@ザ・グローブ・プロジェクトはジャニーズ事務所と早稲田大学が主催する早稲田生による公演です。ネット上でもかなり記事になっていましたね(シアターガイドの演劇ニュース)。ジャニーズ事務所からのゲストは岡本健一さん。
作品は、私が約10年前に観ていた学生演劇に似た感じというか、つまり古いタイプの暗いもので、ちょっとがっかり。
でも第1回目ですからね。これから毎年ぜひぜひ続けていってもらいたいです。そして早稲田演劇の目玉といえばコレ!と言われるぐらいの名物企画になるといいですよね。
明治大学の文化プロジェクトは全体的に学芸会っぽかったことは否めませんが、初々しさやパワー、情熱を感じました。対してこのプロジェクトは、東京グローブ座というきちんとした劇場で、受付もしっかりしていて、始まりから終わりまで粗相が一切なく、作品自体もきちんと箱の中に納まってしまっていたように感じました。つまり退屈しちゃった、というのが私の率直な感想です。
あらすじは公式サイトによると、「歴史に名を残す井原西鶴の『好色五人女』と芥川龍之介の『地獄変』 この2つの名作を基に兄妹を導くさまざまな“えん”を描いた江戸絵巻」ということで、時代物でした。
睡魔に数回襲われたせいもありますが、何を伝えたかったのかがよくわかりませんでした。とりあえず暗いんです。ストーリーはもちろん、装置も照明も衣裳も暗い。演技も基本的に笑いはゼロでシリアス&ドラマティック一辺倒。
役者さんはお上手だったと思います。身体訓練を積んでいて経験も豊富そうに見えました。でも魅力があったかというと・・・。残念ながら印象に残った人がいませんでした。ドスのきいた声をまっすぐに発するセリフが多かったですね。あまり耳に嬉しいものではありませんでした。
岡本健一さんもちゃんと出演されていて、さすがに目を奪われました。でも結局あの役が何だったのかはわからず終い。たくさん居たコロスは何を意味していたのかなぁ・・・ただ、なんとなく恨みとか悲しみとか憎しみとか、そういうマイナス方面の人間の性質を表していたのかな。それだけだと浅いんですよね。
なんだか批判的なことばかり書いてしまっていますが、誤解なく伝えておきたいのはスタッフワークがプロ級だったこと。きちんとしたお芝居でした。やっぱりね、大学と企業が組んで学生を支援する企画だと思うと、否応なしに期待が大きくなっちゃうのです。何か新しいものが生まれるんじゃないかって。来年もあるならまた行こうと思います。
早稲田大学・ジャニーズ事務所提携公演 出演=岡本健一/学生キャスト26名
脚本=川村裕紀 演出=川除学/高橋奈都子 その他スタッフ=学生76名 製作=@ザ・グローブ・プロジェクト 学生事務局 エグゼクティブプロデューサー=竹本幹夫(早稲田大学演劇博物館長)/小杉理宇造(ジャニーズ事務所 顧問) 主催=早稲田大学演劇博物館・ジャニーズ事務所
S席:1500円(当日券1800円)A席:1200円(当日券1500円)
公式=http://www.waseda-globe.com/
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