ジテキン脚本家の飯島早苗さんが演出に初挑戦!ということで伺いました。チラシの絵のとおり、舞台はグラウンドではなくベンチでした(笑)。
上演時間は約1時間50分。
⇒CoRich舞台芸術!『ツーアウト』
≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
舞台は、秋の休日、草野球のグラウンド、三塁側ベンチ。
草野球チーム・ホケッツの監督・秀吉は、何事もなく日々を無難にやり過ごす人生を送りたいと思ってきた。ややこしい問題はすべて先送り。妻や大学受験を控える息子とコミュニケーションが上手く取れていないと自覚はしていても、何らかの対策を取ろうとしてこなかった。
そして、今朝、「妻の家出」という危機的状況に直面することになった。が、あまりの大問題に思考が停止したか、あるいは現実逃避か、秀吉は草野球の試合に来ていた。しかし、もちろん心中は野球どころではない。
試合中の秀吉に、息子・塁治が、「母が家出したのに、草野球かよ!」と、文句をつけに来る。行動力や決断力のない父親・秀吉に、いつもイラついている塁治だが、実は自分も父に似ている気がしていて、尚更に腹を立てている。
そのうえ、なぜか恋愛に悩む、秀吉の会社の女子社員・真坂も現れ・・・・・・。
家出した妻は、見つかるのか。彼女は、一体なぜ家出したのか。父と息子は、現実に向き合えるのか。いきなりお邪魔してきた真坂の恋愛人生は、どーにかなるのか。草野球チーム・ホケッツは、勝てるのか。
『ツーアウト』は、秋の午後の、草野球の試合中の約二時間を描いた、少しばかり駄目人間かもしれない、“ツーアウトな人たち”の物語です。
出演者は5人。 朝起きたら妻がいなくなっていた監督に、樋渡真司。 野球と父親嫌いの監督の息子に、鹿野良太。プレイは何ひとつできない野球オタクに、岡田 正。 崖っぷちの恋愛人生を立て直したいOLに、文学座の太田志津香。 他人の話に首を突っ込みたがる、自称プロ草野球選手に、七里ガ浜オールスターズの瀧川英次。
作・演出は、飯島早苗。いつもは脚本担当の飯島が、今回は演出も手がけます。飯島の無謀な挑戦にご期待下さい。
≪ここまで≫
終始懐かしさが感じられた、地味目のストレート・プレイでした。派手な舞台転換や豪華な照明・音響効果があるわけではないので、役者さんの演技次第で作品の出来が決まるタイプですね。
登場人物は5人ですが、監督と息子の話ばかりに力点が置かれているように感じて残念。
妻に逃げられた監督(樋渡真司)は大学受験を控える息子を持つには若すぎて、息子(鹿野良太)も高校生(浪人生)にしては大人すぎたように思いました。
ここからネタバレします。
自称プロの助っ人野球選手(瀧川英次)が登場すると、パっと舞台が明るくなります。「あの人が出てくると面白いな~」と思えるのは観客にとっては良いことかもしれません。でも瀧川さんが異物に見えるぐらい目立ってしまうのは、演出の意図どおりではないのではないでしょうか。
出演=樋渡真司/岡田正/太田志津香/鹿野良太/瀧川英次
作・演出=飯島早苗 美術/川口夏江 照明/中川隆一 音響/末谷あずさ 演出助手/山田美紀 舞台監督/安田美知子 イラストレーション/根本孝 写真/加藤孝 宣伝美術/鳥井和昌 制作/須藤千代子、大槻志保、村田明美 企画・製作 : 自転車キンクリーツカンパニー
【全席指定・消費税込み】オープニング料金(★10/17~10/19)3000円 通常料金(●10/20~)3800円
http://www.jitekin.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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