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Shinobu's theatre review
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2007年11月03日

青年団若手自主企画Vol.35「西村企画」『ライン』10/31-11/06アトリエ春風舎

 青年団の西村和宏さんが演出される「西村企画」。脚本は鈴木大介さんです(過去レビュ⇒)。

 上演時間は約1時間40分。なんと軽~いオムニバス、でした。そもそも西村さんと鈴木さんはサラダボールというユニットで短編ばかりを上演されていたそうです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ライン

 チラシにもあるとおり、ドストエフスキーの『罪と罰』が下地になっています(なっていない短編もあり)。
 そもそも短編オムニバスという形式があまり好みではないので、全体を楽しめたかというとあんまり。でも現代口語演劇を得意とする青年団の若い役者さんが、『罪と罰』の文語調の日本語をおっきな声で話すのには爆笑しました。

 ここからネタバレします。

 短編のタイトル↓
「囚人」
「タイムマシーン」セーラー服。宇田川千珠子さんの表情がオモシロ可愛い。
「ソーニャ」
「死なない大臣」
「スヴィドリガイロフ」ピストルをつきつける3連発。文語が面白い。
「老人ホーム」トランプの仕込み。
「ポルフィーリイ」
「放課後」
「兄弟」
「ラスコーリニコフ」
「囚人2」


 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演=西村和宏(赤い詰襟)、多田淳之介(元・巨人の桑田ルック)

 青年団の演出家であるお2人が、青年団に所属していることで自分達がいかに恵まれているかをしみじみと語られました。「本当に贅沢をさせてもらっている」という感謝の気持ちと、それゆえの覚悟のようなものが感じられました。多田さんの「贅沢な環境じゃないと面白いものは生まれない」という発言にも納得。

 脚本と演出の関係について、多田さんが野球のグローブを使ってたとえ話をされたのがとても面白かったです。
 ⇒ご本人がブログでさらに詳しい説明をされています。

出演=鈴木智香子、村井まどか、伊澤勉(客演)、宇田川千珠子、近藤強
脚本=鈴木大介(サラダボール) 演出=西村和宏  照明=岩城保 舞台美術=濱崎賢二 衣装=兼松光 当日運営=佐藤誠 制作=西村企画 ソウゴウプロデューサー=平田オリザ 企画制作=青年団・(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 主催=(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 
【発売日】2007/09/30 予約・当日共 2000円 学生 1500円
http://saladball.org

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 2007年11月03日 11:54 | TrackBack (0)