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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2007年04月11日

劇団千年王國『スワチャントッド』03/09-11「劇」小劇場

 劇団千年王國は橋口幸絵さんが作・演出される札幌の劇団です。『古事記一幕・イザナキとイザナミ』で、日本演出者協会の若手演出家コンクール2005最終審査に参加し、最優秀賞と観客賞をダブル受賞されました。

 CoRich舞台芸術!『スワチャントッド

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。改行を変更。
 北国のみなとまち。
 漁船で海を漂う男たちに、陸の家族からのこまごまとした伝言をモールス信号で送る姉妹のもとへ 家庭教師のトッカがやってくる。
 言葉を使わずモールスの符号を使っておしゃべりする妹とその先生になったトッカはトントン・ツーのモールスから進化した、スワチャントッドのリズムを見つけ話しはじめる。
 そのリズムを偶然受信した電話交換師は、スワチャントッドのリズムが打たれたその日、街で1件の殺人事件も起こらなかった事実を伝えに姉妹の住まいを尋ね、1件の死刑執行を止めてくれるように依頼をする…
 リズムアンサンブルの楽曲と共にスワチャントッドのリズムを探して港をめぐる、音楽周遊劇。
 ≪ここまで≫

 素敵なオープニングでした。声と身体を使って、心と息がしっかりと合わさったアンサンブルを見せていただけました。はしごを使って電車に乗っている状態を表現したり、いろいろ楽しい効果もありました。

 いわば家族のディスコミュニケーションを描く脚本だったのですが、役者さんは皆さん、しっかり身体と声、感情を使ってコミュニケーションできちゃってるんです。だからどんな悩みも「え?それ、既に解決してるよね?」ってつっこみたくなりました(笑)。東京の劇団ではありえないことだな~。

 色んな登場人物の語る言葉がすべて、作・演出の橋口さんの気持ちを代弁しているように聞こえちゃったんですよね・・・残念なことです。特に上手奥のベッドシーンはいただけなかったですね。『古事記一幕・イザナキとイザナミ』のようにストイックな方向で洗練されていってくださると、個人的には嬉しいです。

≪東京、札幌≫
出演=村上水緒、佐藤素子、榮田佳子、柴田智之、能代祐子、赤沼政文、岩田雄二、かとうしゅうや
作・演出=橋口幸絵 作曲=福井岳朗 照明=青木美由紀 衣裳=佐々木青 舞台監督=尾崎要 イラスト=森迫暁夫
前売り2800円/当日3000円(日付指定・全席自由)
公式=http://sen-nen.org/index.htm

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Posted by shinobu at 2007年04月11日 00:06 | TrackBack (0)