人っきりの浜辺での会話から次々とあふれ出す。すると、予想だにせぬ物体が登場し・・・。
残念ながら戯曲の面白みを伝えきった演出にはならなかったようです。まず第一幕は老夫婦の会話が約1時間ほど続くのですが、セリフも膨大で、非常に木目細やかな感情表現が必要な二人芝居でした。しかしながら老夫婦役のお二人とも、全てのセリフや間においてきちんと心を尽くして演じきったとは言えない仕上がりでした。さらりと流れてしまうシーンが多かったです。相当難しい戯曲だとは思います。
そして、1幕の終わりに登場したモノが・・・リアルすぎて私は引いちゃいました。
ここからネタバレします。
なんと海から現れたのは全身緑色の巨大トカゲのカップル(小松和重と歌川椎子)。第2幕から人間夫婦とトカゲ夫婦の“未知との遭遇”問答が繰り広げられます。
戯曲に書かれていたのは動物、人類の進化の話だったと思うんです。果たすべき責任を全て果たした老夫婦のこれからの人生について、ポジティブにやりたいことを実現していこうとする妻と、やっかい事はゴメンだと言う夫の二項対立は、海に住み続けるのは平和だけれど、なぜか地上に惹かれて海から陸に上がってみた巨大トカゲが、いきなり「人間」というやっかいな敵と出くわし、また海に戻ろうとしてしまう展開と重なります。
最後に、トカゲの地上進出を手助けしようと申し出た人間夫婦の言葉に乗って、トカゲ男(小松和重)が「じゃぁ、頼む!」と言って舞台中央に座り込んでしまうのが滑稽です。誰かに何かしてもらうのを待っているだけで、自分から未来を切り開いていく努力をしない動物には進化などありえないのです。にやりとするような笑いを含みながら、ちょっと辛らつに動物と人間の差を表現している脚本は面白いと思いましたが、演技や演出でそこがきちんと表されているようには見えなかったですね。
訳: 鳴海四郎 作: エドワード・オールビー 演出: 鈴木裕美
出演: 木内みどり 小松和重 歌川椎子 花王おさむ
美術:川口夏江 照明:中川隆一 音響:井上正弘 コスチューム:高橋岳蔵 ヘアメイク:河村陽子 舞台監督:村田明 安田美和子 演出部:飯塚加邦 演出助手:田村元 宣伝美術:鳥井和昌 宣伝写真:加藤孝 宣伝小道具制作:藤井純子 制作:須藤千代子 村田明美 大槻志保 企画・制作:自転車キンクリーツカンパニー
自転車キンクリーツカンパニー:http://www.jitekin.com/
フォルクスビューネ『終着駅アメリカ Endstation Amerika』03/25-28世田谷パブリックシアター
東京国際芸術祭2005参加。ドイツのベルリンの劇場、フォルクスビューネが初来日。『終着駅アメリカ』は、テネシー・ウィリアムズの『欲望という名の電車』を大胆に脚色・演出した2000年初演の作品です。2時間40分休憩なし。
公式ホームページにある「猥雑でグロテスク、でもコミカル! 鬼才カストルフが放つ過激で刺激的な舞台です」というキャッチコピーそのものでした。凄かった。単館ロードショーされるコアなアート系の外国映画みたい。ミニシアター系っていうのかしら。
舞台はアメリカの安いモーテルのような小さなアパート。ブランチ、ステラ、スタンリー、ミッチという『欲望という名の電車』の登場人物がちゃんと登場し、ほとんどストーリーのままにお話自体は進むのですが、原作、もしくはアメリカ(資本主義社会?)を完全にちゃかしまくる演出ががいっぱいあって、「ええ、こんなにやっちゃっていいの!?」と、勝手にハラハラしたりしました。
ものすごく刺激的な内容だったはずなのですが、実は眠気が何度も襲ってきて・・・やっぱり字幕がつらかったかな。細かいところまできちんと訳してくださっていたと思うのですが、文字が出るのがゆっくりすぎたり、早すぎてネタバレしたり、あまりうまくいっていないように思いました。私が観た回はほぼ満席で、久しぶりに世田谷パブリックシアターの2階席から観たためか、舞台が遠かったんですよね。それも眠気の原因かもしれません。
ここからネタバレします。
BGMにアメリカン・ポップスが多数使われており、曲はわからなかったけどJim Morrisonの声が聞こえた気がします。Nicoの歌も流れました。Jim MorrisonもNicoもドラッグで身を持ち崩したスターです。舞台上のTVモニターでNicoの自叙伝番組が上映されている時間に、ステラとブランチ達が「アラン・ドロンは女道楽をしすぎて皆に捨てられた」という話をしてたのは笑えたな~(笑)。
ポーカーをやるシーンで、男達がトランプのカードをどんどん客席に投げちゃったり。飲み物をこぼしてスカートが汚れたら、スカート自体に洗剤を蒔きまくるし。お皿割りまくり、女も犯しまくり。
バスルームにカメラが仕込まれていて、閉ざされたはずの部屋の演技は全て舞台中央のTVモニターから中継されます。「お客様が見えづらいからテレビの前からどいて!」と女優がバスルームから叫んで、芝居自体を飛び越える演出も多々あり。
ブランチの過去があばかれた後、怒りに震えたミッチがブランチを攻め立てるシーンで、客席側から床がぐんぐんと持ち上がり、家が斜め後ろに傾いていったのには驚きました。装置全体が後ろに倒れていくのです。床が上がってステージの底が見えてくるに従って、舞台においてあった家具類が倒れ、すべって後ろの壁に当たる音がガンガン聞こえます。割れてちらばっていた皿の破片が再びガシャン!バリン!すごい迫力です。
家が傾いていく中、大音量でドン・マクレーンの名曲"American Pie"が流れ、ミッチがその歌をわめきちらし、傷ついていたはずのブランチも一緒になって歌って踊るシーンは、その強烈な倒錯状態に頭がクラクラしました。あれはかなり気持ちよかったな~(笑)。
最後、ステラの子供が生まれなかったという結末になっていたのが驚きでした。原作でブランチが着ているはずの水色の服をステラが着ていて、ブランチと同じセリフを発声するのが面白いです。資本主義社会になって女性の地位は向上し、自由も得たかもしれないけれど、彼女らの威厳は損なわれてしまったことを表しているように思いました。
もし私がベルリンに住んでいる人間だったら、フォルクスビューネは「欠かさず通うようにしよう!リスト」に入っていると思います。「必ず通う」に入らないのは、内容が激しすぎて心に厳しい部分があるからです。また来日してくれたら観に行くかどうか・・・好きな戯曲だったらきっと行くと思います。今回も『欲望という名の電車』だったから惹きつけられました。
ドラマトゥルクのカール・ヘーゲマンさんがゲストで出演されるアフタートークがあったのですが、疲れきってしまったので帰りました。もったいなかったな。ドラマトゥルグって一体どんな仕事なんだろう?ちょうどレクチャーがあったようです(→アートネットワーク・ジャパン講座シリーズVol.3 ~『ドラマトゥルク』の可能性を巡って~)。先日のオペラ『エレクトラ』のパンフレットにもドラマトゥルグの方の長い文章が掲載されていて、それがすごく面白かったんですよね。
言及ブログ
Somethig So Right
原作:テネシー・ウィリアムズ (『欲望という名の電車』) 脚色・演出:フランク・カストルフ(芸術総監督) 美術:ベルト・ノイマン(舞台美術チーフ) ドラマトゥルク:カール・ヘーゲマン 照明:ローター・バウムガルテ
出演: カトリン・アンゲラー/ヘンリー・ヒュープヒェン/シルビア・リーガー/ベルンハルト・シュッツ/ブリジット・クブリエ/ファビアン・ヒンリックス
A席(1・2階席)4,000円/B席(3階席)3,500円 学生2,500円
東京国際芸術祭2005内:http://tif.anj.or.jp/program/volk.php
世田谷パブリックシアター内:http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/04-2-4-65.html
2005年03月26日
InnocentSphere『HELL FIGHTER』03/23-28青山円形劇場
青山円形劇場が、初めて同劇場に進出する若手有望劇団を後援するAOYAMA FIRST ACTの第5弾。
イノセントスフィアは西森英行さんが作・演出する劇団です。2003年のパルテノン多摩演劇フェスティバルで最優秀賞他を受賞しています。
今からおよそ1000年後の世界。大きな戦争の繰り返しで荒廃した地球は、およそ5つの国に分断されていた。オボロの国の若者ケイ(狩野和馬)は、異国の侵入者が持ち込んだ古い書物を手に入れる。表紙に2005と書かれたその古代の本には、荒んでしまったケイの心を生き返らせる魔法の言葉がちりばめられていた。ケイはその本を書いた人物の子孫に会うべく、ヤミクモの国を目指して旅に出た。
『Kristan Manas(クリシュタン・マナス)』のレビューにも書きましたが、イノセントスフィアはアクション・エンタテインメント色の強い作品と、心理的洞察に富んだドラマ性の強い作品を交互に上演しているそうで、今回の作品は前者になると思います。少年社中と似てますね。
エンタメ・バージョンといえど、やはり今回も現代の社会問題が物語の一番コアの部分に据えられていました。私はイノセントスフィア作品のそういうところがとても好きなのです。でも今回は、全体的にうまくまとまっていないように思いました。
ここからネタバレします。
向こう見ずで軟弱なヒーローのケイが、道行く先々で仲間を増やしながら大きなトラブルを乗り越え、少しずつ成長していくのが物語の大筋です。わかりやすい個性のキャラクターが次々と登場して簡単に物事が進んでいくのはロールプレイングTVゲームのようで、私にはのめりこむのが難しかったです。
しかしながら後半では、1000年前に犯した大罪を償うために、1000年間ずっと輪廻転生を繰り返しながら止むことなく罰を受け続けている少年が登場します。最後にはかけがえのないものを失った悲しみから生まれた、魂の救済が描かれて、道徳的な深い示唆を含んだドラマになります。
少年の凶悪犯罪が軽々しく起こっている現代において、罪は決して消えるものではなく、次の世にもその次の世にもずっと残るほど重大で残酷なものなのだとはっきり示していることに、私は強く共感します。また、その犯罪者の胸の奥底に大切にしまわれていた小さな祈りが、1000年の時を超えて、絶望の淵にあった人々の心に希望を生むという結末は感動的です。この脚本を書かれた西森さんの優しさを感じます。
ただ作品としては、旅しながら敵と戦って最後には勝利して凱旋するという、アクション冒険ものにジャンル分けされます。イノセントスフィア独特の真面目な社会派ファンタジック・ドラマは個人的に大好きなのですが、エンタメならエンタメ、ドラマならドラマという風に、割合を調整した方が全体としてのまとまりは良くなるんじゃないかと思いました。
一人の役者さんが何度も衣裳を着替えて色んな国の人々を演じられていました。場面転換するたびに違う衣裳を着て出てきて、所狭しと走り回ります。舞台はもちろんですが舞台裏でもガンガン走り回っているんでしょうね。上演時間は2時間たっぷりでしたから体力的に大変だろうなぁと思います。
衣裳、ヘアメイクがとても凝っていました。国ごとにデザインが違うのはわかりやすいし、国民性も出ていて楽しいです。ただ、国が5つもあったのは多過ぎる気がしました。
役者さんは全体的にあせっている雰囲気で、自分の役柄を丁寧に演じ、役割をきちんと果たせている人が残念ながら少なかったと思います。
ヤミクモの国の王妃役の黒川深雪さんは、ちょっと狂った悪女を小悪魔っぽく演じられて、今までに観たことのない表情を見せてくださいました。
主役のケイを演じられた狩野和馬さんも、正統派ヒーローでない悪ぶった演技が新鮮でした。
Aoyama First Act #5
作・演出:西森英行
出演:狩野和馬 倉方規安 坂根泰士 日高勝郎 筧尚子 足立由夏 四十八願智子 黒川深雪 林尚徳 佐渡島明浩 三浦知之 間野健介 八敷勝 山岸拓生(拙者ムニエル) 富岡晃一郎 佐藤春平 木戸雅美 田中精(カプセル兵団) 小笠原義幸 山下潤(T.P.O.) 中田真弘(東京ロケットボーイズ) 武田真由美 桜井無樹(千夜ニ夜) 北川義彦
照明:斉藤真一郎(A.P.S.) 選曲:高橋秀雄(SoundCube) 音響:ヨシモトシンヤ(SoundCube) 美術:松本わかこ 衣裳:村瀬夏夜 メイク:泉淑 メイクアシスタント:上杉佳代 ヘアメイク:Akio(Ridicule) 小道具:蕪木久枝 アクションコーディネーター:奥住英明(T.P.O.) スチール:鈴木丈博 宣伝美術:冨田中理(selfimage Produkts) 映像:冨田中理(selfimage Produkts) ビデオ撮影:YPK 当日パンフレット:風見尚子 演出助手:田村友佳(KAKUTA) 舞台監督:筒井昭善 WEB制作:a,it,is 制作スタッフ:柳悠美 風見尚子 井上菜々 小林昌永 竹内啓史 制作:佐竹香子 票券管理:萬代純子(penguin jam)企画・製作:InnocentSphere 協力:株式会社アティス・コミュニケーションズ 提携 こどもの城青山円形劇場(担当:劇場事業本部 志茂聰明)
InnocentSphere内:http://www.innocentsphere.com/stageacts/hellfighter/hellfighter_top.html
2005年03月23日
ジンガロ「ほんとに、夢のような時間で、とっても感動。」
エルメスの特別ロゴ(テント壁より)
外資系企業に勤めるOLさんからご感想をいただきました。
以下、全文ご紹介いたします。
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ほんとに、夢のような時間で、とっても感動。衣装の色使いとか、音楽も素敵。あの床の土は、チベットのもの???あの赤土に白いガチョウと白馬なんて、それだけでりっぱな舞台装置。本当だったら、フランスでしか見られないんだから、とっても感謝です。
私の隣は、家族連れのフランス人だったのですが、終演後に、フランス人パパがひとこと、「トレビヤン!」。まさに私もそう叫びたかった!馬ちゃんたちの顔が、やっぱり普通の馬とは違って見えるのは、私だけじゃないはず。ほんとに、不思議な時間が流れていましたねー。
入場前に、入り口で三宅裕司さんを発見。(奥さんと息子さん連れてた)。観客の方々も、ちょっと小洒落た、おフランスのエスプリを感じさせるような方々が多かったのが印象にのこりました。エルメスのスカーフ巻いてる人も目立ったし。普段の観劇の雰囲気とは、またちがっていて、劇場の外の雰囲気も楽しめました。つかの間のセレブ気分、味わわせてくれてありがとー。
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ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
《東京のオペラの森 2005》 R.シュトラウス作曲オペラ『エレクトラ(Elektra)』03/16, 19, 22東京文化会館大ホール
小澤征爾さん指揮のオペラはできる限り観たいと思っています。だってめちゃくちゃ素晴らしいんです!
『エレクトラ』は『喪服の似合うエレクトラ』とほぼ同時上演されていた新国立劇場版を逃したため、ぜひ観たいとも思っていた演目です。アグネス・バルツァさん(ソプラノ)も目当てでした。
上演時間はなんと2時間休憩なし。こんなのオペラで初めてでした。でもこの2時間がめちゃくちゃ長くて濃かった・・・。途中で2回ぐらい休憩して欲しかったぐらい。実は、何度も眠気が襲ってきて、ほとんどうつらうつらしながら観ていたんです・・・多分持ちこたえられなかったんだと思うんです、この濃さに。でも大満足しています。私のベストを尽くしましたし(笑)、さまざまな衝撃をもらいました。
タブーで、アングラで、マニアックで、美しくて・・・何よりもわがまま、だったんじゃないでしょうか。それってつまりカッコイイってことなのです。こんなに大胆でキチガイじみたことが昔から大っぴらに表舞台に出ており、今でも公式に認められていると思うと、人間って本当に馬鹿で、自由で、サイコーっ!(笑)。
実の母クリテムネストラ(アグネス・バルツァ)が、愛人エギスト(クリス・メリット)と組んで父のアガメムノン王を殺したため、長女エレクトラ(デボラ・ポラスキ)が全身全霊をかけて2人に復讐をするというストーリーです。
オペラはセリフが全て歌になっているのですが、そのセリフが・・・うーん何と表現していいのやら・・・マンガ『東京大学物語』で主人公の直樹くんが勝手な妄想をするじゃないですかぁ、一人で何役も演じながら1秒間に1年分ぐらいの勝手なストーリーを頭の中で作り上げるやつ。あれに似てます(笑)。超独りよがりなんですよ、そして内容が過激。「私は身体の内にハゲワシを飼っている!」「自分がこの世に這い出た暗黒の扉の持ち主がおまえかと思うと、恐ろしくて身震いする」等(両方エレクトラのセリフです)。こんなセリフの連発、連呼。登場人物がみなこんな状態でしゃべり(歌い)続けるんですから、頭がおかしくなりそう。でも赤裸々で詩的で面白いんですよね、これがまた。
音楽は、基本的に過剰にドラマティックで、突然変調し、ロマンティックになり、好戦的になり、聴いている方も息つく暇がありません。歌の難易度もめちゃくちゃ高いみたい。リヒャルト・シュトラウス作曲のオペラは『ばらの騎士』を拝見して素直に好きだったのですが、この『エレクトラ』はかなりワーグナーに似ているような気がしました。途中で「あれ?これってワーグナーだっけ?」と勘違いしかけました。私、ワーグナーは苦手なのです。『ラインの黄金』『トリスタンとイゾルテ』を観て、ストーリーにもメロディーにもどうも身体がついていけずでした。
でもこの作品で、おかしな言い方ですが、ワーグナーの凄さが少しわかった気がしました。シュトラウスは生涯に渡り、最も敬愛する作曲家としてモーツァルトとワーグナーの名を挙げていたそうで、当然ワーグナーに似ているところがあるのです(シュトラウスは、ワーグナーの大ファンだったヒットラーが政権を握っていたナチス・ドイツの時代に、帝国音楽文化省の副総裁を務めていました)。
オーケストラについては私はよくわからないのですが、生々しくて力強くて、私に近いところまで熱く迫って来てくれたのは確かでした。オケが一丸となって、一匹の肉食動物みたいに動いていたような・・・自分の心が鼓舞されているのがわかりました。自分自身を焼き尽くさんばかりに燃える復讐心や、執着心、命がけで求めていたものを得た至上の達成感が、音楽にどんどん盛り上げられて、聴いている方が興奮してくるんです。ラストは素早く鮮やかな暗転で劇的な終幕だったのですが、身体がぶるぶる震えました。う~ん、すごいなーシュトラウス!これまでに聴いたのと全然違う気がするのは小澤さん指揮だから?
演出はロバート・カーセン(Robert Carsen)さん。この方、かなり凄い方のようです。「私にとって『エレクトラ』は社会的もしくは政治的な作品ではなく、基本的にはヒステリーの研究である。」とおっしゃっています(パンフレットより)。まさにそう!ヒステリー!!作品全体がエレクトラの妄想であったと言っても過言ではありません。出来事の一つ一つが過剰に悲劇的なこのお話の主人公・エレクトラの、「心」に的を絞った演出だったから、今の時代を生きる私達にもぴったり(ぐっさり)フィットしたのだと思います。
ビジュアル的にも洗練されてた美しさがありました。舞台装置は一見非常にシンプルで全体的に暗い印象でした。まずステージがこげ茶色の土でした。床全面にびっちりと土が敷き詰められており、平たい地面になっているのです。客席への間口以外の三方は灰色一色の冷たい壁でぐるりと覆うように囲まれており、舞台全体がまるで地下牢のよう。その地面に真っ黒のシンプルなスリップドレスを着た女達が数十名、ベチャッと寝転んで倒れている状態から幕開けです・・・めちゃ怖い。舞台面中央にちょうど棺の大きさぐらいの長方形の穴が開いて、そこから死体が出てきたりします。めちゃ怖いって。
エレクトラの周りにずっと数十人の女が居るのですが、ギリシャ悲劇で言うところのコロスの役割を果たしていましたし、エレクトラの後ろにズラリと並んで全員でエレクトラと同じ動きをして、世界中に居るエレクトラ、つまり私たち自身であるエレクトラを表現するなど、ものすごく演劇的でした。
シンプルな装置に照明が効果的でした。例えば、ステージ上の人物に舞台の両袖から照明が当てられ、灰色の壁に長い影が何重にも映し出されます。うごめく巨大な影が恐ろしかったです。
他にも強烈な印象を残したシーンがいっぱいあって・・・エレクトラが既に死んでいる父を思い出して「お父様!」と呼ぶと、墓穴からヌルっと出てきちゃったのが、白塗りの真っ裸の男性。死体役なんですけどマジで全裸でした。いいんかい!?って何度も心の中で叫びました。
悪役の母(アグネス・バルツァ)がベッドに乗って出てきたのが凄い。しかもコロスの女性達が歌いあげるバルツァさんごと、ベッドを持ち上げて運ぶんです!その後で全裸男性死体もエレクトラ役のデボラ・ポラスキさんのことも持ち上げて運んでました。オペラ歌手って体力勝負やね。
あの、なんだかふざけた感じで書いちゃってますが、とにかく衝撃的で・・・。めちゃくちゃ派手なこと、もしかすると笑いが出ちゃうかもしれないキワもの系の演出をやりまくって、それがちゃんと作品世界として成立していました。オペラって凄いです。懐が深い!!
タイトルロールのエレクトラを演じられたデボラ・ポラスキ(Deborah Polaski)さん。『戦後最高のエレクトラ』と呼ばれているそうですが、ほんっとに凄すぎ!!とりあえず出ずっぱり!歌いっぱなし!狂いっぱなし!も~、間に2、3日間のお休みが有るとはいえ、こんなのよく3回も出来ますよ!!カーテンコールもすごかった。あんなにブラボーが連呼されたのを聞いたのは初めて。お客さんの声で会場が埋まるかと思うほどでした。私はブラボー!って言えないので(恥ずかしいし技術もない)、とにかく必死で拍手しました。オペラってカーテンコールが長いので、私はそそくさと早めに失礼することが多いのですが、今回についてはほぼ最後まで居ました。
お目当てだった母親役のアグネス・バルツァ(Agnes Baltsa)さん。登場した瞬間、「クリテムネストラそのものだ!!」と観客に言わしめる、鋭い笑顔をしていらっしゃいました。純白のドレスが心の卑しさを逆に引き立てます。声も凄い。演技も凄い。
がんばって早めにチケットを取ったのですが、なぜか客席には空席が目立ちました。あんなに空いてる東京文化会館は初めてだったなー。小澤さんなのに、なんでなんでしょ??もっと評判になっても良い作品だと思いましたが。
ドイツ在住の友人が観た『Elektra』の感想です→CHIAKI's Diary 2004.11.26(エンコードを日本語にして読んで下さいね)。演出によってこうも感想が変わるのか!と驚きます(笑)。
指揮:小澤征爾 管弦楽:東京のオペラの森管弦楽団 合唱:東京のオペラの森合唱団
演出:ロバート・カーセン 装置デザイン:マイケル・レヴィーン 衣装デザイン:ヴァズル・マトゥース 照明デザイン:ロバート・カーセン/ペーター・ヴァン・プラット 振付:フィリップ・ジュラウドゥ
【出演】エレクトラ:デボラ・ポラスキ クリテムネストラ:アグネス・バルツァ クリソテミス:クリスティーン・ゴーキー オレスト:フランツ・グルントヘーバー エギスト:クリス・メリット 第1のメイド:エレン・ラビナー 第2のメイド:ゼン・チャオ 第3のメイド:ジェーン・ダットン 第4のメイド:ロザリンド・サザーランド 第5のメイド:ジェニファー・チェック 監視の女:田中三佐代 袖持ちの女:馬原裕子 側仕えの女:佐藤早穂子 後見人:山下浩司 老いた従者:成田眞 若い従者:岡本泰寛
主催:東京のオペラの森実行委員会・東京都・NHK
公式サイト:http://www.tbk-ts.com/special/25_03_22_tokyo_operanomori/tokyo_operanomori.html
2005年03月20日
ジンガロ「終わった後もうしばらくこの空間にいたいと思った」
終演後のロビー
ある劇団に所属されている女優のC.N.さん(30代女性)が「ジンガロ」の感想を寄せてくださいました。
以下、全文ご紹介いたします。
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本日『ZINGARO』を観てきました!
いや、観た、というか体験したという感じです。すごい体験しちゃったなぁ・・・という。
なんていうんでしょうか、とても言葉で語りがたく、筆舌に尽くしがたいものをみせられたという気持ちです。
目の前にいる生き物たちは馬とか人間とかガチョウとかの種別を越えた原子生命体のようでした。
(ガチョウが一番人間らしく見えました。不思議だ・・・)
意味とかメッセージとか、そういう言葉で語れるものではなくて、感性に訴えかけるものが何度も襲ってきて心の中で号泣してました。
いや、ほんとに。
なんだか終わった後もうしばらくこの空間にいたいと思った舞台は久し振りだったので、その気持ちを伝えたいと思ったのですが・・・うまく言葉にできないです・・・
とほほ。
この舞台は「ぜひ観て!」とお薦めしたいものであると同時に自分だけの秘密にしたいような気にもさせられます。
一緒にいった劇団員達も「すごい」と唸ってました。
それぞれ感じるものが違ったみたいです。きっと百人百様の感じ方がある舞台なんでしょうね。いい舞台というのはそういうもんだ、と思います。
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ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
2005年03月19日
ジンガロ「小泉首相がいらっしゃいました」
茶器セット
昨晩、小泉首相がジンガロ「Loungta」をご観劇になりました。
左の写真はその時にお出ししたお茶の茶器セットです。3/13(日)に常陸宮殿下と妃殿下がお見えになった時にも使いました。地味な茶器だけど大活躍しました。
ご観劇後、小泉首相はフランス大使とジンガロ主宰者バルタバスと一緒に、作品について、乗馬について、和やかに語り合われました。
小泉純一郎さん(内閣総理大臣)のコメント
「感動した。こういうものは初めてで、他と比べようがない。僕も馬に乗ったことがあるが、前に進むだけでも難しいのに、人間業とは思えない。馬も素晴らしく訓練されている。」
バルタバスは日本語訳された自叙伝(会場で販売中です)と、ジンガロの馬のモチーフのブローチ(かな?)を首相にプレゼントし、首相はブローチと同様に馬の姿が描かれたご自分のカフスをバルタバスに見せていらっしゃいました。首相は午(うま)年なんですね。
囲み取材の後
← ロビーでの首相の囲み取材が終わった後です。あの時間までロビーに残っていた一般のお客様は携帯電話のカメラで首相のインタビューを撮りまくってましたね。私も撮りたいな~と思ったんですが、スタッフですので自制しました(当然ですが・笑)。
ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
2005年03月18日
パルコ+サードステージPresents『お父さんの恋』03/10-27パルコ劇場
サードステージshow caseシリーズの中谷まゆみさん(脚本)&板垣恭一さん(演出)コンビがパルコ劇場に進出。NHK大河ドラマ『新撰組!』の山南敬助役で人気爆発の堺雅人さんが出演されています。堺さんは『ビューティフル・サンデイ(初演)』に出演されていましたので、中谷&板垣コンビの作品には2度目の参加ですね。
→公開舞台稽古(舞台写真あり)
幕が開く時の演出がとてもよかったです。まず優しいピアノの曲が流れます。パルコ劇場の赤い緞帳に柔らかい照明が当たり、しばらく音楽の時間。そしてゆっくりと音楽にあわせて暗転して、開演。show caseシリーズの温かみを思い出しましたね。渋谷の喧騒からFamily Taleの世界へと丁寧に連れて行ってくれました。
舞台は真新しい一軒家の広々としたリビング。本物の介護ベッドがどかーんと陣取っている。初老の男(前田吟)がそのベッドに横になっている。どうやら寝たきりらしい。若くて可愛らしい介護ヘルパーの女の子(星野真里)が、彼をかいがいしく世話している。
これだけでも~私、ダメでした。涙がぼろぼろ、ぼろぼろ・・・。介護ベッド、流動食の点滴、パジャマの着替え、車イスへの移動・・・。家族介護経験者の私にはリアル過ぎました。全然笑えない。楽しむスタンスになれない。
老人介護は実質的に高齢化社会となった日本において非常に重大でめちゃくちゃ身近なトピックです。そして、とてもつらいことです。介護をする家族を真正面から描く脚本に、まず敬意を表したいと思いました(あらすじはこちら)。
前半が1時間20分、休憩を挟んで後半が1時間10分というかなり長いお芝居です。でも長さは全然感じませんでした。話がポンポン進みますし、適度な刺激と笑いもあり、観客は何も考えずに舞台で起こるリアルで深刻な出来事をただ眺めているだけでも、充分な充実感を得られます。自分なりに共感したり、思わす涙してしまったりもできます。
テレビのドラマに似ている気がしました。中谷さんは実際に「ぽっかぽか」や「ウォーターボーイズ」などの人気ドラマを書かれた脚本家ですから、そういうツボをしっかり押さえた作品を書かれているのでしょう。
設定や登場人物のバックグラウンドが非常にリアルなのに対し、舞台で起こる出来事がうまく行き過ぎだったため、私には全体のリアリティが感じづらかったです。遠くから物語を眺める位置のまま、終演を迎えてしまいました。客席全体では鼻をすする音がいくつも聞こえていましたけどね、暗転中は特に。
暗転といえば、私には最初の暗転がツボでした。堺さんが介護ヘルパーを見て「誰?」って言った直後の暗転のタイミングが良かった。思えばあの暗転までが面白かったのかも。
実力の有る舞台俳優が常に揃っていた中谷&板垣コンビのshow caseシリーズのファンとしては、「演技がおぼつかない役者さんがやれる役じゃないよなぁ」と冷めた目で見るしかないところがあり、それは単純に残念でした。プロデュース公演だから仕方ないのかも。
あと、人気スターが出演する舞台は平日マチネに行くもんじゃないな~と思いました(苦笑)。お行儀の悪いお客様が多く、上演中におしゃべりするし、飴のつつみ紙をカチャカチャ鳴らし続けるし、カーテンコールで「おつかれさまーっ!!」と叫ぶ女性客までいました。「お疲れ様」て、あなたスタッフじゃないんだから(笑)。もしかして毎ステージ通っているような堺正人さんファンかしら??
《東京、福岡、山口、長野、新潟、仙台、名古屋、大阪》
作:中谷まゆみ 演出:板垣恭一
出演:堺雅人 星野真里 七瀬なつみ 菊池麻衣子 池田成志 前田吟
音楽:北村紀子 美術:小松信雄 照明:倉本泰史 音響:堀江潤 衣裳:森永幸徳 ヘアメイク:西川直子 インテリア:采澤聰 演出助手:松倉良子 舞台監督:瀬崎将孝 宣伝美術:鈴木成一デザイン室 宣伝写真:平間至 プロデューサー:佐藤玄+中嶋隆裕 制作:高石由紀子+高田雅士 制作補:森田友規子 企画・製作:パルコ+サードステージ
公式サイト:http://www.parco-play.com/web/play/otousannokoi/
堺雅人インタビュー(ぴあ):http://t.pia.co.jp/play-p/otosan/otosan.jsp
堺雅人インタビュー(イープラス):http://eee.eplus.co.jp/s/family_tale/
2005年03月17日
ジンガロ「感動の声、続々 2」
ロビー裏の大寒桜
“1991年生まれの中学生レビュアー”藤田一樹君も「ジンガロ」を観に来てくれました。早速レビューがUPされています。
→ 藤田一樹の観劇レポート
トップページにもコメントを載せてくださっています。下記、引用です。
【すごい!ジンガロ!】2005年3月16日(水)
悲願の日本公演を遂げた[ジンガロ]を昨日、拝見しました。こういう舞台芸術を見れることは、幸せですね。ホントに凄くて、涙が出ましたね~。とにかく日本でジンガロを見れるのは、最初で最後かもしれないんです。どうぞ、観てみることをお勧めします!(藤田一樹の観劇レポートのTOPページより)
※ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
2005年03月16日
ジンガロ「感動の声、続々」
昨日の公演には私の友人がたくさん観に来てくれていました。
終演直後のみんなの感想をご紹介します。
「ガチョウがちょー面白い!」
「会場に入ったとたん、すごくいい匂いだなーと思ったんだけど、あれお香なんだね。」
「これが、今、ここにあることが奇跡。2ヶ月弱で終わるなんてもったいない」
「期待していたものがちゃんとあって、期待以上のものももちろんあった。もう一度、今度は間近の席を買って観に行きたい。」
「この間は4列目だったから、今日は1列目で!」
※ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
2005年03月14日
メルマガ号外 『騎馬オペラ ジンガロ「ルンタ~Loungta~」』
ジンガロ日本公演実行委員会・他 主催
『騎馬オペラ ジンガロ「ルンタ~Loungta~」』
03/12-05/08木場公園内ジンガロ特設シアター
http://www.zingaro.jp/
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“しのぶの演劇レビュー” 号外 Vol.14 2005.3.14 407部 発行
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今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
★★ 号 外 ★★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ジンガロ日本公演実行委員会・他 主催
『騎馬オペラ ジンガロ「ルンタ~Loungta~」』
03/12-05/08木場公園内ジンガロ特設シアター
☆作・演出:バルタバス
出演者:二十数人 出演馬:二十数頭 出演ガチョウ:数十羽
フランスが世界に誇る、馬が出演する舞台芸術が悲願の初来日!
http://www.zingaro.jp/
◎観劇後のコメント◎
お香が焚かれたエキゾティックな空間に
チベット僧の祈祷が厳かに、ゆるやかに流れます。
円形フィールドでゆっくりと回転する半球形のドームの中に
馬と人が徐々に浮かび上がる様は、この世のものとは思えません。
馬に乗る人間と、人間を乗せる馬の心(というのかな?)が、
よどみなく通い合わさっていました。
アクロバティックな乗馬テクニックは鳥肌&感涙もの。
長い時を越えて、騎馬民族の魂が目の前に顕れたような気がしました。
*こちらにジンガロ情報をまとめております。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0509000000.html
写真も多数掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
*私はこの公演の事務局に勤務しております。
自分が関わっている公演についてのメルマガ発行は控えておりましたが、
今回に限っては、号外を出せるクオリティーだと確信しましたし、
この機会を逃すともう日本でジンガロを体験できないかもしれないので、
発行することにいたしました。
《チケットについて》
◎価格
プレミアム:24000円 SS:18000円 S:14000円 A:8000円
◎当日券情報
開演の1時間30分前から発売開始。
→A席の売れ行きがとても良く、早くに売り切れます。
◎ご予約・お問い合わせはこちらへ
チケットスペース:03-3234-9999
http://www.ints.co.jp/zingaro/zingaro.htm
→来場当日に会場入り口のTicketBOXにてチケット受け渡しができます。
→チケットは各種プレイガイドでも取り扱っております。
ジンガロ公式サイトのTICKETページをご参照ください。
http://www.zingaro.jp/
《その他の注意事項》
※馬が出演する演出の都合上、開演の20分前までにご来場ください。
シアターへのご案内は開演の15分前からになります。
※開演までにご来場いただけなかった場合は、
ご自席にお座りいただけないことがございます(後方の席になります)。
※上演時間は約1時間45分(休憩なし)です。
上演中に退席された場合、元のお席に戻れないことがございます
(後方の席になります)。お手洗い等は開演前にお済ませください。
※開演後しばらくすると、シアター内の温度が少し下がるようです。
まだ寒い時期は、カイロなどお持ちいただくと良いかもしれません。
《初日にご覧になった方のレビュー》
踊る芝居好きのダメ人間日記
http://www.mypress.jp/v2_writers/aozshi/story/?story_id=958652
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◆ 【編集後記】
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◎「ジンガロ」ゲネプロ、プレビュー、初日と駆け足で乗り切りました。
去年9月からこのプロジェクトに参加して、ひとつめのゴールでした。
これから5月の千秋楽まで、一日一日を大切にしていきたいです。
◎パフォーミング・アーツ・マガジン[バッカス]02号
私が書いた劇評(Ort-d.d『四谷怪談』)が掲載された雑誌です。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9978823190
◎皆様の観劇感想をお寄せ下さい!
このメルマガについてのご感想でももちろん結構です♪
ご感想は転用させていただくことがあります。
お便りはこちらへ→ 《 shinobu@mtr-standard.co.jp 》
※件名は「メルマガ感想」としてください。
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◆ 【このメルマガについての注意事項】
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今回の配信は“号外”です。
毎月1日発行のメルマガで、その月のお薦め舞台10本をご紹介します。
バックナンバーは全て公開中!
→ http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000134861
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このメルマガは、高野しのぶの演劇への情熱で書かれています。
沢山の人に演劇に触れてもらいたい!ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪
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◎掲載内容には細心の注意を払っておりますが、
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許可無く転載することを禁じます。
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ジンガロ「ご覧になった方のレビュー」
木々の中のエントランス
騎馬オペラ・ジンガロ『Loungta~ルンタ~』をご覧になった方のレビューをご紹介します(私が見つけられる限り)。早速初日のレビューがUPされています。
→ 踊る芝居好きのダメ人間日記
【続々と出てくるレビュー】
・藤田一樹の観劇レポート
・気ままにDIARY
・にゃんと鳴く日記
・ごめり語。
・日常の断片 (劇団ハラホロシャングリラ主宰の構成作家 中野俊成さんのブログ)
・LIVESTOCK DAYS (風琴工房主宰の詩森ろばさんのブログ)
・ネットワークユニットDUOコラム
・いろじろ覚書(仮)
・The thinking man smokes ...
・0.3% Weblog
・《Asymmetry》フリーランスライターの日常
・Hush!!
※ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
2005年03月12日
ジンガロ「プレビュー公演の夕べ②」03/11ジンガロ特設シアター
ロビー
3/11(金)は、10年来の悲願を遂げてジンガロの日本初公演が実現した、記念すべき夜となりました。カーテンコールの大きな拍手は何度も続き、携わったスタッフとして感無量でした。
プレビューが終了してお客様がお帰りになった後に、主宰者による“ジンガロ”ウェルカムパーティーが開かれました。
特別協賛のエルメス・ジャポンの斎藤社長から乾杯のご発声をいただき、なごやかに華やかに会は進行しました。
騎手さんたち
特番収録でフランスを訪れていた舘ひろしさんと鶴田真由さんもおいでくださり、バルタバスさんとの再会スリー・ショットが叶いました。
芸能人では木村佳乃さんと中嶋朋子さんが仲良くお話されていたのが超目立ってました。そういえばつい最近まで『幻に心もそぞろ・・・』で共演されていたんですよね。
国政系VIPではフランス大使ご夫妻、島村農林水産大臣、衆議院議員 羽田孜さんらがいらっしゃいました。島村大臣にはこの公演の実現に大いにご協力いただき、バルタバスさんも真っ先にお礼をおっしゃっていました。
エルメス・ブティック
さて、この公演のためだけに期間限定で作られた、とっても豪華なロビーをご紹介します。これが公演終了後にはすぐに壊されるなんて・・・なんてもったいない!なんて太っ腹!自分で言っちゃってますが(笑)
←ロビー奥にあるエルメス・ブティクです。ジンガロ日本公演限定デザインのスカーフはもちろんのこと、ジンガロをモチーフに新たにデザインされたブレスレットや携帯ストラップもあります。そして、特番で舘さんがご購入されたジンガロ用特注デザインの鞍も展示されています。色は違いますけどね。これは必見!
ACTUSの家具
※ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
ジンガロ「プレビュー公演の夕べ①」03/11東京現代美術館
昨夜、騎馬オペラ・ジンガロ『Loungta』のプレビュー公演が行われました。プレビューの前に東京現代美術館にてカクテル・パーティーが開催され、大勢のVIPが広い回廊に集いました。
ロビー
現代美術館のロビーに数百人のお客様がお越しくださいました。雨の中だというのに大盛況で、とても華やかな幕開けにになりました。左の写真でピカっと白く光っているのは、著名人にインタビューする時のライトの光です。携帯カメラで撮影したので真っ暗でわかりにくいですが、お天気のお昼間だと下の写真のような感じ。すっごくきれいなんですよ。東京現代美術館は有名ブランドのパーティーなどでもよく使われるそうです。
お昼間のロビー
一口サイズのお菓子
←銀色のお盆に乗せられて可愛らしい一口サイズのお料理がたくさん用意されていました。シャンパングラスを片手にひょいとひとつまみ。会話も進みます。
宮本亜門さん
←インタビューを受ける宮本亜門さんです(画像悪いですが)。芸能人の方々だと、私は宇津井健さん、舘ひろしさん(&石原軍団の方々)、鶴田真由さんをお見かけしました。もっともっといらしていたんですが私は裏方でしたのであまりお会いできなかったですね。
※ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
2005年03月11日
ジンガロ「ジンガロ特設シアターの内部写真(工事中)」
ジンガロ特設シアター(工事中)
電子チケットぴあから送られてくる@ぴあメンバーズへの「ジンガロ」宣伝メールに、シアター内の写真が載っていました(撮影:引地信彦)。
この写真はまだ工事中のもので、実際にはイスに赤いカバーが掛けられています。真ん中には赤い土も入っています。
※ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
2005年03月10日
ジンガロ「リハーサル(ゲネプロ)を公開」3/10@ジンガロ特設シアター
asahi.comに記事が載りました。
→ 騎馬オペラ劇団「ジンガロ」 初日目前にけいこ公開
本番とは違ってスピードが遅かったりシーンが省かれていたようです。それでもオープニングで涙がボロボロ流れました。あと、ガチョウが可愛くって可愛くって・・・!!
※ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
トリコ・Aプロデュース『潔白少女、募集します』03/08-10東京芸術劇場小ホール1
トリコ・Aプロデュースは京都を中心に活動する山口茜さんの一人ユニットです。山口さんが作・演出・出演されます。
『潔白少女、募集します』というかなり目を、心を惹きつけるタイトルですが、ストーリーは「お芝居をしない劇団の話」でした。観る前に読んだパンフレットにこう書かれていて滅入りました。演劇で演劇の話、しかも劇団をテーマにするのはきついんですよね。でも物語が特に重要なわけではなく、演出が見所の作品でした。
東京芸術劇場小ホール1は壁が黒くて天井が高く、もともとがかなりかっこいい空間です。今作品でも劇場設備をそのまま生かして見せる形の舞台美術でした。ステージは真ん中ではっきり2つに分けられ、およそ正方形の舞台が左右に並んで2つある状態です。両方の舞台上にイス、窓、木、机(片方はデスク)があり、白樺の幹のようにまだらに白く塗られています。黒い空間に白い家具が映えます。
床板を金属の足で持ち上げて舞台を作っているため、持ち上げている金属の柱が露出しています。Ort-d.d + こふく劇場『so bad year』を観て感じたのと同じように、そのステージ下の空間に照明を当てるのがすごくきれいです。
デジログからあなろぐに作品についての詳しい解説と講評が書かれています。そうなんですよね、物語よりも演出に重点が置かれている作品でした。
bird's-eye viewに似ているというのは盲点だったな~。一人の人物を複数の役者が演じたり、少しずつ時間がずれながら2箇所で同時進行したり、群舞をしたり、衣裳も可愛らしいし、たしかに似てる!ただ、トリコ・Aには浮遊感が全然なかったです。地面に足がびったり、腰まで埋まるぐらいの(笑)安定感がありました。そして暗い。おとなしい。bird's-eye viewはどこにも属さない不安定な存在で、明るく活発です。具体的な構成や振付の方法が似ていても、出来上がる空間世界はこんなにも違うんですね。
作品として全体的にどうだったかというと、どうしてもストーリーに魅力が感じられなかったため1時間30分は長かったです。これだけチャレンジングな演出をされるのなら、別に脚本まで書かなくてもいいんじゃないかなって思いました。音楽の使い方や、セリフの語り方、ずっと2重になった物語など、面白いと思った演出も沢山ありました。
《ポスト・パフォーマンス・トーク》
終演後にポスト・パフォーマンス・トークがありました。Ort-d.dの倉迫康史さんが主宰の山口さんに質問します。山口さん、可愛いらしくて素朴で正直な方でした。舞台にいる時よりも可愛く見えたのはちょっとどうかと思うんですが(笑)、芯の強い、京女でした。
やはり倉迫さんも「演劇をテーマにするのはリスキーですよね?」と問われていて、それに対する山口さんのお返事は「劇団の話だと思って観てもらえなくてもいいです。他のものに自由に置き換えてもらえたら。例えば政策を作らない政治家とか、セックスをしない夫婦とか、子供を生まない私、とか。」でした。なるほど、そう取ろうと思えば取れなくもないですが、私には細かいところがリアルすぎてちょっとムリだったかな。
その他、山口さんがおっしゃったこと↓ (完全に正確では在りません)
「戯曲重視のお芝居について。戯曲と戦うのは思っているよりも大変だと思う。」
「今ある演劇には興味がなくて。もっと新しいものに出会いたい。」
「演出は、自分を客観視できるし、作品を客観視できるのが面白い。」
「戯曲を書くのも好きだけれど、演出をもっとやりたい」
来年には大阪で日本の近代文学を演出することが決まっているそうです。東京には今年の12月にこまばアゴラ劇場に来てくれます。
作・演出:山口茜
舞台監督: 清水忠文 舞台美術: 五木見名子(GEKKEN staffroom) 照明: 池辺茜 (GEKKEN staffroom) 音響: 椎名晃嗣 衣装: アコ 制作: 掛川弘一(telop-plot)
出演: 内田和成/鈴木正悟/竹原孝昭/石田陽介(graggio)/ 藤原大介(劇団飛び道具)/岩田由紀/筒井加寿子/森衣里/ 山口茜
精華演劇祭オープニング2 参加公演
東京国際芸術祭2005リージョナルシアター・シリーズ
トリコ・Aプロデュース:http://toriko.chips.jp/
東京国際芸術祭2005内:http://tif.anj.or.jp/program/tori.php
2005年03月09日
五反田団『キャベツの類』03/08-13こまばアゴラ劇場
五反田団は前作『いやむしろわすれて草』で岸田國士戯曲賞の最終選考まで残った前田司郎さんが作・演出する劇団です。
ブランコが2個ぶらさがっているだけの小さな空間。あらゆる事象は突然に起こり、決して逃れることが出来ません。なるほど、神話でした。前作よりも明らかに難解でしたが、私は今回の方が面白いと思いましたし、ずっと好きですね。
ここからネタバレします。観に行かれる方はお読みにならない方がいいと思います。でも、読んでしまってから観に行かれても面白いと思います。あの空気は劇場に行かないとわからないので。
妙なダンスを踊っている男とその先生。「そんなダンスじゃだめ!あなたにはがっかりしたわ」と先生。2人が去った後、舞台に残されたのは記憶(キャベツ)を頭から取り出してしまった男。1人ぼっちになって怖くて泣いていたら、女が現れる。その女曰く2人は夫婦らしい。女の頭の中には虫がいて、脳を食べてしまうから、記憶があいまい。
舞台上手の壁からドンドン!と音がする。男はおびえる。女は言う「大丈夫よ。赤ちゃんが生まれるの。」
客席にはげらげら笑っている人もいたし、ボロボロしくしく泣いている人もいました。全てがあまりに突然で、意外で、自分が感じるままに受け取るしかない状況でした。
半天を着た女の存在がめちゃくちゃ唐突ですごい迫力でした。役名は「神」とあります(パンフレットより)。あれ、神様だったのか。確かに。存在するかどうかもわからないし、えらいのかどうかも、力があるのかどうかもわからないのに、誰もがひれ伏しますよね。
神が作った食パン人間(?)を飲み込んでしまったために、頭に虫が居る女は巨大化します。突然に、無根拠に(笑)。照明も音響も何も変化なく、演技だけで表現するのが面白いです。女はどんどん大きくなって空より高くなり、男は反対に虫けらのように小さくなり、女は広がりすぎて身体が拡散し、透明になって見えなくなります。・・・ありえないんですが、すんなり信じられました。その女を追う男、悲しいなぁ。泣けるなぁ。
女の頭の中に居た虫が女を食べつくしてしまい、女の記憶を全て手に入れて、キャベツ(=男の記憶)の中の虫として現れたのには感心しました。でも「本当は私はもういない(死んでいる)の。あなたの記憶の中の私なの」という展開(セリフ)になったのはあんまりでした。全てが男の想像の世界の出来事だったかのようにも解釈できて、いわば夢オチといいましょうか、私の頭で想像できる範疇におさまってしまったんです。もっと広く、大きく放りっぱなしにしてもらっても良かった気がします(笑)。
《アフタートーク》
演出家と俳優によるアフタートークがありました。作・演出の前田司郎さんと夫役の黒田大輔さん、妻役の渡辺香奈さん、半天を着た女(神)役の中川幸子さんが舞台に出ていらっしゃいました。
前田さんは居酒屋(?)の店員役で少し出演されていて、背の高いひょろっとした、けっこう男前の男性でした。おしゃべりがとても上手で聞き惚れました。主張もするし冗談も言うし、正直に話すし嘘もつくし(笑)、饒舌でしたね。賢い人でした。好奇心も満たされたし目にも優しいし、満足のいくアフタートークでした。※明日3/9(水)もアフタートークがあります。
前田さんがおっしゃったこと↓(私が聞いて書き取ったものですので、完全に正確ではありません)。
「演出は言語的。脚本は感覚的。前作『いやむしろ・・・』では(言語的に)わかりやすいものを作ってみようと心がけた。今回は、感覚でしか解釈できないものを作りたかった。」
「今は言語だけがコミュニケーション手段のように認識されているけれど、昔は言語よりももっと感情に近い言語でコミュニケーションしていたはず。誰か有名な外人が言っていたと思うんだけど『最初(原初?)の人間は詩と歌で会話する』って。」
「たとえばこの作品では、血を流している妹に対して皆すごく冷たい。普通なら血を流している人には『どうしたんですか?』とか言って救急車を呼ぶかもしれない。でも、怪我などはしていなくて、ものすごくヘコんでいる人がいても、別に誰も優しい声をかけたりはしない。見えるものしか信じないというか。科学がいけないのかな?見た目にはわからなくても、ものすごくヘコんでいる人がいたりもする。そんな人に気楽に冗談を話しかけてしまったり。人に接するということは、本質的に残酷なことをはらんでいる。」
「自分は27、8年ずっと五反田で暮しているし、五反田のことで知らないことなどないと思っているけれど、五反田のことを実は1割も知らない。たとえば一緒に暮していても母や父のことを1割も知らないだろう。」
「世界について全然知らないのに知っているようなつもりでいる人間って不思議だ。面白い。でも、知らないまま、知らないことに気づかないまま生きていくのはイヤだなって。」
「ダンスについて。嬉しいと身体が勝手に跳ねたりする。言語が発達する前のタネはダンス、詩、歌なんじゃないか。演劇よりもコンサートの方が感情に直接触れる芸術だと思う。僕は演劇が好きなので・・・(ここからは忘れました。すみません)」
「原初的なものへのあこがれ、もしくは嫉妬かな。だからダンス(ヘンなうごき)を入れるのかもしれない。」
「昔、(眠っている時に見る)夢を見るのが好きだった。夢がいつも神話に似ていたので、神話と自分の夢の親和性を感じた。夢みたいな芝居が作りたいと思っていた。」
「○○人ってバカなんじゃないかなって。あ、いや賢いんですけどね(笑)」
「衣裳はお金をかけずにその役者に合った服(つまり役者の私服)を着てもらう。」
春の団祭り2005参加作品
作・演出:前田司郎
《出演》男:黒田大輔(THE SHAMPOO HAT) 女:渡辺香奈(青年団) 兄:大島怜也(PLUSTIC PLASTICS) 妹:端田新菜(青年団) 先生:望月志津子 神:中川幸子 店員:前田司郎
照明:岩城保 宣伝美術:藤原未央子 イラスト:前田司郎 制作:榎戸源胤・舘野完
五反田団:http://www.uranus.dti.ne.jp/~gotannda/
2005年03月07日
MOBO presents『Tory's!』02/25-03/06シアターVアカサカ
鈴木哲也さん(ブログはこちら)が作・演出される演劇ユニット「MOBO(モボ)」 の第2回公演。Tory's(トリス)とは昭和30年代に大ブームを巻き起こしたサントリーの庶民向けウィスキー。トリス・バーが日本全国に出来たそうです。
舞台は静岡のトリス・バー。作・演出の鈴木哲也さんの私戯曲だそうで、登場人物はほぼ実在の人ばかり。BARのママと客の大学教授が鈴木さんの実のご両親だそうです。だから、とても愛されている作品なのだというのが伝わってきました。ちょっと暗い目の柔らかい色の照明とか、暗転までのじんわりとした時間とか、すごく思いいれたっぷりの演出です。
脚本には少々ムリがあるように思いました。やっぱり作・演出家の実のご両親の馴れ初めをはじめ、ご自分のルーツをたどる一面もあり、作った人は納得かもしれないけど観ている他人が共感するのは難しかったと思います。野球選手の悲哀も描かれましたが、私はそんなに野球ファンじゃないから感情移入しづらかったです。また、いくら昭和30年代でも「僕はエっちゃんが好きなんだっ!」って、客いっぱいのBARで本人を目の前にして告白するなんて、ちょっと青春ど真ん中すぎるよなぁ、とか(笑)。(セリフは完全に正確ではありません)
役者さんが皆さん、演技がとてもお上手でした。そこに居るだけでトリス・バーの世界を作ることが出来ている人がたくさんいらっしゃいました。ストーリーやセリフにはあまり惹かれませんでしたが、「もはや戦後ではない」時代の愛らしい大人たちの姿を見ることができたのは、嬉しいことでした。
エピローグでBARが喫茶店に変わった舞台転換は楽しかったです。だからBARのカウンターがあんなに低かったのかな。
弘中麻紀さん(ラッパ屋)。BARのママ役(マスターの正妻)。セリフの一つ一つにしっかりとバックグラウンドがあり、何もせずに舞台に立っているだけで見とれました。着物での所作も美しかったです。今年の冬にひょうご舞台芸術に出演されるんですね。すごく楽しみです。
作・演出:鈴木哲也
出演:岡森諦(扉座) 平野くんじ(TEAM 発砲・B・ZIN) 工藤順矢(TEAM 発砲・B・ZIN) 弘中麻紀(ラッパ屋) 塩湯真弓(劇団M.O.P.) 井上カオリ(椿組) 林真也 永滝元太郎(劇団M.O.P.)
林力(劇団轍WaDaChi) 石曽根有也(らくだ工務店) 原扶貴子(KAKUTA) 東虎之丞 甘城美典(劇団Blues TAXI)
[舞台美術]秋山光洋 [音響]堂岡俊弘 [照明]廣井実 [舞台監督]清沢伸也 [プロデューサー]赤沼かがみ [制作]G-up [企画製作]MOBO Presents
公演ページ:http://www.officemakino.com/topics/mobo02/
2005年03月06日
企画・製作:シス・カンパニー/大人計画『蛇よ!』03/01-21スパイラルホール
松尾スズキさんが作・演出する、大竹しのぶさんと松尾スズキさんの二人芝居、っていうだけで絶対に観たくなりますよね。
4つの短編(コント?)の間に映画がはさまれる短編集でした。こだわりのネタがいっぱい。お二人ともセリフが膨大ですよね、特に大竹さん。
大竹さんはまあ、何も言うことないっていうか。いつもの大竹さんの完成度というか。何でもこなせるし、何でもチャレンジするし、何をやっても可愛い方ですよね。
松尾さんはツッコミがすごく上手いと思いました。声の大きさ、声色、タイミングがすごくバラエティーに富んでいて、意味がわかっていたらもちろん面白いし、その言葉だけでも面白いです。
映画はセリフや細かい演技がめちゃくちゃ面白かったです。舞台で演技しているお二人が映画にも出演されていて、その演技の質の違いに呑まれました。大竹さんも松尾さんも天才ですよね、やっぱり。映画と短編芝居のどちらが面白かったかというと、私は映画の方が好きでしたね。
ここからネタバレします。短編芝居と映画のタイトルは下記。映画はモノクロで続き物でした。
1.「初めてのSM」(湿地帯のラブホにおばちゃん女王様が来る)
2.映画「出しっぱなしの女#1」(出しっぱなしなのは、水。水道工事の男の戦闘もの。)
3.「突起物の女」(頭の上に突起物がある女優が精神科に来る)
4.映画「出しっぱなしの女#2」
5.「これからの人」(精子 VS 精子)
6.映画「出しっぱなしの女#3」
7.「刺したね」 (衝動的に人を刺した不幸な女と、運悪く刺された引きこもり男)
「突起物の女」に強烈な松尾ワールドが顕れていて、大人計画のお芝居を観た時と同じように、やっぱりこの世の闇へと思いを馳せることが出来ました。
あらすじ→精神科医(松尾)のところにちょっとおかしな女優(大竹)が通っている。女優の頭には突起物があり、巨大なコブかと思ったら、精神科医の昔のクラスメイトの下半身だった・・・。精神科医は学生時代にゲイの友人と、ある山に居た。すると地蔵を建てて蓋をしていた地獄の入り口が開いてしまい、友人は自分からその穴に入って自分の身体で穴に蓋をしたのだ。その下半身が、女優の頭から飛び出していた。ということはつまり、彼の下半身が出っぱっているこの世こそが地獄なのだ。
映画のラストで、大竹さんが「籍を入れたらいいじゃない」と決めゼリフを言った時の、あのはにかみ笑顔。あんな顔されたら・・・籍入れちゃうか、逃げるっ(笑)。
言及ブログ↓
IT'S SHOWTIME!! ←同じ回を観てました。
Somethig So Right
くりおね あくえりあむ
作・演出:松尾スズキ
出演:大竹しのぶ 松尾スズキ
映画出演:河井克夫 枡野浩一 植田裕一 秦寛憲 高谷基史
美術:松井るみ 照明:小川幾雄 音響:藤田赤目 衣装:安野ともこ ヘアメイク:大和田一美 舞台監督:瀧原寿子 プロデューサー:北村明子(シス・カンパニー)、長坂まき子(大人計画) 企画・製作:シス・カンパニー、大人計画
公演ページ:http://www.siscompany.com/03produce/09hebi/
3月5日(土)夜にFM西東京「たけがき2」に出演しました。
FM西東京の演劇情報番組「たけがき2」に出演いたしました。告知が遅れてしまいました。ごめんなさい。
Bunkamura/朝日新聞社『マシュー・ボーンの白鳥の湖』、ペンギンプルペイルパイルズ『機械』の観劇感想を話し、3月のお薦めお芝居を3本をご紹介。
西東京市およびその周辺地域でお聴き頂けます。
3月5日(土)21:30~22:00
FM 84.2MHz
先月(2/5)の放送ではオイスケール『モデルガン』の観劇感想をお話したのですが、その放送を聴いて翌日の千秋楽に観に行ってくださった方がいらっしゃいました。すごく嬉しかったです。ありがとうございました。
たけがき2(ツー):http://takegaki.k-free.net/
TBSラジオ主催・ビバノン『FOLKとスプーン、そしてこっそりジャックナイフ』03/04-06新宿シアターモリエール
ビバノンは構成作家でもある東野ひろあきさんの演劇ユニットです。東野さんは解散した劇団MOTHER(演出:G2 座長:升毅)の脚本も多数書かれています。元MOTHERの役者さんも多数出演。牧野エミさんが舞台に出られるのは久しぶりのようです。
タイトルに“FOLK”とありますように、フォークソングが流れるほんわかムードの短編コント集でした。牧野エミさんと国木田かっぱさんが演じる人物を通じて短編がつながります。
フォークソングのうんちくを語り、フォークソングの歌詞をネタに入れ、フォークソングを歌い踊る、関西風のアットホームな演芸タイム。とにかく関西弁満載で、関西出身の私は終演後はすっかり関西弁モードに切り替わっちゃいました。
演劇だとかお笑いだとかフォーク・ライブだとか、そういう枠組みは別に重要ではなく、やってる方と観てる方がほんわか楽しかったらいいんじゃない?という公演ですね。
高木稟さん(転球劇場)の演技が面白かったです。
赤石香喜さん(キーボード)と緒方義弘さん(ギター、ヴォーカル)の生演奏がとても心地よかったです。緒方さんの声がすごくきれいで、先日観たばかりのペテカン『茜色の窓から』のアルケミストの2人組も連想しました。
脚本:東野ひろあき 演出:吉廣貫一
出演:牧野エミ 国木田かっぱ 高木稟 高倉良文 清水順二 川村黄粉 永野麻由美 吉廣貫一
演奏:赤石香喜 緒方義弘
照明:榊原大介 音響:畠山慎一(劇団SOAP) 舞台監督:中西輝彦 宣伝美術:三井雅弘(三笑堂) 制作:長谷川香織 内田朱美 応援:白鳥秀幸 出口英二 主催:TBSラジオ
ビバノン:http://www16.ocn.ne.jp/~viva-non/
ビバノンブログ:http://viva-non.ameblo.jp/
世田谷パブリックシアター『ファンタスティックス』02/27-03/13世田谷パブリックシアター
宮本亜門さん演出のミュージカル。日本ミュージカル界のプリンス、井上芳雄さん主演です。
初演(2003年2月)が素晴らしかったのでチケットを取りました。ヒロイン(大和田美帆)とヒーローの父親(沢木順)以外は同じキャストです。
→公開舞台稽古(きれいな写真があります)
私が観た回は皆さん歌がおぼつかなくってですねぇ、聞き惚れられなかった。思う存分に声が出ていないように思いました。だから初演の時よりも感動が少なかったです。日本語の歌詞が音楽に合いづらいのもあると思いますけど。
演出もキャストも初演とほぼ同じですし、感動したポイントも同じでした(初演のレビューはこちら)。後半から本領発揮する作品なので途中休憩で帰らなくて良かったです。
初演で私が苦手だったヒロインの高橋恵理子さんが、大和田美帆さんに代わっていたのでちょっと楽しみにしていたのですが、高橋さん同様、私の苦手なタイプの歌い手さんでした。スタイルいいし、めちゃくちゃ可愛いし、見ている分には全く文句のない女優さんだと思うんです。だけど、演技と歌があんまり・・・。第2幕では素敵だなと思うところもありました。
山路和弘さん(悪党エル・ガヨ)と、井上芳雄さん(息子)の2人でアドベンチャー(?)の歌を歌うところが良かったです。白い蛍光灯の照明がかっこいいですよね。
声を出さずにステージ上の裏方さんとして登場するミュート(水野栄治)が、銀色や金色の紙吹雪をパーッと蒔くのがものすごく楽しくて美しいです。
September~♪という歌は一緒に歌おうにも難しすぎる気が・・・何度も観れば(聴けば)大丈夫なのかな。
井上芳雄さんはミュージカルならではの演技をしすぎじゃないかなぁと思いました。『ミス・サイゴン』などの大きなミュージカル作品にずっと出演されてますから当然のことなのですが、私にはわざとらしさが目に付いて、少し魅力減でした。
《能登、北九州、東京、高知、山口、新潟、愛知、大阪》
脚本・作詞:トム・ジョーンズ 作曲:ハーヴェイ・シュミット 演出:宮本亜門
出演:井上芳雄、大和田美帆 斉藤暁、沢木順 なすび、水野栄治、二瓶鮫一 山路和弘
パフォーマー:岩島もも 唐沢大介 中村友美 上演台本翻訳・訳詩:宮本亜門 北村直子 演出・振付:宮本亜門 音楽監督:佐孝康行 美術:松井るみ 照明:山口暁 音響:大坪正仁 衣裳:前田文子 ヘアメイク:河村陽子 歌唱指導:泉忠道 音楽監督助手:中條淳子 演出助手:北村直子 舞台監督:小林清隆 宣伝美術:高橋雅之(タカハシデザイン室) 写真:西村淳 スタイリスト:矢野恵美子 宣伝ヘアメイク:YOSHIE HIROSE
亜門版ファンタスティックス公式サイト:http://www.fantasticks.jp/
ク・ナウカ『山の巨人たち』02/25-03/06下北沢ザ・スズナリ
公演終了後に、「この公演の内容は、決して、これからご覧になるお客様にはばらさないでください。」と大きく書かれたパンフレットをいただきました。私は千秋楽に拝見したのですが、もっと早くに観て「とてつもなく面白いよ!!」と宣伝したかったです。
この作品の中に演劇それ自体があり、そして演劇の無限の可能性が示されたと思います。演劇ってすごいです。これだから、私は演劇から離れられない。演劇を観て欲しいと他人に勧めずに居られない。感動に震えながら、こみ上げてくる涙をこらえながら、ゆっくりと小田急線に乗って家路につきました。
“「不可能」ということほど芸術的なことはない。”とク・ナウカ主宰の宮城聰さんがパンフレットに書かれています。不可能って、つまり当事者にとっては絶望であったりもするんだけど、不可能であること自体には無限の可能性があって、その状態を具現化する、可視化することは、ルールも制限も正解も不正解もない、自由で終わりのない大冒険です。そんな実現不可能に思えることをやり遂げた野心作だと思います。
ピランデルロという劇作家がいて、彼の書いた戯曲があって登場人物がいて、それを上演するク・ナウカという団体があって、それを観ている現代の観客がいて、それがザ・スズナリというハコの中にびっちりと入っています。そこには尽きることのない好奇心、欲望があり、あらゆるものを許す寛大さがありました。無茶をやる人って迷惑だったりしますが、その人のおかげで視野が広がるし、実際に世界が大きくなったりもしますよね。永遠の少年である宮城さん等、ク・ナウカの人々が、この破天荒な演劇作品を作り上演してくださったことで、私の人生は大きく広がったと思います。生きてて良かったって思えたよ(涙目)。
「一人の人間は一人分の人格だけで成っているのではない。何人もの人格が一つの身体に入って、一人の人間の格好をしている」と断言してくれる登場人物に涙しました。
「昨日のあなたはもういない。今日のあなたは明日にはもう別人だ。」
「ハムレットしかり、戯曲の登場人物は永遠だけれど、今生きている人間は不確かだ。あなたは何者だ?」
(セリフは全く正確ではありません)
イルゼ役の諏訪智美さんの美しいこと!!最前列でうっとり見とれました。ク・ナウカの女優さんって本当にきれいな人が多いですよね。
宮城聰さん。可愛らしい方だと思ったし、怖い人だとも思いました。演劇という大海を旅する大冒険家なんですね。
作: ルイジ・ピランデルロ 訳:田之倉稔 演出:宮城聰 美術・演出:深沢襟
『山の巨人たち』《出演》コトローネ:大高浩一(speaker:藤本康宏)イルゼ:諏訪智美(本多麻紀) 住人たち:奥島敦子(宮城聰) 黒須幸絵(高橋昭安) 本城典子(末廣昌三)
『作者を探す六人の登場人物』《出演》演出家:宮城聰 演出助手:冨川純一 父:吉植荘一郎 母:鈴木陽代 娘:布施安寿香 息子:佐々木リクウ マダム・パーチエ:奥島敦子
照明:大迫浩二 音響: AZTEC 衣装:小山ゆみ、鈴木美和子、深沢襟 小道具:後藤敦子 演出助手:冨川純一 制作助手:森奈津美 宣伝美術:青木祐輔 制作:久我晴子、田中美季
*宮城聰さんが出演。
公演ページ:http://www.kunauka.or.jp/jp/suzunari2005/yama01.htm
ジンガロ「XEX CAFE & BAR が特設シアターにオープンします」
高級レストランXEX(ゼックス)がジンガロ特設シアターにオープンします!
ロビー開場は開演の1時間半前とかなり余裕がございます。ぜひぜひエルメス・ブティック、XEX CAFE & BARでゆったりとおくつろぎください。
※演出の都合上、開演20分前までにご来場ください。開演後にご来場の際は、ご自席にご着席いただけないことがございますので予めご了承ください。
※ジンガロ情報はこちらのページにまとめております。
ジンガロ「特設シアター完成!開幕まであと1週間です。」
ジンガロ特設シアター
←ジンガロ特設シアターの外観です。
木場公園に突如現れた巨大建造物でございます(笑)。
開幕まであと1週間!
公演情報はこちら→ジンガロ公式サイト
2005年03月03日
ペテカン『茜色の窓から』03/03-06青山円形劇場
本田誠人さんが作・演出するペテカンの十周年記念公演。2002年の『エヴリデイ・エヴリナイト』でもコラボレートしたミュージシャン“アルケミスト”の曲を元に作られた作品だそうです。その曲名がそのまま公演タイトルになっています。アルケミストも出演するとのことで、とても楽しみにしていました。
THEATER/TOPSや下北沢駅前劇場で舞台装置をしっかり立て込んだ作品をよく拝見していましたので、青山円形劇場をほぼそのまま使ったシンプルな美術の中でのペテカンのお芝居は新鮮でした。すごく大人っぽく感じましたね。私は5年前からペテカンを観ているのですが(全公演ではないですが)、ペテカンのメンバーの皆さん、本当に一人一人の存在感と輝きが増してこられましたね。12年ぶりに会った高校時代の同級生達の、とても不自然でぎこちない会話が笑いを誘いました。演技の呼吸が自然で、良い間(ま)が作られていたのだと思います。
ここからネタバレします。
「高校の同窓会の前日にタイムカプセルを掘り出して、もう一度遠くに埋めてしまおう」という手紙が届いた。元・委員長からのその誘いに乗ったクラスメートは8人。学校の裏山でタイムカプセルを探す内に、高校時代の夢と30歳になった現実とのギャップが、やんわりと描き出される。
高校の同窓会とか、将来の夢について17、8歳の頃に書いた文章とか、私自身は思い入れがないんです。だからストーリーにはいまいち引き込まれなかったですね。私の知らないところでタイムカプセルが勝手に空けられて、勝手に読まれて笑われていても全然平気だし、そもそもタイムカプセルの存在さえ覚えてないだろうな。自分の学生時代に良い思い出とかないんでしょうね、私には(苦笑)。
♪君はもうここにはいないというのに さよなら♪という歌詞の「君」というのが、高校の時に死んでしまった女の子だというのはちょっと「セカチュー」みたい(観たことないんですが)。死んでしまった人を想う気持ちが軸になるのも、私にはあまり響かないです。これは個人的好みによるでしょうね。
アルケミストの出番がオープニングとエンディングだけっていうのは寂しかったな~!!もっと出て欲しかった。歌声を聞いただけで涙が出そうになったんだもの。で、『茜色の窓から』が収録されたCD「リトルネロ」買っちゃいましたよん。今、聞きながらレビュー書いてます♪ こちらで曲の一部を試聴できます。
脚本・演出:本田誠人
出演:大治幸雄 齋田吾朗 濱田龍司 堀正哉 本田誠人 羽柴真希 長峰稔枝 四條久美子 こんやしょうたろう(アルケミスト) 井尻慶太(アルケミスト)
美術・舞台監督:濱田龍司 照明:横幕絵美(満平舎) 音響:斎田吾朗 高橋秀雄(SoundCube) Photo:三浦麻旅子 舞台装置:堀正哉 大治幸雄 web:羽柴真希 演出助手:四條久美子 宣伝美術:田村奈巳 Artist Management:クリオネ 制作助手:村上維 制作:大場裕美 高田喜絵 企画・製作:ペテカン 後援:文化放送 協賛:YAMAHA
ペテカン:http://www.petekan.com/
アルケミスト:http://www.voicerecords.net/alchemist/
Attic Theater『チキン・フライ』02/23-27中野ザ・ポケット
アティックシアターは演出助手としてもご活躍の黒川竹春さんが演出される劇団です。俳優でもある古屋純一さんが脚本を書かれています。古屋さんが脚本を書かれるのがこの3作ほど続いていますね。
サードステージ、劇団☆新感線の若手俳優さんや、小劇場劇団で活躍している俳優さんが出演されています。
第三セクターの経営で生計が成り立っている小さな離島が舞台。特産物は鶏肉と卵。その鶏肉は実は・・・。
渡鶏島(わたとりしま)という架空の島を舞台にした作品でしたが、最初から最後まで一筋まっすぐに通ったものが感じられず、感情移入しづらかったです。
アティック・シアターの作品はワン・シチュエーションのものしか観た事がなかったのですが、今回は色んな場所に飛びましたね。意外でした。
本土から島にやってきた公務員、島の謎を調べに来たルポライターら2人、気難しい第三セクター所長とその妻、旅館を経営する謎の多い家族、おかしな医者夫婦、若くて熱いアルバイター、穴(?)の中で飼われている少女とその母(?)、謎の白塗り男、船頭・・・というように登場人物が非常に多いです。その人数がめまぐるしく舞台を動き回るのですが、転換の全てが意図どおりにコントロールできているようには見えなかったなぁ。
始まった時から既にどんより暗くて、何か恐ろしいことが起こりそうな気配がしていました。舞台美術の基本色が真っ黒だったこともあり、明らかにコメディー担当のキャラクター(ルポライター:宮下今日子、ルポライター助手:高橋拓自)が出てきても軽い雰囲気になりづらかったですね。アティックシアター作品でクセモノ役者さんが揃っているため、おバカな笑いに期待していた私にはちょっと残念でした。どたばたコメディーになる部分をもっとじっくり、しっかり楽しみたかったです。
脚本:古屋純一 演出:黒川竹春
出演:川上冠仁 土屋美穂子 古屋純一 横塚進之介 吉冨亜希子 高橋拓自(動物電気) 日高勝郎(InnocentSphere) 杉本恵美(劇団☆新感線) 安東桂吾(マォーティーズインディアン) 岩渕敏司(くろいぬパレード)星野名保子 平佐喜子 関位泰成 中村芙美 宮下今日子
照明:岡野昌代 音響:尾林真理 舞台装置:阿部一郎 宣伝美術:阿部つよし 舞台監督:小俣陽子 制作協力:SUI 制作:Attic Theater
公演ページ:http://www9.ocn.ne.jp/~atticweb/jikai.html
2005年03月01日
メルマガ 2005年03月のお薦め舞台
2005年3月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏
“しのぶの演劇レビュー” Vol. 9 2005.3.1 403部 発行
┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/
今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
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◎インフルエンザが猛威を振るったこの冬。皆様お元気でしたか?
春になったらなったで、花粉症が・・・(涙)。
すっかりマスクとお友達のしのぶです。
◎このメルマガについて
年間200本以上の様々な舞台作品を観ている高野しのぶが発行する、
“今、東京で観られる面白い演劇”をご紹介するメルマガです。
ご登録いただきありがとうございます!
演劇は、その時その場所でしか味わえない、とっておきの感動体験です。
世界中で最も公演数が多いと言われている東京では、
毎日、たくさんの劇場で初日の幕が開いています。
そこで、過去6年間で1300本もの舞台作品を観てきた私の目で確かめて、
オンタイムでお薦め演劇情報をお届けするのが、このメルマガです。
毎月1日に私が観るお薦め公演10本のご紹介メールを配信します。
そして、実際に観に行って面白い作品に出会ったら、
その翌日の午前中までに、お薦め作品の“号外”を配信します。
これで、とっておきの公演を見逃すことはありません♪
○
○○ 今回のもくじ
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◆1【今月のお薦め10本+α】
◎No.1→ ジンガロ日本公演実行委員会・他
『騎馬オペラ ジンガロ「ルンタ~Loungta~」』
03/12-05/08木場公園内ジンガロ特設シアター
http://www.zingaro.jp/
◆2【先月のベスト3】
◎No.1→ Bunkamura・朝日新聞社『マシュー・ボーンの白鳥の湖』
2/22-3/12Bunkamuraオーチャードホール
《東京公演後→大阪、名古屋、滋賀、松本、再び東京》
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0223015636.html
◆3【演劇フェスティバル開催中!】
◎2月から3月に演劇(芸術)祭が多数開催されています。
◆4【編集後記 & ジンガロ(ZINGARO)情報】
◎1日に観劇3本は身体に毒ですね(苦笑)。
◎PR とうとう3月。騎馬オペラ ジンガロ『ルンタ』が開幕します!
3月はチケット入手が困難になってきました。急いでGET!
http://www.zingaro.jp/
◆5【このメルマガについての注意事項】
◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪
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◆1 【今月のお薦め10本+α】
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※★印がいちおし公演です(3本)。
※私が観に行く順に並べています。
※掲載内容:主催・『タイトル』・日程・会場・URL・コメント
★0.世田谷パブリックシアター『ファンタスティックス』
02/27-03/13世田谷パブリックシアター
《能登、北九州、東京、高知、山口、新潟、愛知、大阪》
☆演出:宮本亜門
出演:井上芳雄 大和田美帆 山路和弘 他
2003年2月の初演が素晴らしかったので。東京でも開幕中。
(先月号でお知らせすべき作品でした。ごめんなさい。)
http://www.fantasticks.jp/
★1.ジンガロ日本公演実行委員会・他
『騎馬オペラ ジンガロ「ルンタ~Loungta~」』
03/12-05/08木場公園内ジンガロ特設シアター
☆作・演出:バルタバス
出演者:25人 出演馬:25頭 出演ガチョウ:数十羽
特別協賛:エルメス
http://www.zingaro.jp/
●お薦めポイント●
フランスが世界に誇る、馬が出演する舞台芸術が悲願の初来日!
日本にいながらこの作品を観られることに感謝です。
私はただ今、この公演の事務局に勤務しております。
公演情報のまとめはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0509000000.html
2.五反田団『キャベツの類』03/08-13こまばアゴラ劇場
☆話題の五反田団。
頭からキャベツが出てくる話で、ラブストーリーだそうです。
http://www.uranus.dti.ne.jp/~gotannda/
3.NYLON100℃ SIDE SESSION #9 若手公演『すなあそび』
03/09-13笹塚ファクトリー
☆笹塚ファクトリーオープニングアクト
作:別役実 演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
ナイロン100℃の若手俳優の公演です。
http://www.sillywalk.com/nylon/
4.劇団こってり『そして、パーティがはじまる』
03/10-13ウッディシアター中目黒
☆期待の新人脚本・演出家ほさかようさんの劇団の新作。
http://kotteri.sytes.net/
★5.パルコ+サードステージPresents
『お父さんの恋』03/10-27パルコ劇場
《東京、福岡、山口、永野、新潟、仙台、名古屋、大阪》
☆作:中谷まゆみ 演出:板垣恭一
出演:堺雅人 星野真里 池田成志 前田吟 ほか
中谷&板垣コンビがパルコ劇場に進出。
http://www.parco-play.com/web/play/otousannokoi/
6.自転車キンクリートSTORE『海辺のお話』
03/15-27俳優座劇場
☆作:エドワード・オールビー 演出:鈴木裕美
出演:木内みどり 小松和重 歌川椎子 花王おさむ
ジテキンの鈴木裕美さんがオールビーを演出。キャストも素敵。
http://www.jitekin.com/
7.新国立劇場演劇『花咲く港』
03/14-30新国立劇場小劇場
☆作:菊田一夫 演出:鵜山仁
出演:渡辺徹 高橋和也 ほか
何年も暖められてきた企画のようです。
変形舞台です。小劇場の中に港が出来るのかな?
http://www.nntt.jac.go.jp/season/s256/s256.html
8.青年団『御前会議』+『ヤルタ会談』
03/17-30こまばアゴラ劇場
☆『ヤルタ会談』『忠臣蔵・OL篇』に続く、
平田オリザの会議シリーズ第三弾。
『ヤルタ会談』はホント大爆笑ですよ!
http://www.seinendan.org/jpn/info/dan05/dan0503.html
9.STスポット・チェルフィッチュ『ポスト*労苦の終わり』
03/18-23 STスポット
☆岸田國士戯曲賞を受賞されたばかりの岡田利規さんの作・演出。
去年の11月に上演された同作品の再編集+加筆+新結末。
http://homepage2.nifty.com/chelfitsch/
10.G2プロデュース『Candy's』
03/30-04/10/本多劇場
《東京公演後→福岡、大阪》
☆作・脚本:G2
出演:須藤理彩 長谷川朝晴 ほか
ラブ・ストーリーのようです。豪華キャストですねー。
http://www.g2produce.com/g2p/g2p09/
+αの1(私はおそらく行けません)
H・アール・カオス『神々を創る機械2005』
03/11-13東京芸術劇場中ホール
☆海外でも活躍しているH・アール・カオス。
2001年の初演で第1回朝日舞台芸術賞を受賞している作品の再演。
http://www.h-art-chaos.com/
+αの2(私はおそらく行けません)
珍しいキノコ舞踊団『家まで歩いてく。』
03/10-12彩の国さいたま芸術劇場小ホール
☆彩の国さいたま芸術劇場小ホールって、とても素敵なところです。
キノコにぴったりのハッピーなダンス空間になるのでは?
http://www.strangekinoko.com/
+αの3(私はおそらく行けません)
燐光群『屋根裏』
03/26-04/16梅ヶ丘BOX
☆燐光群の傑作。アメリカ公演後の凱旋公演です。
狭い劇場で狭い空間のお話。早めに劇場に行って、イス席をGET!
http://www.alles.or.jp/~rinkogun/yaneura2005.html
◎しのぶの3月の全予定(17本+α)はscheduleに掲載しています。
キャスト・スタッフ情報あり♪
http://www.shinobu-review.jp/schedule.html
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◆2 【先月のベスト3+α】
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1.Bunkamura・朝日新聞社『マシュー・ボーンの白鳥の湖』
2/22-3/12Bunkamuraオーチャードホール
《東京公演後→大阪、名古屋、滋賀、松本、そして再び東京》
http://www.swanlake.jp/ ☆チャイコフスキーの『白鳥の湖』の音楽に、新振付&演出。
ますますグレードアップしています。
4/19-27は東京フィルによる生オーケストラ。
Bunkamura内公演ページ↓でハイライト映像が観られます!!
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/event/swanlake/
*レビューはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0223015636.html
2.創作ネットワーク委員会+Ort-d.d『昏睡』
02/24-28にしすがも創造舎 特設劇場
《宮崎→山口→東京》
http://ort.m78.com/consui.html
☆7編の男女二人芝居から成る戯曲を4人の演出家が演出。
廃校になった小学校の体育館で、長い長い人類の歴史と未来を旅しました。
*レビューはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0225004626.html
3.ペンギンプルペイルパイルズ『機械~メッキ仕上げ~』
02/17-03/06下北沢OFF OFFシアター
http://www.penguinppp.com/
☆上演時間1時間10分ほど。ちょっと難解かもしれませんが、
こういう演劇なら毎週末の習慣にしたくなると思います。
2バージョン公演です。3/6(日)まで。
前売り券の販売は終了。当日券は全日開演1時間前より販売。
*レビューはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0217224645.html
次点1:こまつ座『円生と志ん生』
02/05-27紀伊国屋ホール
《東京公演後→鎌倉・山形県川西町》
http://www.komatsuza.co.jp/
☆戦時中の大連に渡った2人の噺家の物語。井上ひさしさんの新作です。
泣いて笑って、笑って泣いて。なぜこんなに暖かいのでしょう。
こまつ座を観ることは日本を知ること、そして愛することです。
*レビューはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0227173531.html
次点2:阿佐ヶ谷スパイダース『悪魔の唄』
02/17-03/02本多劇場
《東京公演後→大阪・札幌・仙台・名古屋・福岡・広島》
http://www.spiders.jp/as/performance/akumanouta.asp
☆私が今までに観た阿佐ヶ谷スパイダース作品の中で一番感動しました。
前売り完売ですが、当日券は毎回発行されます。3/2(水)まで。
*レビューはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0218222244.html
◎次点2つは、これからツアーもあるのでご紹介しました。
◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000134861
メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
先月に引き続き、今月も残念ながら発行しませんでした。
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◆3 【演劇フェスティバル開催中!】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎2月から3月に開催されている演劇(芸術)祭をご紹介します。
■東京国際芸術祭 Tokyo International Arts Festival
http://tif.anj.or.jp/
先月のベスト2『昏睡』もこの芸術祭のラインナップです。
私が気になっているのはこちらの2本↓
☆飛ぶ劇場『Red Room Radio』
03/11-13東京芸術劇場小ホール2
http://tif.anj.or.jp/program/tobu.php
2002年の東京国際芸術祭で『ミモココロモ』を拝見しました。
『ミモココロモ』レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2002/1209210649.html
☆フォルクスビューネ『終着駅アメリカ』
03/25-28世田谷パブリックシアター
http://tif.anj.or.jp/program/volk.php
■下北沢演劇祭
http://www.city.setagaya.tokyo.jp/topics/koho/pubmemo/engeki/
☆ペンギンプルペイルパイルズ(先月のベスト2『機械』)、
阿佐ヶ谷スパイダース(先月のベスト3の次点『悪魔の唄』)、
ク・ナウカ、ヨーロッパ企画を拝見しました。
全部グレードが高かったです。
■春の団祭り@こまばアゴラ劇場
http://www.seinendan.org/jpn/info/dan05/dan05schedule.html
☆五反田団『キャベツの類』と、『御前会議』+『ヤルタ会議』を
お薦め10本でご紹介しました。
4月に始まる『隣にいても一人』は傑作ですよ!
■ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル in スフィアメックス
選ばれた3劇団のうち、2つは終了しています。神戸公演もあります。
http://www.recruit.co.jp/GG/compe/engeki/enfes_14.html
私が気になっているのはこちら↓
☆野鳩『お花畑でつかまえて』
03/04-06スフィアメックス
http://f32.aaa.livedoor.jp/~nobato/jikai.html
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◆4 【編集後記 & ジンガロ(ZINGARO)情報】
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◎1日にお芝居を3本観た日があったんですが・・・キツかったです(涙)。
そりゃーそでしょ!?って思われるかもしれませんが、観劇ファンには
週末は1日3本なんて当たり前!っていう人もザラなんですよね。
私にはムリだってことがわかって良い経験になりました(苦笑)。
◎PR とうとう3月。騎馬オペラ ジンガロ『ルンタ』が開幕します!
馬も無事フランスから到着しましたよーっ♪
http://www.asahi.com/culture/update/0224/002.html
3月はチケット入手が困難になってきました。完売ステージもあり。
日本で観られるこの機会をどうぞ逃さないでください!
ジンガロ『Loungta(ルンタ・風の馬)』
3/12-5/8木場公園内ジンガロ特設シアター
http://www.zingaro.jp/
※私はジンガロ日本公演実行委員会事務局に勤務しています。
ジンガロ情報は“しのぶの演劇レビュー”内でフォローしています。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0509000000.html
◎パフォーミング・アーツ・マガジン[バッカス]02号
私が書いた劇評(Ort-d.d『四谷怪談』について)が掲載された雑誌です。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9978823190
◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
それが私の望みです。
これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪
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◆6 【このメルマガについての注意事項】
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沢山の人に演劇に触れてもらいたい!ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪
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