ギンギラ太陽'sは大塚ムネトさんが作・演出・出演、そしてかぶりもの造型を手がける福岡の劇団です。2005年にパルコ劇場で上演された代表作の、東京アンコール公演なんですね。ちょうど先ほど、日本テレビ「NEWS ZERO」で5分間ほど特集映像が放送されたんですよ!
パルコ公演ではなかったシーンが追加され(さすが時事ネタ!)、暖かい涙がホロリと流れました。開演前に西鉄“ヤクザ”バス軍団に頭突きされまして(笑)、ご機嫌な幕開けでしたっ!これからご覧になる方はどうぞお早めに会場へ♪上演時間は約2時間10分(休憩なし、カーテンコール含む)。
⇒CoRich舞台芸術!『翼をくださいっ! さらばYS-11』
JAL、ANA、JAS、SKYMARKという日本の航空会社の戦いを、茶目っ気たっぷりの風刺と、人懐っこいギャグを交えながら描いていきます。そこから日本の飛行機のルーツを辿る旅へと発展し、涙なしには観られない感動的なシーンも次々と繰り出されていきます。
物に命が宿っているという考えはとても日本人的ですよね。私もそう信じている人間なので、ちょっと嬉しいですし、近しい気持ちがします。物体を擬人化して想像することで、新しい世界が見えてくるんですよね。
ギンギラ太陽'sの舞台の魅力は「かぶりもの演劇」であることはもちろん、ステージから放出される独特の空気でもあります。福岡に生きて、福岡の街を描き、これからもそれを続けていくという思いが、大きなパワーとなって劇場に満ちているんじゃないでしょうか。そんな地に足のついた優しさに触れて、涙が出るのだと思います。
中盤を過ぎた頃にちょっと集中できなくなった瞬間もありましたが、ギンギラ太陽’sのこの作品を再び体験できて良かったという気持ちが大きいですね。数年前から毎年福岡に行くようになったので、さらにご縁が深まりそうな気がして嬉しいです。
カーテンコールでの大塚さんの言葉にも感動しました。福岡から東京へ、そしてその輪が広がっていくんですよね。どこの地域にも、どんな国にでも当てはまることだよなと思いました。
ここからネタバレします。
ゼロ戦が登場する度に泣けてきてしまいました。ほんの数十年前のことなんですよね・・・。終戦直後は占領軍に飛行機を焼かれ、日本は6年間、自国の空を飛ぶことすらできなかったとは知りませんでした。
格納庫だけになった雁ノ巣(がんのす)飛行場が、今では日本全国の空を見守る航空交通管理センターになっているという、事実に基づいたエンディングでした(それがパルコ公演との違いです)。以前は東京と沖縄の2箇所にあったそうです。
出演:大塚ムネト、立石義江、杉山英美、上田裕子、中村卓二、古賀今日子、中島荘太、彰田新平、林雄大、北川宏美、吉田淳、石丸明裕、新田玄、三坂恵美
作・演出・かぶりモノ造型・宣伝美術:大塚ムネト 照明:荒巻久登(シーニック) 衣裳:ギンギラ太陽's 音楽:大崎聖ニ 音響:インテグラル・サウンド・デザイン 舞台監督:松本幸一 宣伝イラスト:庄子智湖 宣伝写真:藤本彦 宣伝:清山こずえ 制作:羽田野裕義、西山由紀子、永渕瑛美 制作協力:伊藤達哉、三宅規仁、中柄毅志、西川悦代(ゴーチ・ブラザーズ) プロデューサー:市毛るみ子(アミューズ)/堀英明(ピクニック)/石川鉄也(アミューズエンタテインメント) 制作:羽田野裕義(アミューズ) 西山由紀子(アミューズ) 永渕瑛美(ピクニック) スペシャルアドバイザー:谷村篤(パルコ) 主催:アミューズ 後援:[後援]福岡県/福岡市 特別協力:(株)パルコ/(株)クリエイティブオフィスキュー 制作協力:ゴーチ・ブラザーズ 製作:ギンギラ太陽's/アンミックスエンタテインメント/ピクニック 企画・製作:アミューズ /ピクニック
【発売日】2007/11/17 全席指定6,000円 ※未就学児童の入場はご遠慮ください。
http://www.gingira.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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