男ばかりのシェイクスピア、蜷川幸雄さんの演出シリーズです。まあ美男子ばっかりこれだけ揃ってたらね、埼玉まで観に行きますよっ!(笑) チケットも早々に完売でしたよね。
休憩含む3時間20分は・・・私には長すぎましたが、恋にもだえトキメク(笑)紳士たちは素敵でした。なんと祝日マチネはスタンディング・オベーション。
⇒CoRich舞台芸術!『恋の骨折り損』
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
愛を得るためにいろいろ努力をしても、結局骨折り損
ナヴァールの若き国王ファーディナンド(北村一輝)は、己が名声と国の発展を手にするため、臣下であり親友でもあるビローン(高橋洋)、デュメーン(窪塚俊介)、ロンガウィル(須賀貴匡)の3人と共に 「3年の間、あらゆる欲望を捨てて学業に専念する」という誓いをたてる。国中に法令として発布されたその中身には、「1週間に1度断食をすること」「睡眠は1日3時間とすること」などと並んで、「女性には近づかず、恋もしない」という条項も含まれていた。
そこへ折悪く、フランスの王女(姜暢雄)が3人の侍女、ロザライン(内田滋)、マライア(月川悠貴)、キャサリン(中村友也)を連れてナヴァールへとやってくる。病床の父王の代理として、両国の間の借金完済に伴う土地返還の交渉にやってきたのだが、件の法令があるために、国賓であるにも関わらず宮廷に入ることができない。そこで王たちは一計を案じ、野外に張ったテントの中で接見するが、なんと彼らは、それぞれが王女や侍女に恋をしてしまう。
宮廷には、風変わりなスペイン人の旅行家アーマード(藤田びん)が出入りしていた。彼もまた法に反してジャケネッタ(沢田冬樹)という村娘に恋をしてしまい、彼女あての恋文を田舎者のコスタード(大石継太)に託す。しかしコスタードは、ビローンからも侍女ロザラインに宛てた手紙を預かっており、取り違いが起きて全ての恋が発覚してしまう。
そもそも法令に無理があるのは明らかであり、そのことに気づいた王は、王女たちのために宴を開く。そしてそこで恋心を打ち明けようとするのだが…
≪ここまで≫
『恋の骨折り損』は一度だけ拝見したことがありまして、個人的にあまり好きなタイプの作品ではないんですよね・・・やっぱり今回もそれほど惹かれず。恋文のやりとりや詩の朗読など、いわゆるイギリス英語のウィットに富んだセリフが満載です。それが本当に味わえるなら良いんですが、私にはそんな教養はないですし、そもそも日本人の日本語なので・・・自ら進んで楽しむパワーがないと難しい気がします。あと、卑猥な言葉やそれを可笑しく表現する演技(動作)も苦手。シェイクスピアですからどうしようもないことなんですが。
ただ、やっぱり「恋」のシーンは素敵♪「女性には近づかない、恋もしない」と誓っても、好きになってしまったら決してその気持ちには抗えません。愛しい女のために恋文をしたためる男4人の陶酔した演技がキュートでした。互いを葉陰から見張っている設定もうまく生きていました。
ここからネタバレします。
巨大な柳(?)の木で覆われた舞台。葉の裏に隠れるのが効果的でした。衣裳も豪華。最後の詩の演出(桜の木とか鳥の衣裳など)は疑問でしたが、全体としてはサービス満点のお芝居だったと思います。
王様役の北村一輝さんは色気のある方でした。ユーモアもあって男らしい方。
褐色の肌の侍女ロザライン(内田滋)がガハガハ笑うキャラで、口先ばかり達者なビローン(高橋洋)との掛け合いが楽しかったです。内田さん、やっぱユーモアのセンスがあって柔軟で素敵。超美形なのにやること三枚目(笑)。高橋さんはいつもながら見ててすごく安心。
≪埼玉、愛知、大阪、福岡≫
出演=北村一輝/姜暢雄/窪塚俊介/高橋洋/内田滋/月川悠貴/中村友也/須賀貴匡/藤田びん/大石継太/清水幹生/戸井田稔/岡田正/大富士/沢田冬樹/西村篤/青井陽治/宮田幸輝/新妻大蔵/今村俊一/三日尻健太郎/本山里夢
ミュージシャン=笠松泰洋(オーボエ等)/寺島基文(トランペット)/三浦肇(パーカッション)/円能寺博行(ユーフォニアム・Wキャスト)/小林敦(ユーフォニアム・Wキャスト)
脚本=ウィリアム・シェイクスピア 演出=蜷川幸雄 翻訳=松岡和子 美術=中越司 照明=原田保 衣裳=宮本宣子 音響=井上正弘 ヘアメイク=佐藤裕子 音楽=笠松泰洋 振付=広崎うらん 演出助手=井上尊晶 舞台監督=明石伸一
11/18発売 S席9,000円 A席7,000 B席5,000円 学生席2,000円
公式=http://www.saf.or.jp/index.html
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