赤坂RED/REVOLUTION『東京』の稽古場にお邪魔してきました。⇒告知 ⇒fringe blog ⇒最終オーディションレポート
完全公募のオーディションで613名から選ばれた若い俳優15名が、赤堀雅秋さんの作品にどう向き合い、舞台でどう生きるのか。笑いが絶えない、でも緊張も途切れない、真剣勝負の稽古場でした。
赤坂RED/REVOLUTION『東京』
3/13-23赤坂RED/THEATER 本日開幕!
⇒CoRich舞台芸術!『東京』
赤堀「ここはシリアスなシーン。それでもフザけてやってみて。」
赤堀「なんだか真面目に芝居してる。薄氷の上を歩くように、おそるおそるやってる(それではだめだよ)。」
赤堀さんは余計な飾りの無い短い言葉で、穏やかに指示を出されます。それが稽古場で起こっていることの核心に触れるひとことなので、発言の度にピリっと緊張が走ります。
もちろん、ただ厳しいだけではなく思わず吹き出しちゃうユーモアもいっぱい。赤堀さんのオモシロ提案はこちら↓
赤堀「“アホのサカタ”でやってみて。」
赤堀「Vシネみたいにやってみて。」
それにちゃんと応えて演じる役者さんに爆笑(笑)。皆さん本当に器用だな~!その後、“登場人物がふざけること”の意味を探っていきます。
ただ振り返るだけだったり、ただまっすぐ歩くだけの演技が、お稽古を繰り返す度に全く違う意味を持っていくことに目を見張ります。こうやってお芝居はひとつずつ積み重ねられていくんですね。
赤堀「油断してたら、ただ言葉を吐くだけになる。ナチュラルにセリフを言えばいいわけじゃないからね。」
赤堀「なんとなく出来ると思ったら大間違いだから。並々ならぬ準備があってから、初めてお客さんのパワーと対峙できる。(このシーンは)冒頭から尋常じゃないテンションだから、ドラマになるんだからね。」
赤堀さんの演劇に対する真剣さに触れて、見学席で身動きできなくなる瞬間がありました。なんて正直で、熱い人なんだろう。もともと赤堀さんの作品のファンではありましたが、今回は演出家・赤堀雅秋に魅せられました。
赤堀さんと一緒に作品作りをしている15人の役者さんは、毎日が命がけの戦いだったのかもしれません。613人から選ばれたことにも相当なプレッシャーを感じてらっしゃることと思います。一観客として(観客は本当に気楽なものです)、この勇敢な企画の目撃者になることが楽しみです。
最後にひとつ、若い役者さんに赤堀さんがおっしゃった言葉です。
赤堀「本を読め。いっぱい。1日1冊読みなさい。」
写真提供:赤坂RED/REVOLUTION制作部
出演:いせゆみこ、井筒大介、井端珠里、海老原礼子、粕谷吉洋、木村悟、小林愛、佐藤幾優、佐藤晴彦、清水優、新田めぐみ、野本光一郎、松永裕子、ゆかわたかし、吉牟田眞奈
作・演出:赤堀雅秋 赤坂RED/REVOLUTIONプロジェクトメンバー:上谷忠(J-clip) 伊藤達哉(ゴーチ・ブラザーズ) 山家かおり(Me&Her コーポレーション) 石井久美子(石井光三オフィス) 田窪桜子
http://www.tokyo-red.net/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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