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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2006年04月12日

フジテレビジョン・博報堂DYメディアパートナーズ主催『びっくり箱―姉妹編―』04/11-23紀伊國屋ホール

 向田邦子さん の原作を中島淳彦さん が脚本化し、福島三郎さん が演出されます。豪華キャストです。
 老若男女問わずお薦めできる、心温まる昭和のラブ・コメディーですね。あぁ、やっぱり福島さんの演出は優しい!何もかも素直に受け取れて、笑って泣けました。
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 ≪あらすじ≫ ネタバレが少々含まれています。読んでから観ても問題ない程度だと思います。
 時は昭和後期。舞台は木造の一軒家。母亡きあとの実家で暮らす姉(余貴美子)の元には、甲斐性の無さそうな男(永島敏行)が転がり込んでいる。そこに東京から突然、妹(沢口靖子)が帰ってくるのだが、彼女も男(佐藤重幸)を連れていた。
 ≪ここまで≫

 “向田邦子的昭和のエンターテイメント!”ということで、超リラックスした、ほんわか観劇となりました。長い間離れて暮らしていた姉妹が久々に再会し、お互いの変貌振りや母の秘密など、驚きの事実が次々と飛び出てきます。隣の家ではお通夜&お葬式が執り行われており、そこからさらにトラブルとドラマが生まれます。お約束といえばお約束ですが、うまくできた脚本です。

 「あ~、こんなの今は絶対ありえないな~」と、ものすごく冷静になりながら、昭和の温かいカップル像を眺めていたんですが、すっごく幸せだった・・・。それはきっと福島三郎さんの優しい視線が感じられたからだと思います。ささやかな星空のオープニングからすっかり胸が温まりました。場面転換の暗転中に柔らかいジャズが流れるのですが、そこでジーンと来るんですよね~。

 沢口靖子さんは・・・演技がお上手なわけじゃないんですよね(苦笑)。でもキレイなんですよ、とにかく。それで許される女優さんでした。三谷幸喜さんの宛て書き が凄いんだってことを再確認。
 余貴美子さんはやっぱり素敵!普通に聞いたらきっと怖かったり憎たらしいであろうセリフを、可愛らしく、可笑しくしてくださいました。飛んだり跳ねたりも楽しかったです。
 永島敏行さん。予想の範疇を超えなかったですけど、さすがに安定されていました。いやらしいのがグッド。
 佐藤重幸さん(TEAM NACS)。本気のバカっぷりが可愛かったです。体のバネがすごい。演技の瞬発力も気持ちいい。TEAM NACSの方って本当に演技が上手いんですね。
 小宮孝泰さんはお約束を確実に果たしてくださって、ストンと笑わせていただきました。
 草村礼子さん。絵に描いたようなおばあさんといえば草村さん。確実です。

≪札幌、幕別町、士別市、厚木、名古屋、広島、大阪、東京≫
出演=沢口靖子/永島敏行/佐藤重幸/草村礼子/小宮孝泰/琵琶弓子/余貴美子
原作=向田邦子 脚本=中島淳彦 演出=福島三郎 主催=フジテレビジョン/博報堂DYメディアパートナーズ  企画・製作=フジテレビジョン/ジェイ.クリップ
発売開始1月28日(土) 4/19(水)休演 18ステージ 6,800円(全席指定)
公式=http://www.j-clip.co.jp/bikkuribako.html
稽古場日誌=http://blog.excite.co.jp/bikkuribako

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Posted by shinobu at 2006年04月12日 21:58 | TrackBack (0)