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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2007年12月12日

チェルフィッチュ『三月の5日間』12/08-09国立国際美術館B2階展示場(大阪府)

 関西にいる学生時代の友人を誘って、チェルフィッチュ『三月の5日間』を観に大阪まで行ってきました(⇒過去レビューまとめ)。演劇関係者ではない、一般の社会人の彼女たちにとても好評で嬉しかったです。

 東宮南北さんに代わって松枝耕平さんが新しいキャストに加わっていました。上演時間は約90分(途中15分の休憩を含む)。

 ⇒舞台写真
 ⇒CoRich舞台芸術!『三月の5日間

 やっぱり、ものすごく、好きです。いったいこの作品を観るのは何度目になるのかしら・・・。ほとんどストーカーみたいに追いかけているにもかかわらず(笑)、いくつも新しい発見がありました。戯曲読解能力がないんだな~と自分の不甲斐なさを再認識しつつ、海外ツアーを経て進化したのかもしれない、とも思いました。

 国立国際美術館の外観です↓ 地下にある美術館なんですね。
museum.JPG

 入り口のポスター↓
entrance.JPG

 ここからネタバレします。

 ミノベ(山縣太一)が言う「戦争もう終わってるかも」のことばが、去年の春よりも、もっともっと心に痛く響きました。だって、まだ終わっていない。

 ミッフィーちゃん(松村翔子)はアズマくん(下西啓正)を誘って玉砕したのだけれど、アズマくんは興味なかったくせに友達のミノベまで誘ってあのライブに行ってたんですよね。ミッフィーちゃんは行かなかったのに。ということはミッフィーちゃん、ナンパに成功してたんだな~。

 東宮南北さんが演じられていた“デモをするアンミラ好きの人”を、松枝耕平さんが演じられていました。当然ですが、全然違う人になってました。デモのシーンが飛びぬけて別だという印象が薄くなった気がします。
 ラスト1つ前のシーンで松枝さんがユッキーとミノベの別れの様子を話すとき、途中でくちびるにリップクリームを塗ります。そしてそのリップを出てきたユッキー(山崎ルキノ)に手渡すんですが、それは松枝さんと山崎さんが重なってくるという演出だったんですね。東宮さんもリップを塗ってたし、手渡ししていたんだけど、東宮さん自身の面白さが増したぐらいにしか認識できていませんでした。

 ミノベ(山縣太一、瀧川英次)、ユッキー(山崎ルキノ)のシーンで、人称がゆらゆら変化するのがスムーズで、彼らを含む空間(というのか、空気というのか)がぐるぐるうごめいているのが、目に見えるような気がしました。

 美術館へは地下鉄淀屋橋駅から、川沿いを歩いて行きました↓ 柵に並んでるのはかもめ?
kamome1.JPG

 かーわーいーーーーーっ!!
kamome2.JPG

≪大阪、東京≫
出演(登場順):下西啓正、瀧川英次、山縣太一、松村翔子、山崎ルキノ、松枝耕平、村上聡一
作・演出:岡田利規 舞台監督:大久保歩 照明:大平智己 音響:有限会社クワット 宣伝美術:good design company 制作:中西茜(プリコグ) 制作協力:小倉由佳子 主催:国立国際美術館・チェルフィッチュ・朝日新聞社 協力:急な坂スタジオ 企画・制作:プリコグ
【発売日】2007/10/13 各公演とも定員150名 日時指定・整理番号付き自由席 前売3000円 当日3500円 学生2500円(要学生証・前売のみ)
http://chelfitsch.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 2007年12月12日 15:00 | TrackBack (0)