サミュエル・ベケット生誕100年ということで、この秋はベケット作品の企画が目白押しなんですね。私がちゃんとベケット作品を観たのは『ゴドーを待ちながら』ぐらいです(学生時代に授業で演じたことはあるんですが・笑)。世田谷パブリックシアターがプロデュースする豪華キャスト公演なので伺いました。
うーん・・・・立見まで出る大盛況の2時間でしたが、私はほとんど寝ちゃってましたね、スミマセン。
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美術がかっこ良かったですね~、オープニングの演出も渋い!でも、良かったのはそれだけでした・・・。
笑いがいっぱい起きてましたけど・・・『エンドゲーム』自体ではなく、手塚とおるさんと柄本明さんの掛け合いが面白いから、でした。そういう楽しみ方を否定する気持ちはありませんが、私はそれだけでは不満なんですよね。
ここからネタバレします。
舞台は黒幕によって隠されていました。幕の上に”Samuel Beckett Endgame / Fin de partie”という白い文字が映写されています。ドアが閉まる(開く)音が鳴ったのを合図に、文字だけが上へと移動していき、それから黒幕が開いて舞台があらわになります。これがカッコイイ!目の前に現れた空間は、灰色ののっぺらぼうな壁に包み込まれたガランとした部屋。壁と壁の間には隙間がわざと空けられて、そこから細い光が差し込みます。上手前にドア、上下両側の壁のかなり上方に、小さな、小さな窓がポコリと埋め込まれており、木製の古びた脚立でその窓を開け閉めする動作に味わいがあります。ステージ床の上手の壁と接している部分が、透明のアクリル製になっているのもおしゃれ。
柄本明さん(クロヴ)が、殺虫剤の粉を思いっきり手塚とおるさん(ハム)の顔に吹きかけたり、それを今度は自分のはいているズボンの中で大量に吹き出したり。これはドリフみたいな笑いでしたね。そういうネタを楽しむのは良いと思います。でもその方向性ばかりが目立っているのは、私には退屈でした。また、いわゆる良いセリフをわざと下手な(下手に見せかけた)棒読みにするのって、単にもったいないと思いました。
佐藤信さんとは相性が会わないのかもしれません。(過去公演の情報&レビュー⇒2000年3月の『ロベルト・ズッコ』、2、3)
生誕100年記念「ベケットの秋 in 世田谷」
出演=手塚とおる(ハム)/柄本明(クロヴ)/三谷昇(ナッグ)/渡辺美佐子(ネル)
作=サミュエル・ベケット 翻訳=岡室美奈子 演出・美術=佐藤信 照明=黒尾芳昭((株)アザー) 衣裳=今村あずさ(SING KEN KEN) 演出助手=鈴木章友 技術監督=熊谷明人 舞台監督=森下紀彦 舞台監督助手=橋本加奈子(SING KEN KEN)/山松弓子 照明捜査=山崎哲也 音響協力=島猛((株)ステージオフィス) 小道具デザイン・製作=福田秋雄(ゼペット) ヘアメイク=川口博史((有)奥松かつら) 著作権代理=(有)フランス著作権事務所 法務アドバイザー=福井健策 宣伝美術=有山達也(アリヤマデザインストア) 宣伝写真=白鳥真太郎 スタイリスト=木村厚志 ヘアメイク=長谷泰雄((株)メーキャップルーム) 営業=清水言一 広報=森直子/森田悠記子/西原栄 票券=金子久美子(ぷれいす) インターン=宮武奈央 制作助手=松谷章代 制作進行=橋井洋子 制作=矢作勝義 主催=財団法人せたがや文化財団 企画制作=世田谷パブリックシアター
前売開始8月20日(日)~ 全席指定 一般5,500円、TSSS(学生席)2,750円(要事前登録。枚数限定) SePT倶楽部会員割引5,000円 世田谷区民割引5,200円
公式=http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
公式ブログ=http://setagaya-ac.or.jp/endgame/
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