タニノクロウさんにしか生み出すことの出来ない“世界”を見せてくれる庭劇団ペニノの新作(過去レビュー⇒1、2、3)。とにかく早く観たくって初日に伺いました。『ダークマスター』に続いて久保井研さん(劇団唐組)とマメ山田さんが出演されています。
またまた丁寧に、リアルに建てこまれた舞台美術。じっくりと約2時間の覗き見をしてきました。観てる方も集中しないといけないので少々疲れましたが、これだけ高品質のものを観られることって少ないと思います。今回も満足♪
前売り3300円は安いと思います。平日昼公演の“昼ギャザ”もお薦めですよ!(2/23は底値1,800円、2/28は底値2,000円)
⇒BACK STAGEの充実の稽古場レポート!
⇒CoRich舞台芸術!『笑顔の砦』
レビューをアップしました(2007/03/02)。
あるボロアパートの平凡な日々を、観客は淡々と覗き見します。すぐ隣りで起こっていることを、人間は気づかずに生きていってしまうものですよね。これは同じ家の中の別々の部屋だったり、海を隔てて向かいあう国同士だったり、色んな関係に当てはまるように思いました。
久保井研さんの鍛えられた肉体がめちゃくちゃセクシー。
ここからネタバレします。
舞台はちょうど中央で真っ二つの空間に別れていました。向かって左が漁師の部屋、右が小さな身体の老婆(マメ山田)の部屋。老婆には介護師(五十嵐操)がついています。
きちっと作られた四幕劇。まさに起承転結です。第三幕でずっとすれ違っていた男(久保井研)と女(五十嵐操)が出会ってしまった時は、もー胸キュンだしドッキドキ。そしてドタバタ・ギャグな展開にもきちんと笑わせていただきました。巧すぎる。
男が魚をさばき、女が料理をしている(だったと思う)シーンでは、客席から見ると二人は互いに背中を向けています。そのシーンがたまらなくエロティックでした。二人とも、ただ料理をしていたからだと思います。でも、わざとらしくなく段取りどおりに進めるのって、ものすごい稽古量なんじゃないかなって想像しました。そう、庭劇団ペニノってどういうお稽古してるんだろうって、不思議になるんですよね。
≪東京、大阪≫
第17回下北沢演劇祭参加作品
出演:久保井研(劇団唐組)、マメ山田、瀬口タエコ、飯田一期、山田一彰、山田伊久磨、五十嵐操
作・演出:タニノクロウ 舞台監督:矢島健 美術:田中敏恵 照明:今西理恵 音響:中村嘉宏(atSound)/阿部将之 宣伝美術:柘植真弓 メイク:井上悠 WEB:佐田丘仁子 写真撮影:田中亜紀 舞台補佐:玉置潤一郎/山口有紀子 制作統括:樺澤良 制作:島田桃依/河口麻衣 プロデューサー:野平久志 企画製作:PUZZ WORKS/劇団制作社
前売り3300円 当日3500円 2/23(金)、2/28(水)は昼ギャザあり
公式=http://www.niwagekidan.org/
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