主演は加瀬亮×オダギリジョー×栗山千明ってことで。脚本・監督は『69 sixty nine』の李相日(リ・サンイル)さん。本編117分ですが体感時間は裕に2時間以上でしたね。
私が映画好きだったのは今から20年ぐらい前です。その頃からこういう“溜まった鬱憤吐き出したい系”の若者映画って多かった気がするんですが、今も作るんですね。
こう、作品全体から不平不満が吹き出してるというか・・・。発散するだけじゃなくてちゃんと軽く作られてますし、ラストにはにくいメッセージもありましたけどね。
すっきり爽快はできないし、じっくり人生について考えるほどのアイデアや問題提起ももらえないし、明日の糧になる希望なんてもちろんないです。だから見終わってから「良かったな~」と思ったシーンを数える努力をしました。
役者さんは皆さん上手かったのではないでしょうか。しらけることがほぼゼロでしたね。オダギリジョーさんがキネマ旬報映画賞・主演男優賞、ヨコハマ映画祭・主演男優賞を受賞されていますが、私的には加瀬亮さんの方がずっと良かったです。栗山千明さんはポスターなどの静止画でしか見たことなかったんですけど、きれいだし面白いですね。バスジャックのシーンは犯人役の田中哲司さんばっかり見てた(笑)。池田鉄洋さんが冒頭に出てきたのも嬉しかったな~。
ここからネタバレします。
良かったのは、警察官のシンゴ(加瀬亮)と薬剤師のサキ(栗山千明)のラブシーンがなかったこと。うっとりとしてコピー機の前に立っているシンジを見れば、前夜に二人がヤったんだってことがすぐわかりました。スマートでグー!
映画って・・・「ありえないよ!」って思った瞬間に激冷めしますよね。あ、演劇でも同じか。
シンジが殺人事件の被害者の一周忌に行くシーンで、子供が刑事(柄本明)の持ってるケーキを叩き落し、それを足でふんずけるんですが、見ながら「ありえねーっ!!」って叫んじゃいました。受け取らないとか、放るとかはアリかもしれないけど、落とした上に、さらにケーキの箱を足で踏むなんて・・・(笑)。
あとで思い出したんですが、オダギリジョーって既にバスで死んでたんですね。夢オチ?いや、夢オチって言い方はダメですけど。(2006/02/27追記)
で、勝手に5つ星評価。
★☆☆☆☆ お薦めできない
★★☆☆☆ 好みじゃないけど観てよかった
★★★☆☆ 面白かった
★★★★☆ お薦めです
★★★★★ 人生変わるほど感動!
「スクラップ・ヘブン」は★★☆☆☆です。
"SCRAP HEAVEN" 2005年/日本/117分
出演=加瀬亮/オダギリジョー/栗山千明/光石研/森下能幸/田中哲司/鈴木砂羽/団時朗/山田辰夫/柄本明/池田鉄洋/ほか
監督・脚本=李相日(リ・サンイル) 撮影=柴崎幸三 照明=市川元一 録音=柿澤潔 美術=仲前智治 編集=今井剛 音楽=會田茂一 エンディング・テーマ曲「唇気楼」(東芝EMI)=フジファブリック 製作=オフィス・シロウズ 企画=佐々木史朗 配給=オフィス・シロウズ=シネカノン
公式=http://www.scrapheaven.jp/
情報=http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=5193
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