Nibrollの矢内原美邦さんが劇作・演出・振付されるミクニヤナイハラプロジェクト(過去レビュー⇒1)。
ダンサーがセリフをしゃべって会話をするのが新鮮で、映像演出もかっこいいです。でもなぜか今回は私にはあまり楽しめなかったな~。体調が絶好調じゃなかったせいかもしれませんが。上演時間は約1時間40分。
⇒CoRich舞台芸術!『青ノ鳥』
オープニングの演技&ダンスに映像が加わっていくのがかっこ良くって、ゾクっと来ました。白衣の研究者が踊るっていうのもちょっと面白いです。
セリフは意味を伝えることよりも声と行動がまっすぐ伸びてることが重要視されていたような気がしました(よくわかってないですが)。昆虫とかイルカとか鳥カゴとか、研究内容とか、境界線(border)について語ってるのかな~と、思いながら集中しようとしたんですが、セリフは早口で叫ぶ類が多く、聞き取れないし意味わからないし、「だったら意味なんて気にしないで、身体で感じることを受け取ろう」って思ったんだけど、私にとっては見とれるほどの動き(ダンス)ではなく・・・。
私はダンスには詳しくないので、どうしても辛口の感想になってしまいます。「好みが分かれる」というのではなくて、「知らないからよくわからない」ということです。何に関しても言えることだと思いますが、詳しくない分野について深く考察するのって難しいですよね。あまり参考にならないレビューですね、すみません。
ここからネタバレします。
カゴに入ったらペットなのか、ペットになったら野生動物とは違うのか、音楽は音楽家のものなのか、ダンサーのしゃべるセリフは俳優のセリフとは違うのか、などなど。当たり前だと思って受け入れている分類の境目(ボーダー)を疑うことが刺激的。
マイクにささやくようにしゃべるのが面白かった。全員がギター持って演奏して歌ったのは笑ったな~(演奏してない人もいたけど)。舞台奥には映像が映される薄い幕があって、その奥にも演技スペースがありました。奥で踊る人が映像をさえぎって、幕に影が映るのが良かった。たしかほとんど最後のシーンだったと思うけど。その時も何らかのボーダーを越えるイメージがありました。
出演=足立智充、直坂大志、稲毛礼子、柴山美保、鈴木将一朗、高山玲子、長谷川寧、渕野修平、光瀬指絵、矢沢誠、山本圭祐
劇作・演出・振付=矢内原美邦 映像=松本力/高橋啓祐 音楽=桜井圭介/スカンク 衣裳=安食真(irishcream) 宣伝美術=石田直久 イラスト=河井克夫 舞台監督=鈴木康郎 照明=森規幸(balance, Inc.DESIGN) 音響=牛川紀政 制作=中村茜・戸田史子 記録写真=飯田研紀 撮影協力=須藤崇規 主催=ミクニヤナイハラプロジェクト/(財)武蔵野文化事業団 協力=急な坂スタジオ/STスポット企画・制作=precog
前売3200円/当日3600円/学生2800円
http://www.nibroll.com/
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