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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2005年07月14日

劇団桟敷童子『博多湾岸台風小僧 ……泣イテ、騒イデ…彼岸花』07/09-18ザ・スズナリ

 劇団桟敷童子(げきだん・さじきどうじ)というと、上演する場所にこだわりがあり、作風はアングラっぽく、そして舞台装置がすごいという噂を聞いていました。
 チラシビジュアルが私の好みではないので今まで伺いませんでしたが、劇場が下北沢ザ・スズナリなので初チャレンジを決心。tptによく出演される池下重大さん目当てでもあります。

 舞台衣装を着てメイクもしている役者さんが劇場前で迎えてくれました。劇団の名前が描かれたのぼりもたくさん立っていて、スズナリなのになんだかテント公演な気分。狭くなった劇場入り口を抜けると超満員で、イスが取り払われてひな壇のみになった客席の座布団席にようやく座れました。夏のお祭りみたいな空気。ちょっと暗いけど。

 たしかにアングラっぽいというか、今ドキのお芝居ではなかったです。チラシビジュアルは内容にとっても合ってるかも。
 役者さんはセリフを大声で叫びますし、演技もすべからく熱いです。理不尽に虐げられている貧民のお話で(あらすじはこちら)、出てくる人はほぼ全員が粗野で乱暴です。その中から良くも悪くも人間の本当の姿がギラリと現れる・・・という感じかな。ずっと悲しげな空気が流れていました。

 何かと彼岸花にスポットが当てられ、その存在が強調されます。役者さんは赤い花をグっと睨み付けて、ズシンと重く、激しく、セリフを吐き出します。あぁ、昔こういうのあったよな~って思いました。子供の頃(1970年代)にテレビで観たのかしら・・・なぜか知っているんですよね、この雰囲気。
 装置は確かにすごかったです。まさかああなるとは!って思いました。でも作品に入り込めなかったので、残念ながらそれほど感動はできませんでした。同じ音楽が何度も流れるのもつらかったかな。

 次は本物のテント公演だそうですよ。
 劇団桟敷童子『風来坊雷神屋敷』10/15-30北区・飛鳥公園内 特設天幕劇場

出演=東憲司/原口健太郎/稲葉能敬/池下重大/桑原勝行/小野瀬弥彦/鈴木めぐみ/外山博美/川原洋子/小林ちさと/山本あさみ/もりちえ/松本しゃこ/板垣桃子/川田涼一/ヨネクラカオリ(劇団阿佐ヶ谷南南京小僧)/朱源実
作=サジキドウジ 演出=東憲司 美術=塵芥 照明=Jimmy 照明操作=(株)FREE WAY 音楽=川崎貴人 チラシ画=横岳由紀子 チラシデザイン=山田武 写真=浅香真吾 舞台監督=吉田フユノ 舞台協力=松下清永 大津英輔
前売り開始:5/22(日) 前売2,800円 当日3,300円 学割2,300円(受付時に配布される整理番号順に入場。全席自由。)計14ステージ
劇団桟敷童子:http://www8.plala.or.jp/s-douji/

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Posted by shinobu at 2005年07月14日 23:34 | TrackBack (0)