後藤ひろひとさんの脚本をG2さんが演出された人気作品の再演です(⇒初演のレビュー)。 ⇒G2プロデュース内公式
山内圭哉さん以外は新キャストですね。主役の頑固じじい役を演じられた吉田鋼太郎さんが素敵でした。Studio Lifeの笠原浩夫さんが今までにない役柄でびっくり(笑)。上演時間は2時間30分(途中休憩10分を含む)。
なんと映画化されるそうです!⇒「パコと魔法の絵本」
「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督なんですね。ぜひ舞台版と見比べたいです。
⇒当日券情報(毎ステージ出るそうです)
⇒追加公演あり(東京4月4日(金)13:30~、大阪4月14日(月)18:30~)
⇒CoRich舞台芸術!『MIDSUMMER CAROL』
≪あらすじ≫
高慢で偏屈な入院患者・大貫(吉田鋼太郎)は病院の嫌われ者。ある日パコという少女に出会い・・・。
≪ここまで≫
これから長いツアーに出る公演の初日に伺いました。前半はやはり少々硬い印象でしたが、休憩をはさんで後半からは役者さんも生き生きとされてきて、客席も巻き込んでどんどん暖かいムードに。
笑いももちろんサービス満点に用意されていますが、初演よりもしっとりした仕上がりのような気がします(気のせいかもしれませんが)。わかってるのに何度も涙が出ちゃうんですよね~。
吉田鋼太郎さん演じる大貫がとても感情豊かで、必死になるればなるほど可愛らしく見えてくるのが良かったです。
ここからネタバレします。
病院でタニシやヤゴを被っていたおかしな患者・堀米(春風亭昇太)がおそらく数十年後のある日、大貫(吉田鋼太郎)の甥・浩一(戸次重幸)の息子・浩二(戸次重幸)を訪ね、病院での出来事を語る形式で展開していきます。
最後に、堀米は絵本「ガマ王子対ザリガニ魔人」の作者だったことがわかります。実はこの病院のお話もまた堀米の創作だったかもしれない・・・と匂わせるエンディングは素敵ですよね。なぜかメルヘンチックなつくりの病院も、記憶が1日しか持たない少女パコの存在も、全てがフィクションだと思えば納得ですし、こんなお話が人間の想像力だけで生まれているんだと実感できるのも幸せなことだと思います。
「お前が俺を知っているというだけで腹が立つ」というのが口癖だった大貫が、パコに自分のことを覚えていてほしいと願うようになるのは感動的です。
ヤクザの龍門寺(山内圭哉)がサルに撃たれて入院したエピソードは可笑しかったです。
龍門寺「ジュンペイ(サル)にイチゴもっとあげたらよかった~」
≪東京、新潟、宮城、大阪、広島、福岡、愛知≫
出演:吉田鋼太郎 志村玲那 笠原浩夫 新妻聖子 山内圭哉 中山祐一朗 戸次重幸(TEAM NACS 佐藤重幸改め)月船さらら 楠見薫 春風亭昇太 岡田浩暉 ※内田朝陽は急性腰痛症の為、降板。同役には笠原浩夫が出演。
作:後藤ひろひと 演出:G2 美術:古川雅之 照明:小川幾雄 音響:井上正弘 音楽:佐野史朗 衣裳:前田文子 ヘアメイク:小島裕司 音楽:瓜生明希菜 演出助手:髙野玲 舞台監督:榎太郎 宣伝美術:河野真一 プロデューサー:高橋典子 大西規世子 制作:仲谷正資 北里美織子 制作助手:前本のりこ 広報:米田律子 票券:佐々木嗣美 荻純子 協力:谷村篤 高石由紀子 製作:北牧裕幸 企画:(株)パルコ/リコモーション 製作:キューブ G2プロデュース
【発売日】2008/01/26 8,500円(全席指定・税込)※未就学児の入場不可
http://www.g2produce.com/parco/msc2008/index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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