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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2005年02月05日

新国立劇場演劇研修所、第1期研修生募集中!(2/14締め切り)

 新国立劇場が、日本初の国立の現代演劇の俳優養成学校を創設します。願書の受付は既に始まっており、来る2月14日(月)が締め切りです(2月14日消印有効)。

 この、願書の提出がかなりやっかいなのです。我こそは!と思う18歳以上30歳以下の役者さんは、今すぐこちらから募集要項と願書を請求する紙(PDF)をダウンロードして、必要事項を記入し、120円分の切手を貼った返信用封筒(A4を折らないで入れられる角2封筒など)を同封して、新国立劇場に郵送してください。

 2月11(金)は建国記念日で祝日ですし、郵便のシミュレーションを考えてもかなりギリギリです(地域によって差があります)。

 8日(火)請求票を、返信封筒を同封してポストに投函する
  ↓
 9日(水)新国立劇場に届く
  ↓
 10日(木)新国立劇場から募集要項・願書が発送される
  ↓
 11日(金)募集要項・願書が届く
  ↓
  ↓ 12日(土)、13日(日)で、願書に記入する
  ↓
 14日(月)の午前中にポストに投函する
 (できれば13日の深夜に投函しておきたいですね)


 下記、募集概要をちょっと要約してみました。

【応募資格】
 ・高等学校卒業もしくは同等の資格を有すること
 ・平成17年4月1日現在、満18才以上、満30才以下

【試験日程(予定)】
 ・第1次試験 2月26日(土)
 ・第2次試験 2月28日(月)、3月1日(火)
 ・第3次試験 3月3日(木)
  ※受験料:無料
  ※試験会場:上智大学四谷キャンパス、新国立劇場稽古場

【研修概要】
 ・研修期間:3年間
 ・研修時間:週5日のフルタイム(午前10時から午後6時)
 ・授業料:年額18万9千円(消費税込み。月額1万5750円)
  ※最初の2年間は奨学金が支給されます(月額6万円)。
 
 “これからの日本の舞台芸術を支え、リードする俳優”とは、一体どんな人材なのか。募集要項と願書を見るだけでも何かがわかるはずです。そして願書に書き込んでみることです。自分がどんな役者なのかを見つめなおすことができるかもしれません。
 募集人員は15名と少ないですが、チャレンジしてみることで、何かが変わるはず。
 募集期間が短いことやアナウンスが劇的に遅かったことは、考えてみれば大チャンスです。該当するのにこの情報を手に入れられなかった俳優が、山ほどいるでしょうから。

《言及ブログ》
ネットワークユニットDuo 新国立劇場演劇研修所、第1期研修生募集!
fringe blog 1回目というだけで受ける価値がある
tanise-etc 徹底した俳優養成

《参考》
ネットワーク ユニット Duo【俳優指導者養成ゼミ2004】

Posted by shinobu at 23:04 | TrackBack

少年王者舘KUDAN Project『劇終/OSHIMAI~くだんの件』01/26-02/01横浜相鉄本多劇場

 10年前から何度も再演を重ねられている天野天街さん作・演出の作品です。『真夜中の弥次さん喜多さん』と同じく小熊ヒデジさん(てんぷくプロ)さんと寺十吾さん(tsumazuki no ishi)さんの2人芝居。
 3月に『真夜中の弥次さん喜多さん』名古屋・大阪公演があります。超お薦め!

 浦島太郎と名乗る男(寺十吾)が風呂敷こづつみ片手に、ある店に訪れる。店員(小熊ヒデジ)との摩訶不思議なやり取り。

 『くだんの件』の後に『真夜中の・・・』が作られたのですから当然といえば当然かもしれないのですが、「『真夜中の・・・』の方が面白かったなぁ」と、比べる視点のまま観終わってしまいました。また、相鉄本多劇場は初めてだったので座席のことなど全然考えずに伺ったら、超満員で桟敷席観劇になってしまったんです。体勢がずっとつらくてですねぇ、作品に集中できなかったんです、残念ながら。

 ここからネタバレします。

 舞台上でピザ屋に電話してデリバリーを注文するのは、『真夜中の・・・』ではうどんでしたね。暗転して最後に舞台装置が完全に撤去されて素舞台が現れるのも同じでした。それでもやはり面白い作品だとは思います。再演があったら行くか、と問われると・・・NOかもしれないですけど。あ、イス席だったら行けるかも(笑)。

 新作『百人芝居 真夜中の弥次さん喜多さん』が名古屋で上演予定だそうです。超楽しみですね。しかし行けるかしら・・・愛知万博と合わせて、かな。

[第44回岸田戯曲賞最終選考ノミネート作品]
作・演出:天野天街 出演:小熊ヒデジ、寺十吾
舞台美術:田岡一遠 照明:小木曽千倉 音響:椎名KANS(マナコ・プロジェクト)、宮袋充弘 映像:浜嶋将裕、鎌田千香子 大道具:小森祐美加、中村公彦(イリスパンシブルティ) 小道具:石丸だいこ 衣装:田村英子(マナコ・プロジェクト) 作曲:珠水(少年王者舘) 舞台監督:井村昂(少年王者舘)宣伝美術:アマノテンガイ
ロゴ:田岡一遠 制作:山崎のりあき、小熊秀司 横浜制作:大西一郎(横浜演劇計画)
企画・製作:KUDAN Project
KUDAN Project:http://www.officek.jp/kudan/
くだんの件:http://www.officek.jp/kudan/kudan.shtml

Posted by shinobu at 17:48 | TrackBack

2月5日(土)夜にFM西東京「たけがき2」に出演します。

 FM西東京の演劇情報番組「たけがき2」に出演いたします。

 オイスケール『モデルガン』の観劇感想を話し、2月のお薦めお芝居を3本紹介する予定です。
 西東京市およびその周辺地域でお聴き頂けます。
 2月5日(土)21:30~22:00
 FM 84.2MHz

 たけがき2(ツー):http://takegaki.k-free.net/

Posted by shinobu at 10:02 | TrackBack

劇団タコあし電源+デジタルハリウッド大学院『面接の人達2006 90分でわかる内定のとり方』01/28-02/07中野MOMO

 劇団タコあし電源は『阪神淡路大震災』を見逃してから、いつか行きたいと思っていました。私のいちおし企画ユニット、ブラジルの作・演出家ブラジリー・アン・山田さんが演出されるし、企業の匂いがぷんぷんするチラシのビジュアルにも惹かれて、観に行きました。

 就職活動の塾に通っている人たちのそれぞれの就職活動、そして結果を描きます。就職活動の説明芝居でありノウハウ伝授芝居、でした。ちょっぴりお涙頂戴もある、大衆向けドタバタ青春コメディー風味。

 私は新卒の就職活動の経験がないので、それほど共感はありませんでしたが、就職活動を経験した知人・友人からチラホラと聞いていた実態とほぼ変わらない内容だったので、「へ~そうなんだ~、なるほどね~」という感じで、反発することなく受け入れられました。
 客席にリクルートスーツを着ているお客様が多かったのに驚き!芝居が終わった時には「これを就職活動中、または前に観られるとすごく気持ちが楽になるんじゃないか」とも思いましたので、企画として成功しているのではないでしょうか。

 脚本担当に4人も名前が挙がっていることからもわかるように、様々なエピソードが組み合わさって、一つのストーリーになっています。だから、内容がちょっとデコボコした感じなんです。登場人物のキャラクターが激しく変わりすぎてたり、おそまつな会話と説得力の有るセリフが混在していました。
 60社以上受けて全部すべってきた男の子が、最後の最後にいやいやながら小さな冷凍食品の会社の面接を受けるシーンのセリフが良かったな~、あのシーンはどなたが書いたのかしら。
 人事部のオヤジの言い分にも納得だし、就職活動連戦連敗の男子学生の熱さにも好感が持てました。学生が面接官に向かって「俺とあなたは本当は同等なんだ!」と言い切ったのは清々しかったです。「就職活動で、初めてこんなに自分と向き合った。自分と戦った」と言うのにも納得。私は就職活動をやりたくなかったし、やらなくて良かったと思ってますけど(笑)、やった人のことは素直に尊敬していました。だって、自分が何をやりたいのかを自分で必死で考えて、自分の言葉で口に出して他人に伝えて、しかもその他人に気に入ってもらわなければならないんですよね、ものすごい試練ですよ。それに立ち向かっていくことだけでも素晴らしい経験だと思います。
 この2人の激しいセリフバトルでは、ブラジリー・アン・山田さんらしい、体と心の手抜きのない戦いが見えた気がします。

 発泡スチロールで作られた壁やオブジェで全てを表現する、抽象的な舞台美術でした。何もかも真っ白なので、照明の表現が多彩で生きていました。壁の色の変化によって素早く場面転換するのも良かったですね。

 岩下貴子さん。アパレル志望の主役の女の子役。清潔感があって、演技も上手いですねー。クサいセリフをものすごく自然に、魅力的に話してくださいました。舞台経験はあまりなく、映像方面で活躍されている女優さんだそうです。

 サブタイトルに「90分で分かる~」とありますが、110分ありましたね。ちょっと長かったかな。
 あと、細かいことですが、ひとつひっかかった点。酒造の跡取り息子がゼネコンに受かったエピソードがありましたが、「家が自営業だったら落ちる」という内緒のルールもあったと思います。いつか会社を辞めて家を継いじゃう可能性がありますからね。西武鉄道は・・・このご時世なのでスルーしました。

脚本 岡本貴也、イケタニマサオ(くろいぬパレード)、池谷ともこ、みつだりきや(デジタルハリウッド大学院)
演出:ブラジリィー・アン・山田(ブラジル)
出演:岩下貴子/桜井聖/荻原政樹/川口直人(SET)/住吉玲奈(SET)/芳賀恵子(虎のこ) 三嶋幸恵/前田宏(くろいぬパレード)/中澤徳泰/松島浩平/石坂いつか/いぬいりさこ/重見将臣/上村敬治(タコあし電源)/小川直美(タコあし電源)/志田健治(タコあし電源)/森本展弘(タコあし電源)/大木凡人(映像出演)
照明:泉次雄(RISE) 音響:玖島博喜(TEAM URI-Bo) 美術:原田勲(CERAH) 舞台監督:鈴木のり子 制作:デジタルハリウッド大学院演劇プロジェクトチーム 宣伝美術=スズキサナエ
公演サイト:http://www.dhw.co.jp/gs/mentachi/index.html
バック・ステージ内:http://www.land-navi.com/backstage/report/takodeji/index.htm

Posted by shinobu at 01:30 | TrackBack