佐藤佐吉演劇祭2006の5公演目は、葛木英(くずき・あきら)さんが作・演出されるメタリック農家(過去レビュー⇒1)。葛木さんは若くて美しい女優さんでもあります。
開演10分前に劇場に着くと、劇場入り口に人だかりが・・・。開場および開演が約20分遅れ、その他にも演劇公演の基本的な部分の不手際が目立った、残念な初日でした。これから改善されると良いですね。上演時間は約2時間。
※佐藤佐吉演劇祭2006レビューブログに公式レビュアー3人(私を含む)、公募モニター4人のレビューが上がっています。こまめにチェックして観劇の参考になさってください!
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白一色で2階部分まで建て込まれた舞台で、客席を囲む通路も演技スペースとして使っていました。出はけ口も仕掛けも色々ありそうで、凝ってそうに見えつつ、ちょっと詰めが甘い風合いの美術。
うーん・・・初日に間に合わなかったのかな~・・・と邪推せざるを得ない作品でした。まず舞台上で役者さんに戸惑いが表れてしまっていますし、転換が滞っているように感じることもしばしば。
そして舞台が低すぎて役者さんが見えないのは・・・どうしようも・・・ないんですよね(汗)。私は最前列の桟敷席を含めて3列目(自由席)だったので、まだ観客の頭の隙間からかろうじて見えましたが、たぶん私の席よりも後ろの方は、ほとんど見えなかったんじゃないかしら・・・。これから何らかの解決が成されたらいいですね。
内容については、残念ながらメタリック農家の全力を出し切っているとは思えませんでした。過去に1作品しか拝見していませんが、荒唐無稽な設定で意味不明に振り切れちゃうパワーがあるなと思っていたので、それも感じられず残念。
ここからネタバレします。
ペチョラと呼ばれる妖怪が出てきたのには・・・あせりました(汗)。衣裳(かぶりもの?)の造形が手作り感みなぎる仕上がりなので、おそらくギャグだろう(ギャグにするのだろう)と思ったんですが、そうではなく・・・人間と妖怪との大真面目な愛のお話になってしまい、全く入って行けませんでした。また、全編山形弁でしたが、必要性をあまり感じられませんでした。
良かったのは、雪女(葛木英)がしら~っと登場して上手2階から雪を撒いたところ。あれは可笑しかったです。下手から一瞬だけ出てきたリアルな牛も、同じ意味で面白かったですね。真剣にやっているように見せながら、それ自体をちゃかして笑いに持っていくことを、他のシーンでも出来るのではないでしょうか。
最後に、生まれ変わって山形に戻ってきた妖怪(伊藤一将)が、愛していた人間の遺骨を食べちゃいます。一番の見せ場のシーンだったと思うのですが、ちゃんと見えたお客様は少なかったんじゃないかしら・・・もったいないですね。
★初日観劇予定
出演=伊藤一将/石川ユリコ(拙者ムニエル)/三科喜代(ブルドッキングヘッドロック)/竹井亮介(親族代表)/中島徹/古市海見子/岩田裕耳/大川祐佳里/辻沢綾香(経済とH)/本田久恵/島田千穂/大内涼子(カミナリフラッシュバックス)/猿田モンキー/浦壁詔一/高見大和/長尾美代子/葛木英
脚本・演出=葛木英 舞台監督=主侍知恵 舞台美術=袴田長武(ハカマ団) 音響=中村嘉宏(atSound) 照明=工藤雅弘(Fantasista?ish) 舞台監督助手=南香織 特殊メイク協力=横山佳代 イラスト=リタ・ジェイ 宣伝美術=葛木英 制作=藤井敦子 製作=メタリック農家
一般発売10月1日(日)10:00~ 自由席(整理番号付):前売2500円/当日2800円 指定席(特典付・各回20枚限定):前売のみ2800円 みんなで割引(3名様以上・要予約・みんなでご来場)自由・指定とも200円引
サブタイトル:だって食べないと死んじゃうんだもん。
公式=http://www.metanou.com/
佐藤佐吉演劇祭2006まとめ=http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0830030836.html
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