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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2006年07月20日

エイチ企画『無頼の女房』07/13-19 THEATER/TOPS

 中島淳彦さんの脚本を堤泰之さんが演出されるのは5作品目だそうです。裕木奈江さんが出演されるので観に行きました(出演作のレビュー⇒)。大好きなんですよ、裕木さん。
 実在した昭和の文人たちをモデルにしたお話でした。

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 ≪あらすじ≫ チラシより。
 酒を飲み、クスリを飲み、空を飛ぶ(!?)、無頼派作家の圭吾。混沌とした部屋の中、後先考えず、ありのままを書き続ける。
 そんな夫の生き様を、寛やかに支える妻やす代、そして仲間達。笑いの中、厳しさの中、静粛の中、物語は進んでいく…。
 ≪ここまで≫

 睡眠薬、酒、女におぼれ、無頼派と呼ばれた小説家・塚口圭吾の“中身の濃い愛と怒涛の日々”(パンフレットより)を描きます。公演は終了していますので、ここからネタバレします。
 二階から何度も飛び降りる主人公・塚口圭吾(松崎謙二)のモデルは坂口安吾、入水自殺(未遂)をする豊臣治(白鳥哲)のモデルは太宰治です。

 無名塾、文学座、青年座などの新劇の劇団に所属する役者さんが大勢キャスティングされています。起承転結があって、笑いあり涙ありの普通のお芝居として楽しみました。ただ、初日に伺ったせいか、全体のまとまりには欠けていたように思います。

 堤泰之さんらしい演出が良かったな~。セリフの後に意味なく咳払いをするシーンがあったんです。話し終わると必ず「ゴホン!」。これを対話する相手同士がずっと繰り返します。日常ではありえないのですが、ばっちりハマって可笑しいんですよね。

 豊臣役の白鳥哲さんの演技があっぱれ!柱に登った時はぞくぞくしましたね、もちろん爆笑しながら(笑)。白鳥さんは文学座の役者さんですが、映画監督でもあります。『ストーン・エイジ』って白鳥さんの原作・監督作品だったんだ!
 裕木奈江さんは、私が期待をしすぎたのか、ちょっとぎくしゃくされていたような。腹からドン!っと出す声はやっぱりかっこ良かったです。

出演=裕木奈江/松崎謙二(無名塾)/鷲生功/白鳥哲(文学座)/寺田千穂(夏木プロダクション) /有田美和子/岩城博/田中完/友松タケホ/桃井大樹/滝藤賢一(無名塾)/川上英四郎(青年座)/入鹿尊
作=中島淳彦 演出=堤泰之 舞台美術=田中敏恵 照明=松田直 音響=樋口亜弓 衣裳=竹内陽子 ヘアメイク=竹澤綾子 舞台監督=尾花真 デザイン=ホソケン チラシイラスト=川口成美 制作=細野尚子/三沢一世 主催=エイチ企画 プロデューサー=福山秀子(エイチ企画)
5/13発売 4,500円(全席自由)
公式=http://burainonyobou.blog61.fc2.com/

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Posted by shinobu at 2006年07月20日 15:57 | TrackBack (0)