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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2008年07月01日

燐光群『ローゼ・ベルント』06/30-07/13せんがわ劇場

 燐光群の新作。およそ100年前のドイツ戯曲を坂手洋二さんが脚色・演出されています。せんがわ劇場に入ったのは初めてでした。駅から近い!安藤忠雄さんのデザインは・・・まあ、私の好みじゃないです。劇場内の壁が白い(薄い灰色?)のは大変ですね。

 坂手さんがブログを始められてます!150字っていいですね。そういう制約があった方が中身が濃くなるのかな。

 CoRich舞台技術!⇒『ローゼ・ベルント

 ≪あらすじ≫
 食肉加工工場で働くローゼ(占部房子)は、社長(大鷹明良)の誘惑を振り切って実直なフィアンセ(大西孝洋)と結婚しようとするが…。
 ≪ここまで≫

 何がやりたかったのかよくわからなかったです・・・。役名はドイツ名のまま、でも舞台は現代日本のようで・・・。
 「何事も、なかったことには出来ない」のはわかりますが、何度も大声で叫ばれると引いちゃいます。

 西山水木さん、大鷹明良さんの演技は見ごたえがあり、その登場人物のを鏡にして自分を振り返る機会にもなりました。

 ここからネタバレします。

 原作の舞台は農村だったそうです。嬰児殺しが現代日本に重なるのはわかります。できれば原作そのままの方が見たかったかも。食肉加工工場を舞台に性差別や貧困、偽装表示などをテーマにするなら、坂手さんの書き下ろしが見たかったですね。わがままですが。

 和太鼓やオルガン、シンバルなどの楽器も、演出効果として有効だとは思えなかったです。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:坂手洋二、ペーター・ゲスナー(せんがわ劇場芸術監督)

 ペーター・ゲスナーさんはきっととても賢い方で、伝えたい気持ちに言葉(日本語)が追いつかないのだろうと思います。でも早口だと聞こえない・・・。語尾の最後までゆっくり発音していただきたいと思いました。

 予算もとても少ない中、劇場アンサンブルを持って、貸し小屋になるだけではなく主催公演も行なっていくという姿勢はすごいなと思いました。

≪東京、尼崎、名古屋≫ 燐光群+グッドフェローズ プロデュース『Rose Bernd』
出演:占部房子 西山水木 大鷹明良 猪熊恒和 大西孝洋 鴨川てんし 嚴樫佑介 樋尾麻衣子 安仁屋美峰 川中健次郎 中山マリ
作:ゲアハルト・ハウプトマン Gerhart Hauptmann 上演台本・演出:坂手洋二 [底本 番匠谷英一訳 角川文庫『枯葉』]美術・衣裳:伊藤雅子 照明:竹林功(龍前正夫舞台照明研究所) 音響:島猛(ステージオフィス) 舞台監督:高橋淳一 鼓手:西川大輔 演出助手:清水弥生・武山尚史・秋葉ヨリエ 文芸助手:久保志乃ぶ 写真:Yurizo 宣伝意匠:高崎勝也 制作:古元道広・近藤順子
指定席 前売3,300円 ペア6,000円(前売・予約のみ) 当日3,600円 大学・専門学校生3,000円(東京・名古屋のみ) 高校生以下2,000円(学生券は前売・当日共通料金 劇場・劇団扱いのみ 要学生証提示)
http://www.alles.or.jp/~rinkogun/rose.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2008年07月01日 23:49 | TrackBack (0)