演劇教育に興味津々の私。シンポジウム『子どものための「演劇教科書」は可能か? ~演劇と教育の今日的課題を整理するための公開編集会議』を拝聴してまいりました。
考えてみたら、私が小学校で観た人形劇(人形劇団クラルテの作品でした)も、毎年行われていた学芸会も、学校教育の中の「演劇」なんですよね。
つづきをアップしました(2007/08/27)。
■パネリスト=ふじたあさや(劇作家・演出家)/水野久(晩成書房代表)/川村ミチル(俳優・劇団うりんこ)/熊谷保宏(日大芸術学部演劇学科准教授)
心に残ったトピックなどを下記に。敬称略。
・「演劇“を”教える」のか「演劇“で”教える」のか。
・シアター教育(作品を作ることから学ぶ)とドラマ教育(演劇のメソッドを通じて学ぶ)
・ワークショップとは「車座」の意味。ひとりひとりが同じ関係になる。
・学芸会指導(無料)で子供達が“あてぶり”の演技をする(とても残念)。
・ふじた「新国立劇場演劇研修所の試演会2に行った。今までにない俳優が育ってきている。久保田万太郎のセリフに命が通っている俳優も居た。授業の内容は見学できないから知らないけれど、ケタ違いの金を使っている。」
・日本は俳優教育の入り口にやっと立ったところ。
ずーっと児童演劇や演劇教育に携わってきた方々が、どんなに苦労を重ねてこられたのか(今もそれは続いている)。そのお気持ちがよく伝わってきました。実際にお顔を見て話を聞くことができて良かったです。
ふじたあさやさんが編集長をつとめられている「児童・青少年演劇ジャーナル げき」(晩成書房)のバックナンバーを購入し、定期購読も申し込みました。
最終的には「(たたき台になる)教科書と、専門家と、予算が必要」という結論だったように思います。3時間弱の話し合いが「演劇教育でガッコーを面白く!」の会のシンポジウムのスタート地点に到達したように感じました。
私がなぜ学校教育に演劇を取り入れてほしいかというと、それが子供達にとってきっと幸せだと思うからです。演劇教育は、演劇のためではなく子供達のために行われるべきだと思います。それが実現されれば、結果的に演劇界にも幸せがやってくるのだと思います。
司会のふじたあさやさんが「果てのない泥沼のようになってしまいましたが」等、ネガティブな発言を度々されるのが残念でした。私には明るい未来しか見えてませんよ~!
8月7日(火)[14:00-16:30] [P-1 プログラム1 シンポジウム]
『表現教育指導者養成 2007年夏の講座「表現教育の現在と未来Ⅱ」』
パネリスト=ふじたあさや(劇作家・演出家)/水野久(晩成書房代表)/川村ミチル(俳優・劇団うりんこ)/熊谷保宏(日大芸術学部演劇学科准教授)
受講料1,500円 定員60名
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/hyogen/hyogen07.html
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