美内すずえさんの漫画「ガラスの仮面」が音楽劇として舞台化されます。「ガラスの仮面」・・・大ファンなんです~♪何度繰り返して読んだことかっ!
※別冊花とゆめ9月号(7/26発売)で連載再始動!42巻の続きが読めるそうです♪
演出の蜷川幸雄さんをはじめ、メイン・キャストが勢ぞろいした製作発表に伺いました。蜷川さんは彩の国さいたま芸術劇場の芸術監督でいらっしゃいます。“公共の劇場”“創造する劇場”としての熱意がビンビン伝わってくる会見でした。
脚本を青木豪さん(グリング)が書かれているのも要チェック!「原作ファンの方にも、初めての方にも楽しんでもらえるよう細心の注意を払った」そうです(動画インタビューより)。
★彩の国さいたま芸術劇場『音楽劇 ガラスの仮面』
08/08-24彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
※大阪、北九州公演あり!
※チケットは発売中です。S席6000円 A席4000円
⇒電子チケットぴあ ⇒イープラス(インタビューあり)
⇒CoRich舞台芸術!『音楽劇 ガラスの仮面』
■「ガラスの仮面」について
蜷川「『ガラスの仮面』は役者、演劇について描かれていて、バックステージものでもあり、貧しい少女が登場したり、ライバルの物語でもある。さらに神話的な要素もあります。魔術的に“演劇”が組み立てられていく作品。」
■彩の国さいたま芸術劇場のねらい
蜷川「劇場は、ある日、ある時、そこに行かなければ味わえない芸術です。劇場の中で社会、文化を享受することを、これからも受け継いでいかなければならない。」
蜷川「家族全員で観に来ていただける作品が欲しいと思っていました。それも若い人が中心になる作品で。彩の国さいたま芸術劇場はシェークスピア・シリーズ、オールメール・シリーズ、ゴールドシアターを上演してきました。今回のファミリーシアターで各世代を網羅できるのではないかと。公共の劇場の一つの役割を果たしたい。若い俳優を育てたいという気持ちもあります。」
蜷川「『劇場に行こう!』というシリーズにしていきたい。今作品では毎回バックステージツアーを開催します。劇場全体で、お客様に演劇に興味を持っていただけるように、新しい、楽しい演劇を作っていきたい。劇場の魅力を伝えて関心を持ってもらいたい。」
蜷川「ロンドンの劇場で隣りに座った若者に、老婦人が『若い人はもっと安い席に座りなさい』と説教していた。それは『若者は数をたくさん観なさい』という意味なんですよね。私たちの劇場もそうなるといいなと思います。」
大和田美帆さん(北島マヤ役)↓
奥村佳恵(おくむら・かえ)さん(姫川亜弓役)↓
川久保拓司さん(桜小路優役)↓
横田栄司さん(速水真澄役)↓
月川悠貴さん(青木麗役)↓
夏木マリさん(月影千草役)↓
■質疑応答
●稽古場の様子は?
蜷川「稽古では連日罵声が飛んでいます。厳しい現場です。」
横田「稽古初日はいつもなら読み合わせから始まるのですが、今回はいきなり立ち稽古でした(笑)。『うわーーーーーっ、お芝居って面白い!』と実感できる稽古が続いています。大和田さんと奥村さんはまるで、ボクシングのリングにあがってコーナーに追い詰められているような(笑)」
蜷川「(役者は)ボロボロにならなきゃダメなんだよ。」
川久保「蜷川さんは怖い演出家だと聞いていたけれど、実際お会いしたら“こわ・やさしい”方でした。」
●漫画を舞台化することについて
蜷川「漫画のビジュアルに近づけたいと思ってます。これが大変なんだよね~っ!人気マンガだから、いろんな人がいろんなイメージを持っている。皆さんの期待のすべてに応えるのは難しいんですが、がんばってますよ。」
蜷川「映像と同様、漫画は編集されているので簡単に話が飛ぶけれど、舞台はそうはいかない。七転八倒しています(笑)。でも稽古はいい調子になってきたよ。」
●オーディションで2300人を超える応募の中から選らばれた、2人のヒロインについて
蜷川「大和田さんにはひたむきさがある。そして“普通の人”に見える。芝居がうまい、歌もうまい。そして出前のラーメンを運びそうに見えるんだよね。彼女には生活の匂いがする。」
蜷川「奥村さんは、見た瞬間にいいなと思った。彼女が座って、立った時から、『この子に決めた』と思っていましたね。大人に見えたので本当に18歳なのか?と何度も聞いたり(笑)。今どきの女優にはぐじゅぐじゅしているのが多い。他者とのコミュニケーションを取らないのが、時代の匂いだと思い込んでいるような(それは間違っている)。でも彼女は違う。すっきりと自己主張をするし、背筋がしゃきっとしている。」
●彩の国ファミリーシアターについて
蜷川「ファミリーシアターはこれが第1回目。成功したら来年もやろうと思っている。『毎年夏はさいたまに行こう!』と思ってもらいたい。私が老害にならないように、色々な新しいスタッフが関わる状況を作っていっています。」
●夏木マリさんに質問「ポスターの写真は月影先生そっくりですね!」
夏木「(月影先生は)キャラクターがはっきりしていてファンも多いので、その期待を裏切らないように、ビジュアルから入っていくようにしています。」
夏木「先ほど“家族全員で観ていただきたい”“ファミリーシアター”とおっしゃっていましたが、蜷川さんがそんなことをおっしゃるなんて、時代が変わりましたよね(笑)。」
蜷川「ファミリー向けだけど、とんがったりして(笑)。」
登壇者(全体写真左から):島田洋一(日本テレビ放送網株式会社 取締役常務執行役員 コンテンツ事業局長)/竹内文則(埼玉県芸術文化振興財団 理事長)/蜷川幸雄/夏木マリ/大和田美帆/奥村佳恵/川久保拓司/横田栄司/月川悠貴
公演情報≪埼玉、大阪、北九州≫
出演:大和田美帆 奥村佳恵 川久保拓司 横田栄司 立石涼子 月影瞳 原康義 月川悠貴 黒木マリナ 岡田正 夏木マリ ほか
原作:美内すずえ 脚本:青木豪 演出:蜷川幸雄 音楽:寺嶋民哉 美術:中越司 照明:室伏生大 衣装:宮本宣子 音響:井上正弘 音楽監督:井上知嘉子 振付:広崎うらん ヘアメイク:佐藤裕子 歌唱指導:泉忠道 演出補:石丸さち子 井上尊晶 舞台監督:白石英輔 企画・製作:日本テレビ、(財)北九州市芸術文化振興財団、(財)埼玉県芸術文化振興財団
S席6000円 A席4000円
http://www.saf.or.jp/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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