やっと、やっと、やっと、唐組初見でございます。テント公演って苦手なので、ずっと避けていたのです・・・で、案の定、2度目の途中休憩で帰ってきてしまいました。これはね、もうね、好みによるんです。それだけです。
舞台上の唐十郎さんをはじめて生で観て「なんて素敵なおじさんなんだ!」って思いました。面白いしカッコいいし可愛いし。
未知のままで放置していた世界と、やっと遭遇できた・・・という気持ちです。私には合わなかったですが、テント内は大盛り上がり。笑いもいっぱいですし拍手喝采ですし、客席からは、登場する役者さんに歌舞伎のように「唐十郎!」と声がかかったりしていました。
最後列の招待(だろうと思われる)席以外はすべて桟敷席です。本当の意味で桟敷。広っぱの土の上にゴザが敷いてあり、そこにそのまま座りますから。
上演時間は2時間40分、途中休憩は10分が2回。第1幕が終わった時点で帰りたかったのですが、幕の向こうでトンテン、カンテンと何かを組み立て、作っている物音がします。「そうか、装置が変わるのね??」と気づき、2幕も観ることを決意。2幕は唐十郎さんの出番が少なくて眠気にも襲われたため、次の休憩で劇場を後にしました。
お話は・・・ゲームソフトを作っている人の話、も、ありましたね。全然わからなかった、というか、ストーリーをわかろうという気力が生まれませんでした。役者さんは膨大なセリフを早口でしゃべりつづけます。すんなり意味が伝わってくることもあれば、そもそもかつ舌が悪いため言葉が聞こえてこない人もいて・・・って、こんなこと書いても意味が無い気がします。これは唐組という劇団の紅テント公演という、一つの確立されたジャンルなんだと思います。あのテントの中には“ここにしかない世界”がありました。観客にはリピーターもいっぱいだし。
唐組の役者さんって目が血走ってます。どこか、私達が住んでいる世界とは違う世界を見つめているみたい。テントから装置から何から何まで劇団員が作って、受付も観客の誘導もすべてやってから、舞台に立って演じてらっしゃいますものね。舞台の転換も休憩時間に自分達でなさってますし、しかも装置は移動させるだけではなくてバラして建て込み直すのですから大変ですよね。
でも唐十郎さんについては「血走ってる」とは感じなかったですね。舞台で思いっきり遊んでる子供みたいでした。「はるかな尾瀬~♪」って歌われたりして、爆笑しちゃった。
先日の劇団唐ゼミ★の『黒いチューリップ』よりはずっと面白かったです。パワーが違う。心根も違う。やっぱり本家本元を観ておいてよかったです。
≪西新宿原っぱ、雑司が谷・鬼子母神≫
出演=唐十郎/鳥山昌克/久保井研/辻孝彦/稲荷卓央/藤井由紀/赤松由美/真名子美佳/丸山厚人/多田亜由美/植野正士/高木宏/岡田悟一/気田睦/西川高史/野村千絵
作・演出=唐十郎 宣伝美術=合田佐知子 作曲=大貫誉 舞台美術=劇団唐組 制作=劇団唐組制作部 版下作成=森崎偏陸 協力=(株)文化印刷
唐組(唐ファン)=http://homepage3.nifty.com/shibai/
インタビューや稽古場の充実映像あり!=http://mars.eplus.co.jp/ss/kougyou/syosai.asp?kc=004296&ks=19
関連公演:Bumkamura『調教師』=http://eee.eplus.co.jp/s/chokyo/
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