風三等星は広瀬健太郎さんが作・演出(出演も)される福岡の劇団です。1990年結成ということは18年目ですか、すごいですね~。
劇場の調整室を舞台にしたシチュエーション・コメディでした。上演時間は約1時間50分。
⇒CoRich舞台芸術!『ピンスポ!』
≪あらすじ≫ CoRichより
十人十色のパフォーマー(表現者)達を支える、裏方スタッフ。彼らは、いつものように、照明を取り付け、音響をチェックし、舞台を管理し、チケット状況を確認していた。それぞれがそれぞれの役割をはたしていく中、今回のパフォーマーが調整室にやってきて、スタッフ達へ昨日のダメだしを行う。そして、気まぐれの演出変更。さらに、大事件。裏方スタッフ達は無事、幕を開けることが出来るのだろうか?
≪ここまで≫
私、お芝居の舞台裏を描く演劇ってちょっと苦手なんです・・・。昔、作り手だったこともあるし(役者と制作)、観客としても「それはありえないでしょ」と言いたくなっちゃうことが多いので。でもこの作品については、大げさ過ぎたり、ご都合主義なエピソードがなかったわけではないですが、ぽんプラザホールの客席を作品中の客席とみなした演出が効果的で、臨場感のあるものだったので、最後までしっかり拝見できました。
ワンシチュエーションとはいえ、調整室のあるスペース(舞台面側)を舞台下手袖(だったかな)として使ったり、修羅場を空想するシーンを赤い照明で派手に演出したり、演劇ならではの工夫があって面白かったです。
役者さんの演技は「こういう時はこういう顔をするはずだ」という紋切り型な思い込みをなぞっているようでした。「演技はこういうものだ」と決めて疑わずに、ずっと継続されているのかも・・・と思いました。
ここからネタバレします。
振付・演出・主演の白塗りダンサーのペット(フェレットのパンチャムチャイ君)が逃げ出して、パン君捕獲のために大わらわになります。客席に逃げ出したパン君を追うという設定で、役者さんが実際の客席を歩くのが面白いです。
公演中止の可能性が出たら、まず制作は払い戻しの準備(おつりの両替とか)に走るはずだよな~・・・。お客様を1時間待たせるとか、ムリだよな~・・・。などなど、気になるところはやっぱり気になっちゃいました。
出演:岩倉里会(照明)、梶川竜也(舞台監督)、今村ムネノリ(ダンサー)、広瀬健太郎(ホール管理)、矢野真由美「(劇)池田商会」(制作) 声の出演:冨永枝里
脚本・演出:広瀬健太郎 舞台監督:横山剛志 照明:横山剛志(ACT ONE) 音響:塚本彩乃 森貴史 大道具:井上章紀 K3S 小道具:佐藤哲誠 衣装:梶川真由美 制作:安河内由香 松本友美 記録:横山良輔
[一般]前売り1,500円 当日 1,800円 [高校生以下]前売り1,200円 当日 1,500円
http://members.jcom.home.ne.jp/kazesantosei/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。