岩松了3本連続公演の第二弾。『アイスクリームマン』に続いて行って参りました。3本のうち、この1本だけは演出が倉持裕さんです。
すごい豪華キャストですよね。これで前売り3,000円は安いと思います。今日は開演20分前に劇場に着いたんですが、やっぱり当日券は完売でした。超満員です。
舞台はセンター街にあるかなり古いビル。昔は喫茶店だったようだが、なぜかそのまま放置されて廃屋のようになっている。そこに、所在の知れぬやからがたむろしている。
『アイスクリームマン』と同じように、タイミングで笑ったり、意外性にドキっとしたりする演出が多かったです。でも、それほどうまく運んでいないように感じました。まず、登場人物がそのビルにいつも居る人たちに見えづらかったです。空間と溶け込んでいないというか、しっくり来なかったような・・・。
あぁ、あのシーンが面白かったな~と思い出すのが、すごく細かい一部分なんです。私だけがツボだったかも・・・と思うぐらい些細なところなので、本当はもっともっと良くなるんじゃないかな、と。まだ全力発揮できてないんじゃないかな、という風に感じています。たぶん公演の後半になるとそれがうまく表れてくるのではないでしょうか。
警官(粕谷吉洋)と学生(ぼくもとさきこ)がケンカ腰で大声で話すシーンで、「うん、それ私もそう思う!」とすごく同意した言葉があったんですが、忘れちゃった・・・(涙)。なんかそういうのが多いです、岩松さんの作品って。私はすぐに聞き流しちゃうの。もったいないですよね(涙)。
玄関のドアが開く度に渋谷の喧騒の音が鳴るのが良かったです。雨音と雨を表す青い照明が使われたことが一度ありましたが、ドアが開いた途端に雨音が消えて、照明も室内を表すものに変化しました。後からわかったのですが、その直後のシーンって、ドアから入ってきた男ともともと部屋にいた女とのラブシーンだったのよね、たぶん。
ビルの持ち主の娘役の太田緑・ロランスさんが、美しいお顔でバシっときついことを言うのが面白かったです。
町田マリーさん、色白ですね。声も美しかったです。玉置孝匡さんが「色っぽい声だ」と言うのに私も納得でした。
作:岩松了 演出:倉持裕
出演:伊藤正之/谷川昭一朗/長田奈麻/加藤啓/玉置孝匡/ぼくもとさきこ/町田マリー/ノゾエ征爾/富岡晃一郎/粕谷吉洋/羽柴真希/佐藤銀平 /太田緑・ロランス/北川智子
舞台監督・舞台美術:武藤晃司 照明:鈴木みづほ 音響:高塩顕 衣裳:今村あずさ 演出助手:相田剛志
料金:前売り3000円/当日3300円
森崎事務所 M&Oplays:http://www.morisk.com/
岩松了3本連続公演:http://www.morisk.com/iwamatsu.htm