『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』はフランスでベストセラーになり、2003年に映画化もされた戯曲です。朗読とピアノ&クラリネットの生演奏との上品で優しいコラボレーションでした。 7/31(日)まで博品館劇場で上演中です。イープラスの得チケで6,300円が4,000円!(+手数料300円)※8月には麻美れいさん、11月に高嶋政伸さんの出演が決まっています。詳細はこちら。
浦井健治さんの回をご覧になった方からご感想のメールを頂戴しました。私は三田和代さんの回を拝見したのですが、浦井さんも素晴らしかったそうです。その方に許可をいただき、感想文を掲載させていただきました。浦井さんのすがすがしいお声が聴こえてきそうなステキな感想文です。どうぞ↓こちらをクリックしてお読みください。
*****「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」浦井健治さんの回*****
「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」のレビューを読んで、
なんだかいてもたってもいられない気分になり、メールを書き始めています。
私は浦井健治さんの回を観てきました。
しのぶさんのレビューを読んだだけでも、素晴らしい舞台だったことがよくわかります。
三田和代さんだったらきっとそうなるだろうなと思っていました。
期待を裏切らない素晴らしい出来だったんですね。さすがです。
でも浦井さんもとてもよかったんですよ。
舞台が進んで行くうちに、モモと浦井さんが完全にオーバーラップして、
まるで思春期の少年がそこにいるような感じでした。
浦井さんがモモで、その隣にイブラヒムおじさんがいるのです。見えないけれど。
正直に言ってしまうと、全然期待していなかったのです。
ミュージカルは大好きなのですが、ミュージカル俳優の演技はどうも。。。
「ミスサイゴン」で井上芳雄さんのファンになったので、
「ラブ・レターズ」を観に行ったのですが、なんだかピンと来ませんでした。
だから、浦井さんの朗読劇と聞いた時点で、観たいような観たくないような、
とても複雑な気持ちだったんです。
でも観に行って本当によかった。
達者な語りではなかったけれど、耳に心地よい声でした。
娼婦がたむろするパラディ通りも、青くないブルー通りも目に浮かびました。
日用品で埋め尽くされたおじさんの店も、灰色のノルマンディーの海も。
浦井さんは淡々と朗読しているのですが、胸をぎゅっとつかまれるのです。
感情があふれないようにしているのに、気持ちは痛いほど伝わってくる。
ノルマンディーのホテルで、糸が切れたように泣きつづけるモモ。
やっと泣けてよかったね、と思いました。
派手さはないけれど、小さな宝石箱のような作品でした。
ときどき思い出しては、ふたを開けてみたくなるような。
とても若いけれど、ハートのある芝居をする人だと思います。
脚本もとてもよかったですね。
浦井さんの回では、引ったくりにあった娼婦を助けるというエピソードで、
ちょっと笑いが起きていました。
「年寄りだった」「30は過ぎている」というあたりで、くすくすっと。
そうです。
その日の観客のほとんどは、モモからみれば年増の娼婦ぐらいの人ばかり。
(私も含めて、です。)
ここの笑いは、浦井さんならではだろうなと思いました。
********ここまで********
浦井さんへのインタビュー記事がこちらで読めます。
実は、メルマガ号外まであと一歩のお薦め公演だったのです。
松村雄基さん、榎木孝明さんの回はどんな雰囲気なんでしょうね。
「LOVE LETTERS」みたいにシリーズ化されるなら・・・北村有起哉さんを希望♪
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