ENBUゼミナール内の発表会に初めて伺いました。多田淳之介(東京デスロック)講座、田辺茂範(ロリータ男爵)講座、高井浩子(東京タンバリン)講座の順番に3作品が上演されます。時間の都合で多田さんの講座の発表(ゲネプロ)のみ拝見。
多田淳之介さんのブログにワークショップおよび作品の解説あり!⇒1、2
⇒CoRich舞台芸術!にタロウさんの詳しい感想も。
喪服を着た男女が15人ぐらい。1人ずつ(おそらく自分の)母親の話をします。ちょっとヘンな体勢でつらそう。でもつらいまま、しゃべり言葉で淡々と母親の話。喪服なので母親が死んだ後の回想(お通夜での会話)にも聞こえます。
まわりの人たちは、1人が話す言葉に笑ったり、単語を繰り返したり。話されていることに何らかの反応をします。次々と話す人が変わっていき、色んな母親のエピソードが紹介される中、それに対するリアクションも色々に。
多田さんが上演の前に挨拶された時に話されていました。
「ワークショップの極意というものがあって、自分(=多田)が経験したことをそのままみんなにやってもらうんです。」
だから出演者の皆さんの存在の仕方に無理が少なかったんですね。現代口語劇とはいえ、「静かな演劇」のような普通の会話ではないんですが、声も存在もしっかりしていて、劇世界を作ることができていました。
中盤でなぜか泣けてきたんだよな~。なんでだったかな。忘れちゃった。たぶん、母と子という関係のリアリティが本物になって、生と死が見えたからじゃないかな。
後半は一部の役者さんの演技にちょっと雑念が入ったように感じて、集中できなくなりました。たとえば客席をガン見しながら意味を伝えようとして話す人が気になっちゃったかも。
ENBUゼミナール短期集中サマースクール『合同ミニ発表会』
多田淳之介(東京デスロック)講座『unlock#2.5「mother」』、田辺茂範(ロリータ男爵)講座、高井浩子(東京タンバリン)講座
入場無料・予約必須 03-5282-1341
http://enbu.co.jp/zemi/
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。