ここ数年間のワーストでしたねぇ・・・(苦笑)。開演前の前説からヤバイなと思い、開演5分で帰りたくなりました。しかし舞台と客席の配置の関係で全く身動きできず、2時間の拷問となりました。
なぜこの劇団がこまばアゴラ劇場「冬のサミット2005」に選抜されたのでしょうか。ハズレが最も少ない劇場なだけに、落胆が激しいです・・・。
≪あらすじ≫ かなりネタバレしています。
かなり未来の地球。「廃人法」が制定され、知能レベルの低い人間や身体障害者らを「廃棄」できる世の中になる。廃棄処分になった人々はゴミ捨て場である森の中で、ゴミを拾いながら暮らす。しばらくすると有能な人間の身体に異変が起きはじめる。生殖器が解けたり、体が黒ずんできたり。とうとう富士山が噴火して、地球全体が崩壊しはじめた。地球はガンになったのだ。
≪ここまで≫
言葉が下品でお粗末です。投げっぱなしの下ネタに辟易しました。
役者は演技というものが全く出来ていません。汚い大声をはりあげて、節制のきいていないぶざまな身体を振り乱し、ただ、吐き散らすばかり。観るに耐えませんでした。
美術もひどかったです。私はわざとへなちょこにしたり、ボロに見せたりするセンスを認めないわけではありません。しかし今作品については志が感じられませんでした。紙製の小道具はセロハンテープでぐるぐる巻かれてテカテカしていますし、舞台のけこみに張りついた無数のボロ布は、安全ピンで留められており、その安全ピンが露出しているのです。
普段からかなりの量のチラシを目にしていますが、この作品については仮チラシしか見つかりませんでした。そのセンスが全く私の好みに合ってませんでしたから、普段なら目に留めていなかったはずです。私はこまばアゴラ劇場の「冬のサミット」だから観に行ったのです。がっかりだー・・・。
制作まわりについても甘いところがありました。劇場のブランドがしっかりしているから、未熟なところが目についてしまうんですよね。
前説で「舞台から何かが飛んでくることがありますが、痛いものではない・・と、思うので・・・・」と口を濁していました。痛くないなら痛くないと断言するべきですし、「当たると痛いかもしれませんが、それを楽しんでください!」というぐらい、覚悟を決めて言って欲しいです。
公演中に舞台写真の撮影をするのはやめてもらいたいです。ゲネプロ(リハーサル)でやるべきでしょう。カメラを持った女性が、最後列とはいえ立ったり座ったりしながら撮影しており、カシャッ!カシャッ!という音が鳴り響きました。下手は客席まで張り出して演技スペースがあったので、観るのにも邪魔でした。
一箇所だけ好きだったのは、音楽で戸川純の「虫の女」がかかったことですね。森の中のイメージに合っていたと思います。B'zの「Bad Communication」も惜しかったなと思いました。
アゴラ劇場「冬のサミット2005」参加作品
出演=工藤史子/根岸有希子/城間真/古田裕平/川瀬アキヒロ/山田加奈子/西野大介/平川友一郎/石黒淳志/相内友美/橋本瞳(劇団プロイラー)/戸村望(熱風族)/大湯純一
作・演出=西野大介 舞台監督=木村篤 照明=嶋崎潤子 音響=小宮聖子 舞台美術=根岸有希子 宣伝美術=西野大介 制作=松井見依子 協力=春日大
全4ステージ 日時指定・全席自由 前売¥1,900 昼公演¥1,500 当日¥2,200 ※前回公演『奇雨ナイト』の半券をお持ちの方\1,500(要半券提示)
チーターダッシュボンバーショット=http://homepage2.nifty.com/momo-kaito/
こまばアゴラ劇場「冬のサミット2005」=http://www.agora-summit.com/
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
●●●人気blogランキングに参加中!ポチっとクリックしていただけると嬉しいです。●●●
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
★メルマガを発行しております。過去ログはこちら。
毎月1日にお薦めお芝居10本をご紹介し、面白い作品に出会った時には号外も発行いたします。
ぜひご登録ください♪
『今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台』(ID:0000134861)
↓↓↓メールアドレスを入力してボタンを押すと登録・解除できます。