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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2005年04月03日

エビス堂大交響楽団『カラクリ少女』04/01-03中野ザ・ポケット

 エビス堂大交響楽団は大阪を拠点に活動する劇団です。2000年から東京公演も行っています。私は初めて伺いました。

 2人の女の子がなぞかけのような呪文を唱えるシーンから開幕します。生まれながらにして呪われている2人の少女が、その運命に振り回される様を時系列で描いていきます。あらすじはこちら。「舞台は中世ヨーロッパ風の架空の世界」と書いてあるのは正直ですね(笑)。衣裳や小道具から、たしかにそうなんだろうなぁとは思えました。

 2人の少女の内の1人であるタカメ姫(浅田百合子)に、“いのちの水”を飲むよう勧めたモンティーヌ(入谷啓介)という男がキーマンなのですが、彼と2人の少女との関係が明らかになり、非常に皮肉で残酷な真実が暴かれるのは面白かったです。ただ、その本筋以外のところで物語が二転三転して、何を伝えたかったのかよくわかりませんでした。

 あからさまに感情を盛り上げようとする音楽(交響曲なのかな?)がかかり、クライマックスのようなシーンが何度も繰り返されたのは観ていてつらいですね。

 初見なのでこういう作風が売りの劇団なのかどうかはわからないのですが、この作品については脚本にムリがあったと思います。殺陣とかもがんばってると思いますが、あまり必要性を感じませんでした。

《大阪→東京》
作・演出:オカモト國ヒコ
出演:山本操 浅田百合子 入谷啓介 猪平浩美 渡辺智寛 有牛望 岩本由佳里 酒井俊紀 渡辺恵 佐伯美佳 岩崎仁美 岩田裕美 五島清富 谷本修一
ゲスト:井田武志(劇団☆世界一団) 木内義一 
舞台監督:武吉浩二(CQ) 舞台美術:岡一代(池田意匠事務所) 照明:三浦あさ子(賽(sai)) 音響:三宅住絵 衣裳・小道具:水野泰彰(A-Sura) 宣伝美術:末満健一(ピースピット) 制作:表雄一郎(_brand) 制作協力:枡田聖美 近藤のり子 蓮池奈緒子 企画・製作:エビス堂大交響楽団
エビス堂大交響楽団:http://bravo.jp/~yebisu-do/
前売¥2800 当日¥3000 学生割引その他あり。

Posted by shinobu at 2005年04月03日 00:09 | TrackBack (1)