目が飛び出るほど豪華キャストぞろいのミュージカル。音楽はマッドネスで演出はG2さん。後藤ひろひとさんが歌詞の翻訳をしてるっていうのも面白いですね。
豪華キャストな上に、どんどこ舞台転換&じゃんじゃか衣裳替えありでストーリーも面白かった!S席10,000円でも満足でした。18:30開演で終わったのが21:20でしたから、体感時間は約2時間50分(休憩20分を含む)ですね。
公式ブログ「アワ・ブログ」でキャストの裏の素顔写真も満載。鼻にヴァセリンか~、試してみよ(笑)。
※パンフレットが人気で毎ステージ100冊限定販売になっています(6/19現在)。予定冊数終了後は配送予約販売になり、送料込みの価格になります。どうぞお早めに会場へ!
私が拝見した回はカーテンコールで「ニーロさーんっ!!」っていう歓声が響きまくって、異様な盛り上がりでした(笑)。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
ロンドンの下町で貧しい生活を送っている、16歳の少年ジョー(中川晃教)。
ある日、彼の人生は"良いジョー" "悪いジョー"に枝分かれ。
"悪いジョー"は悪徳商売に手を染め大儲け、世間をうまく渡り始める。
一方、"良いジョー"は少年鑑別所に入れられ、世間の冷たさ、厳しさを味わうことになる。
事あるごとにジョーの前に現れ、彼の運命を左右していく悪友のリーシー(池田成志)。
ある時はすれ違い、ある時は交差しながら進んでいく、二人のジョーの運命は……。
≪ここまで≫
ロンドンのアイルランド自治区に住む少年ジョー・ケーシー(中川晃教)は、16歳の誕生日に恋人のサラ(池田有希子)とある秘密の場所にやってきます。全く予想していなかった最悪の事件が起こり、そこから「善行」を選んだジョーと「悪行」を選んだジョーの2つの人生を辿っていくことになります。
“良いジョー”は白ジャージ、“悪いジョー”は黒スーツで中川さんが二役を演じます。ぴっかぴかのスーツとよれよれジャージの落差が激しくってちょっと笑えるぐらい(笑)。早替えが見事でしたね~。
かなりシリアスな問題(人種・階級差別など)が描かれているんですが、全体が軽く、明るく、楽しく!っていうムードなんですよね。前半は噛み合ってない感じがして不安でしたが、後半は最初から盛り上がり、物語の核心部分へとスピーディーに迫っていくのも楽しめました。
音楽がマッドネスなので歌い上げて聴かせる曲が少ないんですよね。だから歌に関しては、体にじーんとくるぐらい聴き応えのあるものは、残念ながらなかったです。中川さんの迫力の歌声を味わえなかったのは残念。
それにしてもカーテンコールの盛り上がりは凄かったな~。お客さん、叫んじゃうんだもの(笑)。「え、ここって新国立の中劇場だよね!?」ってちょっとビビっちゃった。客席との距離が近いという意味でも、楽しいミュージカルでした。
ここからネタバレします。
まずはじめは16歳の高校生から始まりますので、出演者総ブレザー制服姿で萌えます~(笑)。中川さん、髪型が16歳~っ!かわいーっ♪女の子もミニスカートに靴下がキュート♪
二人で対話するシーンで、片方は言葉を一生懸命しゃべり、聞いている方は言葉ではなく感情を歌う演出がありました(プレスマンVS悪いジョー、サラVS良いジョー)。人間の会話って本当にこうだよねー!って共感しつつ、良いジョーとサラがベンチで歌うシーンは泣けちゃいました。歌詞も可愛かったですね(下記、完全に正確ではありません)。
これってラブ ラブ ラブ
そばにいたい それだけ
なにも言わないで ラブってだけ
苦労を重ね、紆余曲折を経て、再びまっさらな気持ちで出会うことのできた二人だからこそ、こういうストレートな言葉にグっときちゃうんですよね。
後半になって“良いジョー”の人生と“悪いジョー”の人生が、ある決定的な出来事に向かって集約していきます。同じセリフが両方のシーンで語られるのですが、意味が正反対になるのが面白かったです。たとえば↓
「たとえどんなに愛していてもイエスって言えない時があるのよ。」
ラストは最初の16歳のシーンの、最悪の事件が起こるかどうか・・・!というところに戻ります。気持ちよくまとまってスっと腑に落ちました。
中川晃教さん。私はアッキーのファンなんですが(笑)、演技と歌の固まり方が気になっちゃいました。クセって言うのかしら。もっともっと違った面を見せてほしいなと思いました。
※私は「ミュージカル」についてはあまり詳しくありません。いつも観ている日本の現代演劇の状況を踏まえて感じたことを書いています。残念ながら本場のブロードウェイ・ミュージカルも観たことないのです~。
≪座間(プレビュー)、東京、愛知、大阪、石川、新潟≫
出演=中川晃教/池田有希子/池田成志/坂元健児/新納慎也/入絵加奈子/瀬戸カトリーヌ/後藤ひろひと/香寿たつき/今井清隆/西村直人/小西のりゆき/香取新一/坂口晋作/篠原正志/中野順一朗/原慎一郎/安江友和/小鈴まさ記/小野妃香里/山崎ちか/ももさわゆうこ/中川菜緒子/池谷京子/染谷妃波/JuNGLE
作=ティム・ファース 音楽=マッドネス 演出・翻訳=G2 監修・翻訳・訳詞=青井陽治 訳詞=後藤ひろひと 音楽監督=長谷川雅大 振付=本山新之助/JuNGLE 美術=松井るみ 照明=高見和義 音響=山本浩一 衣装=前田文子 ヘアメイク=宮内宏明 歌唱指導=船橋研二 稽古ピアノ=宇賀村直佳 演出助手=高野玲 舞台監督=二瓶剛雄 宣伝美術=永瀬祐一/はたはた 宣伝写真=西村淳 宣伝ヘアメイク=水野厚子 宣伝スタイリスト=矢野恵美子 宣伝=る・ひまわり コーディネーター=マーチン・ネイラー 営業=小池義圓 制作=渡邊さつき/大迫久美子 制作デスク=桑原啓子 アシスタント・プロデューサー=鈴木奈緒子 プロデューサー=池田道彦主催=テレビ朝日 制作協力=G2プロデュース/カンパニーワン 運営=サンライズプロモーション東京 企画製作=アトリエ・ダンカン
3/1発売開始。S席10,000円 A席8,000円
公式=http://www.g2produce.com/other/ourhouse/
イープラス=http://eee.eplus.co.jp/theatrix/special/ourhouse.html
ぴあ=http://info.pia.co.jp/et/promo/play/ourhouse.jsp
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Posted by shinobu at 2006年06月20日 11:18 | TrackBack (0)