劇団きららは熊本の劇団で、東京公演は4回目だそうです。CoRich舞台芸術!のクチコミ情報で観に行くことにしました。
⇒CoRich舞台芸術!『いちじく純情』
≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
「未来と行く末はどうちがうの??」
先輩のわき腹の肉におののいて放浪の旅に出た青年。
ひょんなことからさびれた葬儀屋に勤めることに。
コドモの未来・オトナの明日をみつめた、ポップでせつない物語♪
≪ここまで≫
何も無いステージで可動式のイスを転がして場面転換し、登場しない役者さんは舞台の上下で待機するスタイル。役者さんの演技ははじけちゃってる系というか・・・客席に向かってやみくもに押し出す、吐き出す、爆発させるようなもので・・・とりあえず私は困りました。観客に頼ったり、媚びたりして欲しくないんですよね。
あ、でも近子役の宗真樹子さんは素敵でした。飛ぶ劇場『正しい街』に客演されるとの情報をこの公演でゲットしました。
衣裳は黒を基調にした抽象的なもので、ところどころ花の飾りが可愛いらしかったです。
ここからネタバレします。
ストーリーを行き当たりバッタリに組み立てているように感じました。幕が開いた途端、いきなり自分探しをすることにした若者(豊永英憲)が、彼氏(井上ゴム)と同棲中の姉(宗真樹子)の家に転がり込むのだけれど、将来の展望も計画も何もないので、とりあえず姉が働く葬儀屋で働くことになり、その葬儀屋がまたいい加減で・・・という流れでしたが、葬儀屋のリアリティはないし、葬儀屋にやってくる客(?)と店員とのつながりにも必然性はなく、本筋には必要のない役が沢山あったり(主人公を追いかける若い女たち)・・・結末はなんとな~くハッピーエンドになっちゃってました。
物語重視ではないのだとすると、身体や声、言葉、転換などが見せ場なのかもしれませんが、特にそういうものは見つけられなかったです。
わざとブサイクな顔および動きをして、大声で「キスしてください!!」とか叫ぶ女の子を登場させるのって、いったい何を表現したいのかな~って不思議になります。そういう人物を出すことで切ない気持ちになったり、怖くなったりするなら意味はあるかもしれませんが、ただの道化として出すのは・・・。もちろん笑っているお客様もいらっしゃいましたが、私にはムリでした。
≪熊本、東京、福岡≫ アリスフェスティバル2006 参加作品
出演=豊永英憲、井上ゴム、宗真樹子、オニムラルミ、川口大介、三坂恵美、藤澤拓也、前田さち、斉藤加奈、川邊あゆみ
作・演出=池田美樹 装置=上瀧昭吾(兄弟船) 衣裳=池田美樹 音響=寺師裕 照明=荒巻久登((有)シーニック) 舞台監督=藤澤拓也 制作=宗真樹子 演出助手=吉松亜矢子 宣伝写真=Utty 宣伝美術=IKU
未就学児童入場不可 前売り2,000円 当日2,500円
劇団きらら=http://www.gkirara.com
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