市川染五郎さんが主演される松竹と劇団☆新感線の公演。私は2000年と2003年の『阿修羅城の瞳』 、2004年の『髑髏城の七人(アオドクロ) 』を拝見しています。
もーとにかく染五郎さんがかっこいい♪ 衣裳が変わっていく度に見とれました。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。
森が囁くとき、滅びが始まる
野良犬のようにギラギラとした目の男が、シャレコウベを踏みつけ歩いていく。
そこは累々たる屍に埋まる深い森。
「王の座を欲しくないか、おまえの命と引き替えに」
突然現れた森の魔物《オボロ》の声が、その男の運命を変えた。
……「おもしれえ」。
男の武器は、魔物にもらった「オボロの剣」。
してありとあらゆる嘘を生み出す、赤い舌。
放たれる無数の言葉は果たして正か邪か、善か悪か。
そして告げる想いは、愛か、それとも憎しみか。
嘘で染まった真っ赤な舌が、裏切りと憎悪の無間地獄を作り出し、
そして「オボロの剣」が、緑の森に赤い血を降らしていく―――。
『血よ。オボロの森を真っ赤な嘘に染め上げろ!
それが俺の、生きる証だ―――。』
≪ここまで≫
3時間25分(休憩30分を含む)もの間、退屈せずにどんどこ楽しませてもらえます。チケット代は高いけれど、このキャストであの装置、衣裳、照明、そして大仕掛けを見せていただけるんですから不満はありません。
私はアクション・エンタメ好きではない方なので「誰にでもお薦めしたい!」という気持ちにはならないのですが、娯楽作品がお好きな方には「今月はコレを観ないで何を観る?!」と言ってしまっていい気がします。
主人公のライと、彼に騙されながらも惹かれてしまう登場人物たちと一緒に、もっと何がなんだかわからないぐらいに引き込まれていきたかったな~。そこまでの吸引力はまだ出ていなかったです。開幕して10日弱ですし、これからもっと進化するのでしょうね。
ここからネタバレします。
登場した時は落ち武者だったライですが、昇進していくに連れて衣裳(小峰リリー)がどんどん豪華になっていきます。声色、所作などの演技ももちろん立場に合わせて変わり、染五郎さんの見目麗しい七変化に舌鼓。
ヘアメイクの変化も鮮やかでしたね。衣裳全般が素晴らしかった。
森の中で主人公が3人の魔女にハメられるのは『マクベス』ですよね。でも今作の主人公ライ(市川染五郎)は運命に翻弄されるのではなく、最後まで自ら進んで破滅の道へと突き進みます。これがかっこ良かった。『リチャード三世』らしきセリフも聞こえてきて、悪い男の強引・傲慢な色気がたまりません。ライがツナ(秋山奈津子)を無理やり抱きしめ、刺青の入った彼女の背中を観客にガバっと見せつつキスするのがすっごくセクシー♪
阿部サダヲさん。ライの弟分のキンタ役。目が見えなくなってからの殺陣が凄かったです。出てくる度に何かしてくれて、期待を裏切らない方。
真木よう子さん。オーエン国の女首領シュテン役。か細いけれど一直線な強さがかっこ良かった。
たまたま私が伺った1月8日は染五郎さんの34歳のお誕生日。カーテンコールでバースデー・ケーキのろうそくを吹き消されました。古田新太さんがテキパキ・さっくりと進行し、染五郎さんはすごく謙虚で真面目なご様子。ライ役とのギャップが良かったわ~。
≪東京、大阪≫
出演=市川染五郎/阿部サダヲ/秋山菜津子/真木よう子/高田聖子/粟根まこと/小須田康人/田山涼成/古田新太/逆木圭一郎/河野まさと/山本カナコ/礒野慎吾/吉田メタル/中谷さとみ/保坂エマ/村木仁/川原正嗣/前田悟/横山一敏/藤家剛/武田浩二/佐治康志/富永研司/矢部敬三/加藤学/川島弘之/愛田芽久/安藤由紀/生尾佳子/池永悦美/岡久美香/戸田朱美/NAMI/松下美穂/優花えり
作=中島かずき 演出=いのうえひでのり 美術=堀尾幸男 照明=原田保 衣裳=小峰リリー ヘア&メイク=高橋功亘 振付=川崎悦子/松本錦升 アクション・殺陣指導=田尻茂一/川原正嗣/前田悟 アクション監督=川原正嗣 音楽=岡崎司 音響=井上哲司 音効:末谷あずさ、大木裕介 小道具・甲冑製作=高橋岳蔵 特殊効果=南義明 歌唱監督=右近健一 演出助手=山崎総司 舞台監督=芳谷研 宣伝美術=河野真一 制作=真藤美一(松竹)/柴原智子(ヴィレッヂ) 制作協力=劇団☆新感線・ヴィレッヂ 主催・製作=松竹株式会社
12/29、12/30はプレビュー公演 12/31はカウントダウン公演
10月29日(日)発売 1等席12,600円 2等席7,500円 3階A席6,300円 3階B席3,500円(1月2日~27日)
公式=http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/0701/index.html
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