2006年06月30日
【お知らせ】7月1日(土)夜にFM西東京「たけがき2」に出演します
FM西東京の演劇情報番組「たけがき2」に出演いたします。毎月第一土曜日のレギュラーです。
今回は前半に『アンデルセン・プロジェクト』の感想をお話して、後半は7月に観られるお薦めお芝居3本をご紹介します。
西東京市およびその周辺地域でお聴き頂けます。
7月1日(土)21:30~22:00(の内の約10分間)
FM 84.2MHz
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2006年06月29日
シス・カンパニー『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』06/16-30シアターコクーン
アメリカの劇作家エドワード・オルビーの戯曲(Amazon)を、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんが演出されます(翻訳戯曲の演出は初めてだとか)。キャストが大竹しのぶさん、稲垣吾郎さん、ともさかりえさん、段田安則さんという豪華な四人芝居。千秋楽前日にやっと伺えました。
オールビー作品の過去レビュー⇒1、2、3、4
上演時間は約2時間50分(途中15分&10分の休憩を含む)。全く退屈せず、長さも苦にならず、気軽に楽しめました。
しっかし最後の最後のすっごく良いシーンで、携帯の着信音が・・・・・(涙)。鳴らしちゃった人、つらかったでしょうねぇ。これからは気をつけていただきたいです。
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≪あらすじ≫ 公式サイトより。
結婚23年目を迎えた大学教授夫妻ジョージとマーサ(段田&大竹)。
結婚生活の惰性と幻滅の毎日の中で、二人はある刺激を求めていた。
ある夜、マーサの父である学長主催のパーティから泥酔気味で帰宅した二人は、パーティで知り合ったばかりの新任の助教授夫妻ニックとハネー(稲垣&ともさか)を自宅に招き入れる。
この初対面同然の若いゲストの面前で、ジョージとマーサはお互いの不満を爆発させ、激しく罵りあい、その露悪的な振る舞いはエスカレート。
やがて、その矛先は若夫婦にも向けられ、否応なくこの狂気のゲームに巻き込まれていく。
眠りを忘れた長い夜に繰り広げられる壮絶な戦い。果たして、彼らに夜明けは訪れるのか?!
≪ここまで≫
インテリ同士が本気の罵詈雑言を飛び交わさせる修羅場つづきの会話劇で、セレブなムードがちょいと鼻につく(のがまた楽しい)というのが、この作品を最初に観た時の印象でした。でも今作は全然違いましたね。少しはエリートかもしれないけど、男2人は普通のサラリーマンのようでしたし、奥様2人にしても今どきの活動的な働く女性の姿と重なりました。そんな現代的な大人の男女4人が、プロのサービス精神をもってしたたかに演技を繰り出す、一種のショウを観ている気分でした。
ここからネタバレします。
四方を客席に囲まれた舞台には、下着やゴミなどが散乱した居間。荒れた夫婦生活が見て取れます。
平たいステージは中央部分が回り舞台になっていて、お話が進行している最中にときどき回り、見える角度が変わっていきます。これは観客にとっても親切だと思いましたし、良い刺激にもなりました。
照明と音響が良かったですね~。役者の演技だけで魅せてくれるストレートプレイも大好きですけど、それ以外の面で見せ場があると、さらにウキウキします。
第三幕では、オープニングから青い明かりがステージを部分的に照らしており、二幕までのシンプルな照明使いとの差が歴然でした。真上からステージの床に動画を映したのも、ケラさんらしい演出でした。血がしたたるのと黒い点が広がるとの2種類だったかしら。思わず乗り出して見ちゃいましたね。
音については、時々マイクで声をひろったり、チャイムの音が大きく響いたり、きれいなはずのメロディーがどんどん不協和音に混ざっていったり・・・え?と疑問に思ったり、ハッ!と驚かされたりして、すごく楽しかったです。
ジョージとマーサは明日21歳になる息子・ジムの話をするのですが、それは子供が欲しかったのにできなかった二人の作り話でした。セリフや演技がわかりやすくて助かりました(初めて観た時は意味がわからなかったのです)。でも最後の最後に行き着いたのがそこだったのには、少々物足りなさも感じました。孤独や悲しみに落ち着かずに、もっともやもやした苛立ちやムカつき等も残っていて欲しいなと、個人的には思いました。
大竹しのぶさん。余裕もひしひしと感じられる貫禄。私が大竹さんの作品を観すぎてるのかもしれませんが、いつもの大竹さんだな~と眺めて終わった感じでした。不満があるわけじゃないんですが、ただ、もっともっと意外な一面も見たいな~って思っちゃうのです。わがままなのですが。
段田安則さん。どっしりと安定していて手堅い印象。稲垣さんとのやりとりがスリリングでした。
稲垣吾郎さん。とぼけた返しが自然できれい!品があるし、背格好もセクシーでした。かなり好きになっちゃったです♪
ともさかりえさん。イケてないメガネ・ギャル姿が可愛かったです。色々はじけて緊張したムードの緩和剤になったり、またその逆にもなったり。でも、ちょっと作りすぎかな~とも思いました。
"Who's afraid of Virginia Woolf?" by Edward Albee
出演=大竹しのぶ/稲垣吾郎/ともさかりえ/段田安則
演出=ケラリーノ・サンドロヴィッチ 翻訳=徐賀世子 美術=金井勇一郎 照明=小川幾雄 衣装=前田文子 音響=水越佳一 美粧=柘植伊佐夫 演出助手=坂本聖子 舞台監督=瀧原寿子 プロデューサー=北村明子 提携=Bunkamura 企画・製作=シス・カンパ二―
公式=http://www.siscompany.com/03produce/14virginia/
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世田谷パブリックシアター『アンデルセン・プロジェクト』06/23-07/08世田谷パブリックシアター
世界的に有名な演出家、ロベール・ルパージュさん作・演出・主演の一人芝居です。大評判の中、やっとこさ観て参りました。
ウィットに富んでいて、皮肉も効いていて、遊び心もいっぱいで、高度な演技および演出のテクニックの詰まった、大人の演劇でした。『月の向こう側』よりも毒っ気が強くてクール♪ こういう舞台こそ、大人が大人同士で楽しむべきなんじゃないでしょうか。
私が普段、日本の演劇を観ている時と全然違う感覚でした。いつもの世田谷パブリックシアターじゃないんですよね。舞台、劇場という場を介した俳優と観客との関係が、すごく近くてフラット(平等)な感じ。不思議な感覚です・・・。
ルパージュ主演バージョンは6/29、6/30(両日とも19:00開演)の2ステージを残すのみ。まだ残席あります。今も、ルパージュさんが手がける舞台は世界中の様々な都市で幕を開けています。その彼が東京の三軒茶屋に、私たちの目の前に居る!こんな機会を逃す手はありません。
先行レビュー⇒藤田一樹の観劇レポート、ほぼ観劇日記、日々 是 変化ナリ
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このエントリーは内容を変更するかもしれません。レビューは後ほどアップ予定。
≪白井版⇒兵庫、高知、山口≫
The Andersen Project - Modern Fairy Tale -
ルパージュ版[作・演出・出演:ロベール・ルパージュ]2006.6.23→6.30(30日まで、英語上演・日本語字幕付)
白井版[作・演出=ロベール・ルパージュ 出演:白井晃]2006.7.1→7.8(1日から、日本語上演)
【日本公演スタッフ】プロダクション・マネージャー=山本園子 照明=柘植幸久 音響=山口雅寛 機構=福田純平 大道具操作=鑓田勲/小笠原幹夫 衣裳=尾崎由佳子 大道具=林正(有限会社リンペット) 字幕操作=岡田哲(株式会社イヤホンガイド) 通訳=薛珠麗 技術通訳=柴田綾子/松村佐知子 字幕翻訳=萩原健 宣伝美術=近藤一弥 制作=穂坂知恵子 学芸=小宮山智津子 制作助手=板橋園恵/菅原力 インターン=大久保聖子 広報=森直子 営業=清水信一 票券=金子久美子(ぷれいす) 主催=財団法人せたがや文化財団 企画制作=世田谷パブリックシアター
◎料金[全席指定・税込]A席:¥5,800 B席:¥4,000◎プレビュー料金A席:¥4,800 B席:¥3,000◎ルパージュ版・白井版通し券A席通し券:¥10,000 学生席(TSSS):A席、B席とも一般料金の半額 4月23日発売。
公式=http://www.parco-play.com/web/play/sept/andersen/
劇場内=http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/06-2-4-5.html
niftyシアターフォーラム内=http://forum.nifty.com/ftheater/n2006/60228001.htm
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2006年06月28日
LEMON LIVE『純粋人~Juliet~』06/28-07/02駅前劇場
LEMON LIVE(レモン・ライブ)は斎藤栄作さんが作・演出・プロデュースされるユニットです。出演者は公演ごとに集めるんですね。プレビュー公演にお邪魔しました。上演時間は約1時間45分。
『純粋人』と書いて「ジュリエット」と読むこの作品、チラシの情報やメインビジュアルからは全く想像もつかなかった、意外な舞台設定にびっくり!駅前劇場だってことも忘れちゃう瞬間がありました。“駅前劇場っぽい作品”というものが私の中にある程度か固まってきているんですが、それと違ったんですよね~。
演劇的な側面が生かされている、ちょっと珍しいタイプのエンタメ系演劇のような気がしました。
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レビューをアップしました(2006/07/04)。
≪あらすじ≫
舞台は16世紀のイギリス。宮内大臣一座の売れっ子脚本家・シェイクスピア(有馬自由)の心は、すっかりワールドカップサッカーが開催されているドイツに飛んでいて、新作の筆が全く進まない。業を煮やした興行主のフィリップ(有川マコト)はシェイクスピアを稽古場に閉じ込めた。「新作が書きあがるまでここから出るな!」
シェイクスピアは稽古場で、一座の役者達の日常を目撃することになる。特に目立った問題はというと、ギャンブルにはまったポール(本間剛)がトーマス(上田裕之)から借金をしていること。ポールは返済のために他の座員に借金をしていき、いつの間にかポール以外の座員たちも借金の連鎖に巻き込まれていく。実はこの事件の裏には、ある企みがあったのだ。
≪ここまで≫
シェイクスピアが登場するのにワールドカップの話題が出るというすごく斬新な、というか、冒険心あふれる設定です。「舞台は16世紀のイギリスだよ!」という前説の直後に「ドイツ行きてーっっ!!」ですから(笑)。最初のひとことで度肝抜かれるってこのことです。
シェイクスピアものらしく、ちゃんと『夏の夜の夢』や『ロミオとジュリエット』などを題材にした劇中劇があり、役者さん自身をネタにしたノリのいいギャグもあり、構造に工夫と奥行きがあって見どころの多い脚本でした。
そしてチラシの情報からの期待どおり、芸達者な男優さんの創意工夫に笑わせてもらいました。皆さん一人でしっかりと舞台に立っている方ばかりなので、リラックスして心を舞台に任せていられました。
ただ、初日だったせいもあるかと思いますが、段取りが見えてしまうことが多かったのは残念。「よし、行こう!」と言いきってから袖にはけたり、前のセリフが終わるのを待ってセリフを言い始めたり。演出についてはもっと改良できるところがあるのではないかと思いました。
これからも公演ごとに出演者を集めるプロデュース形式になるようですが、どういう方向(作風)に進まれるのか、どんな方が出演されるのかが楽しみです。
ここからネタバレします。
座長のリチャード(西ノ園達大)が新劇場建設の資金繰りのためにカジノを経営し、座員から金を巻き上げ、さらに小道具係のロン(権藤昌弘)の土地を奪おうとしていた・・・というのには驚きました。私はリチャードを陥れるためにシェイクスピアが書いた筋書き(ロンが狂言自殺する)にも見事にハメられて、最後のどんでん返しも存分に楽しませていただきました。
ただ、最後の最後の締めはちょっと・・・リチャードがそのまま座長の座に君臨し、ロンは世界旅行に出かけてハッピーエンドっていうのは、無理があるかなと思いました。
出演=有馬自由(劇団扉座)/西ノ園達大(TEAM 発砲・B・ZIN)/有川マコト(絶対王様)/松原綾央(花組芝居)/権藤昌弘(飛ぶ劇場)/本間剛/内田びん太(俳協)/上田裕之
作・演出=斎藤栄作 照明=佐藤公穂 音響=小笠原康雅(OFFICE my on) 衣裳=神場やす江 舞台監督=筒井昭善 演出助手=山神友恵 写真・宣伝美術=垣内敏秀(コマンドエヌ) 映像撮影=渡正人 制作=橋本香苗(コマンドエヌ)/こばちえ(コマンドエヌ) 企画・製作=レモンライブ
前売開始5月28日(日) 全席指定3,800円 ※プレビュー公演のみ3,000円 小学生未満のお子様のご入場はご遠慮ください。
公式=http://www.lemonlive.net/
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TOKYOSCAPE『第2回東京ワークショップ成果発表』06/27森下スタジオ
第2回TOKYOSCAPE東京ワークショップの成果発表会です。入場料500円で上演時間はなんと約2時間30分でした。
⇒紹介記事 ⇒第1回のレポート
ひとつの戯曲(鈴江俊郎・作『髪をかきあげる』)を元にした6種類の短編が観られるのは本当に面白いです。
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★内藤達也クラス(bird's-eye view)
ダンボールやカップ麺のゴミ、目覚まし時計などが散らばるステージ。最初のカップルが積み木をぶちまけて、さらに歩く場所もない状態。
男女一組ずつがほぼ順番にステージに出てきて会話をするのですが、たぶん戯曲からではなく創作したセリフのようです。見どころ(危険?)なのは、二人とも黒いアイマスクをしているので目が見えていないこと。足元がおぼつかないのに手探りでお互いを探しあったり、ダンボールを放り投げたり。客席もハラハラです。※全部のカップルがアイマスクをしていたわけではありません。
そういうハプニングを楽しみ、役者単体としても魅力を発揮し、さらに対話を成立させて作品全体にも貢献する・・・というのは至難の業ですよね。あともう一歩踏み込んだものが観たかったです。
★長谷基弘クラス(劇団桃唄309)
第1回と同様、ワークショップ期間はじっくりと戯曲解釈をされたそうです。2間×2間の舞台で『髪をかきあげる』を上演。子供を亡くした夫婦がほたるを探して散歩しているシーンが多かったですね。前回の『knob』は全体を見事に濃縮還元されたと思いましたが、今回は断片のつながり・・・だったのかな。役者さんの静かで落ち着いた存在感に安心できました。
★詩森ろばクラス(風琴工房)
8組のカップル(男女&男男)が子供を亡くした夫婦の短い対話を順番に演じます。やっぱり風琴工房の所属役者さん(松岡洋子/宮嶋美子/山ノ井史)が目立ってしまうんだな~。まあ仕方ないですが。
松岡さんと男性のカップルと山ノ井さんと男性のカップルが、同じセリフなのに全然違う会話になっていたのが面白かったですね。山ノ井さんの相手役の男性がものすごくキュートで、上目遣いな女の子っぽさが成宮寛貴さんみたいでした。もちろん山ノ井さんもすっごく可愛かったですけど。
★明神慈クラス(ポかリン記憶舎)
人間の発語が“声”になる前のため息やあえぎ声、舞台に立つということの前段階・・・を土台に創作された、のでしょうか(明神さんの前説はそのようなことだったと記憶します)。作品としてダントツに面白かったです。
出演者全員が黒および黒に準じた色のスーツ姿で、シーンの合間にナースが2人登場します。セリフはほぼなし。動きはパントマイムに近いような。テーマは求愛行動、かな。爆笑&うっとり&しっとりできて、すっかり発表会であることも忘れて見入ってしまいました。
あと、懐中電灯を首からぶら下げていた女性2人は・・・なぜナースなんだっ?!ナースである必然性ゼロですよね?ナースぼたる??無駄にエッチで私のツボ(爆笑)!!
★山田裕幸クラス(ユニークポイント)
『髪をかきあげる』が書かれたのが、阪神淡路大震災があった1995年だったことなどをモチーフに、創作されたそうです。出演者が震災の時に何をしていたのかを実名・実年齢込みで話したりしました。本人と戯曲とをつなぐってことだったのかな。劇団の姿勢がうかがえますよね。
その他は戯曲の中から抜き出してきたセリフを、わざと会話にならないやりとりとして話したり。うーん・・・とってつけた感じがしちゃって苦しかったです。
★夏井孝裕クラス(reset-N)
作品づくりにあまり時間が取れなかったとの前説あり。集まった生徒が面白すぎたそうです。
鈴江戯曲は静かな演劇だととらえられがちだけれど、本当は「もっと吠えたい」と思って書かれているのではないかと解釈し、“喧騒の中で叫んでいる”状態をイメージして創作した、とのこと(うろ覚えです)。
前回同様、役者さんが舞台に立つ、その在りかたが問われた時間だったように思います。セリフを発する直前、話している間、そして話し終わった瞬間と余韻。この一連の演技で役者さんの状態が完全にバレちゃうんですよね。そこに、本当に、居るかどうか。やっぱり「役者の品評会」になっていました。なので、目立つ人もちらほらと見つけられました。
《全体の感想》
ひとつの戯曲を6種類の演出で、というのがこの成果発表会の最大の魅力であり、アイデンティティだと思います。
参加人数は延べ55名だったそうです。紹介記事にも書きましたが、このワークショップは複数クラス受けた方がお得です。世界が広がります。
《心に残った役者さん》
残念ながらステキだな~と思ったり心に残った出演者は、講師のカンパニーに所属している役者さんばかりでした。仕方ないというよりは、そうなるべくしてなった結果ですよね。
公式=http://www.tokyoscape.org/
東京ワークショップ=http://www.tokyoscape.org/products/tokyows2/
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2006年06月26日
フジテレビ『第32進海丸』06/19-07/09東京グローブ座
会場玄関の大看板
V6の三宅健さん主演のお芝居です。といってもジャニーズ・ファンだけが飛びつく企画ではありません。脚本が蓬莱竜太さん、演出は鈴木裕美さん、そして三宅さん以外の出演者も超豪華なんです。自転車キンクリーツカンパニーのDM枠のおかげでチケットが取れました。演劇ファンのことも考えてくださって、本当にありがたいです。
高知は土佐の漁師たちのお話。暑っ苦しい(笑)男ばかりの中にか弱い主人公が一人。笑って泣ける、一幕ものの良いお芝居した。上演時間は約2時間15分(休憩なし)。
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≪あらすじ≫
時代はダイアナ妃(Wikipedia)が死んだ年(1997年)。舞台は土佐の港に併設されたBAR Marina。9ヶ月のカツオ漁から帰ってきた進海丸の乗組員たちが、階下で宴会をしている。Marinaでアルバイトをしているサトル(三宅健)は、この漁の間に病院で亡くなった進海丸の伝説の船頭・清四郎の次男だ。長男のヒロシ(伊崎充則)は父親と共に船に乗っていたが、サトルは父親の稼ぎで遊び暮らしてきたのだ。
Marinaに上がってきた船首の息子(大石継太)にサトルは言う。「俺は進海丸に乗りたいんだ。船頭(阿南健治)に口をきいてくれないか」。
≪ここまで≫
2時間強みっちりの一幕ものの会話劇で、登場人物は男ばかり。しかもかなり熱いタイプの(笑)。場面転換も照明の変化もほぼない状態でしたが、何かと躍動感のある見せ場が作られていました。演技も緩急がしっかりあってワンパターンにならず、手堅い演出だったと思います。
一般社会とはかけ離れた独特のルールがあり、厳しい上下関係と力がものを言う海の男たちの世界で、10人それぞれの個性・生き方がきちんと書かれた脚本だったと思います。特に父と息子の関係については、観ていてじーんと来る男性も多いのではないでしょうか。※いつもより男性が多い客席だった気がします。
ここからネタバレします。
サトルがなぜ進海丸に乗りたいのか、その本当の理由が最後の最後にわかります。「父も死んで、自分もいい大人の年齢だ。いつまでも遊んで入られない」→「実は借金を抱えていた。漁師になるぐらいしか大きく儲けることはできない」→「借金は父が死ぬ前に完済してくれた。本当は昔から父のような漁師になりたかった。でも父は兄にしか声をかけなかった。自分からはどうしても言えなかった。でも、父はもう居ない・・・」という風に、徐々にサトルの本心が表れてくるのです。うまい脚本だな~と思いつつも、着々と段階を踏んでいくあざとさも感じたり・・・細かいことなんですけどね。大感動というところまではいかなかったです。
役者さんではサトルの兄(伊崎充則)、千葉から来た舵取り(大鷹明良)、船首の息子(大石継太)が良かったです。特に私は大石さんのセリフにグっと来ました。お腹を触る癖まで作ってらっしゃいましたよね。
サトルのライバル(山崎裕太)も気の利いたリアクションでリズムを生んでくださいました。船頭(阿南健治)は後半の乱暴なところで本領発揮という感じ。船首(菅野菜保之)にはホンッとに驚かされました。「んちゃ!」「バイちゃ!キーン!」とか(笑)。三宅健さん、かなり叩かれてましたね(笑)。優しそうな人だなーと思いました。
違う船の若者二人(小椋毅&西條義将)が魅せてくれましたね~っ。なんと客席から何度も拍手が沸き起こりました。私も思わず手を叩いちゃった!だって、逃げればいいのにケンカを止めるところなんて・・・あれは見事!
“お約束”の「兄弟船」(←音が鳴ります)のカラオケが鳴るタイミングはちょっと・・・いただけなかったですね、。少し前から他の歌が聞こえてきて、たまたま話題に出たときに「兄弟船」がかかって・・・という感じだったら、まだ受け入れられたと思うのですが。
カーテンコールになるやいなや、なんとスタンディング・オベーション。うーん・・・さすがに私は立てませんでした。でも、舞台上で本当に熱くなってくれた出演者の方々には感謝感謝です。
≪東京、大阪≫
出演=三宅健/山崎裕太/伊崎充則/大石継太/大鷹明良/西條義将/小椋毅/菅野菜保之/天宮良/阿南健治
作=蓬莱竜太(モダンスイマーズ) 演出=鈴木裕美 舞台美術=川口夏江 照明=中川隆一 音響=城戸智行 衣裳=宮本宣子 ヘアメイク=河村陽子 演出助手=島崎文 舞台監督=伊達一成
5/14(日)一般前売り開始 S¥8,500 A¥7,500 B¥5,500(税込・全席指定)
フジテレビ内=http://www.fujitv.co.jp/events/stage/st060619shinkai.html
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2006年06月25日
青年座『蛇』06/23-07/02青年座劇場
THE SHAMPOO HATの赤堀雅秋さん が青年座に初めて書き下ろされました。演出は磯村純さん。赤堀さんの作品が大好きな私には嬉しすぎる企画です。しかも出演者の年齢が、下は21歳(鈴木貴子さん)から上は75歳(歌澤寅右衛門さん)までという幅広さ。52年の歴史を持つ劇団ならではなんですね。
どこにでもありそうな、でも一筋縄ではいかない家族、そして町のドラマ。適度な笑いとシリアスさで、え?っと驚く意外な展開も用意されており、気持ちよく満足できた約2時間強でした。
開演前に毛布を配ってくださっていて助かりました。梅雨時の冷房って人によって弱かったり強ったり、差が激しいんですよね。ありがとうございました。
レビューは後ほどアップ予定。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
千葉県船橋市郊外。
6月の雨がもう4日間も降り続いている。
舞台はその町の商店街の一角にある小さな精肉店。
そこは井上伸子(那須佐代子)の実家で今は婿養子の春彦(田中耕二)と営んでいる。
伸子は、寝たきりの実母の世話に明け暮れ、
ひきこもりの長女・宏美(万善香織)に業を煮やしていた。
そんな時、次女・美紀(鈴木貴子)が「結婚したい」と恋人(高義治)を連れてきたのだ。
町では最近「無差別に飼い犬が殺される」奇怪な事件が続いていた…。
≪ここまで≫
出演=歌澤寅右衛門/山野史人/田中耕二/五十嵐明/蟹江一平/高義治/五味多恵子/那須佐代子/渕野陽子/万善香織/鈴木貴子
作=赤堀雅秋 演出=磯村純 装置=阿部一郎 照明=宮野和夫 音響=堀江潤 舞台監督=今村智宏 宣伝美術=中山千絵・早田二郎 製作=紫雲幸一
一般前売り開始:2006年4月18日(火)~ 一般 4,000円/ネット予約 3,600円 ゴールデンシート(65歳以上) 3,600円 /ユニバーシート(大学・各種学校生) 3,000円 /チェリーシート(高校生以下) 2,500円 ◎特別割引:グループ割引(5名以上) 3,600円/特定日割引 3,000円 all 青年座
公式=http://www.seinenza.com/
公演公式=http://www.seinenza.com/performance/public/184.html
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2006年06月24日
さんだる『まゆみのマーチ』06/24, 25キッド・アイラック・アートホール

会場入り口の看板
さんだるは山本佳希さん(朗読者)、板垣恭一さん(演出)、小林章太郎さん(音楽・演奏)の朗読企画です(過去のレビュー⇒1、2)。
私はもう三度目なので、「いい話を聞いて泣きに行く」つもりで明大前へ(笑)。今回もやっぱり、悲しいけれど暖かいお話にほろりとさせていただけました。
会場に入るなり空間がすごく開かれている気がして、すぐにリラックスできました。同じ空間に同じメンバーが集まって、期待通りの作品を披露してくれるんですから、通いたくもなります。
今回は重松清著「卒業」(Amazon)からの一遍。全部読んだら約2時間30分になるものを、1時間20分に短縮されたそうです。
≪あらすじ≫ 登場人物の名前は こちらの書評を参考にさせていただきました。
母が危篤との連絡を受け、幸司は飛行機で故郷へ帰る。病院では妹のまゆみが待っていた。数年前に亡くなった父とベッドに横たわる母の思い出話から、約30年前の家族の風景が浮かび上がる。
元気いっぱいで小学校に入学したまゆみだったが、ある事件をきっかけに突然学校に行けなくなったのだ。それは今、中学生になって引きこもりになっている、幸司の息子・亮介の姿と重なる。
学校に行けずに家に居たまゆみに、母がいつも歌ってくれた「まゆみのマーチ」とは・・・。
≪ここまで≫
優等生のお兄ちゃんと、破天荒でちょっと問題アリの妹。二人の子供時代と現在とが交差します。Three Dewの軽やかな歌声と演奏から幕開けし、高い天井からの照明もいつも通り、物語を優しく彩ります。
ここからネタバレします。
学校の先生が生徒を傷つけてしまうってこと、私の経験上ですが、よくありました。だからまゆみがマスクをしたり、先生にお説教されるところは、息苦しくなりました。
人間は生き生きと生きたいのに、見せかけの常識とかニセの思いやりといった、本当は実体のない悪によって、命の上に黒いカバーのようなものを被せられてしまうんだな~・・・と想像しました。
お母さんの素朴な発言がいとおしかったです(セリフは完全に正確ではありません)。
「人に迷惑をかけることは、そげんいかんことですか?」
「まゆみが好き 好き 好き まゆみが好き 好き!」
(アニメ『悟空の大冒険』エンディング曲「悟空が好き好き」の替え歌)
最後のThree Dewのライブも盛り上がりました。「隣りのアンソニー」という曲を1曲だけ披露してくださったんですが、客席から自然と手拍子が生まれかけていました。私もすっごく楽しくて、一緒にノっちゃった。会場で販売されている自主制作のCDには収録されていないようで残念(てゆーか私は前回公演の時に買ったのよね)。
重松清著(新潮社刊)「卒業」より
朗読=山本佳希 演出=板垣恭一 音楽、生演奏=Three Dew(小林章太郎・小林佐和子・小林佑子) 照明=坂本明浩 制作協力=池田風見 制作=宮田さゆり 企画・製作=さんだる 上演協力=株式会社 新潮社
キッドアイラックアートホール=http://www.kidailack.co.jp/
BASE内=http://www16.ocn.ne.jp/~base/01.html
Three Dew=http://www.kjps.net/user/threedew/
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【舞台│阪神淡路大震災】実行委員会『舞台|阪神淡路大震災』06/23-27東京芸術劇場 小ホール1
初演を見逃して残念に思っていたら、全国ツアーとして帰ってきてくれました。東京公演初日には中学生の団体も客席に。上演時間は約1時間30分。
BACK STAGEのレポートあり⇒初演、再演
オープニングから息が苦しくなって涙がボロボロ・・・。地震災害のドキュメンタリー演劇作品として必見だと思います。
6/26(月)、27(火)はまだ空席があるようです。どうぞお早めにご予約を!当日券の有無については公演当日に劇場ロビーにお問い合わせください。⇒03-5391-2111
全国ツアーの記録(再演の上演台本を含む)が書籍になっています(Amazon)。劇場ロビーで特別割引販売をしていました。
私は大阪出身ですが震災の時は東京にいたので実体験はしていません。でも震災前の神戸を知っていましたし、地元の友人の体験談はほぼオンタイムで聞いていました。だから何を観ていても友達の顔、声、言葉、そして私の知っている神戸の風景が思い出されて、涙がどんどん溢れてきてしまいました。10年前の1月17日に私が何を感じ、何をしていたのか。ボランティアの若者の姿にそれを重ね合わせて、自分の無関心を恥じました。
作・演出の岡本貴也さんが神戸公演本番寸前のインタビューでおっしゃっていたこと↓
「伝えるべきは震災の知識ではないと思います。震災の中の人間、心の動きそのものを描き、感じてもらうことこそ、震災の記憶を残し、風化させないことにつながると考えています。」
(書籍「舞台 阪神淡路大震災全記録」250ページ/NHK神戸 西ヶ谷力哉氏の特別寄稿より)
この公演には素晴らしいキャッチコピーがついています。
“……新聞やテレビでは伝わらない。けれど、演劇にはそれができる……”
ここからネタバレします。
少しゆるやかな暗転とともに、地震が起きた瞬間の轟音から始まります。なんて、なんて長いんでしょう。真っ暗闇でこんなにも長い間、揺れていたんですね。この瞬間だけでも私はこの公演の意義があると思いました。
揺れが治まった時、目の前に広がった惨状。ひとときの静寂の後、すぐに襲ってきた業火。情けなくなるほどうまく運ばない救助活動。救いたくても救えなかった命。避難所生活の実態。
ボランティアの若者と被災者との間の大きな認識の差については、私の友人が炊き出しに行ったりしていたので少しは耳に入っていました。でも、こうやってひとつのシーンとして演じて見せてくださったおかげで、熱と実体のある情報として私の中に入ってきてくれました。
ラストシーンは新潟です。神戸で震災に遭った人たちがボランティアで助けに来て、自衛隊も10年前よりはずっと早く現地入りしていました。この作品が神戸と新潟をつなぎ、被災地で暮す人と私とをつないでくれました。
ドキュメンタリー演劇としては、冒頭で書きましたとおり必見の作品ですが、ひとつの演劇作品としての感想も書いておこうと思います。
前半の役者さんの演技は圧巻です。例えば、生き埋めになった息子を助けようとする母親を、男性が火の手から逃がそうとする(息子から引き離そうとする)シーンは、その周りの住人を演じる方々も含めて、大熱演でした。叫び声も、うろたえ走り回る様子も、全身全霊かけて表現してくださっているように見えました。
ただ、早口でどなるために言葉が聞き取れない人もパラパラといらっしゃいましたね。後半は少しずつわざとらしさが目に付いてきて残念。演出のせいもあるかと思いますが。
カーテンコールの演出については、20人もの出演者を一人ずつクローズアップさせる必要はないように思いました。構成上、お客様に2度の拍手をもらうことになっていましたが、すっきりと終わった方が、ドキュメンタリーとしての印象をより強く残すことができる気がします。
≪新潟、盛岡、仙台、神戸・西宮、東京 ※学校公演(2005年)新潟1高校、岩手5中学校≫
出演=以倉里江子、井上由紀、岩下貴子、上田秀和、上村敬治、魚谷佐知子、岡出美穂、荻原政樹、尾前憲一、五辻真吾、佐藤ゆず、塩田憲義、志田健治、高橋幸生、杉田稔之、野地将年、藤波恵、藤野友美子、星ようこ、松本昇大、間宮知子(声)、※高石ともや(歌)は降板。
脚本・演出=岡本貴也(神戸出身・劇団タコあし電源) 照明=藤田典子 音響=玖島博喜 美術デザイン=木村文洋 録音=窪田健策 舞台監督=間庭隆治、和田豊 チーフ・プロデューサー=岡本貴也 プロデューサー=田崎奈央、五十嵐智夫(JIN-X) 広報=五十嵐葉子 制作=志田健治 制作助手/近藤侑里子、石坂いつか、岡田圭二 製作=【舞台|阪神淡路大震災】実行委員会
前売り3500円/当日4000円(全席指定) 高校生以下、500円引き
劇団タコあし電源=http://tacoashi.com/
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2006年06月22日
映画「福耳」(アルゴ・ピクチャーズ/エックスヴィン)
知り合いがほんのちょい役で出演していて宣伝だけは見ていたので、ちょっと気になっていたんです。それに宮藤官九郎さん主演だし。田中邦衛さんがクドカンに乗り移るっていう設定だけでも、かなり可笑しいし(笑)。
期待以上に面白い映画でした!もー宮藤さんサイコーね!!
DVD情報⇒Amazon
映画は勝手に5つ星評価。
★☆☆☆☆ お薦めできない
★★☆☆☆ 好みじゃないけど観てよかった
★★★☆☆ 面白かった
★★★★☆ お薦めです
★★★★★ 人生変わるほど感動!
「福耳」は★★★★☆です!
≪あらすじ・設定≫ こちらのサイトより。(役名・役者名)を追加。
宮藤官九郎の身体に田中邦衛の魂が乗り移る!?
死んだはずの老人(藤原・田中邦衛)の魂が、福耳を持つ青年(里中・宮藤官九郎)の身体にとり憑いて、片思いを成就させようと大奮起!
ジェネレーションギャップを打ち破るファンタスティック・コメディ!!
≪ここまで≫
ひとつの体を2人で取り合うコメディって結構よくあるんですけど、それだけじゃなかったです。流れも結末も簡単には予想できなかったですしね。
誰が見ても楽しめる気軽なコメディでありながら、若者と老人のそれぞれの煩悩・苦悩をありのままに描き、さらにそれに対してこの映画なりの答えも出しています。
藤原「見えないものを信じる勇気が、生きるためには必要なんだ。」
シニア向けマンション(新しいタイプの老人ホーム)が舞台ですから、おのずと現代の日本人の生活が映し出されます。映画全体が社会への問題提起になっているとも受け取れます。
撮影方法とか絵柄としては、特に芸術性は感じられませんでしたが(笑)、漫画チックな手法にもちゃんと美意識が感じられました。脚本も演技も良いです。
特にクドカンこと宮藤官九郎さんが素晴らしい!!!無邪気で優しい、だけど自信がないし、責任感もない・・・という現代の若者像がぴったり。ふぬけなフリーターもばっちりブサイクにやってらっしゃるし(笑)、真面目に考える顔はすっごく凛々しいし。柔軟で優しい方なんじゃないかなって思います。田中邦衛さんの真似もわざとらしさがなくて好感が持てました。てゆーかほんと演技が上手い!
藤原(田中邦衛)に愛されるご婦人役の司葉子さんがちょーキレ~ッ。背筋まっすぐ!脚ほそっ!ありゃ若者でもホレられる!
出演=宮藤官九郎/田中邦衛/高野志穂/司葉子/坂上二郎/谷啓/横山通乃/弓恵子/多々良純/千石規子/宝田明
プロデューサー=岡田裕/高橋洋 脚本=冨川元文 撮影=栢野直樹 照明=矢部一男 録音=山田均 美術=山崎輝 編集=上野聡一 視覚効果=松本肇 音楽=大谷幸 主題歌=「昔出会った風」唄=川島愛華 製作プロダクション=アルゴ・ピクチャーズ 製作=エックスヴィン 監督=瀧川治水
ハピネット内=http://www.happinet-p.com/jp/info/release.php?code=PBIBJ-4233
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2006年06月21日
劇団民藝『エイミーズ・ビュー』06/21-07/03紀伊國屋サザンシアター
『エイミーズ・ビュー』はデイヴィッド・ヘアーの戯曲です(レビュー⇒1、2)。数年前にひょうご舞台芸術で上演されましたよね。ずっと観たいと思っていたのでチラシを見つけたときは嬉しかったです。そして奈良岡朋子さんをぜひ拝見したかった!
四幕ものの会話劇で、上演時間は約2時間40分(休憩15分を含む)です。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
ロンドンから離れた郊外の家で23歳のエイミー(河野しずか)が恋人ドミニク(境賢一)と一緒に母親エズミ(奈良岡朋子)の帰りを待っています。エズミは有名な舞台女優、この古びた屋敷で画家だった亡き夫の母イヴリン(入江杏子)と暮しています。エズミは野心家のドミニクが気に入らない。一方、愛情を他にあたえつづけ、だれとでも仲良くいきていかなければならないという信念をもつエイミーは、母親と恋人との板ばさみになって苦しみます。やがて歳月は流れ、イギリスでもバブルがはじけて、女優であるエズミもいやおうなく経済の変化に巻きこまれていきます。成功したドミニクとエイミーとの結婚生活もまた破綻をきたしていくのでした・・・。
≪ここまで≫
初日だったからかもしれませんが役者さんの演技がガチガチで、開演した時は冷や冷やしました。でも奈良岡さんが登場するなり一気に空気がはずみましたね。
舞台はエズミの家(つまりエイミーの実家)。英国調の家具がそろった品のいい居間です。第一幕からニ幕、三幕へと変わる度にどんどん時間が経過していきます。いわゆる正統派の四幕劇ですね。観終わった時、面白い戯曲だと思いました。
わがまま放題で鼻っ柱が強そうに見えて、実はけっこう家族思いの女優エズミと、母親エズミの言うことを全て聞いてイイ子でいたけれど、そのせいで自分が押しつぶされそうなっていることに気づいていた娘エイミー。本来ならこの二人が主軸になるはずなんじゃないでしょうか。残念ながらエイミー(河野しずか)が振付どおりにしゃべって動くロボットみたいで・・・。エイミー役の方だけでなく、奈良岡さん以外の役者さんの演技には不満が残りました。民藝ってこういうカラーなんでしょうか・・・。私には合わないですね。
ここからネタバレします。
第四幕ではエズミの家が解体されて、小さくて汚い楽屋だけが現れます。あの転換はダイナミックでかっこ良かったです。
舞台女優としてカムバックしたエズミのところに、映画監督としても大成功したドミニクがやってきて、絶縁状態だった二人が再会し、二人っきりの会話が始まります。このシーンの奈良岡朋子さんの演技が素晴らしかった~。第三幕までで腑に落ちなかったことが、第四幕のこの対話で「なるほど、そうだったのね~」と納得させられました。
でもそれは、第三幕まででちゃんと人物が描けていなかったからだとも考えられます。そういえばエズミは全然わがままに見えなかったし、エイミーはそんなに母親に悩まされているようには見えなかったし、ドミニクは売れっ子になるような才能があるように見えなかったし。エズミのことを世話するフランク(嶺田則夫)にしても、もっと悪びれたり自己弁護したり、いろいろな態度をするべきだったんじゃないでしょうか(エズミの全財産を奪ったのだから)。
心に残ったセリフを下記に。一つずつ独立したセリフです。完全に正確ではありません。
ドミニク「エイミーが言っていた。
人を愛さなくてはいけない。何の条件も付けずに、ただ与え続ける。
いつの日か、愛情が報われる時がくる。」
エズミ「悲しみ。裏切り。愛情。喪失感。愛するものを失くした喪失感。それを描きなさい。」
ドミニク「僕をいつまでも恨んだからと言って、あなたの浪費だからです。」
"Amy's View" by David Hare
≪東京・大阪・京都・福井・大垣・美濃加茂・山梨≫
出演=境賢一/河野しずか/入江杏子/奈良岡朋子/嶺田則夫/神敏将
作=デイヴィッド・ヘア 訳・演出=丹野郁弓 装置=勝野英雄 照明=沢田祐二 衣裳=前田文子 効果=岩田直行 舞台監督=武田弘一郎
前売開始5月9日(火) 一般6,300円/学生3,150円(全席指定・税込み)
公式=http://www.gekidanmingei.co.jp/
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【つぶやき】「まっぷたつの子爵」が上演されていた!
学生時代、大好きだった脚本・演出家が「次はこれをやる」と言っていたイタロ・カルヴィーノの小説「まっぷたつの子爵」(Amazon)。
晶文社 (1997.8)
通常24時間以内に発送します。
結局やってくれなかったので(新作を書いたので)、いつか誰かに脚色・演出してもらいたいと思っていたんです。
そしたら昨日、文学座アトリエでチラシを発見!!なんと日本大学芸術学部演劇学科の3・4年次生の演劇発表として上演されている!でも6/18まで・・・(涙)。
「まっぷたつの子爵」は小説というよりは寓話で、小学校高学年から読めます。すごい話なんですよ、文字通り“まっぷたつ”になった子爵が登場するんです。そもそも戯曲じゃないので、いったいどういう脚色にしたのかな~・・・気になる!
日芸演劇学科の発表ラインナップって、眺めてると面白いですね。やっぱり有名戯曲をやってるんだな~。若いうちから演劇史とかちゃんと勉強してるのって素晴らしいと思います。・・・学校っていいですね~。うらやましいです。
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2006年06月20日
演劇集団キャラメルボックス『俺たちは志士じゃない』06/15-07/02サンシャイン劇場
キャラメルボックスを拝見するのは2000年の『MIRAGE』以来です。1994年の初演時は佐々木蔵之介さんが出演されていたんですね。今回は文学座の浅野雅博さん目当てで観に行きました~。
脚本はリライトされており、演出はマキノノゾミさん。かなり劇団M.O.P.色に染まっているように思いました。上演時間は休憩なしの約2時間15分です。
いやー・・・6年ぶりに足を踏み入れて、やっぱり圧倒されました。物販がいっぱいで、サンシャイン劇場のロビーがお祭みたいになってる(笑)。「おせんべいはいかがですか~?」とか声も掛かっていて、劇場入り口に到着するなりキャラメルボックス・ワールド。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
舞台は幕末の京都。江戸生まれの浪人・神田松吉(浅野雅博)と品川竹次郎(細見大輔)は、新選組に追われて逃亡中。偶然出会った岩国藩士・鶴橋清之助(左東広之)に、あろうことか、坂本竜馬と中岡慎太郎に間違えられ、商家の土蔵に匿われる。正体がバレたら、新選組に突き出される。やむを得ず、坂本と中岡のフリを始めた二人だったが、やがてその土蔵に勤皇の志士・桂小五郎(西川浩幸)がやってくることに。はたして二人は無事に江戸に帰れるだろうか?
≪ここまで≫
西川浩幸さんが登場したとたんに「あ、キャラメルボックスだ!」っていう気分になりました(笑)。でもそれまでは普通のシチュエーション・コメディとして観ていましたね。やっぱり脚本も書き換えて演出もマキノさんですから、様変わりなのでしょう。
女優さんは着物の所作が皆さんきれいでした。男性の殺陣はちょっと弱すぎる感じが・・・やっぱり志士とか新撰組とかのお話なんで、もうちょっと見ごたえが欲しいなと思いました。
サンシャイン劇場での公演で、オールカラーの豪華なパンフレットが無料で配られています。それでもチケットの値段を見てちょっとびっくりしちゃったんですよ。前売り6500円・・・高いなって思いました。
ここからネタバレします。
ワン・シチュエーション(場面転換なし)のお芝居に書き換えられたんですね。演出かも外部から呼ばれているし、大々的なリメイクだと思います。『彦馬がゆく』を思い出しながら観ました。
細見大輔さんが「なぜ裸足なのか」という質問に対して「忘れないためだ」と答えた時に、やっとわかりました。この作品の元になったのって映画「俺たちは天使じゃない」なんですね。うわ、1989年の映画なんだ、懐かしいな~。私はロバート・デ・ニーロとショーン・ペンのファンでした(このバージョンもリメイクなんだけど)。
浅野雅博さん。坂本竜馬に間違えられる浪人役。いい加減で軽~いダメ男なんだけど、クリーンな印象。とぼけた笑いもいつもながら確実。やっぱりステキ。
≪東京、兵庫≫
出演=細見大輔/温井摩耶/西川浩幸/坂口理恵/筒井俊作/實川貴美子/左東広之/渡邊安理/多田直人/浅野雅博(文学座)/大家仁志(青年座)/武田浩二(アクションクラブ)
脚本=成井豊+真柴あずき 演出=マキノノゾミ 音楽監督=加藤昌史 美術=松井るみ 照明=服部基 音響=早川毅 殺陣=佐藤雅樹 衣裳=三大寺志保美 ヘアメイク=武井優子 小道具=酒井詠理佳 舞台監督=矢島健(太郎屋) 企画・製作=(株)ネビュラプロジェクト 主催=日本テレビ
料金〈全席指定・税込〉6,500円 東京公演 前売開始;5月7日(日) 神戸公演 前売開始;5月28日(日) 未就学児童の入場不可。
公式=http://www.caramelbox.com/
公演公式=http://www.caramelbox.net/2006shishi_special/
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文学座『オトコとおとこ』06/17-07/02文学座アトリエ
川村毅さん が文学座アトリエの会に書き下ろされ、高橋正徳さんが演出されます。出演者は総勢21人(内女優は4名のみ)!
ふたりの男(小林勝也と岡本正巳)の生涯をつづりながら昭和を振り返る2時間40分(途中10分の休憩を含む)。長かったですが、こつこつ積み上げられたもののおかげで最後の最後にじ~んと感動させていただきました。
ベテランと若手の演劇人がひとつの劇団という枠組みで一緒に作品作りをする・・・新劇の老舗劇団ならではですね。演出の高橋さんは1978年(昭和53年)生まれです。
※売り切れの回も結構あるようです。ご予約はお早めに!
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レビューは後ほどアップ予定。
出演=金内喜久夫/小林勝也/鵜澤秀行/高瀬哲朗/岡本正巳/中村彰男/加納朋之/瀬戸口郁/古川悦史/櫻井章喜/植田真介/細貝弘二/清水圭吾/西岡野人/上川路啓志/柳橋朋典/桑原良太/赤司まり子/富沢亜古/松岡依都美/岡崎彩
作家=川村毅 演出=高橋正徳 美術=乗峯雅寛 照明=金英秀 音響効果=原島正治 衣裳=中村洋一 アクション=渥美博 舞台監督=三上博 制作=伊藤正道 票券=松田みず穂 宣伝写真=飯田研紀 撮影協力=酔狂亭
前売・予約開始=5月13日(土) 臨時会員券(全席指定・税込)=前売・電話予約4000円 当日4300円 ユースチケット2500円(取扱い文学座のみ)
公演公式=http://www.bungakuza.com/otoko06/index.html
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【訃報】「青年座」座長の森塚敏さん死去
森塚敏さんが6月19日にお亡くなりになりました。
森塚さん出演作のレビュー⇒1、2、3、4、5
舞台上だけでなく劇場客席でもよくお見かけし、あこがれと尊敬のまなざしで見つめておりました。
心からのご冥福をお祈りいたします。
テレビ朝日主催/アトリエ・ダンカン企画製作『アワ・ハウス(OUR HOUSE)』06/16-07/02新国立劇場 中劇場
目が飛び出るほど豪華キャストぞろいのミュージカル。音楽はマッドネスで演出はG2さん。後藤ひろひとさんが歌詞の翻訳をしてるっていうのも面白いですね。
豪華キャストな上に、どんどこ舞台転換&じゃんじゃか衣裳替えありでストーリーも面白かった!S席10,000円でも満足でした。18:30開演で終わったのが21:20でしたから、体感時間は約2時間50分(休憩20分を含む)ですね。
公式ブログ「アワ・ブログ」でキャストの裏の素顔写真も満載。鼻にヴァセリンか~、試してみよ(笑)。
※パンフレットが人気で毎ステージ100冊限定販売になっています(6/19現在)。予定冊数終了後は配送予約販売になり、送料込みの価格になります。どうぞお早めに会場へ!
私が拝見した回はカーテンコールで「ニーロさーんっ!!」っていう歓声が響きまくって、異様な盛り上がりでした(笑)。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
ロンドンの下町で貧しい生活を送っている、16歳の少年ジョー(中川晃教)。
ある日、彼の人生は"良いジョー" "悪いジョー"に枝分かれ。
"悪いジョー"は悪徳商売に手を染め大儲け、世間をうまく渡り始める。
一方、"良いジョー"は少年鑑別所に入れられ、世間の冷たさ、厳しさを味わうことになる。
事あるごとにジョーの前に現れ、彼の運命を左右していく悪友のリーシー(池田成志)。
ある時はすれ違い、ある時は交差しながら進んでいく、二人のジョーの運命は……。
≪ここまで≫
ロンドンのアイルランド自治区に住む少年ジョー・ケーシー(中川晃教)は、16歳の誕生日に恋人のサラ(池田有希子)とある秘密の場所にやってきます。全く予想していなかった最悪の事件が起こり、そこから「善行」を選んだジョーと「悪行」を選んだジョーの2つの人生を辿っていくことになります。
“良いジョー”は白ジャージ、“悪いジョー”は黒スーツで中川さんが二役を演じます。ぴっかぴかのスーツとよれよれジャージの落差が激しくってちょっと笑えるぐらい(笑)。早替えが見事でしたね~。
かなりシリアスな問題(人種・階級差別など)が描かれているんですが、全体が軽く、明るく、楽しく!っていうムードなんですよね。前半は噛み合ってない感じがして不安でしたが、後半は最初から盛り上がり、物語の核心部分へとスピーディーに迫っていくのも楽しめました。
音楽がマッドネスなので歌い上げて聴かせる曲が少ないんですよね。だから歌に関しては、体にじーんとくるぐらい聴き応えのあるものは、残念ながらなかったです。中川さんの迫力の歌声を味わえなかったのは残念。
それにしてもカーテンコールの盛り上がりは凄かったな~。お客さん、叫んじゃうんだもの(笑)。「え、ここって新国立の中劇場だよね!?」ってちょっとビビっちゃった。客席との距離が近いという意味でも、楽しいミュージカルでした。
ここからネタバレします。
まずはじめは16歳の高校生から始まりますので、出演者総ブレザー制服姿で萌えます~(笑)。中川さん、髪型が16歳~っ!かわいーっ♪女の子もミニスカートに靴下がキュート♪
二人で対話するシーンで、片方は言葉を一生懸命しゃべり、聞いている方は言葉ではなく感情を歌う演出がありました(プレスマンVS悪いジョー、サラVS良いジョー)。人間の会話って本当にこうだよねー!って共感しつつ、良いジョーとサラがベンチで歌うシーンは泣けちゃいました。歌詞も可愛かったですね(下記、完全に正確ではありません)。
これってラブ ラブ ラブ
そばにいたい それだけ
なにも言わないで ラブってだけ
苦労を重ね、紆余曲折を経て、再びまっさらな気持ちで出会うことのできた二人だからこそ、こういうストレートな言葉にグっときちゃうんですよね。
後半になって“良いジョー”の人生と“悪いジョー”の人生が、ある決定的な出来事に向かって集約していきます。同じセリフが両方のシーンで語られるのですが、意味が正反対になるのが面白かったです。たとえば↓
「たとえどんなに愛していてもイエスって言えない時があるのよ。」
ラストは最初の16歳のシーンの、最悪の事件が起こるかどうか・・・!というところに戻ります。気持ちよくまとまってスっと腑に落ちました。
中川晃教さん。私はアッキーのファンなんですが(笑)、演技と歌の固まり方が気になっちゃいました。クセって言うのかしら。もっともっと違った面を見せてほしいなと思いました。
※私は「ミュージカル」についてはあまり詳しくありません。いつも観ている日本の現代演劇の状況を踏まえて感じたことを書いています。残念ながら本場のブロードウェイ・ミュージカルも観たことないのです~。
≪座間(プレビュー)、東京、愛知、大阪、石川、新潟≫
出演=中川晃教/池田有希子/池田成志/坂元健児/新納慎也/入絵加奈子/瀬戸カトリーヌ/後藤ひろひと/香寿たつき/今井清隆/西村直人/小西のりゆき/香取新一/坂口晋作/篠原正志/中野順一朗/原慎一郎/安江友和/小鈴まさ記/小野妃香里/山崎ちか/ももさわゆうこ/中川菜緒子/池谷京子/染谷妃波/JuNGLE
作=ティム・ファース 音楽=マッドネス 演出・翻訳=G2 監修・翻訳・訳詞=青井陽治 訳詞=後藤ひろひと 音楽監督=長谷川雅大 振付=本山新之助/JuNGLE 美術=松井るみ 照明=高見和義 音響=山本浩一 衣装=前田文子 ヘアメイク=宮内宏明 歌唱指導=船橋研二 稽古ピアノ=宇賀村直佳 演出助手=高野玲 舞台監督=二瓶剛雄 宣伝美術=永瀬祐一/はたはた 宣伝写真=西村淳 宣伝ヘアメイク=水野厚子 宣伝スタイリスト=矢野恵美子 宣伝=る・ひまわり コーディネーター=マーチン・ネイラー 営業=小池義圓 制作=渡邊さつき/大迫久美子 制作デスク=桑原啓子 アシスタント・プロデューサー=鈴木奈緒子 プロデューサー=池田道彦主催=テレビ朝日 制作協力=G2プロデュース/カンパニーワン 運営=サンライズプロモーション東京 企画製作=アトリエ・ダンカン
3/1発売開始。S席10,000円 A席8,000円
公式=http://www.g2produce.com/other/ourhouse/
イープラス=http://eee.eplus.co.jp/theatrix/special/ourhouse.html
ぴあ=http://info.pia.co.jp/et/promo/play/ourhouse.jsp
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2006年06月19日
JACROW『みんなの女』06/14-19 OFF OFFシアター
中村暢明さんた作・演出されるJACROW(ジャクロウ)の第8回公演。ロマンス系とサスペンス系の2軸をほぼ交互に上演されていますが、今回はロマンス系。私はスペンス系の方が好きなんですよね。
舞台はテレビ番組の製作会社の会議室。仕事がらみの大人の男女関係を描きます。上演時間は約90分ということでしたが、私が観た回は95~100分だったかな。
最後まで観ましたけど、描かれたことってただの偏狭的な思い込み・・・ですよね。今回はすごく昔の作風に戻られたような気がします(JACROWの前身劇団の作品とか)。前回公演はまあまあ楽しめたんですけどね。やっぱり『BAD TRIP』が一番面白いなぁ。
ここからネタバレします。
出世のためなら誰とでも肉体関係を持つタレント(田中まこと)に純粋に惚れてしまったAD(橋本恵一郎)が、彼女の携帯電話のメール履歴を盗み見してその本性を知ると、逆上して彼女を殺してしまいます。
何人もの男との卑猥なメールのやりとりが暴かれるシーンから以降は、私は気分が悪くて舞台を観ていられませんでした。汚い人間関係を描くだけ描いたなら、そこから先とか奥を見せてくれないと・・・。
実はタレントは生き残っていて、殺人未遂をしたADが自殺していたという結末になるのですが、ADがそのタレントをなぜそこまで好きになれたのか全然わからなかったです。
役者さんは皆さん、ストーリーや設定に忠実な演技をされていたと思いますが、作品全体を俯瞰する視点で、もっとアグレッシブに舞台に立つべきじゃないでしょうか。印象に残る方がいなかったです。
出演=橋本恵一郎(ククルカン)・田中まこと・小島フェニックス・斎田吾朗(ペテカン)・香川亮(air:man)・土屋美穂子・今里真・並木秀介(大人の麦茶)
作・演出=中村暢明 舞台美術=吉川悦子 照明=シミズトモヒサ 音響=筧良太(Sound Cube) 宣伝美術=川本裕之 企画・制作=黒田朋子×JACROW 制作補=潮歩
5/13(土)前売開始 前売2500円 当日2800円(日時指定・整理番号付・全席自由)
公式=http://www.jacrow.com/
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映画「愛してよ」(配給:マジックアワー、ステューディオスリー)
メインビジュアルを担う西田尚美さんは、10歳の息子(塩顕治)を有名モデルにしようとするシングルマザー役。
新潟が舞台なんですねー。りゅーとぴあってめちゃくちゃキレイなところなんだな~、いつか行ってみたいです。
10歳の少年の視点から現代人の心の病理を描く形式だから、最後まで普通に観られたのかも。美しくもあり汚くもある都会の風景を使って、幻想的な心理描写をしていたのは見ごたえがありました。全体としてはセンチメンタルすぎて私の好みじゃないですが。
ファッションデザイナー役の鈴木砂羽さんが良かったです。ほんのチョイ役なのに、ものすごく自然な存在感で目立っちゃう。
ここからネタバレします。
美由紀(西田尚美)の新しい恋人が、なぜ美由紀のことをそこまで好きなのか、なぜ美由紀が最後に息子(塩顕治)を愛してるとか言えたのか・・・いろいろ腑に落ちないことだらけだったな~。ハーフみたいな有名モデル(アレク)の家庭環境には笑ってしまいました。
勝手に5つ星評価。
★☆☆☆☆ お薦めできない
★★☆☆☆ 好みじゃないけど観てよかった
★★★☆☆ 面白かった
★★★★☆ お薦めです
★★★★★ 人生変わるほど感動!
「愛してよ」は★★☆☆☆です。
初公開年月 2005/12/17
出演:西田尚美/塩顕治/松岡俊介/野村祐人/鈴木砂羽/伊山伸洋/アレク/牧野有紗/泉綾香/菅田俊/筒井真理子/マギー/鷲尾真知子/本田博太郎
監督:福岡芳穂 製作・企画:石井渉 プロデューサー:森重晃 監督:福岡芳穂 脚本:橋本裕志/李正姫 撮影:柴主高秀 音楽:岩代太郎 照明:渡部嘉 録音:中山隆匡 助監督:阿部満良
公式=http://www.aishiteyo.com/
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2006年06月18日
【ワークショップ】日本演出者協会『チェルカスキイ演出家育成ワークショップ』08/09-22都内某所
日本演出者協会より今年の夏のワークショップのお知らせをいただきました。ロシアの演出家セルゲイ・D. ・チェルカスキイさんを迎えた13日間(毎日10:00~17:00)です。
お役に立てたらこちらをクリックお願いします♪
■チェルカスキイ演出家育成ワークショップ■
「演出家と俳優のための本格的ワークショップ」
●講座内容
ロシア最大の演劇大学のチェルカスキイ教授が、
現代ロシアで行われている最先端の方法論で指導します。
演出家と俳優が数名ずつのグループをつくり、
グループごとの共同作業としてシーンスタディーを行います。
日本では知られていない前期及び後期スタニスラフスキー
システムでの指導は、参加者にとって全く新しい
マスタークラスのワークショップとなるでしょう。
●講師略歴
セルゲイ・D. ・チェルカスキイ (SERGEI D. TCHERKASSKI)
ロシア国立サンクトペテルブルグ演劇大学国際関係副学長、演技・演出教授。
同校はモスクワのGITISと並ぶ、ロシア最大の総合演劇大学である。
氏は同校の演技・演出の教授であり、同校の国際関係副学長として
現在、RADAをはじめ世界各国で演技・演出の指導を行ない、
その実績は国内外で高く評価されている。
●講師
セルゲイ・D.・チェルカスキイ
ガリーナ・コンドラーショヴァ
●会場
芸能花伝舎内スタジオ(予定)
東京都新宿区西新宿6-12-30
●日時
2006年8月9日(水)~8月22日(火) 10:00~17:00
●参加費用
¥50,000-
*お支払いは、後日指定の期日までに指定のお振込先にお願いします。
*演出者協会会員はワークショップ参加費用が¥10,000-割引となります。
*聴講 は1日につき¥5,000-で当日受付のみ承ります。
聴講可能な日は限られていますので、必ず当日お問い合わせください。
●参加資格
演出家(10名):演出家として3回以上公演実績のある方で、全日参加可能な方。
俳優(20名):俳優として3回以上公演実績のある方で、全日参加可能な方。
*申込者多数の場合、書類選考をさせていただきます。
●応募方法
郵送、またはFAX、またはE-mailにて、必要要項をご記入頂き、
下記応募先までお送りください。
○必要要項:
氏名/住所/電話番号/メールアドレス/性別/生年月日/プロフィール
○応募〆切 2006年7月31日(月)必着
●お問い合わせ/応募先
「日本演出者協会」
〒160-8374 東京都新宿区西新宿6-12-30 芸能花伝舎3F
TEL:03-5909-3074 FAX:03-5909-3075 直通:090-6162-1710
E-mail: j.d.a(アットマーク)s2.dion.ne.jp Web: http://www.k2.dion.ne.jp/~jda/
国際部(担当:佐々木/黒澤)
●その他
○ご希望の方には、会場付近の宿泊施設をご紹介いたします。
○7月26日から8月7日の間、ロシアに留学されていた菊池准氏、
松本永実子氏によるロシア演劇ワークショップや、
ロシア演劇講座を予定しています。
○チェルカスキイ氏を迎えて、素晴らしいゲストとともに開催する
シンポジウム「演劇教育はなぜ必要か」、および
同氏の講演会「知られざるスタニスラフスキー
~後期スタニスラフスキー・システムについて~」の
開催を予定しています。
○日時などは、決定次第ホームページなどでお知らせします。
2006年度文化庁優秀指導者特別指導助成事業
主催=日本演出者協会 協力=日露演劇協会
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2006年06月17日
KAKUTA花やしき公演『ムーンライトコースター』05/31-06/04ゆうえんち浅草花やしき
花やしきに来ただよ
ゆうえんちで演劇!初演の興奮冷めやらぬ間に再演!あぁ・・・やっぱり凄い!毎年やって欲しい!⇒公式ページ
なんと4回ご覧になった踊る芝居好きのダメ人間日記に、各エピソードのあらすじとA、B、C、Dゾーンそれぞれで観られる結末がレポートされています!
その他のレビュー⇒藤田一樹の観劇レポート、ほぼ観劇日記
プチ観光もしただよ
私が気づいた初演との違いは、公演スタッフの充実ときめ細やかな構成ですね。各エピソードがそのまま順番に上演されるだけではなく、少しずつ交差したり、途中で他のエピソードの登場人物とのからみがあったり。かなり進化していました。
ダンスのメッカ・黄色いキントウン
【招かれざる客たち】出演=成清正紀/高山奈央子/馬場恒行
【Father in Tokyo!!】出演=佐藤滋/野澤爽子
【最後のデート】若狭勝也/水野美穂(東京パフェ)
【ふた星テントウ】田仲祐希/実近順治/原扶貴子
【出来損ない道化師】松田昌樹/横山真二/田村友佳/青山麻紀子
【ウサギ、逃げる。】桑原裕子/川本裕之/大谷典之
案内人=ツキオ:奥田洋平/ツキシタ:大谷典之
出演=成清正紀/若狭勝也/原扶貴子/佐藤滋/川本裕之/田村友佳/野澤爽子/松田昌樹/高山奈央子/横山真二/馬場恒行/桑原裕子/実近順次/水野美穂(東京パフェ)/青山麻紀子/田仲祐希
構成・演出:桑原裕子 音響:島貫聡 舞台監督:坂野早織 演出部:阿部みゆき 畠山さなえ 新田啓樹 宮田温子 照明:山口久隆 振付:黒川麻衣 演出助手:田村友佳 大谷典之 選曲:真生 衣装:山崎留理子 衣装製作:速水由樹 宣伝写真:相川博昭 宣伝美術:川本裕之 記録:相川博昭 仁志原了 制作:前川裕作 五十嵐正至 辻本美香子 制作助手:森下雄樹 企画・製作:K.K.T
4/24前売り開始。一回券 前売り3200円 当日3500円 2日通し券 6000円 3日通し券 9000円 4日通し券12000円 全日通し券14000円 人力車乗車券付きペアチケット 9500円
公式=http://www.kakuta.tv/
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劇団ダンダンブエノGo!Go!公演『トリデ~砦~』06/16-25青山円形劇場
劇団ダンダンブエノは毎年1回公演をする(ことにした?)近藤芳正さんの劇団です(過去作品のレビュー⇒第3回、第4回)。作・演出家が回ごとに違います。前回の四人芝居がすっごく面白かったんですよね~。今回はカーテンコールを含めて約2時間10分でしたが、長すぎましたね。
次回公演は坂東三津五郎さんが出演されるそうです。
≪設定≫ 公式サイトには「総天然色のあまりにもくだらない合宿所ドラマ」とあり。
時は1980年代。東京からちょっと遠い田舎の夏のお話。地元のイベント「ザ・サンフラワー祭り」でバンド演奏をすることになった若者たちが、旅館“砦”で合宿をする。
≪ここまで≫
“作=和久田理人&ダンダンブエノ”というクレジットから、出演者が稽古場でエチュード(即興)をしながら脚本を作ったのかな~と想像しました。だからかどうかはわかりませんが、無駄なセリフやシーンが多いです。お話としては1時間ぐらいで終わってもいいぐらいじゃないかしら。
私が拝見したのは初日ですし、地域公演も含めてこれからまだまだ公演は続きます。芸達者な役者さんが揃っていますので、どんどん変化していくのではないでしょうか。
坂井真紀さんがとっても可愛くて、演技も良かったです。ギターも弾かれるんですね。か細い体に大きなギター、というのがまた可愛い。
ここからネタバレします。
多地域公演だから(色んな劇場で上演するから)でもあるでしょうけど、円形劇場でプロセニアム(額縁)舞台っていうのは私はあまり好きではありません。ステージと客席が近いのは良いですけどね。
プっと笑えたのはぼくもとさきこさんのセリフ。消しゴムの話題の時の「ナンシー関」と、渋谷の母に占ってもらえる喫茶「田中」。
≪東京、北九州、大阪、水戸≫
出演=永島敏行/坂井真紀/宮地雅子/ぼくもとさきこ(ペンギンプルペイルパイルズ)/酒井敏也/山西惇/近藤芳正
作=和久田理人&ダンダンブエノ 編曲・演奏指導=栗コーダカルテット 演出=山西惇 美術=松岡泉 照明=黒尾芳昭 音響=鹿野英之 衣裳=花谷律子 演出助手=山田美紀 舞台監督=村岡晋 宣伝美術=タカハシデザイン室 宣伝美術=円山正史
場料:5500円 一般前売り開始4月22日 ※未就学児のご入場はご遠慮ください
公式=http://www.dandanbueno.com/
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2006年06月16日
ブラジル『ダイアナ』『疚しい理由(やましいわけ)』06/14-18ギャラリー LE DECO 5F(『疚しい理由』レビュー)
ブラジリィー・アン・山田さんが作・演出されるブラジルの3人芝居2本立て公演。『ダイアナ』に続いて『疚しい理由(やましいわけ)』を拝見しました。改心の一撃!・・・な、短編でした。上演時間は50分。どうぞお見逃しなく。
☆土日の12時の各回、追加公演決定! その2回のみ残席あり!
⇒両方完売です。当日券などについては劇団にお問い合わせください(2006/06/17加筆)。
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レビューは途中までアップしています。
公式サイトより⇒「限定40席、上演時間50分、3人芝居2作品上演。逃げ道のない一室で、3人の男女によって繰り広げられる、緊張感溢れるパワーゲーム。」
『ダイアナ』と同様に三方を客席が囲む舞台です。『疚しい理由』は座席によって役者さんの顔の見えやすさ・見えづらさが変わります。私は舞台上手の席だったので、男(中川智明)の背中側。女2人(ミギタ明日香&桜子)のお顔がよく見えました。
≪あらすじ≫ ※少々ネタバレあり。これからご覧になる方はお読みにならない方が良いです。
舞台はアヤノ(ミギタ明日香)の家のリビング。アヤノの演劇部時代の先輩・野口(桜子)が、生命保険会社の社員・中西(中川智明)を連れてきている。
野口は夫を自殺で亡くしたが、中西の勧めた生命保険に入っていたおかげで4000万円もの多額の保険金を得た。そのおかげで心の傷が癒えるわけではないが、万が一の時のためにお金は必要だ・・・と、野口はアヤノに説き始める。実は野口と中西はグルで、妊娠したアヤノに高額の保険加入を勧めようという魂胆なのだ。
そんな2人の関係を知ってか知らないでか、アヤノはすんなりと1億円の保険に入ると言い出した。あまりにうまく行き過ぎて戸惑う野口と中西に向かって、アヤノはさらなる爆弾発言をする。
≪ここまで≫
自分の本心はひた隠にして相手の本心を探ろうとする、悪い大人の会話がとてもスリリングです。登場人物それぞれのリアクションがとても個性的でインパクトがあり、話の展開だけでなく演技そのものもすごく楽しめます。
こういう短編作品を観た後は、連れのお友達とのおしゃべりも最高に盛り上がりますよね。実際、私も観劇後に友人らと幸せな時間を過ごすことが出来ました。ぜひぜひサラリーマンや高年齢のお客様にも観てもらいたいです。
ここからネタバレします。続きは後ほどアップ予定。
限定40席、上演時間50分、3人芝居2作品上演。
『ダイアナ』出演=辰巳智秋/西山聡(クロム舎)/高橋優子
『疚しい理由』出演=中川智明/ミギタ明日香(東京タンバリン)/桜子
作・演出=ブラジリィー・アン・山田 チラシ写真=427FOTO 宣伝美術=川本裕之 舞台監督=鈴木たろう 演出助手=異儀田夏葉 制作=恒川稔英・池田智哉(feblabo)・ブラジル事務局
前売/当日1500円 「ダイアナ/疚しい理由」セットチケット 2500円
公式=http://www.medianetjapan.com/10/drama_art/brazil/
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アロッタファジャイナ『錆びた少女』06/13-18ザムザ・阿佐ヶ谷
アロッタファジャイナは映画のお仕事をされている松枝佳紀(まつがえ・よしのり)さん が作・演出される劇団です。第6回公演なんですね。私は初見です。
今まではチラシのビジュアルが女の子のヌードだったのが恐ろしくて避けて来ました。今回は可愛い女の子の手の込んだ撮影(&加工)ビジュアルだったので気になっていまして、そして運良く観劇レポーターに当選したので伺いました。
驚いた・・・開幕して音楽が鳴ったとたん「げげっ、NODA・MAP!?」と思ったんですが、進んでみたら、思いっきりアングラ・テイストでした。何度も書いてますが、私はアングラが苦手なのです(涙)。
開演10分で退出したくなったのですがザムザ阿佐ヶ谷なので・・・出入口側の席でない限り、お客様の迷惑を考えると出られない・・・。1時間45分、ほとんど舞台の方に顔を向けることはできず。声と音のシャワーを受けるだけで精一杯でした。
ここからネタバレします。
舞台はザムザ阿佐ヶ谷のステージをそのまま使っていました。舞台下手に置かれているのは白いラジオ。その裏に大人が数人隠れられるほどの大きさです。他には白い紙で包まれたイスやショベルなど。
まず、役者さんがぞろぞろと舞台に登場して段取りどおりの前説(携帯の電源を切ってください等)をするのですが、ものすごいぎこちなさ。そしてサザンオールスターズの曲に合わせて全員が踊ります。誰もが客席に背を向けるか、うつむいているかのどちらかでした。客席を見られないのは役者さんに自信がないこと(=未熟なこと)の表れです。
オープニング映像は音楽のプロモーション・ビデオみたいでした。演出が映画関係のお仕事をされている方だからこそのクオリティかもしれませんね。今から考えると作風に合っているとは思えませんが。
“パッヘルベルのカノン”(Wikipedia)が何度も流れる中、言葉遊びの多いポエティックなセリフをトリッキーな発音で複数人が交互に(順番に)叫ぶ・・・NODA・MAP『カノン』と完全に被りました。そうかと思えば銃声、爆音と一緒にアングラ名物の6/8拍子のメランコリックな音楽が流れ、白い衣裳の若い男女の役者さんが客席の方へ正面切って叫びます(客席の方を向くといっても、宙を見て心ここにあらずの状態)。
母親メイ(大島朋恵)に虐待を受けるリンネ(広澤葵)が主人公。父親による母親殺し(だっけ?)/なぜか戦争中/「望まれないのに生まれちまった子供」はラジオ工場で働き、ラジオにされてしまう/ラジオの予言どおりに殺人/人類の滅亡/・・・/最後は虐待母の生い立ち話から娘との新たな出会い、和解/罪悪のカノン(=繰り返し)の中にも、未来への希望を見出す・・・? 盛り込みすぎというよりは散漫です。そしてそれを全て正面切った長いセリフ(ほぼ独白状態)で説明してしまいます。形式としてセリフのキャッチボールはありますが、役者さん同士がコミュニケートしないので対話(ダイアローグ)がありませんでした。
耳に残った父親のセリフ↓(言葉は完全に正確ではありません)
「戦争は誰にも止められない。だから家族で思い出を作ろう。」
万が一このような気持ちが頭にあったとしても、口に出しては言わないと思います。そういう、セリフのための言葉で溢れていました。
出演(私が拝見したのはAキャスト)=/広澤葵(バウンドプロモーション)/大島朋恵(月蝕歌劇団)/野木太郎/上田喜美/池亀未紘/坂井里会/石橋拓也((有)J-beans)/藤澤よしはる/鈴木よさの/ナカヤマミチコ/森陽太/津留崎夏子
脚本・演出=松枝佳紀 舞台監督=小林英雄(AnjutaArts) 照明=柳田充(Lighting Terrace LEPUS) 音響=石井ゆうた(SoundCube) 宣伝写真=岩切等 特殊メイクデザイン=藤原鶴声 衣裳=伊藤祥子 スチル=石井飛鳥/古住慎治(虚飾集団廻天百眼) 映像=天野邪子 選曲・美術=松枝佳紀 制作=中山美智子 製作=アロッタファジャイナ
5月1日チケット発売開始 全席自由席 整理番号付 前売2,800円 当日3,300円
公式=http://www.alotf.com/
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2006年06月15日
ブラジル『ダイアナ』『疚しい理由(やましいわけ)』06/14-18ギャラリー LE DECO 5F(『ダイアナ』レビュー)
ブラジリィー・アン・山田さんが作・演出されるブラジルの3人芝居2本立て公演です。『ダイアナ』と『疚しい理由(やましいわけ)』の両方の初日を拝見しました。
めっちゃくちゃ面白かった!!!どちらかというと私は『疚しい理由』が好みですね。でも両方ご覧になっても楽しいと思います。2本で2,500円ですからお得!
☆土日の12時の回、追加公演決定! その各2回しか空いてません。
まず最初に『ダイアナ』を拝見しました。『疚しい理由』のレビューはこちら。
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レビューをアップしました(2006/06/16)。
公式サイトより⇒「限定40席、上演時間50分、3人芝居2作品上演。逃げ道のない一室で、3人の男女によって繰り広げられる、緊張感溢れるパワーゲーム。」
≪設定・あらすじ≫ 役名を間違ってたらごめんなさい。
空になった牛乳パックなどのゴミがちらほら散らばっている廃墟。スーツ姿の男・にしやん(西山聡)が携帯で電話をしている。「俺は本当にトシコさんと結婚するつもりだから。たっちゃんには俺から話すから。」
にしやんは大事な話をするために、中学時代の同級生のたっちゃん(辰巳智秋)を廃校になった校舎に呼び出したのだ。久しぶりの再会を果たした二人は「最近どう?」「好きな人とかいる?」などと差しさわりのない、しかし回りくどい会話をしはじめる。するとたっちゃんが「実は俺、結婚するんだ」と告白。外に待たせていたフィアンセ(高橋優子)は、にしやんもよく知っている女だった・・・。
≪ここまで≫
ブラジル所属の“大型”俳優の辰巳智秋さんと、ブラジル出演常連でクロム舎の作・演出家・西山聡さんの、ハイテンションでライブ感溢れる熱い演技合戦。そこに可愛らしい女優さん(高橋優子)のちょっとクールなおとぼけが入ります。
登場人物3人のそれぞれのバックグラウンドがわかってくるに連れて、現実的で深刻な問題がどんどこ噴出します。体を張った白熱の会話バトルが、突然シリアスムードになって長時間しーんとなるのが、少々わざとらしさを感じてしまう残念ポイントではありました。でも充分に満足できた50分でした。
ここからネタバレします。
たっちゃんのフィアンセ・優子(高橋優子)はにしやんの元彼女でした。付き合っていた時に車の事故を起こし、彼女はにしやんに126万円を借りていたのですが、別れた時以来そのまま持ち逃げしていたのです。「金返せ!」と迫るにしやんに「くれるって言ったでしょ!」と優子。
でも、その交通事故が本当のことだったのかは明らかにはなりません。もしかしたら、たっちゃんのフィアンセになったのも結婚詐欺が目的かもしれない・・・と匂わせ、漂わせたまま、激しいケンカが続くのがスリリングです。
にしやんの恋人・トシコさんは、なんとたっちゃんの母親(60代)でした。でもたっちゃんの父親(70代)がガンに侵されていることを知ったトシコさんは、最後の最後ににしやんを電話で振ってしまいます。タイトルはにしやんがを口ずさんでいたPaul Ankaの“ダイアナ”から来ているんですね。なるほど切ないです。⇒カエターノ・ヴェローゾのカヴァーだと歌詞が少し聴けます。
限定40席、上演時間50分、3人芝居2作品上演。
『ダイアナ』出演=辰巳智秋/西山聡(クロム舎)/高橋優子
『疚しい理由』出演= 中川智明/ミギタ明日香(東京タンバリン)/桜子
作・演出=ブラジリィー・アン・山田 チラシ写真=427FOTO 宣伝美術=川本裕之 舞台監督=鈴木たろう 演出助手=異儀田夏葉 制作=恒川稔英・池田智哉(feblabo)・ブラジル事務局
前売/当日1500円 「ダイアナ/疚しい理由」セットチケット 2500円
公式=http://www.medianetjapan.com/10/drama_art/brazil/
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2006年06月14日
InnocentSphere『ミライキ』06/13-18シアタートラム
西森英行さんが作・演出されるInnocentSphere(イノセント・スフィア)のシアタートラム初進出公演です。チラシの情報から聖徳太子に関係したSFかしらと思っていたのですが、ある社会問題を取り上げたシリアスなお話でした。上演時間は約1時間45分。いつもより短めですね。
BACK STAGEに充実のレポートあり。いつものことながら美しい写真がいっぱい!取材される劇団は幸せですね。
≪あらすじ≫
男(狩野和馬)が警官を人質に寺に立て篭もった。名は児島真治。2年前に殺人事件を起こしたが、精神に異常を来たしていたと診断されて無罪になった男だ。警察は人質解放に向けて万全の体制を整えるが、興奮・錯乱状態の児島との交渉は難航を極めた。児島の妻・夕貴(黒川深雪)が「彼のことは私にしかわからない。私に話をさせて」と主張するが、彼女は2年前に児島を診断した精神科医で、彼と獄中結婚していた。警察側としては凶悪犯をかばう妻を信用などできない。そこに児島を執拗に追いかけ続けている記者(盛隆二)が現れ・・・。
≪ここまで≫
InnocentSphereは2003年4月から拝見させていただいています。どんどん大きな劇場へと進出されて、今回はとうとうシアタートラム。次回(2007年3月)は青山円形劇場で、次々回(2007年10月)は紀伊國屋サザンシアターだそうです。すごいですね~。
シアタートラムは大御所の劇団や大手プロデュース公演でもよく使われる、私の大好きな劇場の一つです。だからどうしても観る目が厳しくなってしまうんですよね・・・。若手の劇団が使いこなせるかというと、とても難しいのです。今作は工夫が凝らされた美しい美術で健闘していましたが、やはりあの空間を自在に操ることはできていなかったように思います。演出についても役者さんの技量についても、おぼつかない印象でした。
InnocentSphereは毎回、重たいテーマに真面目に取り組まれています。今作は人間ドラマ、ラブ・ロマンス、サスペンス、映像やダンスなどの視覚的な娯楽要素、そして社会への問題提起・・・と、盛りだくさんな内容でしたが、あまりバランスが良くなかったように感じました。小劇場から中劇場へと規模が拡大していく時に必然的にぶつかる、質的な向上の過渡期なのではないでしょうか。
児島(狩野和馬)と夕貴(黒川深雪)のラブ・ストーリーとしては胸に響くものがありました。特に“手紙”のところは泣けちゃいましたね。
狩野和馬さん。寺に立て篭もる児島真治役。幻覚を見たり、錯乱したり、正常になりかけたり・・・精神状態がぐるぐる変化する大変な役ですよね。ちゃんとその役として舞台に居らっしゃるように感じられました。
出演=狩野和馬/倉方規安/坂根泰士/日高勝郎/足立由夏/四十八願智子/黒川深雪/三浦知之/間野健介/八敷勝/たにざわすみえ/こうのゆか/久野一洋(劇がく杜の会)/今林久弥(双数姉妹)/春日井一平(劇団上田)/菅野宏則(優企画)/高倉大輔(エメルパス)/三嶋義信/盛隆二(イキウメ)/伊藤尚子/小澤恵(劇がく杜の会)/蒻崎今日子
作・演出=西森英行 照明=斎藤真一郎(A.P.S.) 音響=ヨシモトシンヤ(Sound Cube) 選曲=高橋秀雄(Sound Cube) 美術=松本わかこ 大道具製作=イトウ舞台工房 小道具=蕪木久枝 衣裳=村瀬夏夜 ヘア・メイクプランナー=泉淑 ヘアスタイリスト=竹内絋己(Hair Make C's) 宣伝美術・映像=冨田中理(SelfimageProdukts) スチール=坂田峰夫 ビデオ撮影=キューインタラクティブ株式会社 演出助手=宮永琢生(ZuQnZ)/吉田武寛(劇団ひろぽん) 演出協力=田村友佳(KAKUTA) 舞台監督=筒井昭善/田中政秀 票券管理=安田有希子(axis) 制作補佐=柳悠美/筧尚子/竹内啓/中田豪一/風見尚子 制作=佐竹香子 企画製作=InnocentSphere 協力=田中浩補 ライドアウト 助成=財団法人UHJ信託文化財団
4月29日(土)一般発売開始 前売=一般3200円/ペア6000円 大学・専門学生:2000円 中・高校生:1000円 劇場会員割引あり 当日=一般:3500円 大学・専門学生:2000円 中・高校生:1000円 6/15の14時の回は前売・当日ともに 2800円 大学・専門学生:2000円 中・高校生:1000円
公式=http://www.innocentsphere.com/
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2006年06月12日
【ご報告】PmP2006セッション9を終えて
fringe主催PmP2006(企画意図、企画概要、クレジット、スケジュール)にゲストとして参加いたしました。関連記事⇒1、2
太田美穂さんのブログに書かれていますが、セッション受講は無料だし、旅費も出る企画でした。
助成=財団法人セゾン文化財団
私のセッションの目的は、仙台の森忠治さんと柴田環さんに進行・質問していただきながら、首都圏の演劇事情について話すというものでした。
森さんが本番2日前に質問内容をPmP2006ブログにアップしてくださっていたので、本番前日のお昼休みの打ち合わせが非常にスムーズに進みました。
で、本番・・・。最初は「心に残るチラシ、チケット、宣伝方法」というテーマをいただきました。持参したチラシを床に並べて、今の流行とか裏面の比較とか、私なりのチラシ論を話させていただきました。「チラシの話が参考になった」とセッション終了後にお声を掛けていただけて嬉しかったです。
地域の劇団の東京公演を観に行くかどうかを決めるポイントは、フェスティバルに参加しているとか、賞を受賞しているとか(他にもあるんですが)、何らかのプラスアルファ的要素だとお話ししました。年間に2000公演以上が上演されている東京の小劇場界では、売り文句がなければ埋もれてしまう可能性が高いんですよね。
今、私が一番興味を持っている俳優養成については、マールイ劇場「かもめ」、俳優指導者養成ゼミ、新国立劇場演劇研修所などのお話を熱く語らせていただきました。森さんの劇団の女優さんが俳優指導者養成ゼミに参加されていて、そのおかげで劇団の役者さんの意識が変わり、演出家が楽になったとおっしゃっていました。そう、俳優養成、重要なポイントです。
他には・・・何を話したのかあんまり憶えていません、ごめんなさい。とにかく必死でした。50分という短い時間に自己紹介、首都圏の演劇事情、それから質疑応答というのはあっという間です。可能な限り早く、たくさんの情報を、はっきりと伝えることを心がけました。あとは自前の関西ノリが露呈し、ちょこまかウケを取ってしまっていたようです。体質なんでね、自虐ネタ(笑)。
去年のセミナーは3時間あって、自分でレジュメを用意して順番に話していきましたので、私が伝えたかったことはほぼ全て話すことができたと思います。でも今回は残念ながら時間的な制約もあったので難しかったですね。
できれば、森さんが質疑応答の項目に上げてくださっていた、“3/「観劇する」「劇場に行く」という行為の純粋な動機”についてお話ししたかったな~。「私がなぜこれほどまでに頻繁に、劇場に足を運ぶのか」ということが「なぜ演劇なのか」という根っこにつながるからです。これはまたぜひ次の機会に!
PmP2006ブログに参加者のリポートがアップされることになっています(6/18〆切)。演劇を商品にして私達観客に届けてくださる制作さんの、熱い思いに触れてください。
【クレジット】(PmP2006ブログより引用)
主催=fringe 助成=財団法人セゾン文化財団 後援=NPO法人FPAP 運営協力=NPO法人アートネットワーク・ジャパン/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 特別協力=燐光群/(有)グッドフェローズ/Oi-SCALE 協力=NPO法人コンカリーニョ/財団法人盛岡市文化振興事業団/せんだい演劇工房10-BOX/東海シアタープロジェクト/財団法人広島市文化財団アステールプラザ/ピカラック/アサヒビール株式会社/Ort-d.d/ネオゼネレイター・プロジェクト/世田谷パブリックシアター/しのぶの演劇レビュー/有限会社ゴーチ・ブラザーズ/ザ・スズナリ/メジャーリーグ(推薦団体は北から、ゲストは登場順)
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2006年06月11日
ガラシ×ク・ナウカ『ムネモシュネの贈りもの ~「記憶」をめぐる物語~』06/11-18ザ・スズナリ
ク・ナウカと、インドネシアのジョグジャカルタを本拠地に活動するテアトル・ガラシとの合同作品です。演出はユディ・タジュディンさん。
wonderlandでも取り上げられていましたが、震災の被害のために一時は上演中止も考えられたそうです。会場ロビーで「ガラシケイコバエイド」の募金ができます(詳細はこちら)。
すっごく感動しました!インドネシアと日本のアーティストの力が融合して、ひとつの完成度の高いパフォーマンスとして昇華しています。上演時間は70分。
土日はキャンセル待ちしか出ないかもしれないほどの完売状態。平日夜は空いています。
⇒演出ユディより皆様へ
⇒稽古場日記 利賀で合宿して創作されたんですね!
⇒劇場ページ(問い合わせの電話番号が載ってます)
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レビューを最後までアップしました(2006/06/12)。
終演後に関係者からお話をうかがうことが出来ました。利賀で寝食をともにしながら創作されたんですね。それが成功の大きな要因なのではないでしょうか。
「栄養士さんが三食作ってくださったので、栄養も満点だったし創作に集中できた。」
「やっぱり利賀は神聖な場所です。彼ら(ガラシのメンバー)も喜んでくれた。」
当日パンフレットの「はじめに-」(宮城聰)から引用します↓
あらかじめ起承転結のストーリーが用意されているわけではありません。ただ、今回の芝居では、記憶の女神ムネモシュネがナビゲーターのように登場します。記憶こそが人間を獣から切り離したという意味で、彼女は人間というものの生みの親です。しかし人間は、その与えられた能力によって、むしろ混乱を深めてきました。ひとたび道具を与えられれば、それを良いことだけに使うというわけにはいかないのが人間なのです。いまや人間が立ち至ってしまった窮地、それはムネモシュネの目にはどのように映るのでしょうか?われわれが立ち至った地点は、どん詰まりなのでしょうか、それとも何かが始まるためのカオスなのでしょうか。
ストーリーがあるお芝居ではなく、セリフ(日本語&インドネシア語)、群舞、ダンスなどで構成されたパフォーマンスです。好みが分かれるかもしれないので(“意味がわからないこと”を不快に思う方もいらっしゃると思うので)メルマガ号外は控えました。
インドネシアの俳優さんの身体がすごいです。筋肉がバネのようにしなやかで、心も体も一体になっていて、地面(地球)ともつながっているのがビシバシ伝わってきます。草原を走る美しい動物のよう。豊かな黒髪のロングヘアーで、白いタンクトップを着ていたインドネシアの女優さんに魅せられました。一人で踊るところで涙ぼろぼろ。美しすぎる!
日本人は理性的で繊細ですね。動きはインドネシアの俳優さんと比べるとドタドタしてるけれど、それが可愛らしいです。それにしてもク・ナウカの女優さんにはきれいな人が多い!男優さんも素朴さがセクシーです。
下記、私が感じ取ったことを書きます(順番はばらばら)。人によって解釈は異なると思います。部分的にはネタバレになってますので、お気をつけください。
・プランクトンが浮遊する深海から幕開け。植物、動物などが突然変異や種の淘汰を繰り返しながらどんどん生まれ、やがて鳥類、そして人類が誕生します。女神ムネモシュネ(美加理)は美しい黄色いドレスをまとい、楽しそうに生命を見守っています。
・文字を発明したエジプトのある国の王に対して、エジプトの神(?)は「人々が文字を使ったら、良いこともあるけれど悪いこともある」とたしなめます。他人の言葉を自分の言葉のように使ったり、知らないのに知ったような気になったり、そして本当の自分(の記憶)が何なのかわからなくなる・・・等。
すごく納得でした。書物やインターネットにどっぷり浸かった私たちは、誰がどういう根拠で書いたのかわからない文章・情報を浴び続けながら、勝手に取捨選択しています。
・「私たちの体には引き出しがある」。ダリの“体に引き出しのある女”が大きなパネルに映写されます。ピンクのウィッグとベビードール風衣裳を着た女優が人形のような動きをします。
・ウェブサイトを管理する男。「渋谷で女の子に声掛けられてホテルに行ったんだ。“切って”っていうから何のプレイだよって思ったんだけど(笑)、彼女の体には引き出しがあるんだよね。で、(引き出しを)切ってあげたらイっちゃって。それから何日も続けて彼女とホテルに行ったんだ。今はもう別れちゃったけど。で、同じような子がいるかなって思ってサイトを立ち上げたんだ。」サイト名はバベルの塔(だったかな?)。⇒「バベルの図書館」だそうです(2006/06/21追加)。
・学校の風景。子供たちは休み時間は生き生きしてるけど、授業は口をぽか~んと開けて全く聞いていない。学校制度、教師が子供に思考停止させている。
・旗を掲げて行進する人々。旗には“文字”のメタファ。それぞれに異なるイデオロギーの元に正当化される戦争。
・食べる、喰らう、人類。あさましい動物に餌を与えるムネモシュネ。悲しそう。
ムネモシュネがノートパソコンに打ち込む言葉がパネルに映写されます。下記は最後の部分です。
「なぜ私たちは同じように憶えておけないのでしょう
こんなにも違いを抱えて
人はどうやって触れ合えばいいの?
ねえ、どうやってあなたと話せばいいの?
あなたの記憶は何ですか」
私たちは記憶で出来ています。「あなたの記憶は何ですか?」という質問自体が相手に対する興味を表していて、それは“私”から“あなた”への心のベクトルだと思うのです。つまりこちらから相手に向かう気持ち、それがコンタクトの始まりで、それこそ愛だし、答えなのではないでしょうか。
最後はアフロのウィッグを被った男優2人が、松崎しげるの「愛のメモリー」をクチパクで歌ってカーテンコール(笑)。
≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
演出のユディ・タジュディンさんがこの作品ができるまでを簡単にお話してくださいました。通訳は脚本も手がけられた大西彩香さん。下記、私が覚えている限りのユディさんの言葉です。
「2000年に宮城聰さんからコラボレーションをしませんかと声を掛けられました。Eメールなどで連絡を取り合い、ク・ナウカの招待で森下スタジオでの代表作の上演が実現し、とうとう今回のコラボレーションに至りました。」
「最初にテキストはなく、テーマをベースにして即興から創作しました。テーマはmemory(記憶)とcontact(コンタクト・接触・触れ合い・連絡)です。動き、言葉など、一つ一つを発見しながら作りました。」
「テーマがcontactであったと同時に、創作自体がインドネシアのアーティストと日本のアーティストとのcontactでもありました。そのcontactがうまく行き始めた頃、試練(test)が訪れました。震災が起こったのです。インドネシアへ帰ろうか、日本に残って創作を続けようか迷いました。
アーティストのロマンティシズムにとらわれて“芸術(アート)”を作り続けてはいけないと思いました。アーティストの機能、役割とは何かを考えました。その答えはわかりませんでした。今もわかっていません。
地震から3日後にやっと電話がつながり、現地のメンバーに相談したところ、全員が日本に残って創作をすべきだと言いました。だから我々は残りました。
今日は観に来てくださってありがとうございました。お楽しみいただけたなら幸いです。」
"MNEMOSYNE" 日本-インドネシア合同作品
出演=美加理/野原有未/本多麻紀/大内米治/大道無門優也/石川正義/横須賀智美(流山児★事務所)/Bernadeta Verry Handayani/Citra Pratiwi/Jamaluddin Latif/Sri Qadariatin/Theodorus Christanto/Mohamad Ugoran Prasad
演出=ユディ・タジュディン 脚本=モハマド・ウゴラン・プラサド/大西彩香 構成=ユディ・タジュディン 企画・脚本協力=宮城聰 音楽=ヤヌー・アリエンドラ 映像・舞台美術=アグスティヌス・クスウィダナント 衣裳=山本智美 舞台美術=中里有 照明=大迫浩二 照明協力=吉村俊弘/鈴木健司 音響アドバイザー=AZTEC(水村良/千田友美恵) 制作協力=星村美絵子/桜内結う 制作=大石多佳子 主催=特定非営利活動法人ク・ナウカ シアターカンパニー 共催=独立行政法人国際交流基金 助成=財団法人セゾン文化財団
全席指定 前売¥4,000 当日¥4,500 ユース:前売・当日共¥2,500 (劇団のみ取扱/25歳以下/枚数限定)
ク・ナウカ=http://www.kunauka.or.jp/
公式=http://www.kunauka.or.jp/jp/waktobatu0604/mnemo01.htm
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2006年06月10日
乞局『乞局(こつぼね)』06/07-11王子小劇場
下西啓正さんが脚本・演出される乞局の第10回記念公演です。旗揚げ公演の改訂版再演ということですが、タイトルが劇団名と同じなんですね。過去作品のレビュー⇒1、2
私、初めて“喪服割引”にチャレンジしました(一般前売り価格から500円引き)。そういう企画に乗っかってる自分に笑えちゃう(笑)。上演時間は約1時間40分でした。
※チラシ・当日パンフレットに舞台背景について詳しく書かれています。ご覧になられる前に読まれることをお勧めします。
レビュー⇒休むに似たり。
≪あらすじ≫
舞台はちょっと汚い目の喫茶店。中央のテーブル席は金網で囲まれたヘンなデザイン。店主の千知(せんち・三橋良平)の妻・葉万子(はまこ・酒井純)は、記憶が一日しか持たないウェルニッケ脳症にかかっており、飲んだくれの葉万子の兄・土手光(とみてつ・渡辺祐也)ともども千知が面倒を見ている。
葉万子は朝起きると昨日までの記憶をすっかり忘れてしまっているので、記録ノートを読むことから一日が始まる。記憶が消えてしまう葉万子のところに街の人々が集まってくる。誰にも言えないことを葉万子に話して、鬱憤を晴らすのだ。
≪ここまで≫
やっぱり気持ち悪くって、お下劣で、息苦しかったです。でもそれが可笑しくなってきちゃうんですよね。どうやったらこんなこと考え付くのかな~って不思議になります。
役者さんの演技はぼそぼそと早口で自然に話すタイプ。怒ったり興奮したりする時は遠慮なく爆発するし、それもまた自然に成立しています。
ただ、作品としては前回公演の方が遊びも多くて笑えたし、視点も大人だった気がします。また次に期待、ですね。絶対に下西さんにしか作れない世界だと思うので、さらに極めてもらいたいな~と思います。ちょっと怖くもあるけど(笑)。
伊東沙保さん。同棲している彼氏との性生活がうまくいってなくて一人エッチをする女役。葉万子に秘密を告白するシーンも彼氏とのケンカシーンも圧倒的な存在感でした。
鈴木享さん。バーのママ役。着物姿でセットした髪型と首筋が美しい。前作とは打って変わってしっとりした大人の女性の魅力を見せてくださいました。
出演=秋吉孝倫/佐野陽一/下西啓正/武田力(エメルパス)/三橋良平/渡辺祐也(クロカミショウネン18)/五十嵐操/石井汐/伊東沙保(ひょっとこ乱舞)/酒井純/更紗/鈴木亨/古川祐子
脚本・演出=下西啓正 舞台美術=袴田長武(ハカマ団) 照明=谷垣敦子 音響効果=平井隆史(末広寿司) 演出助手=田中元一(田中兄弟) 舞台監督=岩田和明 宣伝美術=石井淳子 衣裳=中西瑞美 WEB=柴田洋佑(劇団リキマルサンシャイン) 制作=阿部昭義(R-Style Project) 製作=乞局
一般:¥2500 喪服割引:¥2000 学生割引:¥2000 10(土)14:00~の回のみ、喪服割引は¥1800 ※喪服割引=当日喪服で御来場 ※学生割引=学生証必須
公式=http://kotubone.hp.infoseek.co.jp/
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KOYA・MAP『愛の賛歌』05/31-06/04シアターグリーンメインホール
小山剛志さんが作・演出・プロデュースするユニットの旗揚げ公演です。小劇場界の芸達者な役者さんと作るエンターテインメント性を重視した見世物・・・という時点で私の好みではないだろうことはわかっていましたが(笑)、何しろキャストが豪華なのでそれを目当てで伺いました。
≪あらすじ≫ BACK STAGEより引用。改行を変更。
舞台は池袋の外れにある、とあるカラオケスナック。ママ、ホステス、ボーイ、常連客らには多少のいざこざはありながらも、それなりに楽しいごく普通の平和な日常があった。そんなある日、突然彼らはやって来た。地上げ屋である。
突如訪れた店の存続の危機。何となく続いていくと思われていた日常が、一瞬の内に非日常に飲み込まれようとする時、人はそれぞれどうふるまうのか?今まで見えなかったそれぞれの過去、それぞれの関係性があれよあれよという間に浮き彫りになっていく。
果たして店は救えるのか?そのための手段は?それぞれにとって本当に大切なものとは?どんどんと露わになっていく様々な愛のかたち。様々な幸せのかたち。人は本当に愛を叫べるのだろうか?
そんな崇高なテーマを、出来る限りバカバカしいやり取りで紡ぎあげていこうという、そんなお話です。
≪ここまで≫
お芝居として観るのではなく、とにかく役者さんの芸を楽しむことに専念しました。
役者さん一人一人が登場するごとに、ジャジャ、ジャーン!!というような、観客の期待の気持ちを盛り上げて、より注目を集める演出が用意されていました(音が鳴るわけではないです)。かなりのプレッシャーだと思うんですが、皆さん、見事に自分の世界を作ってやりきることができてらっしゃいました。
西ノ園達大さん。バーの従業員役。ギター・ソロが上手くってびっくり!演奏に聞き惚れた!
山中たかシさん。ゲイのゲイブルさん役。何もかも自分で作って、自分でもっていっちゃいます。好きです。
保村大和さん。ミック・ジャガー激似。長い説明ゼリフさえ不思議なほど笑えるんです。面白すぎ。
山素由湖さん。バーのママ夏子役。タイトル曲『愛の賛歌』を歌われました。しかも「めっちゃ歌が上手い」という設定で。そして期待を上回る歌声をばっちり披露。ぜひミュージカルでも活躍してもらいたいですね。
青山千洋さん。倖田來未キャラのホステス役。凄かった・・・「そこまでやるの!?」と驚かされるネタの連発。でも全然引かないし、笑わせてくださいます。美しいおみ足もブルマも披露してくださり、いつも目が釘づけ。
生方和代さん。キルビル女役。小林幸子の演歌を歌われたんですが、そのままレコードデビューできそうなぐらいお上手。エッチな女の演技が堂々としていてかっこ良かったです。
出演=山中たかシ(扉座)/西ノ園達大(TEAM発砲・B・ZIN)/森田ガンツ(猫のホテル)/臼井琢也(BQMAP)/幸野友之(方南ぐみ)/橋本達也(TOON BULLETS!)/山素由湖(方南ぐみ)/武内由紀子(吉本興業)/青山千洋(演劇集団キャラメルボックス)/チャン・リーメイ(サムライム)/生方和代(サードステージ)/藤崎卓也/保村大和/小山剛志
作・演出=小山剛志 舞台監督=筒井昭善 音響=小笠原康雅(OFFICE my on) 照明=泉次雄(rise) 宣伝美術=川本裕之 WEB制作=櫻井ミオ 衣装=本多可奈 ヘアメイク=坂口乃絵 稲葉貴子 演出助手=水谷かおり 制作=制作集団Quarter Note×池田智哉(feblabo) 企画・製作=KOYA・MAP
前売・予約4000円 当日4300円 4/22発売開始。
公式=http://www.koyamap.com
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2006年06月09日
劇団文化座『鈴が通る』06/01-11三百人劇場
劇団文化座は三好十郎さんの作品を1942年から上演しているんですね。mixi内の友人の日記に「燐光群『民衆の敵』よりも好感を持った」という言葉を見つけて、急いで予約して伺いました。久しぶりの三百人劇場はほぼ満員でした。上演時間は1時間20分。初演の舞台写真はこちら。
もー・・・・涙がず~~~っと流れまくり。しゃくったりもしちゃった。隣の席の方、ごめんなさい。やっぱり三好十郎戯曲は凄いです(過去に観た三好十郎作品のレビュー⇒1、2、3)。
お問い合わせ⇒劇団文化座 03-3828-2216(10:30~18:30まで)
≪あらすじ≫ 公式サイトより引用。(役者名)を追加。
敗戦から五年経ったある村。月の二十六日、今日も鈴の音が村を渡って行く――
後家のそめ(佐々木愛)は農作業や子守りもこなすしっかり者。
しかし毎月二十六日になると取りつかれたようによそ行きの着物を着、鈴を結わえ付け、村の道を歩いて行くのだった。
そめに会い、あるいはその鈴の音を聞く者たちそれぞれの心に微かな波紋が巻き起こる・・・
≪ここまで≫
演出や美術、演技は、私が小学生だった頃に学校で上演されてたようなものです。私としては誰にもお薦めできない種類のもので・・・・。でも、それでもやっぱり三好十郎さんの作品ですから、私は観に行っちゃうし、実際に観て、どーどー泣いちゃうんです。
そめ(佐々木愛)が「シベリアに抑留された息子を返してください」と懇願し、役場でずーっと待っているシーンが美しかったです。舞台中央の木に寄りかかって立っているだけで、何の変化もないのですが、もー涙が溢れて止まらなかった。『ダモイ』を観ててよかったです。
『民衆の敵』も「たった一人で立っていること」の偉大さを描いていましたが、この作品の方がもっとわかりやすく、身近に感じられた気がします。毎月役場に通うそめに向かって色んな人が「息子を失ったのはあんただけじゃないんだ。みんな我慢しているんだよ。」「誰もがもう忘れようとしているのに、いい加減にやめたらどうだい?」などと言うのですが、そめは止まりません。横田めぐみさんのご両親のことを思わずにいられませんでした(⇒北朝鮮拉致事件)。そめが身に着けた鈴の音に励まされ、人間の心を取り戻す人々がいたように、私も横田さんご夫妻にすごく勇気付けられています。
文化座引揚げ60年記念企画・平成18年度芸術創造活動重点支援事業
シリーズ「三好十郎の世界」VOL.3
出演=佐々木愛/姫地実加/青木和宣/中村公平/阿部勉/有賀ひろみ/佐藤哲也/沖永正志/高村尚枝/小林悠記子/立石親良/白幡大介/斉藤三勇/青山真利子/津田二朗/田村智明/中村公平/長束直子・椋本すみれ(娘二と旅の女のWキャスト)/後藤晋/小谷佳加
作=三好十郎 演出=小林裕 照明=鵜飼守 音響=齋藤美佐男 衣装=中村洋一 美術=宮田年 演出助手=米山実 舞台監督=鳴海宏明 制作=中山博実
料金(全席指定・税込)=一般5,000円 Uシート3,500円 高校生以下2,500円 チケットの販売開始4月14日
公式=http://bunkaza.com/
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G-up presents Vol.4『散歩する侵略者』06/02-11新宿スペース107
体調不良で初日に伺えず、やっと後半に入って観にいけました。イキウメによる初演はメルマガ号外まであと一歩の傑作だったんです。メルマガ5月号ではお薦め前売り情報に掲載いいたしました。上演時間は約2時間5分。
キャストも演出も様変わりで全く違う作品になっていました。BACK STAGEのレポートによると脚本も前川知大さん(イキウメ)ご自身が加筆・変更されているようです。
レビュー⇒踊る芝居好きのダメ人間日記
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レビューを最後までアップしました(2006/06/10)。
概要は初演のレビューでどうぞ。踊る芝居好きのダメ人間日記に簡潔なあらすじが載ってます。初演を観ている私はどうしても比較する目で観ることを避けられませんでした。全く違う作品だったとはいえ、ラスト前のシーンでボロボロ泣かされたのは一緒・・・う~ん、やっぱり凄い脚本ですね~。
まず、全体が抽象舞台だったイキウメ版とは違い、かなりの具象舞台でした。上手に真治(寺十吾)と鳴海(猫田直)の家、下手に丸尾(小林顕作)の家、そして舞台中央奥の出入り口へと続く通路。通路の両脇は水(海水?)があるという設定です。通路は車椅子と人がぎりぎり通れるぐらいの細さで、出入り口は灰色っぽい板にドア大の穴が開いただけの形です。舞台手前の2つの家については2階のベランダや庭の草木などもリアルに作りこまれているのに対して、通路から出入り口にかけては同じ色の板で作られたツルっとした質感なので、舞台手前は具象で奥が抽象というミクスチャーになっています。
驚いたのは、抽象舞台だったイキウメ版の方が現代社会とリアルにリンクするように感じ、具象舞台だった今作の方がずっと抽象的なイメージが強かったことです(これについてはネタバレ感想で)。
具象舞台だったことや出演者の年齢層が少し高い目になったことで、生きるための忍耐ややむを得ず体得した社会性など、もっと人間の生活に密着した問題に焦点が当たっていたように感じました。イキウメ版からは一途な恋や熱意、信念といった、人間の生きがいや心のよりどころになるものをストレートに受け取った気がしていました。作る人が変われば、同じ脚本でも感じ取られる雰囲気、意味ががらりと変わります。人間の想像力、感受性の豊かさを体感できるのがすごく嬉しいです。
ここからネタバレします。
具象舞台だったことで新たに付加されたことが色々ありました。病院にいるはずの医師(佐戸井けん太)が何度も民家を訪れるなんて普通なら考えられないことですから、医者が出てくる度に奇妙な感覚に襲われました。その医者を演じる佐戸井けん太さんが個性的な動き、語りをするので、更に不気味さ、不条理さが増しました。また、真治以外の宇宙人の2人(岸潤一郎と黒岩三佳)が、真治の家の庭の白いイスにリラックスして腰掛けてニヤニヤ笑っているのも、平和な日常を侵食する異物として映りました。
何かとバイトを休む丸尾(小林顕作)はいつも2階のベランダにいて、1階にいる友人の長谷部(林真也)と話す時も、自分はずっと2階にいるままです。丸尾は真治に感化され(「所有」の概念を奪われ)、真治を探すために外に出るのですが、最後に舞台の通路に出てきた丸尾を見た時、いわばニートの少年だった丸尾が自分の殻から抜け出し、社会と真の意味で関わり始めたという風に受け取れました。それが幸せにつながるとは言えないのですが。
舞台には登場しないのに、鳴海の母親(認知症で、下の世話を含む介護が必要)が際立って存在していたのが良かったです。何も起こらない田舎の小さな町で、ボケ老人になってしまった義理の母と同居する真治は、会社の女の子と縁日に行って浮気をしていたんですね。鳴海と真治の夫婦仲がうまくいっていなかったことに、するりと納得です。真治に「血縁」の概念を奪われた鳴海の妹(広澤草)が、ところかまわず排泄してしまう老婆(=実の母親)を見て叫び声をあげるのも当然の反応だと思いました。
鳴海はボケ老人の介護をしつつ、徘徊する旦那(=真治)にも優しく接し、さらにはおかしくなった妹の世話もすることになります。そんな不遇の中でもどっしりと構えて家族を支え、牛乳パックをわざわざ乾かして再利用のための処理をするし、さやえんどうの下ごしらえをするし、収穫されたばかりのスイカで客人をもてなします。そんな鳴海が真治に対して「一生面倒を看る」とか「真ちゃんにそれ(愛)をあげられるのは私だけ」と言うから、泣けるんですよね~。
ただ、リアルな美術であるために詰めの甘さが余計に目立ってしまったのは残念。たとえば丸尾がいる2階の天井の高さは明らかに低すぎました。舞台奥の抽象空間は板の質感が寂しかったですし、満遍なく照らすことが多い照明のおかげで、あまり観たくないところまで照らされているように感じました。ラストの紙吹雪は何だったのかしら・・・花びらだったのかな?
劇場の構造のせいもあるかもしれませんが、舞台と客席との間に感覚的に大きな隔たりがあり、空間にどっぷり浸かって味わうことができませんでした。
役者さんは自分の持ち味をよくわかっている人が揃っているようでした。でも舞台上で生き生きとその役柄として存在し続けた人がいたかというと・・・私には見つけられなかったです。オープニングの鳴海の妹夫婦と、後から登場する宇宙人2人がなぜか笑い続けるのですが、無理がありました(そういう演出なのでしょうけど)。
イキウメ版のラストシーンは、シンジとナルミが新聞記者と組んで「人類から何らかの概念を奪って、戦争を止めさせる」手段を取った、または手段を取るべきだという主張が盛り込まれていたように思います。でも今回の赤堀演出版では、鳴海の必死の主張は優しい音楽の音色でかき消され、真治は「花がきれいだな~」とそっぽを向いていました。人類の危機に気づいた新聞記者(中野英樹)の叫び声も、白々と明るい照明の中に薄れていきます。
例えば私たちは、地球環境が危機的状況だということに気づき始めています。でも相変わらずペットボトルの水を買うし、過度に空調を使います。誰かが何らかの真実を声高に叫んでも、それはふんわりと消えていってしまうんですよね。一見整っている具象舞台は、実は大きく歪んでいて、最後の最後に私たちの愚かな姿を映し出しました。
出演=寺十吾/小林顕作(宇宙レコード)/中野英樹(グリング)/猫田直/岸潤一郎(NAィKI)/広澤草/林真也/渡辺裕樹(MCR)/黒岩三佳(あひるなんちゃら)/佐戸井けん太
脚本=前川知大(イキウメ) 演出=赤堀雅秋(THE SHAMPOO HAT) 舞台美術=福田暢秀(F.A.T studio) 舞台監督=小野八着(Jet Stream) 照明=杉本公亮 音響=田上篤志(atSound) 衣装=渡辺まり 演出助手=松倉良子 宣伝写真=田中亜紀 宣伝美術=岩根ナイル(mixed) 制作=G-up プロデューサー=赤沼かがみ 企画・製作=G-up
前売4200円 当日4500円[全席指定] 発売日=4/24
公式=http://www.g-up.info/
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2006年06月07日
reset-N + テアトル・ドゥ・アジュメ『ADAGIOS ~アダージオ~ fragments for two women』06/06-11こまばアゴラ劇場
“同時代、異国籍。reset-Nとテアトル・ドゥ・アジュメが共に挑む、フランス、日本、2ヵ国交換国際共同製作”です。
フランク・ディメックさん(演出家)が町田カナさん(役者)と、夏井孝裕さん(演出家)がムニラ・シャレドさん(役者)と組んで創作されるということで、てっきり女優さんの一人芝居の2本立てと思っていたのですが、1つのパフォーマンス作品になっていました。初日の上演時間は約1時間10分。
劇場に入るなり「おっ」っとびっくり。こまばアゴラ劇場がまたまた大変身しています(細かいことはネタバレの後に)。
フランス人演出家との共同製作、しかも1つの作品にまとめられていますので、reset-Nの作風を期待すると完全に裏切られます。何の予想もせずに観に行かれることをお勧めします。
演出家が選んだテキスト(脚本の一部)を女優さんが語ります。セリフを言わない時間がけっこう長いです。ストーリーがないわけではないようですが、私は言葉の意味や流れに集中するのではなく、身体表現・空間演出を楽しむ(パフォーマンスを観る)感覚に切り替えました(一人芝居を観るつもりで入場していたので)。
パフォーマンス作品としてはちょっと物足りなかったかも。一見奇抜な演出も実はそんなに目新しいものではなかったですし。でもパフォーマンス鑑賞が苦手な私が、全然眠たくならなかったです。空間自体に刺激があったし、異国の文化が交じり合っている状態を客観的に、興味深く眺めていたのもあると思います。
町田カナさんの演技は指定どおりに動いているように見えて、ムリしてるのかな~と心配になっちゃったりもして、残念。娼婦のところはもっともっと激しくできたんじゃないかしら。スリップドレスでただ立っているのが美しかった。
ムニラ・シャレドさんは舞台上に一人、ありありと存在しているのがはっきりと感じられて、言葉がわからなくても退屈しませんでした。字幕はあったのですが、見る気にならなかったんですよね(これには色んな要因があると思います)。でも町田さんの鮮やかな変貌振りに比べると地味すぎた気も・・・。
演劇の側面からは、女性のセックス・妊娠・中絶についてのフランク・ディメックさんの解釈が、私の感覚とかなり離れたものだと思われ、その違いは男女の性別から来るものなのか、それとも国籍の違いからなのか・・・などと、色々考える契機になりました。
ここからネタバレします。
壁を白く塗られた劇場。細い蛍光灯が数本天井から縦に吊り下げられて、照明はシャープな印象。壁が白いので間接照明的な効果が大きいです。とてもきれいだった。
細いひも(ロープ?糸?)が下手から上手へと舞台奥の壁に沿って引かれており(高さは腰の位置ぐらい)、女優さん達が両舞台袖から火を点けます。ひもは両端から燃えて、2つの小さな火が徐々に中央へと進んでいきます。
客席に近い天井付近に透明のパイプが吊られていて、中には小さなねずみが2匹。パイプの中をカメラで撮影し、舞台奥の下手側の壁に映写します。
途中で上手上部に吊られた白いパイプから茶色く汚れた水が舞台中央に流れ出てきます。女優さんはそれを浴びたり、ステージの水溜りに寝そべったりします。
●引用テクスト
ポール・オースター「最後の物たちの国で」
スティーブ・エリクソン「リープ・イヤー」「Xのアーチ」
夏井孝裕「Romance」
キャシー・アッカー「血みどろ臓物ハイスクール」「黒タランチュラによる黒タランチュラの子供時代」
ジャン・ユスターシュ「ママと娼婦」
岡崎京子「ヘルタ^スケルター」
≪ポストパフォーマンストーク≫
出演=フランク・ディメック/夏井孝裕/田野邦彦(青年団リンク RoMT)/山田真由美(通訳)
まず観客からの質疑応答から始まりました。珍しいことだと思います。
客「水の色はなぜ茶色?材料は?」
フランク「最初は血液の赤にするつもりだった。泥にしようかとも思ったが、この作品自体がかなり重いテーマを背負っているので、色によって意味が重たくなりすぎると思った。透明の水を流してみたらとても美しかったのだけれど、それもまた意味が付加されてしまう。その結果、この作品では肉体の“汚れ”を表現したかったので、少し茶色く汚した水にした。でもご安心ください、材料はお茶です。」
どうやら相当な生みの苦しみがあったんだな~と見受けられました。
フランク・ディメックさんの↓
「文化の違い、言葉の壁など、“違う”ということを苦しもうという企画です。」
この言葉に納得でした。観客の想像なんて全く及ばない戦いがあったのでしょうね。
これからフランス公演へ向けてまだ共同製作は続くそうです。そうやって果敢に挑んでくれるアーティストの方々が、文化交流を通じて世界の平和を具体的に形作ってくれていると感じます。私は観ることで応援の気持ちを表したいと思います。
"Tears and Trashes" 構成・演出=フランク・ディメック 出演=町田カナ
"Romance and Blood" 構成・演出=夏井孝裕 出演=ムニラ・シャレド
2ヵ国語上演、字幕付き
引用(訳:山田ひろ美)=キャシー・アッカー(渡辺佐智江訳「血みどろ臓物ハイスクール」(白水社)参照)/ジャン・ユスターシュ/ナン・ゴールディン/スティーブ・エリクソン/ポール・オールスター 舞台監督=桑原淳 装置監修=青木拓也 音響=荒木まや(massigla lab./ステージオフィス) 演出助手=ファブリス・デュプュイ/ハマカワフミエ(活劇工房) 照明機材協力=木藤歩(balance, inc) 映像協力=河合亮三 記録=相川博昭 衣裳協力=茅礼子/小松代暁子(massigla lab.) コラージュ/宣伝美術=内野なみ(massigla lab.) サポート=massigla lab.(浅香実津夫) 通訳=山田ひろ美/松野加奈子 字幕=菊池朋美/山田信 制作=アンヌ・ノドン/河合千佳 協力=マティアス・ヴィゲナー/ロランス・ヴィアレ 主催=reset-N(東京)/テアトル・ドゥ・アジュメ(マルセイユ)/システム・フリッシュ・テアトル(マルセイユ) ※テアトル・ドゥ・アジュメは下記の団体から助成を受けています(マルセイユ市/ブッシュ・ドュ・ローヌ)。 提携=(有)アゴラ企画/こまばアゴラ劇場 (東京)
チケット発売日5月6日(土) 前売券2,500円 当日券3,000円(日時指定・自由席) 25歳以下のお客様 2,000円
公式=http://www.reset-n.org/
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2006年06月06日
Studio Life『トーマの心臓』06/03-29紀伊國屋ホール
Studio Lifeの代表作の3トリプル・キャスト公演です。1996年初演で今回が6演目(私は3度目)。メインキャストに新人が起用されてフレッシュな印象です。2003年のアートスフィア公演では残念な思いをしたのであまり期待せずに伺ったのですが、なんと、泣けてしまいました・・・。
上演時間は約3時間10分(休憩10分を含む)。長いのはつらかったですが、あらためて『トーマの心臓』を知ることができた気がしています。
※Leben(レーベン) バージョンの初日ということで、終演後に特別ゲストとして新納慎也さん が登場しました。
≪あらすじ≫ 劇場サイトより引用。(役者名)を追加。私が観たのはLeben(レーベン) バージョン。
ドイツのギムナジウム(高等中学校)と寄宿舎生活を舞台にくり広げられる物語。冬の終わりの土曜日の朝、一人の少年が自殺した。彼の名はトーマ・ヴェルナー(三上俊)。そして月曜日、一通の手紙がユリスモール(奥田努)のもとへ配達される。「これが僕の愛、これが僕の心臓の音・・・」トーマからの遺書だった。その半月後に現れた転入生エーリク(三上俊)。彼はトーマに生き写しだった。人の心を弄ぶはずだった茶番劇。しかし、その裏側には思いがけない真実が秘されていた。
≪ここまで≫
『トーマの心臓』は原作漫画も読んでいますし、舞台版も3度目なのでストーリーも演出もセリフさえもだいぶん頭に入っています。アヴェ・マリアが異常なほど繰り返されるのにも免疫ができました。
前半は遠くから俯瞰する気持ちで観ていました。後半になると、ひとつずつ丁寧に積み上げられてきた少年たちの純な想いが、溢れて、ぶつかって、それぞれの未来へと流れ出します。
主要登場人物(オスカー、ユーリ、エーリク)だけが目立つ美少年のラブストーリーではなく、恋愛を超えた人間愛や(神の)赦しをテーマにした群像劇だと受け止められたことが大きな収穫でした。萩尾望都さん、やっぱり凄い・・・。
最近、私がバイブルにしている戯曲「出家とその弟子」を読み返したばかりなんですが、このお話に重なるところが多かったです。たとえば「他人を、相手を、そして自分のことを呪わない恋だけが、仏に祝福される(成就する)」という意味のことが書かれているんですが、これは恋愛だけではなく、生きる指針だと思っています。
神にそむき、自分を裏切り、皆に嘘をついている自分をユーリは呪っていました。でもトーマはそんなユーリの全てを愛していたし、どんな人間も神に赦されていて、愛し愛されてもいいのだ、いや、そうあらなければならないのだと、自らの死をもって伝えたかったんですね。図書館の本に挟んであった恋文の意味がやっと理解できたような気がします。
誰にもお勧めできる作品・・・ではないです。やっぱり“男優集団”ですので客席はリピーターの女性ファンでいっぱいです。ファンサービスとも取れる演技や演出もあります。少女漫画の世界観にどっぷり浸かることを前提に観に行かれると良いと思います。
ここからネタバレします。
今、「ウェブ進化論」という本を読んでます。だからオープンソースなどの世界観が私の頭にいつも浮かんでいるので、このお芝居の舞台である私立男子校を、ある閉鎖された世界として眺めることから始まりました。限られた人間同士がいつも同じ場所にいると、必ずヒエラルキーを作ろうとしますよね。情報戦略で誰かを陥れようとしたり、本来の姿とはかけはなれたところで不要な戦いが生まれたりします。どこもかしこも皆で隠して、勘ぐって・・・いつか大きな変化が訪れるんだろうな~・・・という想像をしながら前半は過ぎました。結果的に人物や設定を客観的に観られて良かったです。おかげで後半は感情移入できたと思います。
男同士なのに「キスして」とか「好きだ」とか言っちゃうのって、普通は引きます。でも今回は男同士のラブシーン(と普段なら判断されるもの)に禁断の同性愛の色気などを全く感じずに観られました。役者さんが私立男子校という世界に無理なくフィットしていたからではないでしょうか。私の意識の変化かもしれませんが、恋ではなく愛の視点で『トーマの心臓』を味わえたのは大きな収穫でした。
私は奥田努さんのユーリ役目当てでLeben(レーベン)初日に伺ったのですが、期待以上の演技を見せてくださいました。抑制しているのも、それが緩んだ時の笑顔も自然でした。
エーリク(三上俊)も嘘がなかったように思います。トーマの両親やユーリの家族、義理の父親(甲斐政彦)などの外部の人間と触れ合うシーンで、学校内での彼との差がうまく表されていました。ちゃんと一人一人と新鮮な気持ちで出会っていたのだと思います。
メインの場面じゃないんですけど、エーリク(三上俊)がユーリ(奥田努)の実家に泊めてもらうシーンが素晴らしかったですね。ユーリの本来の姿に触れたエーリクが、少しずつユーリに惹かれていく流れがスムーズでした。
オスカー(曽世海児)を好きなあまりに色んな人に嫉妬してしまい、それをオスカー当人にもぶつけてしまうアンテ(吉田隆太)も本気が感じられて可愛かった。盗み癖のあるレドヴィ(林勇輔)がトーマの恋文に魅了されたのは、本当の愛に触れたからだろうなと感じ取れました。サイフリート(岩崎大)がユーリに対して屈折した愛情を持っていたことも伝わってきて、キワモノ的印象が残りがちのシーンが作品の一部として収まることができていました。オスカー(曽世海児)も後半は、バックグラウンド(『訪問者』で描かれています)が自然に感じ取られる演技でした。
≪東京、大阪≫
Seele(ゼーレ) 、Leben(レーベン) 、Flugel(フリューゲル) のトリプル・キャスト
出演(Leben)=奥田努/曽世海児/三上俊/林勇輔/吉田隆太/篠田仁志/岩崎大/下井顕太郎/寺岡哲/大沼亮吉/小野健太郎/荒木健太郎/仲原裕之/青木隆敏/関戸博一/藤原啓児/甲斐政彦/牧島進一/冨士亮太/舟見和利/牧島進一/石飛幸治/河内喜一朗
原作=萩尾望都(小学館文庫) 脚本・演出=倉田淳 美術=松野潤 照明=森田三郎 舞台監督=北条孝・土門眞哉(ニケステージワークス) 音響=竹下亮(OFFICE my on) ヘアメイク=角田和子 衣裳=竹原典子 アクション=渥美博 ステージング・アドバイザー=TAKASHI 美術助手=渡辺景子 演出助手=平河夏 宣伝美術=河合恭誌 菅原可奈(VIA BO, RINK) 宣伝写真=峯村隆三 宣伝ヘアメイク=角田和子・片山昌子 小道具=高津映画装飾 デスク=釣沢一衣 岡村和宏 揖斐圭子 制作=稲田佳雄 中川月人 赤城由美子 大野純也 制作協力=東容子 縄志津絵 宮澤有美 小泉裕子 八木美穂子 大田香織 上野俊一 鈴木一徳 企画・制作=Studio Life
一般/前売 4,800円 当日5,000円 4月26日発売
公式=http://www.studio-life.com/
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2006年06月05日
燐光群『民衆の敵』05/26-06/04俳優座劇場
イプセンの戯曲を坂手洋二さんが現代日本バージョンに。主役は大浦みずきさんです(渡辺美佐子さんは体調不良により降板し、声のみの出演。)
前半はどたばたしていて不安になっちゃったのですが、後半から一気に面白くなり、ラストシーンの美しさに魅せられました。
できれば俳優座劇場よりもザ・スズナリで観たかったですね~。
燐光群といえば“fringeが選ぶ2004年小劇場制作10大ニュース”の第2位になった名古屋市文化振興事業団による燐光群共催取り消し問題(⇒対象作品のレビュー)のことも記憶に新しいです。私は燐光群の活動が演劇界の言論の自由を守ってくれている気がしていて、燐光群および坂手洋二さんの作品には出来るかぎり足を運ぶようにしています。
≪あらすじ≫ 公式サイトより引用。(役者名)を追加。彼を彼女に変更。兄を姉に変更。
ある地方の温泉街の専任医師(大浦みずき)が、その温泉が皮工場の廃棄物によって汚染され、人体に影響を与えることを知り、温泉の配管を工事し直すことを提案するが、温泉につぎ込んだ予算を無駄にせずにまた再工事の費用を掛けたくないと考えてその事実を隠蔽しようとする彼女の姉である町長(中山マリ)を初め、印刷所の社長、家主組合の会長(社長兼会長役=鴨川てんし)、権力におもねる人々によって攻撃される。彼女は孤立するが、家族(夫役=猪熊恒和)と共にたたかい、ついには、町の人間全体が集まる諮問会に於いて、こうした事態に対して大勢に従ってしまう人民=民衆こそが問題なのだと告げ、町から排斥される。しかし彼は毅然として自らの自説を曲げない。
≪ここまで≫
シンプルな木製の丸いステージが舞台中央にあって、周囲は黒幕です。全体としてはシンプルなのですが、実はそのステージは回り舞台になっていて段差もあるので、かなり印象が変わる場面転換が観られました。
状況説明に近いセリフが大量に行き交うのは燐光群らしいですが、役者さんの演技は少し大げさにデフォルメされ、現代日本の社会問題を随所にちりばめながらも寓話のように仕上げられていました。
“絶対多数”。この言葉に含まれる矛盾に胸がもやもや、頭がむずむずしました。多数決で決議する国会の体制や、アクセス数の多さで存在意義が計られるウェブサイトの世界など、私たちは数が多いかどうかで無意識にさまざまなことを判断しています。「多くの人間が支持すること=正しいこと」だとは言い切れないということに、もっと用心深くならなければと思いました。
ここからネタバレします。
後半は医師(大浦みずき)が汚染実態を伝えるための講演会から開幕します。客席から野次を飛ばす民衆が大勢登場し、なぜか司会=議長(鴨川てんし)が選出され、講演会のはずが町長(中山マリ)と医師が対決する裁判のようになってしまうのです。誰かが意見を述べてそれを聴く場が、いつの間にか特定の誰かをつるし上げて弾劾する魔女裁判のようになってしまう・・・こういうこと、たぶん私の小学校や中学校時代にもありました。人間はいつも白黒つけたがるんですよね、その方が楽だから。でもそれには犠牲が伴います。だって灰色の人だってピンクの人だっていますものね。
チラシのキャッチコピーにもなっている「この世で一番強いのは、たった一人で立っている人間だ。」というセリフは、「二足歩行しているから人間は強い」という意味ではなく、「たった一人で立っていることができる人間こそが、あらゆる人間の中で一番強い」という意味でした。チラシのビジュアルが猫なのは「長靴をはいた猫」かしら。
自分ひとりで立っていることって、勇気がいりますよね。私自身は・・・恥ずかしながら全く出来ていないと思います。まずは、誰か・何かに頼ったり依存したりすることで、とてつもなく大きなことを失うということを自覚して、「たった一人で立つこと」を少しずつでも自分の日常に生かして行きたいです。
ラストは暗転中に渡辺美佐子さんの声がイプセンの言葉を語り始め、一列に並べられた誰も座っていないイスがじんわりと照らし出されます。いろんな人がいろんなことを声高に主張し続けたけれど、最後のこの無人の舞台がもっとも雄弁でした。
≪東京、足利、松本≫
出演=大浦みずき/中山マリ/鴨川てんし/川中健次郎/猪熊恒和/大西孝洋/宮島千栄/江口敦子/樋尾麻衣子/内海常葉/ペ優宇/久保島隆/杉山英之/小金井篤/工藤清美/桐畑理佳/阿諏訪麻子/安仁屋美峰/樋口史/渡辺美佐子※渡辺美佐子は体調不良による入院のため、声の出演。
原作=ヘンリック・イプセン 脚本・演出=坂手洋二 美術=島次郎 照明=竹林功(龍前正夫舞台照明研究所) 音響=島猛(ステージオフィス) 舞台監督=大津留千博 衣裳=宮本宣子 演出助手=吉田智久・坂田恵 文芸助手=清水弥生・久保志乃ぶ 舞台協力=森下紀彦 協力=Carla Valverde 高津映画装飾株式会社 俳優座劇場舞台美術 俳優座劇場 宣伝意匠=高崎勝也 制作=古元道広・近藤順子・小池陽子 Company Staff=向井孝成・高地寛 イラスト=石坂啓
前売開始=4月16日(日) 指定席 前売¥4,200 当日¥4,500 ペア¥7,600(前売・予約のみ)学生=大学・専門学校生¥3,800 高校生以下¥3,000(学生は前売・当日共通料金 劇団扱いのみ 受付にて要学生証提示)5/26はプレビュー公演。一律¥3,800(劇団扱いのみ)
燐光群=http://www.alles.or.jp/~rinkogun/
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【ワークショップ】2006年夏のワークショップ
最近、俳優養成にとっても興味が沸いてきているんです。夏は海外の演出家によるワークショップがいっぱいあるんですね。私が気になるものをご紹介いたします(開催日の早い順)。
※「こんなワークショップもあるよ!」という情報もお待ちしています⇒こちらへどうぞ!
★情報追加しました(2006/06/18)。
お役に立てたらこちらをクリックお願いします♪
■TPTシアターコース2006ファイナル「アクターズ・ワークショップ&オーディション by アリ・エデルソン(演出/アメリカ)」06/28-07/05ベニサン第4スタジオ
参加費=80,000円(テキスト代含む)
定員=1クラス(25人)× 2クラス(予定)
Aクラス(13:00~15:30)/Bクラス(17:00~19:30)
募集要項・申込用紙は公式サイトからダウンロードできます。
※ワークショップ最終日に、tptが8月に上演する作品のキャスト・オーディションあり。
■文学座サマーワークショップ2006「今井朋彦コース~セリフを支える「身体」を!~」07/17-23サイスタジオコモネAスタジオ
受講料=20,000円(各コースとも)※他クラスとのセット価格あり。
平日コース07/17-21(19:00~21:30)
休日コース07/15-17, 07/22-23(15:00~17:30)
■劇団俳小 運営「マールイ・シアターズ・ ワークショップ」07/21-08/05アトリエ俳小
受講料=77,000円
定員=経験者クラス・未経験者クラスともに20名ずつ
※見学可能(一回につき1,000円)
■劇団青年座 制作「フィリップ・ゴーリエ 演劇ワークショップ Vol.5」07/24-08/04森下スタジオ B
受講料=65,000円
定員=35名
■劇団昴 制作「RADA イン 金沢2006」07/31-08/05金沢市民芸術村ドラマ工房
受講料=30,000円
定員=24名
■演劇企画集団THE・ガジラ「鐘下辰男 俳優ワークショップ」08/01-05都内スタジオ
受講料=40,000円
定員=昼の部(13:00~17:00)20名/夜の部(18:00~22:00)20名
■劇団昴 制作「RADA イン 東京2006」08/07-25三百人劇場三階稽古場
受講料=経験者クラス・未経験者クラスとも100,000円
定員=経験者クラス:16名 未経験者クラス:24名
■日本演出者協会 主催「チェルカスキイ演出家育成ワークショップ」08/09-22都内某所
受講料=50,000円
定員=演出家:10名 俳優:20名
■tpt「アクターズ・ワークショップ by トーマス・オリヴァー・ニーハウス(ドイツ)」2006年夏
■tpt「ディレクターズ・ワークショップ」2006年夏
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2006年06月04日
【ご報告】PmP2006、セッション9終了!!
はふ~・・・・・PmP2006のセッション9、お、お、終わりました・・・・・っ!!
おお、オンタイムで写真がアップされている!
また感想などアップしたいと思いま~す。
【ご報告】PmP2006二日目に少し参加させていただきました。
fringeのPmP2006。盛り上がっています。
二日目の朝からセッション6を傍聴させていただき、午後からは俳優座劇場で(あ、この紫の服の後姿、私です・笑)、燐光群『民衆の敵』を観劇。皆さんハードスケジュールなのに元気だし仲良し!
私の本番は本日でございます。がんばる!
2006年06月02日
Oi-SCALE『キキチガイ』06/01-04シアタートラム
林灰二さんが作・演出するOi-SCALEの初シアタートラム公演。私が講師として参加するPmP2006の観劇スケジュールにも入っています。
林さんがはじめて描くラブストーリーは、ある病院の屋上を舞台に4つのエピソードが絡まる群像劇でした。幻想やポエムの中に今の東京を生きる若者のリアルが浮かび、終演後にはOi-SCALE公演でいつも感じる、悲しいけれど優しい静けさが残りました。
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レビューを最後までアップしました(2006/06/11)。
劇場内に入ると星空が美しい屋上の風景が目に入りました。シアタートラムの高い天井だから実現できたんですね。
いつもに増して今回は音楽が素晴らしかった!!音が鳴る度にドキっとさせられ、そして聞き惚れます。林さんは現役のDJでもあるので、その力が存分に発揮されたのでしょう。照明による場面転換もとても効果的でした。
いつもはスライドで文字を映写しているのですが、今回はテレビやディスプレイを使った文字動画でした。ちょっと読みづらかったですが、やっぱり言葉が素敵です。
初日だったからかもしれませんが、テクニカルな部分のおぼつかなさが気になりました(映像が始まるタイミングや、暗転中のドタバタ感など)。役者さんの一体感もまだまだでしたね。これから良くなってくれたらいいなと思います。
ここからネタバレします。
長男がガンで入院している3人兄弟、飛び降り自殺をした男女とその家族、看護士&入院患者の日常、屋上に閉じ込められた解体作業員グループという、4つの別々のエピソードが徐々につながっていきます。
前作で登場したトカゲ頭のサラリーマンが今回も登場。頭が魚になったレイプ男も現れます。すれ違う人々やパっと一瞬だけ目が合った人が、人間に見えないことってありますよね。玄関の扉ののぞき穴の向こうは水の底なのだと想像する繊細な感受性が、この作品の全ての源になっている気がします。演劇だから、林灰ニさんだから生み出すことに出来る世界です。
ガンで余命いくばくもない長男(多田明弘)と語り合い、次男(多門勝)は泣きます。私は末期ガンと診断された人の介護をしていたことがあり、病院を舞台にした死と向き合う人々のドラマがちょっぴり苦手なんです(思い入れが強すぎるので)。でもこの作品では、人間の生死や愛する人を失う悲しみといった、よく扱われる事柄はひとつの契機でしかなく、知り尽くしていたはずの肉親との本当の出会いを通じて、余計な常識や言い訳がましい社会性などから解き放たれた、全身全霊のコミュニケーションが描かれていました。不器用だけれど決して嘘がなく、そしてとても静かに。
耳が聞こえない三男(星耕介)が一度だけはっきりと発する、たった一言の独白が胸に刺さりました。セリフは憶えていないのですが、たしか次男に対する真摯な気持ちが語られたはず。客席に向かって言うので、私への言葉のように思いました。
瀧川英次さん。金髪の解体作業員役&蟻のサラリーマン役。舞台上で水を得た魚。やっぱり目立ちますよね~。何かと注目しちゃいました。
仁志園泰博さん。長男の元教え子で小説家志望の男役。ポツドール公演や去年のOi-SCALE公演での印象と全く違ったので、最初は仁志園さんだと全く気づきませんでした。キザなインテリめがね役もお似合いです。
宮光真理子さん。屋上から街へと“飛び込んだ”少女役。『雪の女王』以来、ほぼ追っかけさせてもらっています。今回はちょっと物足りなかったかな。『雪の女王』再演はなんと世田谷パブリックシアター!必ず伺います。
出演=佐藤康恵/星耕介/清水慎太郎/トモヒカン/多門勝(THE SHAMPOO HAT)/多田明弘(FICTION) /瀧川英次(七里ガ浜オールスターズ) /中野博文/仁志園泰博/宮光真理子/川崎賢一/高橋唯子/斎藤岳夫/並木大輔(ポかリン記憶舎)/トリイノブニャス/村川幸謙/中田寛美/桧山佐知子/河合咲/高原コマキ/大林小夏
作・演出=林灰二 舞台監督=上林英昭 美術=仁平祐也 照明=(株)ライトスタッフ 音響=田島誠治(サウンドギミック) 楽曲提供=MITSUU(村田充) 舞台監督=上林英昭 演出助手=中村太陽 小道具=中島香奈子 宣伝美術・WEB=清水慎太郎 映像=檜山佐知子(S Factory) 票券=ぷれいす 制作=高橋唯子・僕AREA←Spectators〔B.A.S.〕 企画・製作=Oi-SCALE
発売日=年4月20日(木) 前売3300円 当日3500円 全席指定
公式=http://www.oi-scale.com/oiweb/kikitiguy/kikitiguy_if.html
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2006年06月01日
東京デスロック『3人いる!』05/26-31CAFE PIGA
会場入り口の看板
多田淳之介さんが作・演出される東京デスロック。私は劇団公演は初見です(多田さんの作品のレビュー⇒1、2)
萩尾望都・作『11人いる!』から想を得たタイトルは、チラシで一目見た時に爆笑しちゃったんですよね(笑)。で、ふたを開けてみたら「なるほど~っ!」と唸らされた濃密な三人芝居でした。よくこんなこと考えつくな~っ!
残すは追加公演のみ⇒6/3(土)20時開演。上演時間は約1時間。
※会場は30人で満員になるぐらいの小さなカフェです(下北沢駅北口から徒歩1分)。
レビュー、ページ紹介⇒乱暴者日記、wonderland
作・演出の多田さんのブログに本人による解説あり(脚本がダウンロードできます)。
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レビューをアップしました(2006/07/05)。
≪あらすじ≫
本田(多田淳之介)の部屋。ノートパソコンをいじっている。「暇だから飲もうよ」と友人の中山に電話するが、フラれる。仕方なくダラダラ。すると見知らぬ男(夏目慎也)が突然部屋に入ってきた。
男「え?何してるんですか?」本田「何って・・・え?」男「出て行ってもらえます?ここ、僕の部屋なんで」本田「は?」・・・つづく。
≪ここまで≫
登場するのは本田と中山と女(名前失念)。出演者が合計3人だから登場するのは当然3人・・・と思いきや、そうではないんです。あぁ説明が困難・・・。
役者さんは3人とも個性があって、少々野放し気味で自由な存在感が心地よい刺激を生んでいました。
ここからネタバレします。
本田(多田淳之介)の部屋に、同じく本田を名乗る男(夏目慎也)がやってきて、互いに「自分こそが本物の本田だ」と主張し合います。多田さんと夏目さんが2人の本田として言い合いをしている途中で、突然佐山和泉さんが入ってきて、いきなり本田を演じ始めます。夏目さんが、佐山さんとスイッチする形でさりげなく(?)中山役に変身するのです。
2人の本田(多田淳之介&佐山和泉)は友達の中山(夏目慎也)に電話して、どちらが本物かをはっきりさせようとしますが、何しろ電話での会話なので互いの顔は見えない状態。とんちんかんなやりとりが続きます。これが可笑しい。
電話では埒があかないので、2人の本田は一緒に中山の家に行くことにしました。中山(夏目慎也)の家に本田(多田淳之介)を名乗る男2人が到着するのですが、舞台上には夏目さんと多田さんしか居ません。本田(多田淳之介)は2人居るような演技をして、中山(夏目慎也)は本田が1人しか見えていない演技をします。かみ合わない会話が舞台に奇妙なゆがみを生み出して、私は頭がちょっと混乱気味になりつつも、とんちの効いたコントのようなやりとりに、グっと惹き込まれながら笑わせていただきました。
実は同時に、中山(夏目慎也)の部屋にも中山を名乗る男(多田淳之介)がやってきており、女(佐山和泉)の部屋にももう一人の女がやってきたことになっているのです。出演者は3人ですが登場人物は6人なんですね。終盤では全員が中山の部屋に集まって、舞台には3人しか居ないのに話の上では6人居る状態になります。最終的には片割れが一人ずつ去り(出演者全員が退場する)、誰も居ない舞台で3人の声だけが聞こえる・・・。
あぁ・・・ヘタな文章ですみません。全然説明できてないですよね(汗)。
込み入った設定で、繰り返しも多い脚本です。アイデアも凄いけど成立させたこともブラボー!ですね。ただ、途中で一瞬だけ眠気が襲ってきたことがありました・・・私の脳みその限界だったのかも。
東京デスロック Vol.11 CARAVAN #4/inspired by 『11人いる!』萩尾望都
出演=夏目慎也/佐山和泉/多田淳之介
作・演出=多田淳之介 制作=水川奈津美 協力=露口健介/CAFE PIGA/(有)アゴラ企画・青年団 企画・製作=東京死錠
予約・当日=2000円(+1drink) 4月20日予約開始
公式=http://specters.net/deathlock/
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Ort-d.d U-30プロジェクト『乱と夢』05/24-28アトリエセンティオ(『乱篇』レビュー)
Ort-d.d(オルト・ディー・ディー)は倉迫康史さん が演出されるユニットです。U-30は"Under 30 years old"の意味。30代以下の俳優の育成も目的においた企画ということで、俳優養成に興味を持っている私は今後の展開にすごく期待しちゃいます。
最初に『乱篇』を拝見しました。2004年の『乱歩プレイ』の新演出です。公演は終了していますのでネタバレします。
『乱歩プレイ』同様に、劇中劇の中にさらに劇中劇がある構成でした。客のカップル(小田さやか&綾田将一)は王様と女王様の衣裳を着て、もてなす側(岡田宗介/市川梢/杉村誠子/平佐喜子)は白装束。王様と召使たちという設定の“プレイ”ですね。
そして出演者全員が仮面を被っているんです。これには少々驚きました。実は私、本格的な「仮面劇」って初めてかも・・・?と思いつつ、奇妙なムードに浸ることにしました。
Ort-d.dらしい、しっとり、じっくりと味わい深い朗読調のセリフが白い洞窟(という設定)に響きます。演劇空間としての密度がとても濃く、観ている方に心構えをせまるぐらいです。
仮面を被ったまま形式的な動きをし、朗読調にセリフを言う、しかも江戸川乱歩の・・・というのは、役者さんにとって結構高いハードルだと思います。Ort-d.dを観ると、脚本読解や人物像の掘り下げ等の戯曲主体のアプローチだけでなく、声や動きのバリエーション等の身体表現に重点を置いた演技の方向性の大切さを実感します。
「客がプレイをしにやってきている」という設定にちょっとムリを感じてしまいました。やっぱり若い役者さんなので、初演版に比べると演技のおぼつかない感は否めません。オープニングの緊張感の高まりがすごく良かったので、それとの落差が残念。
途中で客のカップルだけは仮面を脱ぎますが、あとの全員は最後まで被ったままでした。ちょっぴり悲しかったな~。役者さんのお顔を見たいと思う、ごく普通の観客心理かもしれません。
【乱篇】原作=江戸川乱歩『芋虫』『人でなしの恋』『防空壕』 出演=岡田宗介(Ort-d.d)/小田さやか/平佐喜子/綾田将一(reset-N)/杉村誠子(楽園王)/市川梢(Ort-d.d)
【夢篇】原作=夢野久作『少女地獄~火星の女』 出演=市川梢(Ort-d.d)/金子由菜/さとうまりこ/住吉梨紗/渡辺麻依/岡田宗介(Ort-d.d)
構成・演出=倉迫康史 照明デザイン=木藤歩 アドバイザー=竹内陽子(乱篇衣裳)/棚川寛子(夢篇音楽)/弘光哲也(会場設営) 宣伝美術=ハコファクトリー 主催=Ort-d.d
一演目1500円/二演目2000円 前売は予約受付のみ。チケットの発行は無し。*各回定員50名(予約限定40名 当日10名)
Ort-d.d公式=http://www16.plala.or.jp/ort/
演出家ブログ=http://ortdd.blog7.fc2.com/
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メルマガ 2006年06月のお薦め舞台

お薦めお芝居をご紹介しています
2006年6月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
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┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏
“しのぶの演劇レビュー” Vol. 25 2006.6.1 960部 発行
┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/
今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
◎5月は不安定なお天気続きでしたよね~。もう梅雨入り?
雨の日も劇場はステキな宝物を用意してあなたを待っています♪
舞台には、あなたの心を揺さぶり、
人生の輝きを増してくれる奇跡があります。
“今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪
◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
http://blog.mag2.com/m/log/0000134861
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○○ 今回のもくじ
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◆1【今月のお薦め10本+α】
◎No.1→新国立劇場演劇『夢の痂(かさぶた)』
06/28-07/23新国立劇場 小劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000104.html
◆2【先月のベスト3】
◎No.1→文学座+青年団 自主交流企画交流シリーズ
『地下室』05/18-28アトリエ春風舎
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0518231128.html
◆3【演劇の作り手の皆さんへ ワークショップとオーディション】
◎TOKYOSCAPE『第2回東京ワークショップ』
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0518103322.html
◎岡田利規さんの新作『エンジョイ』出演者オーディション
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/10000430.html
◆4【編集後記】
◎5月は素晴らしい出会いに恵まれました。
◎6月3日夜にFM西東京『たけがき2』に出演します。
◎fringe『PmP2006』6/2~4に講師として参加します。
◆5【このメルマガについての注意事項(少々変更しました)】
◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆1 【今月のお薦め10本+α】
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※★印がいちおし公演です(3本)。
※初日の早い順に並べています。
※掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・コメント・価格・URL
座種の記述がない公演は全席指定。
★1.G-up presents Vol.4『散歩する侵略者』
06/02-11新宿スペース107
☆出演=寺十吾/小林顕作(宇宙レコード)/中野英樹(グリング)/他
脚本=前川知大(イキウメ) 演出=赤堀雅秋(THE SHAMPOO HAT)
前売4200円 当日4500円
※未就学のお子様はご遠慮ください。
http://www.g-up.info/
http://www.land-navi.com/backstage/report/g-up/index.htm
初演のレビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1029231739.html
メルマガ5月号のお薦め芝居の前売情報でもお知らせしました。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0501000712.html
初演を見逃した方は必見!新演出&キャストでどんな変化が?
2.ガラシ×ク・ナウカ(日本-インドネシア合同作品)
『ムネモシュネの贈りもの ~「記憶」をめぐる物語~』
06/11-18ザ・スズナリ
☆出演=美加理/ほか 演出=ユディ・タジュディン
脚本=ユディ・タジュディン/宮城聰/他
前売¥4,000 当日¥4,500
ユース:前売・当日共¥2,500 (劇団のみ取扱/25歳以下/枚数限定)
http://www.kunauka.or.jp/
森下スタジオでの初演が大評判でした。私は未見。
3.テレビ朝日主催/アトリエ・ダンカン企画製作
『OUR HOUSE』06/16-07/02新国立劇場 中劇場
≪座間(プレビュー)、東京、愛知、大阪、石川、新潟≫
☆出演=中川晃教/池田有希子/池田成志/坂元健児/新納慎也/ほか
作=ティム・ファース 音楽=マッドネス 演出・翻訳=G2
S席10,000円 A席8,000円
http://www.g2produce.com/other/ourhouse/
豪華キャストのミュージカル。中川晃教さんの歌声が聴きたい。
4.シスカンパニー『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』
06/16-30シアターコクーン
☆出演=大竹しのぶ/稲垣吾郎/ともさかりえ/段田安則
作=エドワード・オルビー 演出=ケラリーノ・サンドロヴィッチ
S席¥9000/A席¥7000/コクーンシート¥5000
中2階立見¥3000/2階立見¥2000
※小学生未満のお子様はご入場いただけません。
http://www.siscompany.com/03produce/14virginia/
エドワード・オルビー作品をケラさんが演出。豪華キャスト。
tpt公演のレビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0406011407.html
★5.フジテレビ『第32進海丸』
06/19-07/09東京グローブ座
≪東京、大阪≫
☆出演=三宅健/山崎裕太/伊崎充則/大石継太/大鷹明良/阿南健治/他
作=蓬莱竜太(モダンスイマーズ) 演出=鈴木裕美
S¥8,500 A¥7,500 B¥5,500
http://www.fujitv.co.jp/events/stage/st060619shinkai.html
若手注目劇作家の蓬莱竜太さんの脚本を、鈴木裕美さんが演出。
V6の三宅健さん主演。豪華男優陣営。前売りは完売。
6.青年座『蛇』
06/23-07/02青年座劇場
☆作=赤堀雅秋 演出=磯村純
一般4,000円/ネット予約3,600円/ゴールデンシート(65歳以上)3,600円
ユニバーシート(大学・各種学校生)3,000円
チェリーシート(高校生以下)2,500円
グループ割引(5名以上)3,600円/特定日割引3,000円
http://www.seinenza.com/
赤堀雅秋さん(THE SHAMPOO HAT)が青年座に初書き下ろし。
7.世田谷パブリックシアター『アンデルセン・プロジェクト』
06/23-07/08世田谷パブリックシアター
≪白井版⇒兵庫、高知、山口≫
☆ルパージュ出演版=6/23~30(英語上演・日本語字幕付)
白井晃出演版=7/1~8(日本語上演)
作・演出=ロベール・ルパージュ
A席¥5,800 B席¥4,000 プレビュー料金A席¥4,800 B席¥3,000
A席通し券¥10,000 学生席:A席、B席とも一般料金の半額
※未就学児童はご入場になれません。
http://www.parco-play.com/web/play/sept/andersen/
『月の向こう側』↓のルパージュ・マジックが再び。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2002/1023232923.html
8.加藤健一事務所『木の皿~The Wooden Dish~』
06/23-07/02本多劇場
≪東京都江東区(プレビュー)、高岡、富山、金沢、野々市、砺波市、
名古屋、豊橋(ほか)、東京、兵庫、京都≫
☆出演=加藤健一/大西多摩恵/加藤忍/鈴木一功/平田敦子/他
作=エドマンド・モリス 訳=小田島恒志 演出=久世龍之介
前売¥5,000/当日¥5,500(全席指定)
高校生割引¥2,500(要学生証提示・当日券のみ・予約不可)
http://homepage2.nifty.com/katoken/
数々の賞に輝いたドラマ。加藤健一さんが老人ロン役にチャレンジ。
9.パルコ・プロデュース『ウィー・トーマス』
06/06-11東京グローブ座(プレビュー公演)
06/28-07/09パルコ劇場
≪東京、仙台、水戸、名古屋、大阪≫
☆出演=高岡蒼甫/岡本綾/少路勇介/堀部圭亮/木村祐一/他
作=マーティン・マクドナー 訳=目黒条 演出=長塚圭史
東京グローブ座=S席:6,300円 A席4,200円/パルコ劇場=7,500円
※未就学児の入場はご遠慮下さい。
http://www.parco-play.com/web/page/information/thomas/
長塚圭史さんが演出する“愛のB級スプラッタ劇場”。
初演のレビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0809010222.html
私は7月にパルコ劇場公演を観に行きます。
★★10.新国立劇場演劇『夢の痂(かさぶた)』
06/28-07/23新国立劇場 小劇場
シリーズ「われわれは、どこへいくのか」(4)
☆出演=角野卓造/高橋克実/福本伸一/石田圭祐/犬塚弘/
三田和代/藤谷美紀/熊谷真実/キムラ緑子
作=井上ひさし 演出=栗山民也
A席5,250円 B席3,150円 Z席=1,500円/当日学生券=50%割引
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000104.html
私は7月に観に行きます。
●お薦めポイント●
新国立劇場が贈る東京裁判三部作の第三部。
日本の現代演劇の最高峰と言っても過言ではありません。
・第一部『夢の裂け目』(2001年)
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0513160217.html
・第ニ部『夢の泪』(2003年)
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0103135751.html
★★★――――――――――――――――――――――――――――――
3000円台以下の話題作・お薦め作品を5本ご紹介します。
――――――――――――――――――――――――――――――★★★
【1】KAKUTA花やしき公演『ムーンライトコースター』
05/31-06/04ゆうえんち浅草花やしき
☆構成・演出:桑原裕子
一回券 前売り3200円 当日3500円 2日通し券6000円
3日通し券9000円 4日通し券12000円 全日通し券14000円
人力車乗車券付きペアチケット9500円(販売終了)
http://www.kakuta.tv/
初演のレビュー
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0603002835.html
遊園地全体で演劇!リピーター続出の人気企画です。
【2】Oi-SCALE『キキチガイ』
06/01-04シアタートラム
☆作・演出・出演=林灰二
出演=佐藤康恵/星耕介/多門勝(THE SHAMPOO HAT) /
多田明弘(FICTION) /瀧川英次(七里ガ浜オールスターズ) /他
前売3300円 当日3500円
http://www.oi-scale.com/oiweb/kikitiguy/kikitiguy_if.html
林灰二さん独自の詩的世界をシアタートラムで。
【3】reset-N + テアトル・ドゥ・アジュメ
『ADAGIOS ~アダージオ~ fragments for two women』
06/06-11こまばアゴラ劇場
☆"Tears and Trashes" 構成・演出=フランク・ディメック 出演=町田カナ
"Romance and Blood" 構成・演出=夏井孝裕 出演=ムニラ・シャレド
2ヵ国語上演、字幕付き
前売券2,500円 当日券3,000円(日時指定・自由席)
25歳以下のお客様 2,000円
http://www.reset-n.org/
フランス人×日本人の一人芝居の二本立て。大人向け♪
【4】劇団タコあし電源『舞台|阪神淡路大震災』
06/23-27東京芸術劇場 小ホール1
≪新潟、盛岡、仙台、神戸・西宮、東京
※学校公演(2005年)新潟1高校、岩手5中学校≫
☆脚本・演出=岡本貴也(神戸出身)
前売り3500円/当日4000円 高校生以下500円引き
http://tacoashi.com/
http://www.land-navi.com/backstage/report/t-d/index.htm
阪神淡路大震災が演劇に。書籍↓も出版されています。
http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=2602
【5】LEMON LIVE『純粋人~Juliet~』
06/28-07/02駅前劇場
☆作・演出=斎藤栄作(POOL-5)
出演=有馬自由(劇団扉座)/西ノ園達大(TEAM 発砲・B・ZIN)/
有川マコト(絶対王様)/松原綾央(花組芝居)/ほか
前売り・当日共3,800円 プレビュー3,000円 未就学児童の入場不可。
http://www.lemonlive.net/
イイ男ぞろいです。小さな劇場での贅沢。
◎しのぶの今月の全予定(31本+α)はSCHEDULEに掲載しています。
キャスト・スタッフ情報あり!
http://www.shinobu-review.jp/schedule.html
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◆2 【先月のベスト3】
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1.文学座+青年団 自主交流企画交流シリーズ
『地下室』05/18-28アトリエ春風舎
http://www.komaba-agora.com/line_up/2006_5/bs-kotake.html#chika
☆現代日本のあらゆる汚いことが陳列された“地下室”の皮肉な笑い。
松井周さんの第3作目。新しい才能がどんどん小劇場から生まれています。
*レビューはこちら↓(途中です)
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0518231128.html
2.劇団、本谷有希子(アウェー)『密室彼女』
05/03-09ザ・スズナリ
http://www.motoyayukiko.com/away/index.html
☆ミステリーもエロスも笑いも、ムード満点に盛り込んだ上質の三人芝居。
本谷有希子さんの実力をまたもや見せつけられました。
*レビューはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0505220902.html
3.ウラジオストク青年劇場『かもめ』
05/12-14シアターX
http://www.theaterx.jp/06/060512.shtml
☆ロシア語上演で字幕もイヤホンガイドもないのに、
『かもめ』の世界にどっぷり浸かり、泣いちゃいました。俳優が凄い。
*レビューはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0514014006.html
次点 寿団『おとこたちのそこそこのこととここのこと』
05/03-07萬スタジオ
http://kotobuki-dan.net/
*レビューはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0504172452.html
◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000134861
メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
5月(観劇数は32作品)は残念ながら発行いたしませんでした。
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◆3 【演劇の作り手の皆さんへ ワークショップとオーディション】
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私が今、とっても興味があるのは俳優養成です。
どんなに良い脚本があって、実力のある演出家・スタッフが揃っていても
上手い俳優がいないと面白いお芝居は出来ないものだなと実感しています。
演技にはさまざまな手法や技術があり、
それに触れることが出来るワークショップが増えてきています。
役者さんにはもちろん、演出家さんにとっても、
良いワークショップは演劇創作の大きなヒントになると思います。
◎TOKYOSCAPE『第2回東京ワークショップ』
06/19-27森下スタジオ/他
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0518103322.html
※応募締切⇒6/12(月) 定員に達し次第、締切。
私は6/27(火)19:30~の成果発表に伺う予定です。
◎マイズナー・システムのワークショップを見学してきました。
Actors Worksのワークショップ見学レポート
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0531172509.html
Actors Works「7月のエクササイズクラス」07/15-08/05都内各所
http://www.actorsworks.com/ws4.html
◎『マールイ・シアターズ・ワークショップ』
07/21-08/05アトリエ俳小
※ワークショップ詳細は劇団俳小ホームページで近日公開。
http://www.haishou.co.jp/
マールイ劇場『かもめ』をテレビ↓で観て、私は
http://www.nhk.or.jp/art/yotei/2004/20041121.html
「初めて本物の『かもめ』を観た!」と思いました。
◎岡田利規さんの新作『エンジョイ』12/07-23新国立劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000119.html
出演者オーディション開催決定!
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/10000430.html
※男女各1名募集。応募締切⇒6/12郵送必着
岡田さんは今最も注目される若手劇作家・演出家の一人です。
チェルフィッチュ⇒ http://chelfitsch.net/
※夏に日本演出者協会主催の演出家向けのワークショップがあるそうです。
http://www.k2.dion.ne.jp/~jda/
詳細わかり次第「しのぶの演劇レビュー」にアップします。
http://www.shinobu-review.jp/
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◆4 【編集後記】
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◎5月は大切な人との有意義な出会いがたくさんありました。
日本の演劇について今、考えていることを率直に話し合って、
大いに共感したり、刺激をもらいました。
出会い、語らいから実行に移すべくコツコツ励みます。
◎毎月第一土曜日は、FM西東京の演劇情報番組「たけがき2」に
レギュラー出演させていただいております。
http://takegaki.k-free.net/
6月3日(土)の夜に出演します。
◎fringe主催・地域の制作者のための創造啓発ツアー『PmP2006』に
講師として参加し、全国11地域の制作さんとお話します。
企画概要⇒ http://fringe.jp/PmP/log/eid47.html
◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
「これは面白いよ!」というお薦め邦画情報モトム!
お問い合わせフォーム↓
http://www.shinobu-review.jp/contact/
5月は よついまさこ さん より情報をいただき、
「大停電の夜に」を拝見いたしました。
http://www.daiteiden-themovie.com/
お勧めどおり、宣伝の印象よりもずっとステキな映画でした♪
ありがとうございました!
◎2005年11月にセミナーにゲスト出演いたしました。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1107002836.html
セミナー開催を希望される方は、是非ひとこと↓お寄せください!
http://www.shinobu-review.jp/contact/
◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0331235959.html
お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
http://www.shinobu-review.jp/contact/
◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
それが私の望みです。
これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪
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◆5 【このメルマガについての注意事項(少々変更しました)】
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沢山の人に演劇に触れてもらいたい! ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪
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