マヤ印は双数姉妹を退団した大倉マヤさん と、五反田団の西田まやさんの女優2人ユニット。旗揚げ公演は清水邦夫さんの名作『楽屋』をOrt-d.dの倉迫康史さん が演出されます。上演時間は約1時間20分。
工場を改装して作られたアトリエヘリコプターに、おしゃれで広々としたロビーが新設され、空調を備えたとても心地よいスペースに変身していました。もちろん劇場内にも空調あり!終演後にはビールなどの飲み物もいただけます。
レビュー⇒休むに似たり。
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≪あらすじ≫
「かもめ」のニーナ役を演じる現役女優C(大倉マヤ)の楽屋。亡霊になった女優A(三橋麻子)と女優B(西田まや)が鏡前でメイクをしている。そこへプロンプターの女優D(井上貴子)が枕を持ってやってきて・・・。
≪ここまで≫
ちょうど兵庫県立ピッコロ劇団の『楽屋』を拝見したばかりでしたので、違いをじっくり楽しめました。私はマヤ印版の方が断然好きですね。笑いもいっぱいでしたし。
舞台前方に4組のイスとスチール製の簡単な台が並んでおり、女優が座る鏡台になります。役者さんは客席の方を向いて鏡台に座ります。台に備え付けられたライトのスイッチを入れるとちょうど顔がきれいに照らされて、鏡前でのメイクアップ・シーンになります。
舞台後方には天井方向を照らすスタンドライトが4脚ほど。横一列に並んだライトの真ん中には全身を映す鏡になるパネルが建っています。四角い空間に黒い家具・機材がぽつぽつと置かれているシンプルでセンスの良い美術です。工場の壁や天井ともマッチしています。左右の壁に家具や役者の影が映るのもかっこよかった~。ただ、照明の当たり方で女優さんのお顔がものすごく怖く見える瞬間があるのは・・・どうなんでしょ(笑)。
衣裳がとっても可愛かった!全体としてはレトロでロマンティックなのですが、幽霊が出てくるお芝居ですし、うすら恐ろしいムードも盛り込まれていました。ヘアメイクも凝っていて良かったです。
Ort-d.dの作風は朗読のような演出がよく見られますが、今作もその色はありました。でも感情を生々しく出したり、激しいめの動きもあって、全体を通して弾むようなリズムが感じられる仕上がりでした。ただ、途中ですこし緩んじゃったかなと感じたこともありました。
チェーホフ『かもめ』のニーナのセリフも、読み方次第で全然違う意味になりますね。面白いな~演劇って。うんうんっ♪
大倉マヤさん(現役女優役)。双数姉妹の公演などで拝見していたイメージがぶっ飛びましたね(良い意味で)。カチっと止まるし、可愛らしく揺れるし。吐いて捨てるようなセリフに迫力がありました。目がきれい。
西田まやさん(首を切って死んだ女優役)。五反田団では絶対見られないタイプの演技だったと思います(笑)。くるくるコミカルに変化して、楽に笑えました。
井上貴子さん(枕を持ってきたプロンプター役)。声がすごく個性的ですね。頑固でパワフルな性格を演じつつ、体から柔軟さが感じられて良かったです。
三橋麻子さん(空襲で死んだ女優役)。さすがの貫禄。でもちょっと怖すぎたところもありました(笑)。
出演=三橋麻子(Ort-d.d)/井上貴子(双数姉妹)/大倉マヤ/西田まや(五反田団)
作=清水邦夫 演出=倉迫康史(Ort-d.d) 照明=木藤歩(balance,inc.DESIGN) 照明操作=シバタユキエ 音響操作=坊薗初菜 衣裳=小林由香 制作=塩田友克
1,500円(日時指定・全席自由・整理番号つき)
公式=http://www.geocities.jp/mayajirushi/
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